2015年05月のコラム
[過去のコラム一覧] [管理者モード]
●2015年05月30日(土)

オーディオネタは、まだまだ続きます〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
ようするにまとめてイロイロやったんで、ネタが沢山あるんです。

今回は、MD。

実は手持ちのMDライブラリには、実に色んなジャンルの良い曲が沢山入っているのです。
でも、ずーっと愛用して来たポータブルMDブレーヤが不調に陥ってしまってました。
SL-MR10という機種でして、Panasonicブランドなんだけど実はビクターのOEMなのです。
実はかなり前のぶいぶいコラム(2010/11/29-2010/11-30)とかでも紹介記事があったりするのですが。
ちなみに「SL-MR10」でグーグル検索すると、我がぶいぶいコラムの記事が出てくるのです。
でも私の宝物のポータブルCDプレーヤ、SL-XP5で検索してもぶいぶいコラムは出てきませんけど。
まぁ、2010年の時点ではちゃんと稼動していたんだけど、どうやら寄る年波には勝てないようでして。

高級アンプのテストも兼ねて、久し振りに聞いてみたいと思ったんだけど、実にマズい状況ですねぇ。
光学系プレーヤってのは、動かしていないとダメになるコトが多いのです。
CD、LD、MD、DVD、全部そうなんですよん。
なので、ジャンク品とかを買って来て直すという選択肢もあんまりないんです。

手持ちのMD機器で再生できるヤツがあるのかどうか。これが今回のテーマです。


まずは前述のポータブルMD、SL-MR10。
内部のホコリをブローしてみましたが、どうしてもTOCリードしてくれません。
一度だけTOC読んで再生までしたんだけど、すぐ止まっちゃいました。
どうやら絶望的に光学系・サーボ系がダメになっているようです。

もう一個、どこかにPanasonicのポータブルMDプレーヤがあったはずなんだけど行方不明です。
どっちみちヘッドホン出力しかないので、アンプのテストに使い難いからパス。

次に、ONKYOのMDデッキでMD-105ってモデルです。
これもTOCリードしませんねぇ。
クルクルとディスクが回転している音が聞こえるんだけど、どうやってもデータが読めないみたい。
別のMD盤にしてみましたが一緒です。
ちなみに手持ちの全てのMD盤は、手動でシャッターを開けてブローしてホコリを飛ばしてます。
コンディションが良さそうな盤でもダメですねぇ。
こりゃ完全に逝かれてます。

最後の頼みの綱、3連装MDです。
DENONのDMA-M10Eってモデルですねぇ。
これは3連装よりもむしろ光デジタル出力があるのに惹かれて入手したんだっけ。
メカが複雑な3連装チェンジャーデッキなので期待していなかったんだけど・・・・TOCリードしましたねぇ。
念の為内部を分解清掃して、再度テスト。

おやおやおや。
ちゃんと掛かるじゃないですか。
しかもチェンジャーメカだって完全動作しているのです。
アナログレコードプレーヤも、MCカートリッジアンプもデンオン(現デノン)なので、なんだかDENONの回し者になったみたい。
ちなみにDENONってのは日本コロンビアのブランドなんですよん。

とにかく、MD再生環境はまだ無事だったコトで一安心です。
ちゃんと動いている間にMDライブラリを全部PCへ取り込んどかなきゃね。


久し振りにMDライブラリを聞いてみると、なかなかイイですねぇ。
懐かしい曲がいくつもいくつも入っているのです。
宇多田ヒカルとか河村隆一の全盛期に集めた、色んなジャンルの色んな曲がありますよん。
沢山あり過ぎて、とにかくMDライブラリの中身のチェックだけで時間が掛かりそうです。

MDデッキを修理してから、ずーっと高級アンプのエージングテストを行っておりました。
どうやらアンプは直った様子で調子が良いので、オーナーさんの元に返すコトにしました。

と言う事は、つまり別のアンプでMDを慣らさなきゃならないってコトです。
ちなみにアンプはまだまだ沢山ありますよん。
中国の安いデジタルアンプLP-2020A+もあるし、往年の普及クラスアンプ・テクニクスSU-8055もちょっと接触不良気味ながら健在です。
その他に最近仕入れた、ヤマハのRP-U100というPC音楽用アンプもありますからねぇ。

でもこの機会に、往年のSU-8055の手直しをしたいと思います。


テクニクスSU-8055は、壊れているワケではないんだけど調子がちょっとイマイチです。
とにかくあるとあらゆる所が接触不良でガリだらけ。
まぁ普及機の悲しさで機械的SWやVRを多用していますから仕方ないんですけどね。
しかもそれらはオーディオグレードの部品ではなく、普通の部品ばかりなのです。

高級アンプに比べると、内部は随分とアッサリしてますねぇ。
部品点数が少なくて、何がどうなっているのかが手に取るように判ります。
そもそも増幅器なんてのはそんなに複雑な回路じゃなくても役目は果たすんです。
それを色んな制御をしてみたり、補正してみたりで弄くり回して高級アンプを作るんだから困りますねぇ。

で、SU-8055はパワー志向(45w+45w)のおかげもあり、普及クラス機器なりにノイズは多い目なんだけど音質はそこそこ素直で良いってのが特徴です。
まろやかで昔のアンプだなーって感じの音質なのです。
なので、アナログレコード再生もなかなかイイ感じで鳴るんです。

各セレクターは、スライドスイッチを物理ワイヤーでリモート動作させているのです。
パネル近くにスイッチを持って来て、音声信号ラインを引き回していたりしないので、音質的に有利なんですよん。
普及クラスのくせに小生意気な造りになってます。

ただ、メインボリュームはごく普通の2連VRでした。
オーディオグレード部品じゃないのが高級機ではない証ですな。
でもツマミは大きくて立派なのが付いてますv
オーディオグレード部品に換装して楽しむのもイイですが、1点だけ豪華にしてもあんまり意味が無さそうです。

基本的に「ガリが酷い」症状だったので、各部品の接点クリーニングを行って出来上がりです。
ちなみに本体後ろの端子群も全部クリーニング手直ししてますから、相当手間が掛かってます。

でも面白い事に、接点のクリーニングをすると結構音が甦ったりするんですよねぇ。
明らかに音量が大きくなったり、高音がキレイに大きく出るようになるんです。
ついでにFLレベルメーターのバー表示が、左右でズレてたのも調整しておきました。
重ねて言いますが、普及クラスで部品点数が少ないので、各回路が追いやすいんで調整もチャッチャと出来ちゃうんです。

普及クラスとさっきから言い続けてますけど、この時代の製品造りってのはスゴいんです。
高級機に比べて割り切ってる部分は勿論多いんだけれど、基本的な部分はちゃんと手を抜かずに作ってます。
トランジスタアレイやその放熱器、電源トランスだってある程度のモノがちゃんと使われているんですねぇ。
部品レイアウトだって無理をしていないし、合理的になってます。

当初はフォノアンプとしてだけ使えばイイやって思ってましたけれど、やっぱりアンプとしてちゃんと使ってあげたいと思いました。
幸いなことにスピーカーは2セットありますからねぇ。
デジタルアンプはとても明瞭な音がしますが、やっぱりアナログアンプの方が聞いてて疲れなくてイイです。
とりあえずかなり接触不良は解消されて実用レベルになったので、安心です。


しかし、アナログレコードプレーヤのカートリッジはMC型も持っているので、欲を言うとそっちにも対応していると良かったなーと思います。
もうちょっと高級モデルになればMCカートリッジ対応もしているのですが。
現在はデンオンのMCヘッドアンプを別にかまして聞いてますけど、内臓してた方がスッキリしてイイですよねぇ。
昔のアンプでブランド品じゃなければ中古品で安く入手出来ますから、良い出物があったら検討してみようかな。
狙いどころは、SU-Vシリーズとかですねぇ。
ニュークラスA動作で、ノイズも少なくイイ音がします。

●2015年05月23日(土)

オーディオネタの続きです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

高級アンプを鳴らしてテストする為には、再生する機器が必要です。
私の手持ちは、レコードプレーヤと大昔のポータブルCDプレーヤとPCですねぇ。

この中で、一番音質的に有利なのがCDですねぇ。
しかし私の持っているCDプレーヤは大昔のポータブル機器でして、ちょっと電源スイッチ部分の接触が怪しいのです。
音質に関してはテクニクスの最初の頃の製品なので、実は据え置きモデルに引けを取らないほど良いのですが。
その代わり、光学系に関しても1ビーム最初の頃の製品ですから、CD板のキズ・汚れに対して少し弱いのは仕方ないんですよねぇ。
勿論ですが基本的にCD-Rは掛かりません。RWは勿論です。

で、手持ちのCD盤にはキズや汚れが多いのもあるんです。
なので、そういうのも再生できる、ちょっと後のモデルも欲しいなーと思いました。
まぁ置き場所の都合もありますから、ポータブル機器でもイイです。

となると、音声出力(ラインアウト)が付いてて、Panasonic製品で、光学系が強いヤツから選びます。
私の持っている、非常に古い知識データの中から検索すると・・・・SL-S**か、その後のSL-S***と言うシリーズが良いですな。
特にS3桁モデルはメカ的にも回路的にも完成域に達していて、安定動作が見込めるのです。
D/Aコンバータは最初16bitだったのが途中から進化してMASH・1bitになりました。
ちなみにS***シリーズは途中からデジタルサーボになって光学系のピックアップ能力はとても良くなっているのです。
まぁスピンドルモータがショボイんですが、それをサーボ技術とデジタル信号処理技術で補ってるんですよん。

その時代のモデル展開は大抵廉価版・中級モデル・高機能モデルと2〜3機種ラインナップされてました。
高機能モデルには光デジタル出力があったり、音飛び防止メモリー容量が多かったり、LCDや操作ボタンに照明があったりしましたねぇ。
そしてもっと後のモデルになると、完全にポータブル専用でヘッドホンで聴くようになり、ライン出力が廃止されたりするんです。
そうなると据え置きでは使い難いんで、購入する際によく確認しなければなりません。
まぁ私の知らないモデル世代になっちゃうんですけど。

とりあえず中古で安く買って据え置きで使う、と言う前提なのでモデルに関してはまぁあんまり拘らないようにします。
ただ、中身を知っている方が良いので、メーカーはPanasonicで行きたいですねぇ。


ちょっとケーブル類が欲しくて、またハードオフに行って見ました。
安くて古っちぃケーブルはココに限ります。
それとアナログレコード盤の中古もちょっと見たいなーと思ったので。

でも中古レコード盤って結構高いんですよねぇ。
まぁ現在レコード欲しがる奴なんてのは限られてますし、強気で商売してるのは当然なんでしょうけど。
それにしても、コンディションの悪いのが多過ぎ。
ジャズ・クラシック辺りは状態が良いのがあるんだが、値段が高過ぎ。
こりゃダメですわ。パス。

そしてジャンクコーナーでケーブル漁っていたら、そこにポータブルCDブレーヤがいくつか混じってました。
メーカーはSONYにKENWOOD、そしてPanasonic。
SL-S280ってモデルですねぇ。

この時代は、単3電池2本入れるタイプで、専用充電電池を使うと本体内に充電バッテリーを入れた状態で充電ができるんです。
ちなみにACアダプタは4.5v外+。
内部に充電回路とDC-DCコンバータ回路が内蔵されてるんですよん。

外観は・・・・キチャナイですな。染みとか付いてるし擦れてるし。
でも破損はない様子です。
トラバース(光学系とスピンドルモータが付いてる部分)を見てみると、意外とキレイ。
CDはクランパで抑えるのではなく、現在でも主流になってるターンテーブルにロックして固定するタイプですねぇ。
確かこのピックアップレンズって、ガラス製だぞとか自慢してたような気が。(後日調べたらその通りでした)

フタとかに「S-XBS」「X-DSSP」とかの表記があります。
この時代は特に、こういう業界専門用語?を多用していたような気がしますねぇ。
とにかく製品ってのは高機能・高付加価値とされていましたから、どんなショボイ機能でも立派そうな名前を付けてカタログ表記を飾っていたのです。
ウロ覚えだったけど、S-XBSってのは重低音再生のコト。
それと、X-DSSPってのは・・・・んー何だっけ???
DSPだからサラウンドかな?でもこの当時DSP搭載とかはそんなに無かったような気もするんです。
これは後で調べよう。

ちなみに、これ位の時代のモデルでは本体内充電機能が災いして、電池が液漏れしているケースが多いのです。
電池フタを開けてチェックすると・・・やっぱり端子にダメージが。緑青吹いてます。
もしかしたら電源コンバータ回路辺りのプリントパターンがヤラれているかも知れませんねぇ。

ちなみに、この位の機種だとヤフオクで\500〜から売られてます。
当然動作確認してないジャンクって扱いが多いですねぇ。
少なくとも、再生可能なコトが確認してあると明記して売ってるヤツだと\2,000〜\3,000は出さなくてはなりません。

んで、ハードオフで見つけたSL-S280のお値段は、衝撃の\324-(税込み)。
こりゃダメで元々で買いでしょう。
ついでにACアダプタも探したらSONY製だったけど、使えるヤツがやっぱり\324-で見つかりました。
2つ合わせて、\648-。

安いんだからイイねってコトで、買いましたv


早速電源を接続して、PLAY。
このモデルは再生ボタンを押すと電源が入り、TOCリードをして、再生が開始されるんです。
しかし・・・・無反応。
これは「電源入らず」ってヤツですな。

分解は簡単です。
フタを開けるとネジが見えますから、それを全部外します。
そしてスライドスイッチのツマミに注意しながらキャビネットを上下分割するのです。
このCDプレーヤは底面側にメカや回路が全て集約されていますので、上半分はただのフタとケースなんです。

で、基盤チェックすると、やっぱり電池端子あたりに漏液跡がありますねぇ。
なので、トラバースを外し(ピックアップからのFPC端はクリップでショートしておきます)基盤単体にします。
それから洗浄液をぶっ掛けつつブラシや綿棒でキレイキレイして行くのです。
そうして洗浄が終わったら、虫眼鏡を使ってプリントパターンや表面実装部品へのダメージを見ます。

どうやら、パターンやパーツは無事みたいですねぇ。
でもDCジャックが結構ヤラれている様子ですな。
最悪、線を直付けしてしのがなきゃならないかも知れませんねぇ。

そして充分乾燥させて、トラバースなどを元に戻して再度動作テスト。

動きました〜〜〜〜〜〜@

やはりDCジャックの接触が完全ではないので、再生中にイジルと電源が切れちゃいます。
半田付けとかも手直ししたら、まぁまぁ実用レベルには回復したのでヨシとしましょう。
ちなみにバッテリーからの切り替え端子は復活しなかったので、ACアダプタ専用となります。


そして、X-DSSPに関して。
これは音飛び防止機能のコトですねぇ。
CDプレーヤってのはアナログとは違い、盤に入ってるのは純粋なデジタルデータだけなのです。
つまり、CD盤回してレーザピックで読み出してるんだけど、そこで得られたデータは一旦バッファメモリに格納されます。
(これはどんな高級CDプレーヤーでも、廉価なCDプレーヤーでも同じ)
そして再生は、あくまでそのメモリーからデータを順次読み出して行われるんですねぇ。

このX-DSSPってのは、そのバッファメモリ容量を多くして、SL-S280では10秒間分、もっと上位モデルだと30秒とか48秒分に増やしてあります。
そしてピックアップ読み取りはいわゆる「先読み」をして、バッファメモリが満杯になるまでどんどん読み続けるのです。
なので外的振動とかで読み取りが不能になっても、バッファメモリにデータがある間の再生には全く支障がありません。
沢山バッファメモリの余裕があれば、その間に光学系の読み取りが回復するだろうってコトなのですねぇ。

一時期、CD盤を冷やすとか、フチにマジックを塗るとか、CD盤に重しを載せて音質改善するとかの手法が取り沙汰されましたねぇ。
でも仕組みを知ってれば、どれだけナンセンスで低レベルな話しなのかが判ると思います。
データを読んで格納する部分は、音楽再生には全く関係がないんです。
それとサーボの荒れってのも問題視されてましたけど、実際光ピックの読み取りRF波形を見た事があれば、「理想的にキレイな読み取り波形」なんてあり得ないのは一目瞭然。
よっぽど読み取りのコンディションが酷くてエラーが増え、再生に支障が出るレベルに近くない限りは、サーボ回路の動作で音質が変化するコトはありません。
まぁアナログオーディオでの「判ってるフリ」手法をそのまま持って来ちゃったのが失敗でしょうけど。
専門家とか評論家とかの肩書きに物を言わせての商売が通用していた時代もあったのです。

CDプレーヤの音楽再生ってのは、内臓メモリーに格納されたデータを読み出して行ってるってのが原則。
その格納データも圧縮とかは基本的に行っていないのです。
(もっと後のモデルとかWMA/MP3対応機種とかはどうだか判りませんが)
なので、音質に影響するのはその後のD/A変換からアンプ回路ですねぇ。

さすがに1bitD/Aが搭載されてても、電源がDC-DCコンバータ経由の貧弱なモノなので、それほど高音質は期待できないんです。
乾電池や充電電池での長時間動作を前提に設計されているので、この辺りはちょっと妥協しなきゃね。
私が愛用している、大昔のSL-XP5の場合は充電電池動作も一応は考えられていましたが、そんなに省電力設計でもなかったので音質的には有利です。
ACアダプタだって専用で、+-電源だったりしましたからねぇ。
ようするに、電源が音質に大きく影響するんです。

ちなみに、高級アンプでSL-XP5とSL-S280を比較してみると、やっぱり判別が可能ですねぇ。
ダイナミックレンジが随分と違うんで、聴いた感じで何となく判るんです。
でも直接比較しているからこそなんですが。


とりあえず、安く買って来たポータブルCDプレーヤがモノになったのが嬉しいです。

試しにヘッドホン端子にて聴いてみましたが、懐かしいS-XBSの重低音に涙が出そうでした。
こんな無理矢理にドンドン響かせて、何て乱暴な音作りなんだろうとため息が出てしまいますねぇ。
(本当はショボイ付属のインナーホンの組み合わせ前提ですので、あえて低音過多のセッティングになってるだけですが)
でもこの機種にはヘッドホンアンプの出力が弱いという特徴があるのです。
まぁ据え置き使用でライン出力で聴きますからどうでもいいんですけどね。

それとキズキズCDを掛けてみましたが・・・流石です、ちゃんと再生されます。
これには感心しました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
90年代後半のモデルなんだけど、とても高性能ですねぇ。
CD-Rも全く問題なく掛かります。(勿論RWはムリよ)
デジタルサーボの威力はスゴイですねぇ。


もしかしたら、良い買い物をしてしまったのかも知れません。
まぁ壊れてはいたので、\324-と言うお値段は妥当でしょうけど。

●2015年05月20日(水)

オーディオネタ、続きです〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

知り合いから頼まれて、高級なアンプの修理をしておりました。

その前には、私のレコードプレーヤその1(テクニクスSL-5300)の修理もしましたねぇ。
ようつべにアップロードしてありますが、この時点ではメカ動作部分の修理だけ完了したのです。
トーンアームが自動で動くんだけど、驚くべきことに動力源はターンテーブルの回転のみ、後は純粋に機械動作だけで実現しているのです。
なので、メカ部分が固着して動かない部分を分解清掃して組みなおす、と言う手法を取って修理しました。

その後、イマイチ動作が不安定だったターンテーブル回転サーボ回路を修理して完了したのです。
現在、このプレーヤは置き場所もないですから知り合いのお家に預けてあります。
(カートリッジ&針はその人の持ち物を使っているのです)
自動でトーンアームが動いて演奏開始・終了してくれるので、大変重宝しているそうな。


この間は中国製のすごくお安いデジタルアンプのお試しをしました。
しかし今度の修理品は、十ン万円する高級オーディオなのです。

症状は、ちょっと時間が経つと左chからボソボソガサガサと大きいノイズが混入するのです。
まずは切り分け。
音源ソースはどれにしても同じ。
ちなみに負荷はヘッドホンでもスピーカーでも同様ですねぇ。
そしてトーンコントロールをダイレクト側にすると、ノイズが消えます。

これはトーンコントロールアンプ部分のどこかでノイズを出していると思われます。
トーンコントロール回路ってのは、高級アンプではちょっとした鬼門みたいなのですよん。
音が悪くなりやすいので(具体的には位相特性とかが荒れやすい)、設計者は色んな工夫をするんです。
なのでメーカーやモデルによって様々な回路構成になっていたりするんで厄介ですねぇ。
でも解析すると、肝心のトーンコントロール回路っぽい部分にはほとんどトランジスタは見られません。

時間が経過すると、と言う事なので、冷却スプレーを用意して症状が出た時にプシュッと見当を付けた素子に噴射してみます。
これをやってノイズが止まった素子が故障原因なのです。
・・・・しかし、いくら当たっても全然症状に変化はありません。
むしろ、前面操作パネルのスイッチ類を触った方が、症状が変化するんですねぇ。
もしかしたら単純な、スイッチ接点の接触不良から来ているのだろうか?

こういうはっきりしない状態だと、対処方法を間違えないようにしなければ、修理完了レベルが上がりません。
適当にガチヤガチャやったりして症状が引っ込んでしまうと困るのです。
ある程度の範囲に故障原因を絞り込まないと安心できませんからねぇ。


ここで重要な、サービスマン(修理者)としての心得ってのがあります。
一番いけないのは、早くこの症状を何とかしようと焦る事。
修理ってのは症状が出なくなれば何でもイイってワケではありません。
ちゃんと手当てして、再発しないようにして初めて「修理完了した」と言えるのです。
故障したモノを前に、ほら「何が悪い」「アレを替えれば直る」といきなり結論を出し、パパパッとやっつけて一丁上がり。
それで直らないと、何故だどうしてだちゃんとやったのに!とオロオロして、更にやっつけを重ねる人って結構いるんですよねぇ。
とにかく冷静に落ち着いて、1つずつ問題を解決して行く姿勢は不可欠なのです。
常に先の事まで考えに入れて動くコトも必要ですねぇ。


この接触不良のように原因がはっきりしているようなしていないようなのは、ちょっと困ります。
なので慎重に、基盤とかをコツコツと叩いてみて、一番悪そうな部分を絞り込むのです。
・・・どうやら、トーン/ダイレクト切り替えswが一番の原因みたいですな。
ただ、他の部分(トーンボリュームやトーン切り替えsw)の接触もなかなか怪しいのです。
もっと言うと、基盤のアチコチの半田付けに不具合部分がありますねぇ。
どうしても年代モノなので仕方ないってのもありますが。

どうやらこういう高級オーディオってのは手作りに近いようで、私の良く知っている大きなメーカーみたいな生産システムとは掛け離れた製造プロセスを経ているみたいです。
なので、工業製品としてみると、ちょっと作りが荒っぽいなーと思う部分があるんです。
半田付けの良くない部分ってのは、そういう所に要因があるみたいですねぇ。
まぁこれもまた経年劣化ってのもあるんですが。


とにかく、回路の隅々の半田付け部分をチェックして、怪しい部分の手直しをいたしました。
現時点で音は一応鳴っていますから、壊さないよう注意してヤリ過ぎないように気を付けての作業ですけどね。
それとボリュームやスイッチで基板上に乗っかってるヤツは一旦半田付けを外して部品単体にし、分解出来る部分は可能な限り分解して接点清浄します。
これがまた結構面倒なんですよねぇ。
とにかく高級オーディオは全般的に構成部品点数が多いので、少しずつ確実にボチボチとやって行きます。

数日間の作業の結果、問題の症状はスッキリと無くなりました。
ただ、私の聴感がおかしいのか、ちょっと歪みがのるような気がするんですよねぇ。(両chでどんなソース・条件でも)
流石高級アンプだけあってノイズは非常に少ないんだけど、なんか全域に渡って歪んでるみたいな。
もしかしたらパワー部分が劣化してて調整がズレてるのかも知れませんねぇ。
もしくは、元々がこういう音なのかも知れません。
アナログアンプなんだけど、すごく透明感が高いのがこのモデルの特徴だそうですから、通常ならば埋もれてしまう僅かな粗も出てくるのかも知れません。
昔のアンプですからね。
すっかりデジタル耳になってそれに馴染んでしまった現在では、評価の基準すら怪しいのです。


で、エージングテストです。これにも数日掛けてます。
再生ソースは色々試しましたけど、ある程度良い音質のソースじゃないとダメですな。
いい加減な音源だと、すぐバケの皮が剥がれてしまうんです。
むしろいい加減な音源ソースならば、うまく隠してくれる安いシステムの方が相性が良いってコトなのですよん。

色々試した中で、一番良い音が鳴るのはやっぱりレコードでした。
私の手持ちの、ソニー製MCカートリッジはまぁそれほど高級クラスじゃないんだけれど、これが活き活きと鳴るんですよねぇ。
音が良いとか悪いとかってのは、原音に忠実かどうかだけじゃなく、どのように鳴るかなんだと改めて気が付きました。
だからオーディオってのは突き詰めていくとキリがない無間地獄のような世界なんですねぇ。

なので気を取り直して、直感的に「あぁイイ音だ」と思えたならそれがokだと言う事にしました。


実は、このエージングテストの再生音源用で、またイロイロと修理したのがあるのです。
それは、続きになります〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

●2015年05月15日(金)

支那製の安い小型デジタルアンプの続きです〜〜〜〜〜〜〜@

私が購入したのは、Lepai製・正規品改良型のLP-2020A+です。
手堅く、しかも安いという最大の特徴を活かした選択でした。
ちなみに12v5A定格の電源アダプターとRCA-M3ケーブル(1.5m)が付属してて、\3,690-のお値段でした。
(相場からすると少しだけ高いですが、結果的にはそれが間違いない選択だった様子です)

それとは別に、RCAピン-M3ステレオプラグのケーブルを2点注文しました。
以前は沢山あったんだけど、アチコチに使って無くなってしまったのです。
色んな種類と色があった方が使い勝手が良いので、別々のメーカー製品で安いモノの中から選んでます。

商品が届いたので早速チェック。
支那アンプならではの不具合や手違いは、今回無縁でした。
正常に音が出たのは勿論ですが、付属品の間違いもなく、更にこの機種の大チョンボであるRCAピン入力の左右入れ違いもありません。
そしてうたい文句通りに、電源投入時のポップノイズもありません。(ミューティングリレーが入っているようです)


アンプ以外のテスト環境は次の通り。

音源ソースその1として、CDプレーヤ。
これはポータブル機で、往年のテクニクス(現パナソニック)・SL-XP5のライン出力にて使用。
実はポータブル機でも最初の頃の製品は異常に音質が良いんですねぇ。
据え置きの高級モデルに負けていないのです。

音源ソースその2は、レコードプレーヤです。
テンオン(現デノン)・DP-55L。
カートリッジはSONY・XL-MC3(※MC型カートリッジです)
それにMCヘッドアンプの、デンオンHA-500を経由して24dbモードで使ってます。
フォノアンプとしては汎用プリメインアンプのプリ部分のみ使用で、テクニクスSU-8055です。

音源ソースその3は、MP3。
パソコンからUSBオーディオI/Fにて、アナログ音声・ライン出力にて接続です。
USBオーディオI/Fはヤマハ製UW-10。


使用スピーカその1は、サンスイS-E310。
ウーハー口径はどうやって測るのが正しいのか判りませんが、多分20cm。 ※メーカー仕様書では22cmだそうです。
3wayのバスレフ型です。
ケーブル直出しなので、多分ミニコンポとかの普及クラス用の製品だと思います。

スピーカーその2は、テクニクスSB-1870。
30cmウーハーが付いている3way・バスレフ型のちょっと大きい目のスピーカーです。
これはシステムコンポ用の製品ですので普及クラスなんだけど、その中でちょっと本格志向のヤツですねぇ。


無銘に近い製品ばかりですが、そもそも私はオーディオマニアさんじゃないのでこのクラスで良いのです。


まず最初は、CDプレーヤでサンスイSPにて。
CDプレーヤとアンプ間には余計なモノは入っていません。

デジタルアンプ初体験なんだけど、思っていたよりもイイ音がしますねぇ。
キラキラ派手目な音質だけど透明感があります。
解像度ってのが高いんですねぇ。

一通り感激してから冷静になって、細かく重箱の隅を突付いて見ます。
よく注意して聴いてみると、高域に粗さがあるのが判ります。
高い音は出ているんだけどある周波数以上が「ザッパリ」と破綻してんですな。
なので、音の艶という部分では表現できてない感じを受けます。
・・・デジタルシンセもこんな感じの音質の特徴があったように記憶してますねぇ。

それと極低音域に関しても、こちらは「バッサリ」となくなっちゃってます。
ただその欠落具合が判りにくくなっているので、よほど注意しなければ判らないし気にならないでしょうな。
でもどことなく全体的に音質が冷たい感じを受けるかも知れませんねぇ。

で、ボリュームなんだけど、10時〜2時の位置の範囲以外ではマトモな音質で鳴らなくなる事に気が付きました。
もっともそのエリアで充分実用範囲内なんだけど、深夜に思いっ切り小さく音楽を掛けるみたいな使い方だとダメですねぇ。
もしくは思いっ切り大音量で慣らしたくても、全然迫力の無い鳴り方しかしません。
スピーカーの効率の問題もあるんだけど、相性は結構キツイような気がします。

でも、イイ音なのは間違いないですよん。
忘れてはいけないのは、これが\3,690-のアンプってコトです。
脅威のコストパフォーマンスですねぇ。


次に音源をレコードにしてみます。
当初はテストの予定に入っていなかったんだけど、ちょっと悪戯心を起こして試してみました。
すると、意外な結果が。
極低音域(サブソニック領域)や高音域(スクラッチノイズ域)が前述の「ザッパリ」「バッサリ」のおかげで気にならない!
つまり、とても聴きやすい音で鳴ってくれるんですねぇ。

その代わり、またまた意地悪く重箱の隅を突付くと、やっぱり音の艶が感じられ難いんです。
一応ちゃんと鳴ってはいるんだけど、表情に乏しいみたいな。
アナログアンプと聞き比べするとその表情豊かさがはっきり感じられるんです。

でも基本的にノイズが少なく利得が大きいデジタルアンプとアナログレコードの組み合わせはアリなんでしょうね。


最後にMP3です。
最初にCD音源から聴いたのもあって、圧縮音源の粗さが結構判り安いです。
それだけ素直で単純な鳴り方をしているんでしょう。これは悪いコトではありません。

でも一歩引いて、何となく鳴らして聴いてみると「聴きやすい」音で鳴ってて、直感的にイイ音と感じます。
どうやらこのLP-2020A+と言うアンプの性格が判って来た様に思えますねぇ。

音響機器ってのは、ハイファイ/ピュアオーディオが絶対ではありません。
スタジオやステージ音響なんかもあるし、ポータブル機器だってあるし、色んな状況に応じてそれぞれの分野があるのです。
なので、TPOに合わせたシステム構成をするのが正解。
やみくもに高価なブランド機器を集めてくっ付ければイイってモノじゃないのです。
(そういう楽しみ方もあるので一概に否定はしませんが)

このLP-2020A+は、ちょっと軽くオーディオを楽しむレベルまで充分使えます。
なので最初の予定通りに、カラオケアンプとして活躍してくれるかなと期待してますです。(ちょっとパワー不足だが)


次に、スピーカーをテクニクスの大きいヤツに変えて試してみます。
今一度極性をしっかり確認して慣らしますよん。

CDもレコードも、かなり一人前の鳴り方をしますねぇ。
今までのスピーカーとはちょっと別世界みたいな感じです。
これは以前お借りしたLP-V3sにはなかった傾向です。
(あっちは大きいスピーカとの相性は良くなかったみたいなので)
正直、30cmウーハーのクラスがちゃんと鳴るとは思っていませんでしたので意外です。
相性的には非常に良好ですねぇ。

MP3に関してもやはり圧縮音源の粗さがクッキリ出てしまいます。
そもそもが音の艶や表情に乏しくなりますから、それに圧縮が輪を掛けるんでしょうな。
だからって鑑賞に堪えないレベルではありません。
意地悪く耳をそば立てて、解析モードに入らなければokなんです。
一歩引いて何となく鳴ってるのを聴く、と言うシチュエーションが最もこのアンプが活きる使い方なのですから。

気が付いたんだけど、耳コピる時にこの明瞭な解像度は良さそうですねぇ。
でも残念ながらこのアンプにはヘッドホン端子は付いていません。
もっともヘッドホン端子が付いていたって、そっちの回路は普通のオペアンプだったりするんで音響特性は別の話しになっちゃったりするのですが。

オマケとして、音源にMIDIシンセを追加してみました。
ヤマハ製MU-500のアナログ出力にて接続。
やっぱりデジタル音源にデジタルアンプは相性が良いのでしょうか。
いまだかつてこんなに活き活きと鳴ってくれたコトはありませんでしたからねぇ。
トーンコントロールは切って、ダイレクトで鳴らした方がバランスが良いですな。
もしかしたら通信カラオケとの相性もかなりイイかも知れないですv


もう1つ。
5時間以上連続でそこそこの音量で鳴らしてみているのですが、アンプ本体の温度はほとんど変わりません。
これも効率がとても良いデジタルアンプの特徴の1つなのでしょう。
発熱が少ないってコトは機器の信頼性にも貢献しているので、つけっ放しで使っててもそう簡単に火を吹いたりしそうもないですな。
ちょっとこの点は満足です〜〜〜@


総括すると、ちょっと使用環境や条件が狭いけれど、美味しい領域で使えばとてもコストパフォーマンスの高い優秀なアンプであると思います。
ブームになるだけのコトはあるな、と言う感想でした。

●2015年05月10日(日)

今回はオーディオネタです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

ちょっと前にネットで流行っていたらしい、支那製品の安い小型アンプに触れる機会がありました。
友人から借り受けて試して見たのです。
メーカーはLepy製で、LP-V3sと言うモデル。
実売価格は約3千円弱ってトコですねぇ。(販売店によりお値段が結構変わります)

売り文句は、BOSEのテクノロジーを使ったパワーアンプICを採用している(らしい)。
具体的にはTDA8566(またはTA8254)と言うICです。
ちなみにロットによって使っているICが異なるんだそうな。
当初はケース上面に堂々とBOSEのロゴマークを入れて販売していたのですが、どうやらそれがマズいコトになったらしく反省・対策したらしいです。
その時に使用するICも変わったとか、何とか。
未確認の怪しげな噂なんだけど、支那のお国柄がしのばれる話ですねぇ。

ちなみに、このアンプICは通常のアナログアンプとのコト。
後発モデルなので細かい機能・性能(ノイズ対策とか)はかなり良くなっているんだそうな。
もっともこの手のリニアICってのは昔からあって、Panasonicなんかでも汎用の安価なアンプICがラジカセやらミニコンポなどで良く使われていました。
昔のリニアICはどう頑張っても音質が安っちかったりノイズが多かったりでしたが、技術の進歩により随分進化した様子です。
正直、テストしてみてびっくりしました。
意外とよろしいのではないかと。

これは面白そうだ、と言う事で、この手の製品をとりまく事情や評価などをリサーチして、一台ぶいぶい用に購入する事を決定したのです。


まずは支那製品の安物ってコトを念頭に置かなければなりません。
良心的なショップだと「過大な期待は禁物です」と明記してある通り、3千円〜5千円で買えるモノなので相応の性能だと割り切らなければダメですよん。
でも1つだけ気を付けなければならないのは、製品品質と商売に対するモラルの問題。

支那製品にまつわる暗部とでも言うのか、例えば注文した物と異なる品番(モデル)の物が来たとか、付属品が入っていないとか違うモノになっているとか、その手のトラブルが結構多い様なのです。
それと初期不良もちょこちょこあるみたいですが。

なので購入する際にはプライス最優先で選ぶのはリスクが大き過ぎるんですねぇ。
ちゃんと商売しているショップから購入するのが大事です。
中には検品もして、更に改良まで加えて販売している業者もいるようですが、ちょっとお値段が高くなってしまうのが難点。
そもそも、安くなければ存在価値が薄れてしまう商品なのですから、凝り過ぎて本末転倒にならないように。

そしてゆくゆくは、カラオケ用のアンプ(&スピーカー)システムの構築用に使いたいと思っとります。
やっぱりカラオケをするには、ある程度以上の良い音質は絶対に必要になりますからねぇ。
音が良くないと歌ってても気持ちが良くありません。これ重要。


そして購入したのは、AmazoneのサイトからLULUMOと言う業者さんで扱っていた、Lepay製LP-2020A+(改良版)。
リンクは★こちらです★
但し、私が購入した直後に売り切れとなってしまいました〜〜〜〜〜〜@
現在は後継モデルの、LP-2024A+を扱っているようです。

さて私のチョイスしたLP-2020A+ですが、心臓部のICにはデジタルアンプのTA2020が使用されています。
このICの音質はとても評判が良くて、一説によると10万円クラスのアンプに匹敵するほどだとか何とか。
(まぁ誇大広告なのは間違いないけれど、でも良い音がするってのは本当なのですよん)

このデジタルアンプってのは、PWMを用いた方式でして、例えば調光器やコタツなんかも同じですねぇ。
細かいパルスの幅を変化させて、そのonの比率(デューティー比)の大小で増幅器として作動させるのです。
アナログアンプは+−の電源をトランジスタ等でスイッチングし電圧を連続的に可変させて増幅器にしてました。
この方式だとどうしても+-の切り替わり点とか、途中の変化させる特性の乱れにより歪みは避けられない運命だったのです。
勿論、色んな工夫をして出来る限りこの歪みをなくしてイイ音で増幅させる努力をして来たのですが。
PWM方式だと、この歪みとか特性の乱れの点では非常に有利となるんです。
もっとも搬送波の漏洩とかで高域特性が荒れる等また別のウィークポイントも出ては来るんですが。

ちなみにPWM変調を使ったD/Aコンバータもありましたねぇ。
これはテクニクスが採用していた、MASHと言う1ビットD/Aコンバータでして、これも特性のリニアリティがとても優れた方式なのです。
普通のD/Aコンバータはラダー抵抗ブリッジでアナログ変換しているのですが、この抵抗ブリッジを製作する時レーザーでカッティングするんだけれど、どうしても微妙なバラ付き(=誤差)が原理的に生じてしまうんです。
これがリニアリティを損ない、音質の歪み・濁りとなって現れてしまうんだそうな。
PWM方式だとそれが原理的に生じないので、とてもスッキリした透明感のある音質が得られるとのコトでした。

増幅器でもD/Aコンバータでも、同じジレンマを抱えていたんですねぇ。


つまり、従来のアナログアンプとは根本的に異なる方式のアンプなのです。
恥ずかしながら私もデジタルアンプは初体験なので、とても楽しみにしていました。


ちなみに、最初「Lepai」だったのが改名して「Lepy」になったんだそうな。(過渡期で「L-pai」にもなったそうだが)
つまり同じメーカーさんなんですねぇ。
改名の理由は、どうやら他メーカーと被ったらしいのです。(しかも音響関係の会社だそうな)
この辺も支那の国らしい事情ですねぇ。

もう1つ、Lvpinと言うメーカー名もあります。
ココ曰く、Lepaiが改名してLvpinになったとか・・・・。
もっともこのLepaiアンプの専門店が確認した所、そのような事実は無いとのコト。

支那の国ってのは熾烈なパクリ合戦が繰り広げられてて、ちょっと人気が出るとすぐに模造品が出現するんですねぇ。
だからって元のメーカーも全然パクリとは無縁かと言うとそうでもなくて、だからあんまり文句言わない(言えない)オトナの事情があったりするんだそうで。
そもそもが、設計やデザイン・商標や著作物に関する権利意識が絶望的に欠如しているんだから仕方ないですねぇ。


そしてLP-2020A+ってモデルの特徴が、TA2020と言うデジタルアンプICを採用していて音質が良いとのコト。
でも肝心のTA2020は後継のICに取って代わられつつあるんだそうな。(噂ですが)
で派生モデルのTA2024ってICを採用した、LP-2024A+と言うアンプもまた出ているのです。ちょっと値上がりしてますが。
この辺りの事情は混沌としているので、詳しい解説サイトを紹介しますので見て勉強して下さいな。

★格安なのに高音質「デジタルアンプ」比較一覧(2万円台以下) - Fluffy white croquis

正直、「どれが一番良いの?もしくは間違いない選択なの?」と聞きたくなりますが、その答えはありません。沢山あり過ぎて回答に困るんです。

と言うのも、アンプは確かに心臓部のICは重要なんだけど、それが全てではないんです。
周辺回路の設計とか、部品選定、配線の引き回しなど沢山の要素が組み合わさっての結果があるのですからねぇ。
なので無難な回答すると、聞いてみて気に入ったらそれがベストバイと決めてしまえばokなのです。

しかし1つだけ忘れてはいけないのは、本当に良い音質を追求するんならばちゃんとしたお値段の製品を買わなければダメです。
安いモノは安いなりの性能しかありませんからねぇ。
支那製の小型アンプの醍醐味ってのは、「安い割りに一人前に良い音で鳴るという驚き」を楽しむ所にあります。
なので高くなってしまったら、本末転倒なんですよねぇ。

だからって粗悪品は勘弁です。
最初にお借りしたLP-V3sですが、RCAピン入力だけ左右が入れ替わっていました。
これはその筋では結構有名なチョンボらしいんです。
気分は良くないけれど、ピンコードを刺す時に左右反対にすれば対処できるコトですからそれだけならそんなに問題ではありません。
でも常時通電して使用するには一抹の不安を覚えますねぇ。
もしかしたら火を吹いたりしないだろうかとか、心配になります。
信頼性、安心感という部分はポッカリ欠落してますので。

元々乏しい信頼性と品質の中での機種選定作業は困難を極めました。
まずはTA2020チップ採用製品の中で、そこそこ安くて良さそうなのを決めるのに一週間以上掛かりましたねぇ。
まぁこのプロセスもまた楽しいのですが。


他の選択肢もありました。
トーンコントロールの付いていないシンプルなアンプも良かったので、S.M.S.L.製SA-36proも考えてました。
これはTPA3118D2と言うデジタルアンプICを採用していて、各保護機能も充実しているんだそうな。
でもこのアンプにはSA-36Aと言う前モデルがあり、それはTA2020を採用していてすごく評判が良かったんだそうで。
その後継モデルと言う扱いなんだけど、使っているチップとか全然別シリーズなので、聞いた感じでは後継とは言えるのかどうかとの微妙な評判です。
でもそこそこお安いのがありがたいですな。(電源別で3580円)

同じようにトーンコントロールの無いシンプルなアンプで、FX-AUDIO製のFX-202Jってのがあります。
こちらはチップにTA2020を採用し、しかもアナログラインの5v電源を別供給すると言う凝った構成になってます。
そのおかげか、お値段が少々お高いのが難点。(電源別で5980円)
これは正直マジで悩みましたが、やっぱり全部で5千円までと言う歯止めは守りたいと思い今回はパスです。
もし次に二代目のアンプを買おうと言う時は、やっぱり有力候補になりますねぇ。

もう1つ上の製品で、同じくFX-AUDIO製のFX-1002Aもあります。
チップはTDA7498Eと言うデジタルアンプICを採用しており、160Wのハイパワー出力が特徴です。
やっぱりアンプのパワーには余裕があった方が良いのは、デジタルでもアナログでも同じです。
お値段は電源別で6980円なんだが、その電源ってのが24〜36v指定と特殊なんですな。

しかもFX-AUDIOを扱っている専門店のNFJでは基本的に電源は売ってないんだそうで。
内部回路や基板設計まで口出しして拘っているのに片手落ちの感は否めません。
だって、電源アダプターってアンプにとってとても重要ですよねぇ?
常識的に考えれば、推奨できる電源アダプターとセット販売するのが本当だと思うのです。

まぁ良心的な業者さんみたいなんだけど、ちょっと大風呂敷広げている割りに隙が多いみたいな。
支那製品で商売してんだから、ある程度イイ加減なのが普通なんでしょうか。


色々紆余曲折がありまして、Lepai製の正規版・改良型LP-2020A+が私の愛機となりました。
そのインプレに関しては、続きます〜〜〜〜〜〜〜〜@

●2015年05月07日(木)

いよいよ、元祖かもめさんカブが復活したのです。

いやいや大変でしたねぇ。
変な風に力が掛かった為、あらぬ方向へ色んな部分が歪んでいました。
それを一つ一つチェックして、何とか修正することが出来ました。
これでやっと、元通りに真っ直ぐ走れて、カーブでも思いっきりイケます。

結局、レッグシールドが破損してので、とりあえずモデル違いの行灯カブ用(海外製)を流用。
キーやエンジン部分の切り欠きを現物あわせで加工して装着したのです。
これは正しいかもめ用のレッグシールド(タイ製)を注文してあるのですが、五月現在まだ到着しておりません。

それとくまもんキーもひん曲がってしまいましたが、これも修正。
ちょっともやもやになってしまいましたが、折角買ったんだから使いたいですねぇ。


もう1つ忘れてました。
後ろに搭載したボックスも結構派手に破損してしまいました。
応急措置としてタイラップで縫い合わせてはありますが、ちょっと剛性的に弱いですねぇ。
この箱はそもそもが割れアリで中古品を貰って来た奴ですから、この際新しいのを購入することにします。
破損した方は頑張れば使えなくも無い程度には直っているので、予備用として四角いカブに取り付けておきます。

リヤボックスの選定にはいつも悩みます。
ちゃんとした製品もあるんだけど、べらぼうに高いんですねぇ。
ホムセンで売っているアイリスオーヤマの箱は手軽で良いですが、ちょっと業務使用にするには厳しいですな。

色々と探してて、候補を絞りました。


第一に欲しいと思ったのは、郵政御用達ボックス。
郵便屋さんのカブに付いている巨大なリヤボックスです。
旭精機製で、\38,000-。
取り扱いは★アウトスタンディング・モーターサイクル

・・・・良いけれど、高いです〜〜〜〜〜〜〜@
それとデカすぎですねぇ。完全業務仕様にするしかなくなっちゃいますな。


第二のは、これもバイク便御用達ボックス。
JMS製のエキスプレスDというタイプです。色は白。
お値段は、\29,900-。
取り扱いは色々あるけど、★ウェビック

これもよさげだが、やっぱり高いですねぇ。
今まで使ってたボックスよりも、ほんのり大きいので、ちょっとだけ沢山積めるから「お代わり」しなくても良くなりそうです。
でも箱が大きいほどスタイルが業務専用っぽくなるジレンマを抱えてます。


第三のは、従来使用していたホンダのリヤボックス。
HONDAホンダ:ビジネスボックス:簡易ロックタイプというタイプで、取付金具キット別売りになってます。
お値段は、\8,900-。(+\930)


・・・やっぱり、今まで使ってたヤツで良いですねぇ。
容量的には充分ですし、あまり欲張っても良くないですからねぇ。
それと、やっぱり金額の問題です。
せめて1万円以内に収まっててくれないと、おいそれとは買えません。


ちなみにスズキ純正アクセサリーにも全く同じ製品があります。
お値段も\8,900-と同じ。
試しに今回はこっちで取り寄せて見ましたが・・・・・なんとフタの裏と底面にしっかり「HONDA」の文字が入ってますねぇ。
以前見た時はスズキの方が安かったんだけど、現在はホンダでもスズキでも同じです。


ちなみに取付金具キットは買いませんでした。
そもそもが取り付けするのは旧カブのリヤキャリアですから穴が合わない可能性が高いです。
それよりも構造的にガッチリしっかりと付くように、現物合わせしたほうがベストですからねぇ。
そう言うワケで、ホムセンに出かけてビスやセルフロックナット、ワッシャ、鉄板ステーなどを買って来ました。
ついでに「プチ取っ手」も購入。
これは、元々リヤボックスに取っ手が付いてないので、フタを開けるのに手間が掛かりますから、その対策です。
元からつけておいてくれれば良いのに、と思いますねぇ。

今回はフタを開けた状態で固定するパネ等は装備しません。
どうやらその機構はヒンジ部分にかなり負担が掛かるようなのでパスです。
まぁ積み込み時にはフタ開いてないとやり難いんでゴム紐か何かで作ろうかと思います。


で、新しいリヤボックスも搭載しました。
このボックスの位置決めにはノウハウがありまして、あんまりキャリアの前端にピッタリくっ付けるのは良くないのです。
シートに人間が座っても背中がボックスに触れるかどうか位までは後ろに下げなければ運転しにくくなりますよん。
だからってあんまり後方に下げすぎても、今度はテールランプは見えなくなるし、荷物積載・停車時の安定性が悪くなったりするのです。
追い込んで行くと、結構シビアですよん。
しかもボックスの底板部分がしっかり固定され、積載物の重量に負けないようにしなければなりません。

ちなみにかもめさんカブにはオーバーキャリアも取り付けてありますから、それをセットした状態で取り付け位置を決めるのです。
鉄板ステーで底板全般を押えるようにして応力を分散させるのがミソ。

そして荷物保護の為にも、底にいつものカーペットを敷きます。
これもホムセンで購入して来た、ゴム付きのタイルカーペットですよん。
お値段は5百円もしなかったような。
厚みが結構あるのでネジの頭とかも引っ掛からず、荷物にもキズが付かなくて良いのです。

このリヤボックスには鍵も付いているので、買い物に行く時とかも便利ですねぇ。
早速、ボックスのキーはくまもんキーと一緒にしておきました。


走行インプレは・・・やっぱり、かもめさんカブが私には良いですな。
ハンドリングが軽いし運転しやすいです。
四角いカブは、とりあえず予備機にしておきます。

かもめさん2号機は、とりあえずストックしておいて次の緊急事態にそなえます。
欲しい時にサッと手に入るモデルではないですからねぇ。

●2015年05月06日(水)

突然のアクシデントで再起不能の危機に瀕した、かもめさんカブ。

その後のチェックで、車体にダメージはあるものの何とか実用レベルにまで修復可能な見通しが立ちました。
その為に部品取りの同型カブを調達するコトになりました〜〜〜〜〜@

んで、来たのは厳密に言うと1つ後のモデルで、しかもC70カブ。
但し前の持ち主がスピードメーターとエンジンを同型C50のに交換してあります。
そして手に入れたのはエンジンとキャブの付いていない状態ですよん。
(車体に載っていたのを降ろして前の持ち主へ返却しました)


見た感じ、外観は相当ヤレてますねぇ。
でも70年代後半(多分78〜79年)モデルなので35年以上は経過してんですから仕方ないです。
むしろ程度極上の方に近いと思います。
ちなみにタンク内部はとても良好なコンディション。

で意外なのは見た目はサビサビなんだが車輪とかブレーキの動きはスムーズ。
押し歩きで抵抗感がありません。
つまり、エンジンが載っかれば、すぐに走行可能な状態になる可能性が高いんです。

部品取りというよりもベース車のレベルですねぇ。
もっともフレームもC70ですから、本来は70ccクラスのエンジンが載っていないと困りますが。


ここで、活かす方向に作戦を立ててみます。
とりあえず、かもめさんカブ(1号)をメインマシンとして運用するには、スペアの部品取りが必要ですから、このかもめさん2号は手放せません。
そのまま温存しておくのも良いけれど、いっその事もう一台12vCDI仕様で仕立てて、現在ストックしてある12vCDI50ccエンジンを積んでおく。
イザと言う時にはサッと走れる状態にしておけば、また何か役に立つ時が来るでしょうな。
外装部品なんかはとりあえずカットレッグ仕様とかで逃げておけばok。

但し実現の為には、電装系改造の費用だけは掛かります。
細かな部品は持っているのですが、不足している分は購入しなければならないので。
バッテリーケースとか電球関連ですねぇ。
ちょっと落ち着いたら必要な費用計算をしてみましょう。
あんまり費用が掛かりそうならばボツです。


もしかもめさんカブ1号/2号の2台体制が敷ければ、角目さんカブは不要になります。
そうすれば中古車として売りに出すコトも出来ますねぇ。
すると今回のアクシデント処理で掛かった費用が全部回収できるかも。


でも・・・困った事に、四角いカブも私は好きなんですよねぇ。
コレを優柔不断と言うのでしょう。

まぁ結論は急がずに、温存体制にしといてじっくり考えたいと思います。


WebDiary CGI-LAND