2014年12月のコラム
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●2014年12月31日(水)

今年最後のバイク修理ネタです。

まだまだ修理待ちのバイクはいくつかあるんだけど、その中でもバラし掛けているヤツは早急に作業を進めたいですね。
バラしたまんま置いていると異物混入とかで思い掛けないトラブルを発生するコトもありますので。
とりあえずでも形にしておくべきでしょう。
ヤリ掛けバイクのリード90も、ようやく重い腰を上げて取り掛かる運びとなりました。


修理の内容は、原因不明のエンジン焼き付き。
以前クランクシャフトを交換したツヤツなんだが、しばらくはちゃんと動いていたのにその後突然エンジンストップ。
とりあえず腰上だけ分解して調べると、ピストンサイドに擦れた痕がありました。
以前の修理時に悩んだんだが、その時にケチってクランクベアリングを交換しなかったのが仇となったのかも知れませんねぇ。
何となく、ピストン横方向のありえない向きに力が加わってるみたいなので、もしかしたらクランクシャフトがブレて回ってるようで。
微妙なガタは感じられるんだけど、本当に微妙なので原因であると言う確信は持てません。

でも、心残りな点は解消しておかなければ後々困りますので、今回クランクシャフトベアリング交換を行いました。


分解作業はスムーズに行うことが出来ました。
クランクケース分割やクランクシャフト・ベアリングを抜き出すのに苦労するコトがあるんだけど、比較的順調に外れました。
リード系はクランクシャフトのプーリー側にスターターギヤが圧入されてて、この取り外しにはプーラーが必要なんだけど、クランクシャフトを抜くついでにスルリと自然に外れました。
ベアリングはマグネット側はクランクシャフトに残り、反対側はケースに残りました。
レース側に残ったベアリングは、ベアリングプーラーのでかい奴対応品でスッポリ取れました。
(ちなみに小さなベアリング対応のプーラーは即効で破損したのですが)
シャフト側のベアリングも、マイナスドライバー2丁掛けのテクニックで取れました。
トーチで炙らなくても済んだのです。

順調に作業が進んで、これなら一気にやっつけるぞ!と気勢が上がった時にショッキングな事実が判明。
それは・・・・部品注文した新しいクランクベアリングが、修理車に合いません。
後期型の部品で注文したんだが、この修理車は前期モデルのようですねぇ。
つーか、一度中を直接見てんだから間違えるなよって自分に文句言いたいです・・・・。

ご覧の通り、ベアリング外周の大きさがちょっと異なります。
左側に2つ重ねておいてあるのが取り外した正規のベアリング。
そして右側に1つあるのが新品の後期型の部品。

あぁぁぁやっちまったぁ・・・・・。


当然、年の瀬も押し迫ったこの時期に再注文をしても、年内には間に合いません。
よって年越し決定です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

ただ、問題なのはこのバイクの状態。
エンジンを降ろしてありますが、車体側にスタンドが付いているので自立させておけるのが幸いです。
エンジンは結構バラバラの状態なのですが、仮組みをちょっとしておいて重要部分が変にならないようにしておきましょう。
こんな状態での保管は厳しいですねぇ。
仕方が無いので、雨が降りそうな天気だったんだけど急いで仕度して、秘密基地へと運びました。
秘密基地はちょっと離れた場所にあるのですが、こういう時にとても助かります。

ちなみにクランクのベアリングは1つ千円位。よって2千円の損失となります。

●2014年12月30日(火)

今回もマジメに、バイクのメンテナンスネタです〜〜〜〜〜〜〜@

カブ系エンジンは多くの人々に愛され、イジられ続けて来ました。
チューンナップの流儀はイロイロとあるんだけど、標準的なのはやはり「70ヘッド+高圧縮88cc」でしょうねぇ。
昔から定番の組み合わせです。

カブ系エンジンには旧型の6vポイント点火の系統と、後の12vCDIの系統があります。
それに加えて現在ではFI化されたヤツその(1)、新型FIカブ系と言う新しいのも出て来てます。
基本的にFI化されてからのチューンはまだやっていないので、イジると言えばキャブレター仕様の新旧モデルでしょう。

ぶいぶいの流儀では、主流となっていたのはもっとライトなボアアップのパターンです。
いわゆる50ccのシリンダーヘッドをそのまま使う、シリンダー/ピストンだけのボアアップですねぇ。
これのメリットは、コストパフォーマンスです。
その代わり、パワー・スピードは「そこそこ」ですよん。

そこそことは言いましても、ポート加工等を併用して90km/h超まで出せるモノも作ったりしてました。
勿論、そういうのをやろうとすれば相応のコストが掛かるんで、そうなると価格的メリットが薄くなってしまいますが。

でもパワーがソコソコだとイイ事もあるんです。
例えば、吸排気系など補機類の部分をそのまま使えたりとか。
それとモンゴリなんかだと顕著ですが、足回りやブレーキ関連のポテンシャルが低いマシンの場合に、そっちに対する負担が少ないってのもイイですねぇ。
若かりし頃はエンジンパワー至上主義で、足回りやブレーキはプアなまま頑張ってましたが、そういうのはとても危険なのです。
耐久性に付いても、そこそこ良好です。
でもあんまり負担の大きい使い方をしていると、やっぱり寿命がすぐに来てしまいますが。


そしてその次にぶいぶいのオススメ仕様は、カブ90ベースです。
これはエンジン丸ごとをカブ90でと言う訳ではなく、あくまで腰上下の所だけのお話。
ぶっちゃけ、クランクケースやミッションはモンキーのままで、クランクから上がカブ90って感じですな。

これだと、エンジン回転と発熱を抑えて使用ができるので、耐久性がとても高いです。
しかもトルクがあるので、乗りやすいんですねぇ。
そして最大のメリットは、意外にコストが掛からないってトコです。
ヘッド付きボアアップを組むのと同じ位ですが、補機類の仕様変更が省けるんで最終コストは安いんです。
デメリットとしては、モンキーだとフロントタイヤとのクリアランスが厳しくなる点でしょうか。
それと競争するのには向いていません。
やっぱり、それ用に作られたエンジンとはポテンシャルの点で違いますからねぇ。
いわばオトナ仕様です。


私の2台ある4stMINIでは、おにぎりモンキーがライトなボアアップ仕様で、かもめさんカブがC90改仕様となっています。
もっともかもめさんカブも以前はライトなボアアップ仕様でしたが、やっぱり業務用に使うと持ちませんでしたねぇ。

欲を言うと、おにぎりモンキーの方もC90改で行きたいなと思っています。
でもライトなボアアップ仕様でも中身はちょっと豪華に仕上げてあるので、かもめさんカブよりちょっと速いですねぇ。
トップスピード的には同じ位ですが。
トルクでグリグリ走るかもめさんカブに対して、レスポンスと回転の伸びで加速して行くおにぎりモンキー。
二台の性格が随分と異なるので、それもまた楽しいなと思います。

まぁおにぎりモンキーの方も、競争するような使い方をしない前提で作ったのです。
耐久性を重視して、長く楽しめるようにと思っとります。


そんな中で、昔のお客さんからの依頼によりカブ90エンジンのメンテナンスをいたしました。
しかし先回に受けた時はエンジン単体で持って来られましたので、最低限の部分しか出来なかったのです。
やっぱり実際にエンジンを回して見なければ判らない部分ってのはありますからねぇ。

そして、どうもエンジン始動一発目で暖まるまでに異音がするので気になるらしいです。
暖まれば異音は消えるそうなのがイヤらしいんですが・・・・確認すると、コンコン・ゴツゴツと音が出ていますねぇ。
どうやら動弁系からのようです。
クランクかカムチェーンとテンショナー関連でしょうねぇ。

で、セル付きエンジンなので、フライホイールの取り外しに特殊工具が必要です。
いちも使ってるヤツではダメで、セル付き用のが要るんですねぇ。
でもこの間仕入れて来たのでバッチリです。


まずは分解して目視でチェックですが、腰上部分は以前の作業時に確認してます。
シリンダーの所のローラーは磨り減っていなかったように記憶してますが、むしろ妙に新しかったようにも思えますねぇ。
カムチェーンのヘタリはそこそこ有ったような気がします。
そもそも中古車で、しかも他の人がイジったり分解して来て、エンジン単体での持ち込みですから、どんな使われ方をしていたのかを推理する手がかりがありません。
でも、そこそこ距離は走っていそうだなとは感じました。

ちなみにカブ90の場合、あんまりエンジンをブン回して使ってる人は少ないです。
むしろ低い回転でトコトコダラダラと走ってる人が圧倒的に多いですねぇ。
なので、クラッチ関連と、動弁系が意外にヘタってるんです。
(クラッチ関連は先回のメンテでやってます)

まぁこの際なので、カムチェーンとテンショナー関連はごっそり新品へ交換しちゃいましょう。


オーナーさんのご要望もあって、カムチェーンは強化品を採用しました。
レスポスンの点で少々不利なんですが、まぁ排気量が大きいんで良いかなと。

カブ90系のカムチェーンは84リンクなので間違えないように選ばなければなりません。
(モンキーなど50ベースは82リンクです)
それと50ベースと違って元々からプチ強化版が付いてますから、必ずしも強化する必要は無いような気もします。
しかし、動弁系がシャキッとすると、エンジンの調子やフィールが改善されるのも事実です。


問題は銘柄の選定ですが・・・今回はあんまり深く考えずに、タケガワの一番イイ奴にしました。
DID製のダイハードα処理ってのがされてる、お高いカムチェーンなんだけど、同じ様なのがキタコからも出ています。
でもタケガワとキタコとではお値段がちょびっと違うんですねぇ。(\4,000/\3,800 税別)
ちなみにデイトナのカムチェーンはEK(江沼)製です。

25SDってのがチェーンメーカー呼称なんだけど、これは強化されてプレートも厚くなってんですが、ピン径を細くしてフリクションロス低減を図ってるとのコト。
チェーンの剛性やローラー等の精度も高いので、動弁系が軽くスムーズに回るコトが期待できます。
本音を言うと、強化チェーンでどの程度かったるくなるのか興味津々でもありますが。


この他に、カムチェーンローラー関連と、オイルポンプドライブスプロケットも注文してあります。
ポンプスプロケは意外に減ってたりするので、目視チェックして問題があれば交換の予定です。
(ちなみにこのポンプスプロケ交換の作業はとても手間が掛かります・・・・)

それと忘れてはいけないのが、カムチェーンテンショナー先端のキャップ。
ここが結構悪くなってるコトがあるんですねぇ。
カムチェーンテンショナーからの反力を受けるんで、年数が経過すると劣化消耗しやすいんです。
もしも割れてしまうと、カムチェーンテンショナーが効かなくなり、大変なコトになりますからねぇ。
もちろんですが、テンショナーロッドは完全洗浄して、バッチリと手を入れる予定です。
後は付随する、Oリングとかも手配しました。


動弁系をリニューアルして、果たして問題の異音はなくなるのか。
こればかりは、やってみなければ判りません・・・・。でもやって損はないですけどね。


●2014年12月27日(土)

バイク修理のネタです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

いろいろ手広くヤッていると、中にはとても作業難易度が高いのに当たります。
基本的に修理代(工賃)の計算はメーカーが出してくる標準工数に基づいて行っていますが、この基準は時には実状に合わなかったりするコトもありますねぇ。
まぁ大抵は、「そんな時間で出来るワケないだろ〜」的な方向に行っちゃっているのですけど。

とにかく手間が掛かる作業ってのは、一重に構造・設計が良くない場合なんですねぇ。
丁度それが2つほど続きましたので、愚痴も交えてご疲労・・・・披露します。


まず一つ目は、ヤマハの旧セロー系で。
オフロードバイクは足回りのストロークが大きく取ってあるので、スイングアームにはチェーンスライダーやガードなどしっかりしたのが付いてます。
そして、日常的にそれらが擦れて使うようになっているので、いわば消耗品の扱いなんですねぇ。

このチェーンスライダーは、スイングアームの根元部分に装着されています。
通常の形状は、平べったい板状のをU字型に曲げてピポッド部分を包み込むようにするタイプ。
もしくは、H字型形状になってて、スイングアーム後方側から差し込んで固定するタイプですねぇ。

しかし、何故なのか旧セロー系に関してはトンデモナイ構造になってんです。
それは・・・・スイングアームをフレームから取り外さなければ交換が出来ない形状なんですねぇ。
ちょうどA字型になってて、ピポッド部にはまり込んでいるんです。
しかも材質が硬い樹脂製でして、経年劣化により脆くなり割れてしまうコトが良くあります。
そして部品代も、約4千円ほどとお高いんですねぇ。(海外製の偽物部品もありますけど)


交換作業は、当然ながらスイングアームを取り外さなければなりません。
しかし、リヤサスがリンク式になっており、さらにスイングアームはフレームだけではなくクランクケースにも共締めされているんです。
そして足つき性の良いコンパクトな車体故に、リヤサス周辺はスペース的にぎゅうぎゅうなんですねぇ。

更にトドメとして、最初のセローは後輪ドラムブレーキで作られ、その後で無理矢理ディスクブレーキ化された経緯がありますから、後ディスクのモデルだとリヤサスリンクのボルトを取り外すのにブレーキ廻りのパーツが邪魔になるんです。
リンク部分を分解すれば当然楽に作業は出来るんだけど、とにかく狭いですからねぇ。

まぁ実際にはスイングアームは完全に取り外さずとも、リヤサス下部とアームピポッドシャフトを外して根元を上方へズラし、フレームの三角部分に合わせれば、隙間からスライダーを入れることは可能なんですが。


そしてトンデモナイコトには、この作業工数がなんと驚きの、0.1Hになっているコトです。
ヤマハはパーツリスト(ネットの部品システムではなくて、冊子になっている奴)に主要パーツの交換工数が記載されているんですよん。
これは絶対にミスプリントだと思いますねぇ。
もしくは、最初の頃はチェーンスライダー形状が違ってて、もっと楽に交換できたとか。

この手のバイクのスイングアーム関連の工数は、大体1.0〜1.1Hが標準です。
なので、多分単純なミスプリントだろうとは思いますが・・・・・長く続いているシリーズなのにずっと訂正されてないですねぇ。
部品代と合わせて、1万2千円ほどのお会計になるはずです。


ちなみにセロー系のリヤサス周りは生意気にもリンクサスになっているのです。
このクラスはシンプルで簡略化された造りになってるのが殆どなんですが。
その代わりと言っちゃァナンだけど、軸受けは全て樹脂ブッシュで構成されてんですけどね。
ここまでニードルローラーベアリングとか使えとは流石に言えませんな。バイクが高くなっちゃいますし。

なので、もしもチェーンスライダー交換をする場合には、この周辺の全てのブッシュも取り替えてあげたくなります。
走行距離や使い方にもよりますが、少なからず消耗している部分ですからねぇ。
ちなみに耐久性としては、意外に結構あったりするのです。
まあ他の、軽二輪クラスまでのバイクの中にも樹脂ブッシュの軸受けを使ってるモノも結構多くありますからねぇ。
分解清掃して給脂でも良いけど、まぁ予算とかに応じて作戦を立てて欲しいですな。
でも、ヤルんなら一度にやっつけるのがオススメです〜〜〜〜〜〜〜〜@


もう1つ。
モンキー/ゴリラのフロントサスペンションですが、原付きスクーターなんかに良く見られる構造ですねぇ。
ダンピングとか剛性は弱いんだけど、ミニバイクなのでこんなモノってな感じになってます。

しかし、激しくコキ使っていると当然ガタが来てしまいますから修理をしなければなりません。
このサスペンションも樹脂カラーが使われてて、グリスがたっぷり封入されてる所をコスコスコスコスと擦られながら作動しています。
この樹脂カラーが消耗するんですねぇ。

ちなみにエンジン改造とかをしてスピード域が高く使ってると勿論、磨耗も早くキてしまいます。
それとノーマルフォークを使用したディスクブレーキなんかでも、特にキャリパーが付いてる側がすぐにダメになりますねぇ。
本当にたま〜の休みにちょっと乗るペースならばイザ知らず、日常的に乗り回すとか、ビュンビュン走らせるなんて使い方をする方には絶対にフロント足回りの見直しをオススメする所以です。

と言うのも、ここの部分のメンテナンスはちっと手間が掛かるんで、修理代がお高くなるからですねぇ。


今回はサスペンションのオーバーホールではなくて、フォークシールの劣化が気に入らないから新品にして欲しいと言う要望でした。
部品代としては対したことはないんだけれど、このフォークの構造を知らない方だと簡単に交換ができると勘違いする人がそこそこ居るんですねぇ。
外から直接見えてて触れますから、そう思ってしまうのも仕方ないんですが。

実際には、左側(メーターギヤ側)のシール交換は簡単です。
ホイールを取り外してフォークの下から差し替えるだけで済みますからねぇ。
工数としては大体0.2〜0.3H位なモノでしょう。

しかし、ブレーキが付いてる右側はそういうワケには行きません。
ブレーキケーブルの受けと、ドラムプレートのストッパーがあるので、シールはフォーク下には抜けません。
なので、一度インナーパイプ/スプリング部分を抜き取ってから分解してって、フォークパイプ単体にしなければならないのです。
すると、インナーパイプ(右)交換と同等の0.6H位の作業になってしまうんですねぇ。

てなワケでして、シール両側交換すると0.8H(=\6,500-位)に部品代が\1,500-位の、合計\8,000-ほど掛かるんですな。

これもある程度距離を走ってる場合には、カラーもついでに新品にしてあげると、足回りがシャキッといたします。
カラーは上下・両側で、\2,000〜位ですねぇ。


自家整備でも良いんだけど、サークリップの脱着がやりにくいとか、4mmのロールピンを抜くのが大変とか、グリスでベトベトな中での作業ってコトで心して取り掛からなければなりません。
簡単に交換が出来るなんて勘違いは、困りますよん。

いくらチャッチィ構造のフォークだからって、やっぱり足回り部分なんですから、メンテには相応に手間が掛かるんです。
むしろ構造なんてそんなに問題になりませんねぇ。(部品代の方には違いが出てきますが)


ちなみに、最初のセロー系チェーンスライダーでもそんなんだけど、部品に切れ込みを入れて後で接着し楽に取り付ける手法もあるようですが、これはオススメ出来ませんねぇ。
力も掛かる部分ですし油もありますから、接着しても後で必ず剥がれて来ます。
とりあえずその場しのぎで、という考え方が透けて見えてて、私はこういう流儀は好きではありません。
そんなやり方がされていたら、壊れているのと同じ扱いですし、他の部分のメンテナンスの信頼性も疑ってしまいます。
やっぱり修理したらずーっと安心して使いたいです。

●2014年12月25日(木)

本日は、電気工事のネタです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

私のお部屋のコンセントが老朽化してて、少々マズいコトになっています。
とにかく古いので、接触も怪しいし、以前何を考えたのかエアコンの電源をここから無理矢理取っていたりしたのでパネルが変形しています。
一旦、熱が掛かるとどうしても接触子も悪くなりますねぇ。

んでもって、深夜何処からとも無く「ジーーーーッ」と音が聞こえて来てて、気になってました。
本当にごくごく僅かに聞こえるだけなんだけど、頑張ってその異音の発生源を探したら、この古いコンセントだったのです。
どうやら本格的に接触がヤバくなっていたみたいですねぇ。


ちなみに、電気工事(屋内配線)の分野に関しては、資格が必要ですので、気軽にDIYにて行うワケには行きません。
こればかりは専門の業者さんに依頼するしかありませんねぇ。

・・・と思ったら、何故か手元に「電気工事士免状」が。
実は、学生時代に頑張って取得したのです。その後も関連する会社に勤めて役に立ちましたし。
写真付きなのでアップはしませんが、30年も昔の写真なので若々しいですねぇ。

てなワケでして、一銭の儲けにもなりませんがコンセントの交換工事をいたしました。


今回の部材は、ちょっと欲張って3個口のコンセントにしました。
と言っても、実際に3つ同時に使用する予定はサラサラありませんけど、まぁ予備って感じです。
パネルのデザインは色んなのがあるんだけど、最もシンプルなモノを選びました。
コンセント1つだけ豪華絢爛にしても仕方がないですからねぇ。

配線ボックス、配線は現状のをチェックしてそのまま使います。
昔の配線器具の接続ってのは、ネジで締めるようになってんですねぇ。取り外しは簡単です。
現在はワンタッチで差し込むだけなのです。

やはりと言うか、配線は1.6φの細い線で行われていました。
昔は電化製品がこんなに沢山になるとは思っていなかったようですから、電気の容量も控え目なのです。
でも2芯のVVFですから、1.6φだと最大19Aまでの電流を流せます。
コンセント・・・というかこの部屋全体のブレーカが15Aのが入っているので、実はこれでも充分ではあるんです。
しかし、余裕があった方が良いので、現在ではもう1つ太い2.0φを入れるコトが多いようですねぇ。
ちなみにエアコン工事でも大抵は2.0φを使います。(大は小を兼ねる意味もあるけど)
2.0φならば、最大24Aまでイケますから余裕があります。

と、温度補正を忘れてました。
1.6φ=19A(max),2.0φ=24A(max)ってのは、周囲温度が30度の時のお話。
ちなみに周囲温度が高くなれば許容電流は少なくなります。
周囲温度が40だと補正係数0.8を掛けるコトになってますんで、1.6φ=15A/2.0φ=19A位と見ておいた方が良いですな。
実際問題、1.6φの電線だと余裕があんまりないんです。
だからって、建物に入ってる配線をやり直したりはしませんけどね。
もしも大電流を必要とする場合には、配電盤から独立したラインを新たに引くのがベストでしょう。

古い家に住んでて、エアコンやらIH炊飯器やら贅沢をするのはちょっと考えモノですねぇ。
ちょっと消費全力のコトを考えて控え目なパワーのを選べば、何かとお安くなったりするんです。


プレート枠の固定は皿ビスです。
これまた時代を感じさせる、マイナスの頭のビスが使われていますねぇ。
これもそのまま使い回ししましょう。

サクサクっとコンセントを取替えて、枠を固定して、パネルをはめ込みます。
いやいやいや、実にスッキリとしますねぇ。
ちなみに、専門業者に依頼すると費用は\3,000〜\5,000位だと思います。
※出張費が別に掛かる場合もあるようです。

実は、この前にコンセント増設工事をやって来ました。
既築の建屋の増設ってのは難しい部分もあるんだけど、何とか追加の配線工事も最小限で完了するコトが出来ました。本来ならば露出配線するしかないんだけど、壁を調べて配線を通してやっつけたので結構時間と手間が掛かりましたねぇ。
ついでに照明器具が点かないのに気が付いて、原因を調べたら球切れだったので、それもオマケに交換しておきました。
(電球の交換は電気工事士の資格が無くてもokですよん)


そう言えば、随分前になるんですが、電気工事士の資格が必要な工事で問題になってたコトがありました。
家電量販店がエアコンの取り付け工事を行うのに、電気工事士の資格を持っていない人が行った件が沢山あるのが判明したのです。

基本的に、コンセントに器具をつなぐとか、電球の交換とかは、電気工事士じゃなくてもokです。
原則的に配線そのものを繋いだりとかはダメですよん。
で、エアコンの取り付け工事ってのは、室内機と室外機をVVFケーブルで接続します。
現在の製品では、3芯の電線で電源と制御信号を接続してます。
(昔のは2芯×2本で配線するヤツがありました)
ココで問題となるのが、この配線接続作業がいわゆる「電気工事」に該当するのか、しないのか。
原則論で言うと、電線を直接接続する作業ですから該当するはずですねぇ。
しっかり接続されていないと、大きな電流が流れる配線なので危ないです。

しかし、無資格者によるエアコン取り付け工事が問題になった平成20年の時に、お触れが出ました。
エアコンの室内機と室外機を配線・接続するのは、電気工事に該当しない「軽微な作業」なので、電気工事士じゃなくてもokなのです。
また、アース線をアース端子に接続するのも同じく。

問題になるのが、この室内外の配線を繋いで延長したりする場合には「電気工事」となって、資格が必要になります。
また、配線を直接壁や柱に固定する場合も「電気工事」になります。
アース捧を埋設するのも「電気工事」なんですよん。
そして既出ですが、コンセントの増設や移設、取替えをするのにも電気工事士の免許を持っていなければダメなのです。

無資格者による不法な工事を行った罰則は、3月以下の懲役または3万円以下の罰金と規定されてます。
なので、コンセント交換などをDIYで行う事はオススメいたしませんです。

●2014年12月22日(月)

ちょっと一息。

私の所に居る、怪しい連中です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

最初に来たのは、くまもんのがま口。
写真では左耳が目にカブって、目付きが悪くなっちゃってます。
小銭入れとして愛用していたのですが、如何せん造りが悪く耐久性に欠けます。
今は隠居して、USBメモリ入れとして使っております。

次のは、ふなっしーのがま口。
ボテッとした体型の通りなので奥が深く、がま口としてはちょっと使いにくいかも。
やっぱりガバッと大きく口が開かないとね。
なるべく小銭は溜めないようにしようと思います。


そう言えば、痴呆の一症状として小銭をやたら溜め込むってのがあるそうな。
ようするに計算力が落ちてくるんで、買い物をする時にはいちいち考えるのが面倒になってお札ばかり使うんだと。
その結果、必要以上に小銭が溜まってしまうってコトです。使う機会がないですからねぇ。
・・・計算能力の問題ではないけど、このがま口を使い出してから似たような状態になって来ているような気がします。
まさかとは思うけど、若年性の痴呆ってのもあるそうだから、もしかして・・・・??


オマケとして、がま口にくっ付いてる、おかざえもん。
私はこういう小物がプラプラしてるのが好きなのです。
これは確かガチャポンで手に入れたと記憶しています。

どれも、まぁ何となく使ってるだけで、別に熱心なやるキャラのファンではありません。
特に小銭入れは日常的に良く使うんで、ちょっとお気に入りのヤツが欲しいなと思ってたんだけど、結局どれも似たり寄ったりなんですよねぇ。
高級品ってのはすごいお値段なんだけど、だからって特別私の心に響くようなインパクトがないんです。
なので、こういうちょっと可愛い系に走ってみたってコトですな。

●2014年12月19日(金)

昨日は雪で大変でしたねぇ。
珍しく積もってて、あたり一面雪景色でした。
とりあえず記念撮影。

そんなな中でも、かもめさんカブは一生懸命に走ります。
カブのサイズならばスノータイヤが市販されているんですが、私の住んでいる所では雪が珍しくて、年に何回も積もりません。
なので、ちょっとだけタイヤの空気圧を低くして凌ぎました。

それでも5〜6回ほど、スルーって車体持っていかれて転倒しそうになりましたけど、まぁ何とかなりましたよん。

雪でお逝きになるのは、勘弁ですv

●2014年12月18日(木)

かもめさんカブのネタ。
今回は修理とかじゃないですよん。

かもめさんカブは今まで1977年式だと思っとりましたが、調べて行くと間違いで1976年モデルのようです。

ホンダ 二輪製品ニュース (1976年)

同、代表車種の主要諸元


でも主要諸元の燃料タンク容量の所、間違ってますねぇ。
何をどうやっても、5.5Lも入りませんて。

実はその後のモデルもあるんだけど、そっちは1978年です。
ホンダスーパーカブC50/70を発売

この諸元を見ると、燃料タンク容量は3.0Lとなってますねぇ。
スペック公称値ってのは、実際目一杯に入れるよりも少し控え目なんで、こんなもんでしょう。
でもC70では4.0Lですよねぇ。
この時代のC70にお目にかかったことはあんまりなくて、しかも分解して中まで見た事なんて全然ありません。
確か外から見ると、メーターの部分とか少しずつ大きくしてあったような気がしますから、燃料タンク部分も大きくなっているのかも。
しかし、もっと後の新しいモデルのスペックでは、燃料タンク容量は4.0Lとなっているので、ひょっとしたらこの時代のC70ではすでに新しい構造になっていたのかも知れませんねぇ。

ちなみに、かもめさんカブの燃料タンクに付いての実容量は、3.8Lです。
これは擦り切り一杯目一杯入れた数値なので、安全圏だと3.6L位だと思うんです。


ちなみに私のかもめさんカブと1978モデルとはデザインが良く似ていますが、違う点があるのです。
マフラーは新しい形のメガホンタイプになってますが、ここは1978年モデルからの変更です。
現在でこそ、HA02カブ90のマフラーを流用しているのでこのタイプに見てるんですが、本来はモナカ合わせのマフラーが付いていたのです。
同様にステップバーも、本来はホンダ旧タイプの硬いカマボコ型。
シフトパターンだって本来なら、1-N-2-3の旧型でしたからねぇ。
少しずつ、その後の新しいモデルへと進化して行く途中のモデルが1978年式だったのです。


燃料タンク容量ってのは、使い勝手の点でとても重要です。
燃費にも関わってきますが、一回満タンにして走れる航続距離ってのを考えとかないと遠くに出かけられません。
ダックスやシャリーが巷で人気がありますが、これらの車種は燃料タンク容量がとても小さいのが泣き所です。

かもめさんカブも、似たようなモノではあります。
業務用途に使ってて、最も困っているのはココなんです。
私の住んでいる所は田舎なので、ガソリンスタンドが遠くて、こまめに給油しに行くのが大変ですからねぇ。
もっと沢山ガソリンが入ればいいなと何度も思ってます。
エンジンの燃費事態はとても良いのが助かってますけど。
でも日常コースで使ってると、約4日でタンクが空になりますねぇ。
さらに拡張業務コースの時だとその半分で、1日おきにガソリン給油しなければなりませんでした。

かもめさんカブは、OHVエンジン搭載したC100の時のフレーム上にタンクが別体に付いてるモデルから、新しいカブのフレームの中にタンクが内蔵されてるタイプへの過渡期のモデルです。
なので、フレームの中にタンクが入ってんだけど、そのタンクってのがダックス同様に丸ごと別体なんですねぇ。
その後の新しいモデルでは、燃料タンクの上に直接シートが付いて座るように進化しているのです。
(それだから燃料計とかが付けられるようになってる)

この、二重構造タンクはタイトル写真の通りです。
バイク左側から見た図ですねぇ。

実は、この上面カバーの給油口部分のゴムパッキンが経年劣化によりヒビ割れてて、交換したいと思ってます。
部品はホンダ純正補修部品でまだ供給されており、既に入手済みですよん。
ただ、結構バラさなければならないんで大変ですねぇ。
一応ヒビは入ってるんだけど使えないコトはないので、また何かの機会があった時ついでに交換したいと思います。


過渡期のモデルってのは、イロイロと大変です。
部品供給だって心配だし、整備するにしても勝手が違ってたりするし。
でも、その構造が残った部分、廃止されて無くなった部分などが検証できて興味深いですねぇ。


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