2014年04月のコラム
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●2014年04月24日(木)

いよいよゴール近づいてまいりました、ニュースギアの修理&改造ネタ。
エンジンの部品が来ましたので、後は組み付けるだけです。
しかし、毎日毎日コキ使われてるバイクですのでこの機会にあちこち全体的に見なければなりません。
しかも、このバイクは以前私が売ったモノではなく別の車体ですので、ようするに初めてチェックするんですねぇ。

キャブレターは2サイクル特有のオイルまみれでゴッテリ汚れてましたので、キレイにしました。
どうしても吹き返しなどで汚れますねぇ。
で、オイルホースが劣化してましたので、これは交換するつもりで部品をとっておきました。
キャブレターにはワイヤーやホース・チューブが沢山付いています。
間違えずに配管するのは勿論の事ですが、取り回しにも充分気を付けなければなりません。

ここで例えば適当に取り回してしまうと、その場では良くても後々問題が出てくる場合があります。
バイクは動いていますので、走行中の振動や衝撃によって、無理な取り回しによりストレスが掛かっているとホース類が外れたり切れたりしてしまうんです。
特にスクーターの場合、エンジン部分はサスペンションの「バネ下」にありますので、車体とは別々の動きをしてます。
そこへホース類は繋がってますから、無理のない取り回しってのはとっても重要なんですねぇ。


取り回しの他に、ホースの端にクランプが付けてある箇所がいくつかあります。
これは万一でも抜けてしまっては困るので、留めてあるんです。

しかし、ここで見つけてしまいました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

なんと、オイルホースのクランプが2箇所、欠品しているではありませんか。
タイトル画像の左下の図面で、「26」「17」の部分です。
そして26番は針金で縛って代用してあり、17番は無い状態のまま。
さらに、インテークマニホールドのキャブとの接続クランプも針金で縛って代用してましたねぇ。

こういう修理の仕方は止めていただきたいです。
まさに、激おこぷんぷん丸ってヤツですねぇ。

オイルホースやインマニ部分の結合は、信頼性が要求されます。
オイルホースが外れればエンジンは焼き付いて重大な故障になります。
インマニから空気を吸い込んでしまうと混合気が薄くなって、やはりエンジンは焼き付いてしまうでしょう。

クランプなんてのはチンケなパーツで値段も対したことはありません。
そんなパーツだけ注文するってのはやはり面倒になってしまいがちです。
特に注文金額により配送コスト負担とかの事情が絡んでくると、ついズルをしてしまったり。
でも、やっぱり重要な部分ですから、ちゃんとした正規の部品を正しく取り付けておきたいものです。


インマニのクランプは、調度中古のシリンダーを購入した時に付属して来ましたのでそれを使いました。
しかしオイルホースのクランプは持っていません。
帯状のバンドのタイプでホース外径が細いので、やはり新品部品を注文しなければなりませんねぇ。

折角、ここで完成したと思ったのに。
でもちゃんと修理したいので、ここは我慢です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


とりあえず、試運転と慣らしを先にやりたいので、仮留めしておきました。
あくまで仮留めなので、このまま納めたりはしませんよんv
写真の右下は、まだ固定してない状態です。

ちなみに、2つのクランプ(正式名称はクリップ)は同一の部品です。
ヤマハ品番[90468-02033] 参考価格(税込み)@\65-
つまり、2つで130円の部品なんですねぇ。


エンジン腰上の取り付けは、まぁごく普通の空冷2サイクルなので難しい点はありません。
安心確実丁寧な作業を心掛けるのがポイントです。

組み付けのコツは、稼動部分に組み付けオイルをしっかりあげるコトとか、シリンダを取り付ける時にピストンの動きと馴染ませるコトとかですねぇ。
ギヤみたいに縦ジョグ系の古い設計のエンジンは、結構シリンダの位置が動いて決まり難いので要注意です。
組み付け方によってエンジンのフィーリングが随分変わりますからねぇ。
『真心込めて、丁寧に』ですよんv

今回はオイルラインもいじってますので、燃料タンク内はちょっと混合ガソリンにしておきます。
最初にオイルが回ってくるまで時間が掛かりますからねぇ。
ちなみに、私のトコでは2サイクルの組み付けオイルにはヤマハのモトクロッサー用(混合専用)を使用してます。
やはりちょっと高いヤツだと油膜が強いので、組み付け直後の馴染みが付いてない状態での運転には心強いのです。

で、キャブの中のガソリンを一旦全部出してから、混合ガソリンをタンクから回してエンジン始動します。
これならば潤滑油が途切れる事はありません。
そしてオイルラインの確認とエア抜きを行います〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

このニュースギアは、オイル消費量コントロールの為の制御バルブが付いてます。
オイルポンプ吐出量はエンジン回転と機械的に比例していますが、それだけではなく途中で電磁バルブで給油量を絞ってんです。
オイルは沢山突っ込めば良いってモノではありませんからねぇ。
空燃比から見れば、燃料と空気が重要でオイルなんて「余計なモノ」なんです。
さらに21世紀モデルなので、排気ガス規制が掛かってますから、オイルの燃焼カスは出来るだけ少なくしたいですし。
まぁ、このおかげで今回のようにトラブルが起きるとイロイロ厄介な結果になるんですけどねぇ。


エンジンを始動してから、しばらくそのまま回しておきます。
2サイクルの暖気運転は、基本的にアクセルを煽って行います。
勿論エンジンを高回転で回しっ放しにするのは良くないので、少しずつ回転を上げて行く感じにスロットル操作をします。
エンジンが暖まって暫くするとピストンが馴染んで、ちょっと回転フィールが変わって来るのが感じられるでしょう。
そうしたら、いよいよテスト走行です。

試運転&慣らし運転ってのは、基本的にエンジンにあまり負荷を掛けてはいけません。
連続した高回転運転とか、長い登坂とかはダメです。
すこぶる紳士的な運転を心掛ければ、それほど神経質になる必要はありませんけどねぇ。


しかし、軽量ピストンピンのおかげでレスポンスは凄く良くなってます。
特に立ち上がりは俊敏で、スタート時に油断してアクセルをぐいっと捻るとビックリしますねぇ。
振動も軽減されているのでいかにもエンジンが良くなった感じがあります。
ちなみに、中間加速時のレスポンスもかなり改善されてたりします。
正規の3YJピストンの方がリングが薄くてよりフリクションロスが少ないだろうけれど、まぁあんまり欲張るのも何ですからねぇ。
これで充分だと思います〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

そもそもがオーナーさんの欲張りな要望を少しでもかなえようとした結果です。
重たい荷物とキツイ登坂に負けない底力が欲しい、それにトップスピードも欲しい。
でも耐久性は絶対に必要。
・・・好き勝手言ってくれるなぁと思いましたけど、こういう要望を出すのは素人さんの特権ですからねぇ。

チューンナップの手法で代表的なのは、圧縮比アップ、排気量アップ、高回転化なんかがあります。
しかしいずれも発熱が多くなり耐久性や信頼性が低下してしまいますねぇ。
基本的にマージンを削ってパワーに転嫁してんですから仕方ないです。
でも、これらの手法は使えないので、残された方法はフリクションロス低減とかですねぇ。
駆動系に関しては、トップスピードだけ狙うんなら簡単なんだけど、高荷重状態での登板力も要求されるので安直にハイスピードプーリーとかを入れる訳にも行きません。
慣らし運転をしながら、もし変速特性に手を入れる必要・余地があるかを判断したいと思います。

もっとも、現時点でもすでに駆動系はノーマルのままで良いと思ってますけどねぇ。
登坂と平坦路のスピードの両立ってのは、そもそもがノーマル設定の狙い所そのものなんですから。
しかもビジネスバイクの場合、妙なリミッター設定とかはしてないので、目一杯良いトコに落ち着いてたりするのです。
やたらメーカーさんの設定を否定しちゃダメですよんv


とりあえず、試運転に出かけました〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
慣らし運転なので、あんまり激しく走らないよう紳士的な運転を心掛けます。

でも、元気が有り余ってますねぇ。
アクセルを捻るとグイッ!!とスタートして軽快に加速してくれます。
変速の美味しいポイントのピークは40〜45km/h位ですかねぇ。
そして、50km/hちょいまでは常用域として使えます。
もちろん引っ張ればそれ以上のスピードまで伸びますが、55km/hを超えるとニブいですな。
これは典型的なビジネスバイクのセッティングになってますです。

乗り心地はとっても優秀です。
ボリュームアップシートのおかげで高級なソファのような座り心地ですし、座面がちょっと上がってて乗りやすいのです。
リヤサスはYSSオイルショックで強化してありますけど、ギアは車体が大きく重たいので突き上げ感は少ないです。

ハンドリングは、ビーノのフロント廻りにしたおかげでかなり軽快な印象があります。
実際にはあんまり変わっていないと思いますけど、見た感じスッキリしててお洒落なので、イメージ的には抜群に軽快になってんです。
タル型グリップも良く似合ってますねぇ。

慣らし運転なので、とりあえずエンジンの温度を一旦上げた状態まで持って行きたいです。
なのでチョロチョロと走り回ってみました。
ちなみに知り合いの所にも見せびらかしたりして。

中々良い走行フィールですけど、やっぱり駆動系の熱ダレが感じられるまでは早いですねぇ。
重量級の車体に、重量級の運転者が乗ってんですから。
「高荷重は掛けない」なんて言ってても、現実にはいきなり結構な積載状態になってんですv
オーナーさん+通常業務での運転状況と変わらないでしょうな。


しかし、なかなか良く走りますねぇ。
これは気持ちイイです。
第一次シェイクダウンのはずなのに、結構足を伸ばして乗ってきました。
きっちりとエンジンの隅々まで熱が掛かったので、一旦冷やしてからまた様子を見る事にします。

あ、その前に各細かい部分の仕上げとかもしとかなきゃ。
CDIユニットも仮付け状態のままなので、しっかり取り付け固定しなければなりません。
さらに後ろの積載ボックスも取り付け方法の手直しをする必要がありそうです。
既に夜になってしまいましたが、久々の夜なべ作業でやっつけましたv

ホースクリップを注文して、入荷したら取り付けして納車の予定ですので、それまで慣らし運転をして待ちます。

●2014年04月22日(火)

散々と紆余曲折がありました、ヤマハ・ギアの修理。
ようやく、エンジンの仕様が最終的に決まり、部品が入荷してきましたv


使用するピストンは、縦型最終のチャンプCX(3FC)や3KJジョグで実績のあるタイプ。
ピストン品番は[3CP-11631-00-96]、リングはt=1.5mmの[260-11601-02]です。
そして、軽量ピストンピンとしてヤマハ・ミント流用の[2E9-11633-00]を組み合わせてます。

故障したエンジンに入っていたピストンと同一です。
もしかしたら以前にも壊れて、3KJジョグのピストンを入れて修理したのかも知れませんねぇ。
ギアには、もっとリングの薄い3YJピストンが純正で入っているはずなのです。
(但しシリンダに関しては2JA-01なのでオリジナルです。今回は2JA-00になりました。)


これでピストン関連の重量を比べてみます。
ピストン+リング+ピストンピン+小端ベアリング+サークリップ(1つ)を組み付けて測ってみると・・・
純正の組み合わせで80gに対して、ミントピン仕様だと70gちょっとですねぇ。
つまり、10%も軽量になっているのです。
この差は結構大きいですよん。

ひとつオマケ。
「ミントのピストンピン」、と呼んでいますが、部番最初の機種コード「2E9」は調べてみると「パッソル」です。
なので、多分パッソルのピストンピンが元祖だと思われます〜〜〜〜〜〜〜〜@
ちなみにジョグ純正品のピントンピン部番の機種コードは「27V」なので、初代のペリカンジョグですねぇ。
2サイクルジョグはずーっとこの27Vピストンピンを使い続けていたのです。
基本的な部分は、意外にずーっと昔から同じ設計で通していたりするんです。
「2E9」の機種コードを持つ他の部品は、ステアリングステムベアリングの上下レース(フレーム側に入る方)がありますねぇ。
鉄板をプレスして打ち抜いたような形状の部品ですが、延々と同じモノを使い続けているのです。
でもステアリングステムの設計はモデル毎にイロイロと変わってんですから不思議ですねぇ。
ずーっと前に、パッソルUへ3YKジョグの社外フロント廻りを取り付けた事がありましたが、ステアリングステムはワンオフ製作しなければなりませんでした。


既にシリンダーも、マフラースタッドボルトを移植して準備済みです。
シリンダーを交換する場合、マフラースタッドボルトは大抵付属していないので古いシリンダーのを外して使うか、別途で用意する必要があります。
でも、直モミでマフラーのフランジを直接ボルトでシリンダーに止めてしまう方法もありますねぇ。
そもそも横ジョグなんかは元からこの方式になっているのですが。

スタッドボルトを取り外すには一苦労です。
大抵はサビて固着してますからねぇ。
部品取りで購入したシリンダーもスタッドボルトが1本折れて噛み込んだままになってましたし。
でも、CRC5-56などを上手く使ってあげると、結構イイ感じに取り外せたりするのです。
今回も少しだけ手こずりましたが2本とも無事に移植することができました。


ガスケットは、社外品のセット物を使います。
ヤマハ純正品でも良いんだけど、まぁお安いんで使ってみようかと。

これでエンジン修理の準備が整いました。
空冷2サイクルスクーターですから、組み込みにはそう難しいコトはないです。
でも新品ピストンを見ると、ホンダと違いヤマハは初期馴染み性向上の為の錫メッキがしてありません。
なので、最初はちょっと慎重に慣らし運転をしてあげた方が良さそうですねぇ。
燃料タンク内にオイルを少し投入して混合にする作戦も、9Lと大容量のタンクだと難しいかな。
あんまりダラダラと混合油で走らせるのも良くないのです。

●2014年04月20日(日)

昨日の続き、ヤマハ・ギアの改造ネタです〜〜〜〜〜〜〜〜@

宅配仕様というコトですので、後ろだけではなく前にもでっかい箱が付いています。
もっとも、前の箱は背が高すぎててハンドルを切った時完全に干渉してしまってました。
このような取り付けは、『失格』です。
ステアリングの切れに干渉するようでは運転操作に支障をきたしますからねぇ。

ハンドル廻りをビーノの物へ流用改造したのですが、基本的にポジションは変わっておりません。
つまり、従来の前箱の取り付け方でいくとやっぱり干渉してしまうんです。
なのでこの点を大改造するコトにしました。


そもそも、ニュースギアには標準で前カゴが付いているのです。
新聞屋仕様ですから、横幅が大きいカゴなんですねぇ。
ちなみにフロントの最大積載量は〜10kg(メーカー公称値)です。

それよりも寸法の大きな箱を付けるのは、必然的に無理が生じます。
箱の底を車体に固定して支えるようにするのがセオリーなのですが、フロントの荷台があれば位置を都合良く決めるコトが出来そうです。
なので、フロントの荷台を製作することにしました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

荷台は、車種不明のスクーター用らしいリヤキャリア。
これを曲げ加工して、金具に溶接して作ります。
運良く、丁度イイ具合にステーの長さがありましたので、箱の後方への支えも出来ますねぇ。
これならば結構沢山の荷物を積んでも大丈夫そうです。


荷台と金具は鉄同士なので、溶接でバッチリ接合強度がとれます。
ワイヤーブラシで溶接部をキレイにして、黒の強化ラッカースプレーで塗装しておきます。
塗装ってもいい加減なモノですけど、まぁ直接見れないんでokでしょうな。
ついでにミラーの腕も塗装が禿げかかってましたのでささっと吹いて簡易修復しました。

箱は、底部分の前後をガッチリとキャリアに固定してます。
ほぼ全体的に底を支えていますから、かなり丈夫になったのではないかと思います。
試しに箱を掴んで揺すっても、ビクともしませんねぇ。
一応、箱後方も支えがありますが、これはオマケです。
ナナメになってるのを無理に取り付けてるんですが、残留応力をキャンセルするために箱の内側からトーチで満遍なく炙ってあります。

そう言えば、回転寿司でも最近はやたらと「炙り」ネタが多いですねぇ。
もちろんネタによっては少し火を通した方が旨味が活性化されるのもありますが、でも基本は刺身のままであるべきだと私は思います。
特に〆鯖とかサーモンを炙るのはいただけない。
これらを炙ったら、単に焼き魚になってしまいます。
炙りは、脂が多いネタでやるのに留めるべきでしょうな。


と関係ない話に脱線するのは、ぶいぶい名物です〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
箱はプラスチックなので、ちょっと炙ると簡単に変形します。
すると、角度的に無理が掛かってた後方支えの固定部分が変形して馴染んでくれるのです。
ついでに、日焼けして白くなった箱の表面もササッと炙ってキレイにしておきました。


そしてハンドル部分の仕上げです。
まず行ったのは、ハンドルの角度、スイッチ&レバーの角度の綿密な調整。
ニュースギアの後輪ブレーキはフット式なので、左側にはレバーはありません。
なので右側のスロットルが付いてる方の角度を基本に考えます。
箱との干渉を避けた位置で運転操作が行いやすいポジションを模索します。

すると、結局はハンドルの角度はビーノオリジナルの位置に落ち着きました。
やっぱりメーカーさんの作るのはちゃんとしているのですねぇ。

このギアで気に入らないのは、スイッチボックスが左右共に周り止めの凸部分が折られているコトです。
昔のバイク屋なんかが良くやるんだけど、位置決めが面倒だからって勝手にヘシ折っちまうんですな。
これははっきり言って、言語道断。迷惑千万極まりないです。
例えて言うならパンツを履かずにジーンズ履くような感じですねぇ。
おおよそ実用性能を落としてしまっているのです。

まぁ左側はオマケなので置いといて、とにかくスロットル&プレーキ操作をする重要な右側だけ位置決めを作っておきました。
とは言っても、スイッチボックスのクランプ部が内側にはみ出てるんで、そこに外から穴あけしてタップビス揉んで置いただけですけど。


まだスイッチボックスの件でありました。
ボックスは各2個ずつのビスで留まっています。
このビスがまたいい加減なモノにしてあるんですねぇ。
緩んで脱落でもしたのでしょうか。
それにしてもかなり長いビスに大きなサイズのナットを2つスペーサー代わりにかまして取り付けるなんて、よくも恥ずかしくないなと感心してしまいます。
これはプロの仕事ではありません。
しかも、ネジの頭の+溝がグチャグチャに舐めてるし。
舐めんな!とネコに怒られてしまいなさい。

てなワケで、結構見える部分でもありますからこの際オシャレ仕様にしました。
ネジはM5サイズでして、長さは20mmと30mm。
ちなみに右側も左側も同様です。
これをステンレスのキャップスクリューに交換しておきました〜〜〜〜〜〜〜〜@
(欲を言えばボタンキャップスクリューが良かったんだが、普通のキャップスクリューです。)
実にイイ感じです。


で、気になったのはグリップ。
一応暫定的に、中古スクーター整備で外して余ったヤツを付けてありましたが、あまりに汚過ぎます。
ハンドル回りが思いがけずキレイに出来上がったので、余計にその汚さが気になりますねぇ。
オーナーさんに選んで貰おうかと思ったけれど、やっぱりこっちで選定するコトにしました。
グリップってのは色んな仕様のモノがあり、特に寸法には気をつけなければなりません。
原付きスクーターなので比較的短い長さのグリップが適合するのです。
これを間違えると、違和感の固まりみたいになっちゃって、運転中も楽しくなくなっちゃいますよん。
つまり、グリップの選定ってのは細かく気を付けると、意外と難しかったりするのです。

最初はビーノ純正流用にしようかと思いました。
でも、あまりにも芸がないってのと、純正グリップってのは意外と高いんです。
ビーノには純正で茶色いのと黒いのがあるんだけど、スタイル的には茶色がベストですねぇ。
でも汚れが目立つので、実用上では黒い方に軍配が上がります。

しかし、社外品のグリップだとちょうどその中間のコゲ茶色で、タル型の製品があるんですねぇ。
各部の寸法は、バッチリ原付きスクーターに合ってます。
全長112mm(取り付け長108mm)ってのは、ヤマハスクーターにドンピシャですよん。
メーカーは老舗のキジマ。お値段は税抜き\1,600-です。

追加出費なので悩みましたが、やっぱり良い出来上がりの状態でお渡ししたいですからねぇ。
そして、もしオーナーさんが後々変更するんならば、まず基準となる状態ってのを作っておきたいのです。


これで、フロント廻りの改造は全て完了しました。
後はエンジン部分の修復と、マフラーの塗装ですねぇ。

エンジンの仕様は、まだちょっと迷ってます・・・・・。
ビストンはどれを使おうかな。

●2014年04月19日(土)

さてさて、まだまだヤマハ・ギアのネタは続きます〜〜〜〜〜〜〜〜@

コラムで書かない、細かい補修はあっちもこっちもあるのです。
実際相当に手間が掛かっているのですが・・・オマケ作業扱いでしょうねぇ。
私も配達業務のお仕事にバイクを使っているので、実践に即したメンテナンス・改良を施しておいて上げたいと思うんです。
やっぱり、働くマシ〜ンってのは良くなければ。


で、オーナーさんたっての希望により、ちょっと「余計なコト」をしましたv
それは・・・・バーハンドル仕様化。

当初、私は????と思って何度も再確認しましたねぇ。
スタイル重視なんだろうけれど、バーハンドル仕様ってのは実は2サイクル・ギア最後の方のモデルに「ギアC(カスタム)」ってのがあるんです。
さらに新しい4サイクル・ギアもバーハンドルになってます。
つまり、折角コストを掛けて改造しても、あんまり目新しいカタチにはならないかも知れないんですねぇ。

でも、毎日付き合う相棒なので、オーナーさんの気に入るようにしてあげるコトにしました。
少しでも楽しくお仕事が出来ると良いですから。


改造計画としては、ヤマハ・ビーノのハンドル廻りを流用しようと思います。
やはりオシャレなデザインが売りですし、どうやらすんなりと取り付けられそうですからねぇ。
(実際には、少しだけ加工しなければならない部分がありましたけど)

スイッチ周りは、ギアそのままで行きたいと思います。
まぁ手抜きと言えばそうだけど、基本的にメンテする部分は変えない方が判りやすいですからねぇ。
例えばワイヤーが切れた!なんて時に、一体どの部品で注文すべきか悩むのは困ります。

それとビーノ名物の別体燃料メーターのレイアウトですが、個人的好みでちょっと上の方に付けてます。
ビーノでもギアCでも、結構下の方に付いてんですが、これだと邪魔になるんですねぇ。
それと配線の都合もありますから。
速度メーターはビーノの物で、メーターケーブルはギアの物です。

元々グリップヒーターが付いてましたけど、そのお陰でグリップの取り外しが困難なので今回はパス。
スロットルパイプは新品部品で買い直しして、とりあえず暫定的に適当なグリップを突っ込んでおきます。
オススメはビーノ純正(黒)のグリップですけど、個人的にはタル型グリップなんかも良いですねぇ。
明るい色のグリップはお洒落ですが汚れてしまうと見苦しいので、なるべく濃い色をチョイスするのがオススメです。


改造作業は、まずフロント廻りをバラします。
そしてハンドルマウント部分をステアリングステムに突っ込むんですが、位置決めはステム上端に刻みがありビーノも同じ大きさ角度になってます。
しかし、ハンドルマウントの固定用クランプにボルト&ナットが付く位置が異なるので、このままでは固定できません。
ギアはボルト&ナットが後方に付くんだけど、ビーノは180度反対側の前方に付くんです。
クランプボルトがステアリングステムに干渉しますから逃げがあるんで、それをビーノマウントに合わせて作り直します。
ステアリングステムに逃げ溝を加工するのです。
写真の下段にその様子を撮影してあります。
マジックで削る部分をしっかり印して、サンダーで削ります。
慎重にやれば、そんなに難しい加工ではありません。
逃げが出来るとハンドルマウントの固定が可能となります。
物理的なハンドル取り付けはこれでok。

通常の分解作業が出来れば、そんなに難しくはありません。
限りなくポン付けに近い、流用ですからねぇ。
しかし問題はここから。

配線の処理が結構大変です〜〜〜〜〜〜〜@
ビーノは燃料メーターやオイルランプが別になってます。
その代わりに速度警告灯が速度メーターに内臓されてますねぇ。
なので、メーター照明ランプが2つに増えますので、その配線を作らなければなりません。
もっともギアにはアッパーカウル上にポジションランプがありますので、その配線を速度メーター照明にそのまま使っちゃえば楽勝です。
でもオイルランプの電源ラインが必要なので、プラス電源(黒い線)を1本増設してあげます。

結線は、まぁ同じメーカー同士の流用なので色で合わせても大丈夫ですねぇ。
それよりも気を使わなければならないのは、配線の取り回しです。
今回はスイッチ関連はギアのままですから、上手に取り回さないと配線の長さが不足してしまいます。
しかもハンドルを切った時に突っ張るようでは困りますし。
なので、接続コネクターはなるべくハンドルマウント上方に近い位置で繋ぎたいんですねぇ。
本来はギアの場合にはアッパーカウルでカバーされてるから、それをイメージするんです。
そうすると必然的に、燃料メーターは上の方に付けたくなるんですな。

ここで、レジスタの配線が断線しているのを発見しました。
これは良くないですねぇ。
どのみちプラス電源ライン増設をするので、ついでに半田付け補修をしました。

それと、ギアのスイッチボックスをそのまま使う上で、ハンドルポストカバーの穴が小さいコトに気が付きました。
このままではコネクタを物理的に通すことが出来ませんので、削って加工します。
こういうアクシデント的なコトが発生するので、改造には臨機応変な対応力が要求されるんです。

ちまちまとやっていたら、思いの他時間が掛かりました。
気が付くと周囲は段々と暗くなって来ています・・・・ヤベッ。
でも焦らずに、しっかりと配線を納めて仕上げます。

電気配線ってのは、電気的にも物理的にもキチンと接続されていなければダメですからねぇ。


で、完成したのが上段の写真です〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
暗くなっちゃったんで、映りが良くないですな。
電気系の作動確認を無事にクリアしました。バッチリです。

出来上がって見ると、意外に良い感じですねぇ。
運転者からは、かなりビーノっぽい印象を受けます。
第三者視点では、キラキラとメッキが光り輝いているのでスペシャルな雰囲気がありますねぇ。

ただ、フロントにも荷物を積むためにボックスをとりつけてあったのですが、これがでかくて今までハンドルを切ると完全に干渉していました。
しかし業務上、どうしてもこの大きさが必要とのコトなのです。
本来はちょっと大き目の前カゴが付いているんだけど、高さはそんなにないのです。
ステアリング廻りのデイメンジョンは基本的に変わっていませんので、同じ位置にボックスを取り付ければ当然同じ結果になります。
これでは良くないので、取り付けをちょっと替えなければなりませんねぇ。

箱を前方にズラして付けるコトになりますが、それだとちょっと負荷に対して弱くなりそうです。
なので、キャリアみたいなのを作って、それに箱を載せる形にする必要がありそうですな。
もしくは何かのキャリアを持って来てくっ付ける方法が良いかも知れません。
溶接でくっつけるにしても、使ってて取れてしまわないようにしなければなりません。

ここは、宿題とします。
ちなみに、この時点ではまだエンジン修理は済んでいません。
(部品待ちになっています)

全部完成したら、お日様の下でカッコ良く写真を撮りたいなと思います〜〜〜〜〜〜〜〜@

●2014年04月18日(金)

現在抱えている修理車に、ヤマハ・ギア(ニュースギア)があります。
2サイクルの業務用スクーターです〜〜〜〜〜〜〜〜@

正しい名称は、「BA50NH」。
モデル名は排ガス規制モデルなので「UA03J」と呼ばれてますです。
ちなみに形式名では、「4KN」ですよん。(2000年モデルなので、「4KNC」になります)
・・・・・すごく複雑ですねぇ。
実際には、4KNって呼び方を良く使います。部品注文とかするのに便利だから。

この呼び方ってのは結構重要になってくる状況があります。
車名の「ギア」なんだけど、「GEAR」とも書きますし、また読み誤りで「ギヤ」「ギアー」「ギヤー」になったりもします。
例えばネット検索とかをする場合には、これら考えられる全てで行わなければなりません。
オークションなんかだと、往々にして読み誤りの「ギヤ」なんかの方に掘り出しモノがあったりします。

とは言う物の、通常の呼び方は通じれば何でも良いんです。
私は意地悪く、ホンダのベンリィ50/110(含PRO)も形状が良く似ているので「ホンダ・ギア」なんて呼んだりしてますです。
とにかく、現在手掛けているのはヤマハの2サイクル・ギアなのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


エンジントラブルで、走行中に止まってしまうとのコト。
潤滑系関連に故障が見付かり、どうやらエンジンの腰上の抱き付き(焼き付き)のようですねぇ。
もっとも、普通ならば焼き付いていればエンジンは掛からないはずなんだけど、それが何故かすんなりかかりアイドリングも安定してたりするのです。

原因追求にはちょっと悩みましたが、なんとか結論を出すことが出来ました。
そして部品交換のメイン作業となる腰上なんですが、あけてみたら予想よりもはるかに厳しい状態です。
シリンダーまでキズが入ってしまってて交換をしなくてはなりません。
ちなみに部品のお値段はとっても高いのです。
●シリンダー[2JA-11311-01] \12,852-

今回は中古のシリンダーを探して使う事にしました。
ドナーとなるのは、ギアではなく縦ジョグ等から探します。
これはなぜかと言うと、ギアのようなビジネスバイクは大抵過走行状態になってるのが普通なので、エンジン部品は消耗し切っている可能性が高いんです。
他人の不幸を喜ぶようで不謹慎ですが、エンジン部品を取るのなら事故車が一番良いですねぇ。
しかも走行距離が少ないうちにドカン!とやってくれちゃったヤツ。

ちなみに縦ジョグ系は他にチャンプ、初代BW's(3AA)、アクティブ、エクセルなんかがあります。
チャンプは最終形のチャンプCX(3FC)が最も洗練されてますねぇ。
とは言っても、ピストンに関しては縦ジョグも横ジョグもありません。基本的に共通で互換性があります。
もちろん時代と共にリングが薄くなったりとかの改良がされているのですが。

また、50ccジョグ系ならではの純正流用チューンもついでに施しておこうと思います。
それは軽量ピストンピン換装。
どのみちピストンピンも新しくするんですから、費用的な追加はほとんど発生しませんし。
流用するのは、ヤマハ・ミントの部品です。(まだ部品供給されてます)
外寸が同一なのに、内側が肉抜きされてて軽いのです。
勿論ですが強度的な問題はありません。


しかし、中古シリンダーを探してもモノがモノだけにあんまり出物がありませんねぇ。
その中で見つけたのが、チャンプ(2NA?)のシリンダー。
とかもピストン付きです〜〜〜〜〜@

このピストンは「2JA」の刻印が付いているので、[2JA-11631-00-96]と言う品番のモノだと思われます。
驚くことに、現在まだ部品供給しています。
流石に旧いので値上がりして\4,741-もしますけどねぇ。(普通は\3,000-弱)
ピストントップが排気ポート方向にナナメに凹んでいるのが特徴です。
ちょっと圧縮比の点で不利かな?

使えないことはないのですが、このギアは配達バイクなので荷物をギッシリ詰め込んでの登板走行が想定されます。
なので、圧縮比はなるべく稼ぎたい所ですねぇ。
ちなみにギア純正のピストンは[3YJ-11631-11-A0]と言う品番の、最も新しいタイプです。
ピストンリングが薄型で、確か0.8mm厚だったかな。
フリクションロスが小さいんで、レスポンスや燃費の点で有利でしょう。

しかし、壊れた腰上部品のピストンには「3CP」の刻印が入っておりました。
(ピストン裏側にYAMAHAと形式名の刻印があるのです。2JAとか3YJとか)
ピストンリングの厚みも実測で1.2mmありますねぇ。
もしかしたら使用されていたピストンは[3CP-11631-00-96]の方かも知れません。
これは往年の名機3KJジョグにも使われていたピストンなので、もしかしたら何処かで修理交換したのかも。

でも不可解なのは、2JA刻印のピストンに付いているリングが1.5mm厚なコトです。
部品リストを調べてみても、[2JA-11631-00-96]に対応するリングは[260-11601-02]で3CPピストンと同一のはず。
なので、もしかしたら刻印は2JAなんだけどもっと別の品番のピストンなのかも知れませんねぇ。


私の考えとして、3CPピストンで修理したいなと思います。
やはり業務用途で慢性的に過負荷状態での走行となりますので、耐久性の点で名機3KJジョグと同じちょっと厚いリングを採用したいと思います。
フリクションロスが増える分は、軽量ピストンピンで埋め合わせようかと。


とにかく、ベースエンジン的には相当古いです。
縦ジョグなので、出力的にも6.3psが仕様上限でしたねぇ。
何故ヤマハはギアに、横型の3KJエンジンを採用しなかったんでしょうか。
こっちならクランクケースリードバルブで一次圧縮も有利だし、そもそもクランクウェブも外径で3mmほど大きく粘り強い特性になったはず。
しかもノーマル純正仕様で7.2psのもあった位ですから、相当なモノなんです。

そもそも、初代ギアは1994年デビューでした。
その当時は縦ジョグ系のチャンプCXが1990年のマイナーチェンジを最後に消えていたのです。
そして、同じく1990年に横ジョグ3KJがデビューしてましたので、4年後は完全に横ジョグ全盛期でした。

想像なんだけど、多分太いタイヤを履かせるのにクランクケースの金型を初代BW'sから使い回したかったんじゃないでしょうか。
横ジョグにはその当時、太いタイヤ仕様のモデルはありませんでしたからねぇ。
どうしても荷物を沢山積んで走る業務用となると駆動系(ホイールハブ関連)の耐久性も重要ですし、エンジンマウントだってどの程度持つのか判らない。
だから、実績のあるモデルのクランクケースをベースにしたかったと。
そのお陰で2007年モデルのギアまで、縦ジョグ系エンジンが根強く残る結果となったと思われます。


ちなみに、ぶいぶいコラム4月最初の「ボリュームupシート」補修をしたギアです。
あっちもこっちも修理をして欲しいとの要望ですが、如何せん激しく使い込んでるんで随分金が掛かりそうですねぇ。
しかも、この他にとある「余計なコト」もする予定があるのです〜〜〜〜〜〜@

作業も大変だが、請求書の計算はもっと苦労しそうですねぇ。

●2014年04月17日(木)

最近、妙に昔の原付きに傾倒してます〜〜〜〜〜〜〜〜@

古き良き時代ってのは、やはりあるんですねぇ。
現在では原付きスクーターは全て4サイクルエンジンになってます。
しかもインジェクション仕様のハイテクマシーンです。

でも、私がすっきりしないのは、そのハイテクは果たして誰の為のなんだ?と言う疑問から。
確かに技術的には大変興味深いです。
しかし原付きバイクとして使う側に立場で考えてみて、直接的なメリットってのが見えて来ませんねぇ。

燃費が良いと言われても、元々原付きクラスなんだからそんなにガソリンは喰いません。
パワーが出るワケではありませんしねぇ。(4サイクルとしてはパワーはあるとは思うが)
地球に優しいとか言ったって、やっぱり原付きクラスなんだから元々が環境への影響は僅かでしょうし。
強いて上げれば、始動性が良いってのが唯一のメリットでしょうかねぇ。

ハイテク4サイクル原付きを否定はしませんが、何か釈然としない部分があるんです・・・・。


でも、昔の原付きスクーターは良かったですねぇ。
とにかく活気に溢れてました。

今回は、歴代のヤマハ・ジョグのシリーズの中でもスポーティー仕様の「スーパーJOG-Z」(3YK4)です。
7.0psのハイパワーと、フロントにブレンボ対向2ピストンキャリパーを初めて装備した凄いヤツですねぇ。

ちなみにテールスポイラー(通称・羽根)が付いてます。
もちろんハイマウントストップランプ内臓ですよん。
ヘッドライトが、この当時流行ったイエローってのも懐かしいですねぇ。

コツコツとレストア整備して、仕上げましたv
この紫色のカラーリングが又なんとも個性的です。
現在では没個性的になっちゃってるんで、より強烈な印象がありますねぇ。


で、走りのインプレです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

確かに、7.0馬力だけあって速いですな。
加速がとてもスムーズで、街中の交通の流れに乗るのも樂々です。
流石に幹線道路になっちゃうと、60キロで速度リミッターが効くので頭打ちですが。
もっとも50ccは30キロ制限!とのコトで、あんまり飛ばしてるとあっと言う間に捕まっちゃいますよん。

原付きスクーターの「速さ」ってのは、実は体感しにくいんです。
どれも似たような物、どんぐりの背比べと言ってしまえばその通りですけど。
でも、やっぱりスピードメーターの針の上がり方が全然違うんですよねぇ。
例えば50km/h到達に必要な距離とか。

買い物仕様スクーターだと、ブィーンと走ってって走ってってやっと50km/hに到達って感じとします。
これが7psスクーターだと、ブィーンと走り出したらすぐ50km/hに届いてんです。
もっともその分、燃料の消費が激しいんですけど。

流石にその後の7.2psスクーターと比べてると負けますけど、実用的な速さはありますよん。
買い物スクーターのように加速中イライラして待つってコトはありません。

ブレーキのフィールはとても良いです。
対向2ピストンキャリパーなんて凄いのが付いてますから、タッチが良いですよん。
そしてとっても良く効きます。
確かこのモデルが初ブレンボ装着車じゃなかったっけ?

総括すると、この特徴的なスタイルを楽しみつつ、軽快に走るってのが良いんですv
現代っ子には格好が良いと受け止めて貰えるのかどうか、是非とも聞きたい所ですねぇ。


現在の仕様は、フルノーマルです。
もちろんCDIもノーマルなので、速度リミッターが効きます。
ちなみにまだまだ社外のCDIは販売されてます。

そして、中古車として販売中なのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
お値段は・・・・判んないけど7馬力だから7万円(税抜き)位かな??

懐かしさを噛み締めつつ味わって載って頂きたいと思います。

●2014年04月13日(日)

この前、エアタッカーを買ったゾとコラムに書きました。
そのお陰で、バイクシートの張り替え作業はとってもはかどるようになったのです。

しかし、パワーソースがエアですから、コンプレッサーを回さなくてはなりません。
作業所は2階の部屋ですので、コンプレッサーは土間に設置して、10mのエアホースで2回まで引っ張って使うんです。
難点は、夜に作業したくても流石に家の人に迷惑になりますから無理ってコトですねぇ。

そのお陰で、電動タッカーの方が良かったかなと思うようになりました。
しかも、リニューアルした近所のホムセンに売っているじゃありませんか。
4千円弱なんだけど、悩みましたねぇ。


で、散々検討した結果、購入に踏み切りました。
懸念していたのは、打撃力が弱いんじゃないのかってコトです。
エアタッカーはこの点パワーがありますからねぇ。
(ちなみにバイクシートの張り替え時は、結構エア圧を絞って使ってます。シート皮叩いて突き抜けちゃうんで)

で、使ってみました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

やはり、少し打撃力は不足気味ですねぇ。
よほど上手く打たないと、ステープルがしっかり刺さってくれません。
そのお陰でミスショットが頻発して、針の無駄が多く出てしまいます。
まぁシートベースを予め暖めておく等の対策方法もあるんですが。

でも、ちょっとコツを掴むと、何とかならなくも無いなって感触でした。
タイトル写真右上が、上手く行った時の状態です。

ちなみに、今回は一気に2つのシートを仕上げました。
一つはヤマハJOGで、もう一つはホンダ・クレアスクーピー。


この2つとも、実は一筋縄では行かない案件なのです。
まずJOGの方は、ヤマハロゴが欲しいばっかりに選んだ「シートカバー」を流用して表皮に使ってます。
縁ゴムを取り外しますが、それでも変な癖が付いててなかなか苦労しますねぇ。
しかも、革の材質がちょっと良くありません。
テカテカでブ厚い、如何にも合成皮革だぞって感じのモノなんだけど、これが相当厄介なんです。
元々がシートカバーなので、ちょっとラインとかが合いません。
(シートカバーは被せて使う前提なので、少し大きく作ってある)

とにかく、シワがなかなか取れませんねぇ。
そしてブ厚い材質のお陰で、テンションを掛けるにもかなり力が要るのです。
それでも、どうしてもシワが寄って残りたがります。

ちなみに、シート張り替えの時にシワが寄らないようにするのには、コツがあるのです。
例えばシート斜め後方のシワは、反対側(対角線側)の斜め前方の方へ寄せて寄せて引っ張ってあげる。
そしてシート中央の弛みは横方向両側にテンションを掛けてピンと張る、と言った具合に全体的なイメージが重要なのです。
こう力を入れるとどうなるってのが感覚として掴める様になるには、やっぱり場数を踏んで習得するしかありません。
まぁそこそこのレベルにはなったかな、と思ってますが・・・・流石に今回は大変でした。
そう言えばこの間のヤマハ・ギヤのボリュームアップ加工といい、敢えて棘の道を歩んでるみたいな気がしますねぇ。


で、今の私の持っているテクニックの粋を集めて戦ったのがタイトル写真左下の黒いヤツですv
ちゃんとYAMAHAロゴマークが入ってるのが泣かせますねぇ。
テッカテカ黒光りのシートなんだけど、古い機種のなのでむしろお似合いかも。


もう一つ、クレアスクーピーのシートは実は初めてです。
ヤマハ・ビーノだったらやったコトはあるんですけど、まぁ似たようなモノですねぇ。
こっちのシート表皮は、いつも使っているNTB製のです。

実は、このシートのスポンジが一部劣化して崩れている部分がありますので補修しなけれはなりません。
アンコ補修ってのですが、これがかなり難しいのですねぇ。
今まではそういう作業は避けてました。

が、この間のギヤ・ボリュームアップシート加工をやっつけたので、少し自信が付きました。
材料もまだ余ってますので、都合が良いですねぇ。
座面の前半分と、座面後ろ角に欠損部分があるのですが、ここは柔らかいウレタンフォームシートを貼り付けて補修します。
虫食いで凹んでる部分の角をまず粗いペーパーで均して、それから柔ウレタンで埋めて行くのです。
最後に、上から大きく柔ウレタンシートを貼り付けて仕上げます。
ちなみに全体的にシートで包むのではなく、エッジが目立たないような形状で最小限にしてあります。
ウレタンフォームはとにかく加工時に変形するので、仕上がり形状をイメージするのが難しいです。
センスの問題なんだけど、まだまだ経験不足ですからねぇ。

で、ぶいぶいの流儀では必ず防水ビニールシートを入れるようにしてます。
やはり雨にぬれた後、スポンジに吸い込んだ水が縫い目から染み出してくるのは大変不快ですからねぇ。
自分のバイクでそういう目に遭ってから反省したのですv
このお陰で、張り替え作業の難易度はより上がってしまったんだけど必要なコトですから仕方ないですな。

ホンダのシートは、ちょっとマチの部分が狭いのです。
ウレタンフォーム補修したのと、NTB製のシート表皮は大きさに余裕がないと言う事情で苦労します。
今回はスクーターのシートなので、ちょっと強めに張っても大丈夫なのが救いですねぇ。
これがオフ車のシートなんかだと張りが強いとシートが反り返って前後に隙間が開いたりするので要注意なのです。

出来上がりは、タイトル写真右下。
アンコ補修したとは思えない程に上手く仕上がりました。
やっぱり、ボリュームアップ加工を攻略したので、何とかなったんでしょうねぇ。


バイクのシートは、見栄えと共に運転者の体を支える重要な役割がある機能部品です。
なので、もし破損や劣化があったら、速やかに補修をオススメします。
また、ちょっぴりお洒落にドレスアップするのも良いですよん。


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