●2013年12月25日(水)
テニスをしないのに、テニス肘になっちゃった私。 どうやらその原因として大きいのが、かもめさんカブの操作系にありそうな予感です。 でも、旧カブなんだから仕方ないんです。 スロットルの方式は「引っ張り式」なので、遊びもフリクションも大きいんですねぇ。 更にキャブレターは新90系を使っているのもあって、スロットルワイヤーの引き代は不足がちです。 遊びの部分も合わせると、全閉⇔全開の開度は130度以上もあります。 まだまだそれに加えて、動きが渋いんです。 グリスアップで改善はしていますが、どうしても操作に力が必要です。 スロットルを開けるだけではなく戻す側でも、手で強制的に行わなければなりません。 つまり運転している間は常時右手に力を入れ続けるコトになりますねぇ。 スロットル以外でも、カブは片手運転可能に設計してありますからとにかく右手は忙しいのです。 ブレーキもウインカーも全部右手ですからねぇ。 左手はと言うと、ライトのスイッチとホーンしかありませんから、運転中は暇なんです。
で、今までどうして妥協してたのかと言いますと・・・・実はカブは独特な造りにより、イジり難い部分が多々あります。 ちなみににハンドル操作系もその最たる部分であります。 以前も紹介しましたが、スーパーカブのハンドルパイプ径はかなり特殊なんですねぇ。 基本的に19φ(精密に言うと19.1φ)のハンドルパイプを使ってて、これは丸目の日本製カブ全体的な伝統です。 しかし旧カブの場合は、左側グリップはその19φのままなんだけど、中期以降のカブの左側グリップはそこにスリーブを被せてあって25.4φになってます。 ちなみにスロットル側はスロットルパイプがありますんで、新旧いずれも25.4φなんですねぇ。 そのおかげでグリップ内寸は、旧カブだと左:19φ,右:25.4φ。中期以降・新カブでは左右共25.4φなのです。 一般的なバイクの場合では左:22φ,右:25.4φですから、その特殊さが判りますねぇ。 特殊と言えばご存知変態スズキの原付きスクーターの場合は、19φハンドルを使ってます。 しかしスロットル側も細くなってて、グリップ内寸は左:19φ,右:22φなんです。 ちなみにチビッコモトクロッサーなんかでも19φハンドルを採用してますけど、それらもスズキ同等の組み合わせなのです。 あ、四角いライトのカスーパーカブカスタムに関しては、元々22φハンドルがベースなので標準的なバイクと同じグリップ内寸の組み合わせですよん。 正直言いまして、とってもややこしいのです。 このおかげで、以前かもめさんカブに上質なグリップを装着する作戦では苦労しました。 結局、スズキスクーター用と標準スクーター用の2つのラインナップがあるグリップから、左はスズキ用で右は標準用のを使うと言う、とても贅沢な方法を取ったのです。
この変態スズキを凌駕する、超ド変態な寸法のハンドルは何とかしたいと思ってました。 ちなみに中期以降のカブのハンドルスリーブを移植すれば、巷で売られている「カブ用」のグリップが使えるようになります。 しかし私はもっと考えを進めて、左側のハンドルパイプ径は22φにしたいんですねぇ。 ちなみにパイプってのは工業規格品なのです。 なので、外径19.1φの上が22.2φ、その上が25.4φと決まってます。 寸法を見ている感じではインチが基本になってんですねぇ。 3/4",7/8",1"と表記したら判り易いでしょう。 つまり、19φ→22φへの変換は、22.2-19.1÷2=1.55mmの肉厚パイプを用意すれば良いのです。 でもハンドルパイプに使われている材料では、そんな薄肉のモノはありません。 やはり必要な強度を確保するには、少なくとも2mm厚は必要なんでしょう。 だったらワンオフ製作にするか? 旋盤で削り出せば、目的の寸法のスリーブは出来ます。 でもコストが掛かりそうですねぇ。 では、ハンドル側を削り込んで18φ位にして2mm厚パイプをブチ込むか? 全周を0.5mm削るのは、手間を掛ければ何とかなりそうです。 でもあんまりスマートな方法じゃないですねぇ。 だったら、1.5mm厚の鉄板を巻くってのはどうか? 確かに理屈ではコレは良いですねぇ。 でも果たしてキレイに巻けるモノだろうか。 1.5mm厚の鉄板は、「ブ厚い」部類に入りますし。 多少でも凸凹していれば、グリップを握る感触で必ず気になります。 ローラーで曲げ加工でもしない限りは難しいですねぇ。 非鉄材料でスペーサーを造り、接着する方法はどうか? 接着剤ってのは、意外と脆かったりします。 温度や経年劣化、水分なんかである日突然ポロッと取れちゃったりしますからねぇ。 長年使用が前提ならば、エポキシボンドでもご飯粒でも、信頼性の点では大差ありません。 でもグリップ側にスペーサーを付け、消耗品と考えるのならこれもアリかも知れないです。 やっぱり、丁度良い寸法のパイプを探すのがベストでしょうねぇ。
てなワケで、かなり前から材料屋とかを探し回って丁度良い具合のパイプをようやく見つけましたv 外径22.2φで1.6mm厚の、薄肉鋼管です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@ これならば、内寸は22.2-(1.6×2)=19.0φになりますねぇ。 0.1mmキツイですけど、これ位ならペーパー掛けするか、ハンマーで打ち込めば何とかなるでしょう。 ちなみに1.2mm厚のパイプも見つけましたが、こっちだと内寸は19.8φとなってかなりブカブカです。 まぁ固定は得意の「ヘソ溶接」をするつもりなのですが、でもやっぱり理想としては圧入してガッチリ嵌まってた方が良いですねぇ。 あくまでヘソ溶接は補助的な固定ってコトで行きたいんです。 ちなみに、今回使用するパイプの長さは10cmちょい。 でも、将来的にはカブのMT化とかやってみたい気もするのです。 その場合に問題となるのは、左側スイッチの変更。 カブ用は19φなんだけど、この寸法でクラッチレバーホルダーが付いたスイッチは見当たりません。 しかしハンドルパイプ径を標準的な22φにスイッチ部分まで変更してしまえば、普通のスイッチ&ホルダーが選び放題です。 折角入手に苦労したパイプなので、25cmほど余分に買ってストックしておきました。 まぁ材料自体の値段なんて対したことはありませんからねぇ。 使う長さにカットして、横っぱらに4φのヘソ溶接用の穴を3発ほど開けます。 この穴の大きさは、大きすぎるとヘソ溶接で埋まらないし、小さすぎるとヘソ溶接しにくいですので、この寸法なんです。なんか、出来上がりは笛みたいですねぇ。 ・・・・この笛は後に「悪魔」と呼ばれるコトになるのですv
更なる野望。 本来はスロットル系の改良がテーマなので、こちらも考えます。 カブ用のハイスロットルは、唯一武川からラインナップされています。 ★スペシャルパーツ武川★ カブ用ハイスロットル [09-02-0301] \3,990-(税込み) ちょっとお高いんですが、アルミ製なので使う価値はありそうです。 やはりココは樹脂のよりもアルミ製の方が、操作フィールが良いですから。 これを使いつつ、当然スロットルホルダー(=右スイッチ)も新カブのを流用、スロットルワイヤーもブレーキレバーも全部新カブのに変えなければなりません。 ブレーキワイヤーも受けが違うのですけど、ここだけはハブ側との絡みもありますから、加工して凌ぐしかありませんねぇ。 これが上手く行けば、スロットル系は全て新カブがベースになり、更に高級なオールアルミ製になるって計画なのです。 難点といえば・・・・旧カブのチャームポイントでもある、ハンドル周りのスッキリさが損なわれる所でしょうか。 スロットルワイヤーが横から出てくるのがちょっと鬱陶しいですねぇ。 マニアならば許せない部分かも知れませんけど、今回は散々悩んだ挙句実用性を取る事にしました。
まだまだ欲張って、秘密兵器の投入です〜〜〜〜〜〜〜〜@ やはり、冬対策としては暖房グリップがあるとイイですねぇ。 新聞カブには標準装備されたグレードがありますが、新聞は早朝夜明け前の配達ですから付いてないと困るレベルです。 ただ新聞カブのジェネレータ(発電機)には、グリップヒーター専用のコイルが付いてますから、バッテリー系への影響は少なくなってます。 その代わり、増えたコイルの分だけジェネレーター(ローター)とかが一回りデカいです。 このジェネレータは魅力ですけど、かもめさんカブは元々からジェネレーター側カバー内のスペースが厳しいので、もうこれ以上大きいのは入りません。 そもそも現状ミツバの12v系ACGで、クリアランスは僅か1mmほどしかありませんので。 なので、一般的な配線で、汎用品のグリップヒーターを使うコトになります。 だったら、社外品で最も実績と信頼性がある、デイトナ製品に限りますねぇ。 実はカブの泣き所として、グリップヒーターも「カブ専用」じゃなきゃ使えないってのがあるんです。 しかし前述の標準ハンドルパイプ化により、この問題は解決してます〜〜〜@ そもそも、ハンドルパイプ改造とかハイスロットル装着の時点でグリップラバーは交換しなければならないから、ついでにグレードupしとこうかってコトですな。 このついでにグレードupこそが、改造マニアが陥る「悪魔の囁き」なのです。 よく「ピンチをチャンスに変える」とか言いますが、そこから更に「チャンスをピンチに変える」んですからねぇ。 まぁほぼ毎日稼動させてんですから、これ位ヤッちゃってもイイかも知れません。 現在のコンセプトは、究極の実用性ですからねぇ。
ちなみに、 (1)ハンドルパイプ標準化 (2)ハイスロットル装着 (3)グリップヒーター装着 この3つ同時進行の悪魔のプロジェクト名は、「ギルの笛」です〜〜〜〜〜@ ギルの笛ってのは、人造人間キカイダーという番組に出てくる、悪い博士(プロフッサー・ギル)が吹く悪魔の笛。 この音色はアンドロイドのキカイダーの良心回路を狂わせてしまうんです・・・・・。 具体的には、これ↓。
右肘の調子が悪いってんで、ヤケになってないだろうかと思いますねぇ。 このギルの笛計画で、2万近く飛んで行きますから。悪魔だ・・・・・。
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