2013年09月のコラム
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●2013年09月26日(木)

バイクは、モンキーちゃんばかりやっているワケではありません。
今やってるのは、カワサキ・エストレヤの修復。

よく言われる話なんですが、このバイクの名前は「エストレ」ではなく「エストレ」なのです。
カワ重は、とかく読み方で悩むバイクを出しますねぇ。バリオス(バリウス)とか。


なんかずーっとガレージに入れてあったのを引っ張り出して来ました。
これを整備して中古車として商品化するのです。
どうやらショップのオーナー曰く、途中までイロイロと手を加えてたんだけど、いつの間にか忙しさにかまけて放置プレーしてしまったらしい。
その「仕掛け品」ってのは、修復する上での大きなネックとなるんです。

良くあるパターンなのですが、とにかく修復途中が一番バイクがダメになりやすいんですな。
部品を取り外してあちこちに置いといて無くなっちゃうんです。
欠品があるってのは、正直言ってモノにならない可能性も高いんです。
せめて仮付けで良いので、バイクにくっ付けておくべきですよん。


まずは、欠品パーツの抽出から。
それと同時進行で、不具合のある部分のピックアップです。

それには、とりあえずバイクを洗車するのが一番ですねぇ。
隅々までチェックするのには、キレイにしながらヤルと良いのです。
だが、ここでも問題が。
仕掛けバイクなので、バラしてある都合上、洗車をするのに余計な手間が掛かります。
電装系とかむき出しなので、そのまま上から水を掛けるワケにはいきません。
(もしコレをやると、必ず後で障害が発生するのです)
このような場合は、やっぱりオーソドックスに「雑巾掛け」ですねぇ。
バケツと雑巾とブラシで、必要最小の水にて洗車を行います。
まぁ何回かキレイにするつもりで、焦らす欲張らず洗いましょう。

そして、欠品パーツ探しなんですが・・・・酷いモノでした。
大物パーツがいくつか紛失していましたので、相当修復コストに響きそうです。
新品パーツで試算してみますと、9万円ちょっとになりますねぇ。
(オーナーさんにはきっちり言っておきましたv)
ちゃんと管理していれば不必要なコストなので、勿体無いですな。


とりあえず、機械的な状態に付いてはすぐに判りませんので、外観からヤッて行きます。
この手を付けて行く順序ってのがまた肝心でして、作戦をミスすると修復期間が延々と延びてしまうんです。
最初から微に入り細に渡って綿密な計画を立てる必要はありませんが、アウトライン程度はちゃんとしておかなければなんりません。
「何処から手を付けて行こうか」「次は何をしようか」が判らなければ、身動きが取れなくなっちゃうんです。


・・・・とか散々エラそうなコト書いてますけど、私にはモンキーちゃんと言う大絶賛超長期放置プレーバイクがあったワケでしてv
その反省も含めているのですよん。
まぁあっちは修復計画、仕様決定なんかでかなり悩みましたからねぇ。
時には時間が解決を遅らせるってコトもあるんです。


全体的なコンデイションは、欠品以外は悪くないようです。
但し、このエストレヤはB3モデルと古いんで、サビとかが出ている部分が結構あります。
でもお洒落バイクってジャンルなので見た目(デザイン&外観)が生命ですから、相当気合を入れてキレイにしなければなりません。

ネジの頭なんかのサビは、一つずつ外して丁寧に磨きます。
この地道な作業が、仕上がりに多大な影響を与えるんです。
たまに、ちょっと離れてバイクを眺めてみて、気になる所から一つずつ解決して行くんですよん。

ちなみに、サビ取り&磨きのケミカルは今回Wako'sの「メタルコンパウンド」を使用しました。
レストアマニアには人気が高いケミカルです。
真鍮ブラシとCRC5-56を併用して、サビを取って磨くととてもキレイになります。

写真は、まだ修復し始めの時のモノですが、一応仮組みしてカタチにしてあります。
なかなか、色といい丸っこいカタチといい、良いバイクですねぇ。


ちなみに現在エストレヤの修復はほぼ終わってて、既にプライスが付いて売り出ししてます。
試し乗りをしてみましたけど、250ccで若干20psと控え目なパワーですが、のどかなフィールは絶品です。
80km/h位までは実用性能で使えますから、高速道路には行かない使い方に合ってますねぇ。
(もちろんですが、頑張ってスピードを出そうと思えば出るのですけど)
パワーが無い反面、中低速域の粘りがあるので「ポコポコ走り」が気持ち良いのです。
マフラーは見た目的に判り難いけどペイトンプレイス製に交換してありますので、キャブもそれに合わせたセッティングを行ってます。
音はそんなに大きくないんだけど、トコトコ感はかなり向上しているようです。
もちろん一次バランサー内臓のエンジンですので、変な振動とかはありません。

オイルクーラーが付いてますけど・・・このエンジンには多分必要ではないような気がしますねぇ。
出力が小さい割りにエンジン外観が大きいですから、冷却は充分ではないかと。
でも折角付いてるモノは勿体無いんで、そのまま活かしました。
(取り付けとかは相当手直しをしましたが)

ブレーキホースは、フロント側だけメッシュです。
前後共に片押しシングルポッドの原付きクラスのキャリパーですから、正直ブレーキは弱いですねぇ。
なので、それを何とかしたい気持ちの表れなのでしょう。
当然ですがブレーキ関連はキッチリと手を入れて整備してあるのです。

ウインカーは破損していたので、この際ですから通称ヨーロピの小さいヤツに交換しました。
レンズは迷いに迷ってホワイトレンズ。
純正ウインカーはバリオスと同じデザインのモノなので、ちょっと見た目が良くないのです。
でもカワサキ車のウインカー配線は、コネクターがちょっと特殊なので困りますねぇ。
(端子をわざわざ調達してこなければなりません)

ヘッドライトもルーカスタイプ(Koito製シールドビームですけど)にしてお洒落感upです。


エストレヤって、実はFI化されてまだまだ現行なんですねぇ。
ちょっとビックリしました。
ちなみにB3モデルは'94年ですから、かなり古いです。

エストレヤは元々がこのカタチなのです。
鞍形のセパレートシートがスタンダードなんですねぇ。
その後、普通のバイクみたいなダブルシートの「エストレヤRS」が登場したのです。
どうしてもセパレートタイプのシートに馴染めないってユーザーには好評だったのです。

ちなみに、「エストレヤ・カスタム」ってのは前後ブレーキがドラムなんですよん。
よりレトロ感を強調する為のドラムブレーキ化でした。
確かヤマハのSRにも同様の変遷がありましたねぇ。
もっとも、エストレヤのドラムブレーキ化は不評だったのですけどね。
FI化された時点で、同時に「Fディスク/Rドラム」の組み合わせになりました。
フロントキャリパーは片押し2ピストンになって、より実用性能が向上したのです。
・・・最初からこの組み合わせで出しておけば良かったと思うんだけど、まぁカワサキのやる事でしたから仕方ないですな。


エストレヤは人気車種ゆえ、カスタムも盛んです。
でも、ちょっと気をつけなければならないのは、元々のスタイルが既にカスタム済みたいなものなんですよねぇ。
なので、最初の形を否定・変えりゃイイって感じで安直にイジってしまうと、デザインが台無しになってしまいます。
理想を言えば、当初のデザインを大事にして、至らない部分を調和を考えつつ変えて行くべきですねぇ。
とにかく醜悪・激ダサなカスタムも多いのが、この車種なのです。
ちゃんとやろうと思うと、結構大変なバイクですねぇ。

個人的には、ウインカーとマフラー交換で良いと思います。
(これはすでにやってありますねぇ)
ツーリング仕様で考えると、振り分けバッグや小さなバイザー装着とか。
しかしアクセサリー装着してもちゃんとデザイン整合性がとれるのかは心配です。
ちなみに、リヤシートを取り外してキャリアを装着することが出来ます。
実用性はとても高いんだけど、見た感じがどうしても「ママチャリ」っぽくなるのが難点。
まぁこのバイクでツーリングに行くのは良いけど、それ用にしようなんて考えるのは多分間違ってると思いますねぇ。
(そもそもパワーがないので、ソロツーリングしか向いてないです・・・・)

パフォーマンス向上ってのは、あんまり考えたくないですねぇ。
何処かからボアアップキットとかが出ていたようですが。
ノーマルとの対比で考えれば楽しめるかも知れませんけど、どこまでもエストレアに拘り続ける信念がないとやってられないでしょうな。
BEETから265ccピストンとか、クランク等含めた354ccキットなんてのがったようです。

本来は、お洒落なデザインの待ち乗りバイク。
走行フィールは上々、スピードとかは求めない乗り方に合っているのです。
それと、あんまり知られていないようなんですが、エストレヤのご先祖は「メグロ SG」というバイクがあるのです。
メグロはカワサキに吸収されちゃったのですが、最後のメグロ車が「250メグロSG」だったのですな。



これに、W1/W3のイメージを融合させたのが、エストレヤなんですねぇ。
エンジン、特にクランクケースカバー辺りはW系を髣髴とさせるデザインになってますからねぇ。
イイトコロ取りなのですv

●2013年09月19日(木)

おにぎりタンクの4Lモンキーちゃんネタは、まだまだ続きます〜〜〜〜@

ヤリ出したら止まらないって感じがしますけれど、実際にはそうでもありませんよ。
まぁ問題山積なので、ヤらねばならぬコトが沢山あるだけなのですが。
そもそもは、部品集めの途中段階でのいわば「寄せ集め」的な部分があちこちにあったのです。
とりあえず暫定的に一通りのパーツを揃えておいて、カタチにしようって作戦でした。

そして、ひとまず走れるようになったので、細かな部分を少しずつ修正して行くのですv


今回のネタは、「レバー」。
レバーと言えば「肝」ですけど、アレはお酒のつまみに良いですねぇ。
癖があるので好き嫌いが人それぞれなんだけど、私は大好きです。

バイクのレバーってのは、パーツとしては地味な存在です。
とりあえず役目さえ果たしていれば、特に意識されるコトはありませんねぇ。

但しおにぎり4Lモンキーちゃんの場合は、ちょっとした難点がありました。
右側のフロントブレーキレバーなんだけど、マスターシリンダーを含めて全てNSR50用を中古部品で流用してんです。
そうすると、レバーが黒いんですねぇ。
そして左側は、ウインカー回路の都合上Ape50用のを流用していますが、こちらのレバーはシルバー色なのです。
つまり、右と左のレバーの色が異なるのですな。
色がバラバラでも操作する上では何にも問題はありません。
しかし、外観バランス的にはとっても気になります。
右側ブレーキレバーもシルバー色に変えたいですねぇ。

左側クラッチレバーを黒色にするのも良いけれど、実は黒色のレバーってのはあんまりメジャーではないのです。
ごく一部の車種には使われているのですが、Ape互換で黒色ってのは探すとなると一苦労ですねぇ。
なので、右側ブレーキレバーをシルバー色にする方が簡単で現実的なのです。


さらに、左側Apeレバーは何故か根元部分に転倒キズ?があって、クラッチワイヤーの収まりが少々悪いんです。
クラッチワイヤーの動きを若干邪魔をしてて、操作感覚に引っ掛かりが生じてますねぇ。
なので、機能的な観点から見ても、左側クラッチレバーは要交換だと思われました。

この際なので、左右両方セットで新品レバーに替えることにします。


補修用レバーのお値段ってのは、モノにもよりけりですが大体1本千円前後です。
でも安い補修用パーツメーカー製のがありますから、そちらを使えば半分位の金額になったりしますねぇ。

そんなワケで、補修用パーツメーカーさんの製品カタログをイロイロと見ていたのです。
何となく「安いのはないかな〜・・・???」みたいな感じで。

そして、見つけてしまいましたv
激安なんて生易しいモノではありません〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

ヒロチー商事/ブレーキレバー左右セット

なんと!!左右セットで\280-。
一本ではないのです。左右2本のセットでこのお値段なのです。
安すぎますねぇ。


ちなみに、ここの商品には一応適合モデルとかがあるのですが、実際には合わない事もあるので要注意です。
大体そんなトコでしょ〜みたいな感じで並べてあるだけですからねぇ。
基本的には輸入製品ばかりなので、支那製の偽物バイク基準だったりするのです。
マニア向けとでも言えば良いのでしょうか。

んで、この衝撃プライスを目にすると、誰しも思うのは「これ大丈夫?」ってコトですねぇ。
安かろう悪かろうでは困りますから。
しかし、激安ハンターとしての心得は、そんなビビリではダメなのです。
とにかく当たって砕けなければ、「安かろう、でも良かろう」と言う商品には永久に巡り合えないでしょう。
だから、「大丈夫?」と心配になっても、「知るかボケ!!」と気にせず突撃するしかありません。

という事で、この激安ヒロチーレバーsetを注文してみました。


で、到着したのがタイトル写真のレバーです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

隅々まで嘗め回すようにチェック。
成形の品質は、意外とそんなに悪くは無いですな。
確かに鋳造金型のパーティングライン部分はバリが多いですが、そんなのヤスリがけして「仕上げ加工」するだけなので全然大丈夫。
むしろ「バリバリだぜぇ」とか開き直っちゃいますねぇ。
表面は滑らかで、ヒケとか巣穴とかは認められません。上々。
追加工してある軸穴やワイヤーのタイコ穴なんだけど、内側を見ると切れ味の悪いドリル刃を使っているようですねぇ。
らせん状の加工キズが認められますが、まぁ許容範囲でしょう。
もちろんここも面取りはしてないんだけど、これも仕上げをすればok。

穴の垂直度や位置関係は、全く問題がありません。
試しにレバーホルダーに仮セットしてみましたが、驚くべきコトにちゃんと穴の位置がピッタリ合っているのです!
「当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、それは相応の品質が保証されているメーカー製品での常識。
この手の衝撃的プライスが付いてる激安商品の場合だと、奇跡的な出来事なんですよねぇ。
ズレている穴とかを加工し直しして初めて使えるってのが普通なのです。
そのままピッタリボルトオンってのは、正直凄いと感心してしまいましたv

写真撮影はしていないんだけど、モンキーちゃんに取り付けをしたのです。
やはり、各部分の寸法はピッタリ合ってて、ついつい嬉しくなってしまいました。
まぁしょーもないレベルでの話しなんですが、このお値段ですからねぇ。
操作フィールはとても良好です。やつぱりちゃんと新品にして良かったですねぇ。
そして見た感じも、左右の色が揃ってとてもよくなりました。


アルミの材質ですが、レバー同士を叩いてみると「キン!キン!」と高いイイ音がします。
金属の密度的には上々ですねぇ。
粗悪品だと「ペシッ」と鈍い音がするのが多いんです。
材質的に固いってのは判りましたけど、後は粘りがどうなのかは不明です。
バリを落として仕上げ加工をした感じでは、粘りもソコソコあるようでしたが。
金属に不純物が多いと脆かったりするんだけど、この点もどうやら合格ラインにあるみたいですねぇ。

まだ半信半疑ではありますが、もしかしたらとてつもない掘り出しモノをゲットしてしまったのかも知れません。

●2013年09月16日(月)

台風、すごかったですねぇ〜

我が家には幸運な事に被害は殆どありませんでした。
しいて言えば、二階ベランダの屋根の一部が少々めくれかけた程度ですねぇ。
それと車庫の中に雨水が入ってベッチャベチャにはなりました。
その代わり、ほとんど寝られませんでした。

ニュースで国道23号線バイパスではトラック横転事故が4件あったとか、田原の港に台船が座礁したとか聞いてます。
停電した地域も随分あったようですねぇ。


姫街道にある、レストランの看板が派手に根元から逝ってましたv
幸い怪我人とかは無かったようですが・・・・。
ちなみに、このレストランはとっくに廃業してて、何故か看板だけ残っていたのです。


もしも、台風のおかげで屋根瓦とかが飛んでって、他所の人の車や建物なんかを損傷した場合。
その被害弁償をする義務はどうなっているのか?

これは・・・・「天災なので仕方ない」という事で、賠償義務は無いコトになっています。
但し、以前から外れて落ちかかってたりして明らかに危険な状態を放置してた場合なんかは別ですよん。
まぁこのようなトラブルにもしも巻き込まれてしまった場合には、やっぱり専門家(弁護士)にちゃんと相談するのが良いでしょうねぇ。


それと、火災保険に付いて。
建物が台風で損傷を受けた場合には、火災保険が使える場合と使えない場合とがあります。
基本的に建物に直接くっ付いてる部分はok、塀とかカーポートなんかで離れて建ってる所はNGです。
これまたケースバイケースで難しいですから、もしも台風で修繕しなければならなくなったりしてたら、まずは保険屋さんに相談すべきですねぇ。

やっぱり、判らない事は専門家にまず聞くのが一番なのですv


●2013年09月14日(土)

おにぎりタンクの4Lモンキーちゃん。
まだまだ課題は沢山あるのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

勿体を付けているワケではなくて、やはり大幅な仕様変更を伴った復活作戦ですから、ヤル事はイロイロありますよん。
そのおかげで、コラム記事も沢山書けるのですが。


実走行チェックをして見付かった問題の一つに、「ホーンが鳴らない」。
正確に言うとアイドリングでは鳴るんだけど、エンジン回転が上がると鳴らないのです。

「バイクのホーンって、使うか?」

こんな疑問はありますけど、一応法的に付いてなきゃダメってコトになってます。
そしてせっかく付いているならば、正常に動作しなければ気分が悪いですねぇ。
「ちゃんとしたバイクを作る」のが信条ですから、壊れてるような状態は我慢出来ない性分なのです。


まずは、問題点の分析。
この4Lモンキーちゃんは、仕様変更により「完全バッテリーレスAC仕様」の電装系になってます。
ホンダのミニバイクで言うとApeに準拠してますねぇ。
つまり、コンデンサーをバッテリー代わりにするタイプではなくて、最初から全部交流の電装系なのです。
なので、ウインカーやホーンも交流仕様の部品が必要になります。

ウインカー関連は、Apeの部品を流用しています。
やはりバッテリーレスAC仕様では一番メジャーな車種で、実績もありますからねぇ。
なので、私もモンキーちゃんのウインカーも前後交互に点滅するんです。
ちなみにリレーだけではなく、ウインカースイッチもApe流用しているのですよん。
(ApeやモンキーRのウィンカースイッチ回路はダブルになっているのです)

しかしホーンに関しては、ホンダ車流用ではありません。
これには理由があって、ホンダ車のACホーンは「電子ブザー」を使っています。
文字で表現するのは難しいんですが、普通のホーンみたいに「ビー!!」と鳴るのではなくて、「ぴーっ!」とカワイイ音なのです。
おおよそクラクションとは思えない音色なんですねぇ。
ちなみにApeのみならずモンキーRも、そして旧XLR250なんかもみんなこの電子ブザーなんです。
・・・・バイクのホーンはあんまり使わないので、これでも良かったんでしょう。

でも個人的には気に入りません。
そもそもApeの個性的なホーン音色のままでは、まるで電装系をそっくりそのまま持って来たようでイヤなのです。
私のモンキーちゃんの電装は、回路からハーネスから全部「オリジナル設計」なんですからねぇ。
なので判りやすい違いってのをちょっと重視しなければならないと思うんです。

という事で、別の交流仕様のホーンを探したのです。
ヴェスパとかでも良いですが、こっちは6v電装が主流ですねぇ。
12v電装のAC仕様モデルもありますが、探すのは大変かも。
それに、ホーンの物理的な固定方法も本来ボディ直接になっているので、考えなければなりませんねぇ。

でも思い当たった車種があるのです。
それは、スズキ・チョイノリ。
チョイノリのセル無しモデルは、バッテリーレス・AC電装仕様なんですねぇ。
(ちなみにセル付きモデルだと普通のスクーターと同じ電装)
なので、ヤフオクでチョイノリのホーンを探して買ったのを使っていたのですが、冒頭の「鳴らない」トラブルが発生したのです。
なんでなんだろう???


これは、じっくりと調べて行ってようやく原因が判明しました。
実は以前入手した「チョイノリの純正ホーン」は、どうやらセル付きモデルのモノらしいんですねぇ。
つまりごく普通の、直流仕様のホーンだったのです。

実は、交流ホーンには構造上「調整ネジ」がないんです。
直流ホーンは振動版の機械的な動きを利用し、接点で電気を断続させる必要があるのですが、交流なら元々の電源が断続してますからねぇ。
つまり接点の動作点を調節する機構が付いてないのです。

でも、モンキーちゃんに取り付けたホーンには何故か調整ネジが付いてました。
なので出た結論は、「このホーンはAC仕様ではない」。


やっぱり中古品で調達するには無理があるようです。
どうしても細かい仕様を指定したくても、出品している側が判っていなければお話になりませんからねぇ。
仕方が無いので、今回はより確実な「新品部品」で注文しようと思います。

スズキ品番で、AC仕様のホーンは[38500-22G00]です。
気になるお値段は2千円ほど。
やっぱりちょっと特殊な仕様の部品ですから高いですねぇ。

ちなみに物理的な取り付け・配線の工夫が必要ですが、Apeなんかにも流用が可能です。
あの「ぴーっ!」って電子音がどうしても気に入らない方にはオススメですねぇ。
もしも中古で探す場合は、タイトル写真をよ〜く見て、間違いないように頑張って下さい。


ちなみに交流ホーンってのは電源の周波数、つまりエンジン回転に比例した音色になります。
ある程度回転が上がってないと、イイ具合に鳴りませんので要注意。

でもまたまたふとした疑問が。
法的に、警音器には音量の規定もありますが、「一定の音色」である事と定められています。
つまり、ハパラパパパラパと鳴るメロディーホーンはともかく、「ファーーーーン!!」と鳴る電子ホーンは法的に認められていません。
(車検のある乗り物だと、不合格になりますよん)
何でも鳴れば良いってものじゃないんです。

果たしてチョイノリのホーンってのは、法的な問題は大丈夫なんだろうか???
エンジン回転につられて音色も変化しちゃいますからねぇ。


こういう点でのメーカーのチョンボってのは、実は結構あったりするのです。
例えばウインカーで、ポジションランプ機能が付いてるヤツ。
私の記憶ではVFRとかが該当したのですが、ウインカーを作動させてもポジション球は点いたままのがあったんですねぇ。
そうすると、ウインカー動作が「点滅」じゃなく、「明滅」なのです。
点いたり消えたり、と、明るくなったり暗くなったり、の違いですねぇ。
実はウインカーの法的な規定では「点滅」じゃなければダメなのです。
点滅速度も60〜120回/分で一定であるコトという決まりになってます。

つまり、ノーマルの状態では車検に通らないという由々しき事態になっちゃったんですねぇ。
(ちなみに車検の基準=公道走行可否の基準ですから、車検の無いクラスでも基本的な考え方は一緒です)
車検に合格するためには、ポジションの配線をカットしておかなければなりませんでした。
これは当然リコール案件のはずなんですけどねぇ。
確か、ヤマハもマジェスティか何かで似たような不始末をしたコトがあったと記憶しています。
こっちはリコールになりましたねぇ。

もしかしたら、チョイノリのACホーンも不適格だっりして。
しかし今更リコールしても遅いでしょうねぇ。
スクーターの場合、エンジン回転はあんまり変化しないので実際の稼動では問題ないのかも。

少し気がかりではありますが、でもとりあえずこのチョイノリホーンでイイってコトで納得しておきますv


交換後は、ちゃんと「ビーッ!!」と景気良く鳴るようになりました。

もっともバイクのホーンなんて、あんまり使いませんけどね。
でも、ちゃんとしたって満足感は充分に得られました。


●2013年09月12日(木)

盆休みの成果として出来上がった、モンキーちゃんのネタです〜〜〜〜〜@

とりあえず出来たのですが、「完成」にはまだまだ程遠いですねぇ。
と言うのも、実走行チェックをしなければ判らない部分とかイロイロとあるのです。
それと今までの作業中の宿題(課題)として残っている所を直さなければなりません。


まず、第一にACG(フライホイール)のウッドラフキー交換です。
実はエンジン組み立ての時にフライホイールマグネットとの組み合わせを色々と検討していたのですが、それが中途半端になっていました。
コイルとマグネットはND製とミツバ製のがあって、そのどちらを使うか迷っていたのです。
但し電装系はバッテリーレス仕様の為に、モンキーR/バハ準拠にしなければなりません。

フライホイールマス軽減を目指すと、軽量なND製の組み合わせが良いのです。
しかし問題はコイル側が、バッテリーレス仕様ではないので巻き直し加工等の必要がありますねぇ。
すんなりと作るには、ちょっとマスが重くなってもミツバ製で行った方が良いのかも知れないです。
そもそもモンキーR(ぷちとまと君)の時ではミツバ製の組み合わせで稼動してて、良い結果が得られてましたし。
とにかくこの部分は保留としておきました。

とりあえずコイルはミツバ製のモンキーバハ流用で取り付けておき、マグネット側はND製のがあったのでそれをとりあえずクランク軸に突っ込んでおいたんです。
勿論ナットは手締めの仮付け状態ですよん。
と言うのも、クランク軸端部分は損傷しやすいので部品をくっ付けて保管した方が良いんです。
・・・でも、これが後で失敗してしまう原因になりました。

なんと、そんな状態でエンジンを始動させてしまったのです〜〜〜〜〜@
実はメーカー違いの組み合わせでも、点火系だけはかろうじて作動するんですよねぇ。
しかし電灯系は動かないので、ライトとかはつきません。
更にマズいコトに、フライホイールナットがユルユルですから、エンジン回転がとてつもなく不安定になったのです。

勿論これらはすぐに気が付きました。
点検してみるとウッドラフキーに少しダメージがありますねぇ。
フライホイールがグラグラの状態でエンジン回ってたので当然ですが。
ミツバ製のフライホイールに交換したのですが、キーは手持ちが無かったのでとりあえず再利用しました。
この部分は結構重要なので、本当ならばキーも交換したかったのですが。
これは「宿題」とするコトにしました。
(そうじゃないと他の部分もあるので、進みませんからねぇ)


良品のウッドラフキーが入手出来たので、今回交換をします。
交換作業事態はそんなに手間は掛かりません。
左Egケースカバーを取り外して、フライホイールを特殊工具で固定し、センターのナットを緩めて外します。
そしてフライホイール抜きの特殊工具を使ってフライホイールを取り外すんです。

今まではこのナットを外すのはインパクトレンチを使っていたのですが、やはり締め加減が判る手作業の方が良いですねぇ。
そんなワケで、フラホ固定の工具を買ったのです。
使用頻度はあんまりなさそうなので、超安モノですが。

そしてウッドラフキーを取り外し、不良品/良品を並べて比較してみたのがタイトル写真右側です。

違いは一目瞭然。不良品の方は角が欠けてますよねぇ。
もっとも、キー部分はあくまで位置決めでして、回り止めではありません。
テーパー結合なので、建前上はしっかり締め付けてあれば「回らない」コトになっています。
しかし、実際には回り止めとしての役割も担っているようですねぇ。

キタコのボアアップキットの説明書には、このキーを取り外して点火時期をオフセットさせるように書いてあります。
確かに点火時期は進められますけど、私としてはこの方法はあんまりお奨めできませんねぇ。

と言うのも、エンジンが稼動中は回転が常時変化していますので、クランクとフライホイールはいつも別の回転数で回ろうとしています。
更にエンジン回転の立ち上がり時と、エンブレ中とでは力の加わる方向が反転するのです。
そんなワケでして、このテーパー結合部分にはとても大きな力が常に加わっているんです。
やっぱり回り止めの補助としてでも、ウッドラフキーはあった方が良いですねぇ。
と言うか、元々あったモノを外してしまうのには不安があるのです。
公道で使う以上は信頼性が減るような手法はなるべく避けたいですねぇ。
行き倒れになるのはとても困りますから。
(サーキットだとそんな心配はしなくても良いです)

そんなワケで、元々は私のミスによるんだけどウッドラフキー損傷して信頼性が損なわれたのはそのままにしておけません。
交換しなくても大丈夫かもしれないけれど、やっぱり交換して安心したいのです。
とにかくバイクとして走れる事が確認取れましたので、対処しました。


交換後、エンジンを始動させてみましたら、何となくアイドリングの安定性が良くなったように思います。
やはりウッドラフキーがちゃんとしたおかげでしょうか。
とにかく気分良く、エンジンが使えるようになりましたv

ちなみに実稼動中のフライホイールってのは、回転方向のブレってのが結構あるのです。
運動している機械ってのは、ガッチリしているように見えても結構グニョグニョとたわんだりしているモノですからねぇ。
なので、ウッドラフキーがちゃんとしているか否かでも変わって当然ではあります。


この他には、フロントフォークキャップのoリング交換も同時に行いました。
ちょっと損傷したのか、oリングのカケラが出て来ていましたからねぇ。
ちなみにフォークの密閉性は、作動安定性の点では結構重要なのです。
まぁずーっと昔から付いてるゴム部品ですから、丁度良い機会ってコトで交換しました。
部品は安いんだけど、中々作業するチャンスはありませんからねぇ。

とりあえず、これで慣らし運転を行った後に、オイル交換です。
今入ってるオイルはエンジンを組み立てた時のモノですから、かなり年月が経過してますので要交換です。
オイルは・・・ちょっとイイ奴にしようかなv
(とか言いつつも、実は既に注文済み。入荷待ちですv)

●2013年09月06日(金)

いつの間にか、9月に入っていましたねぇ。
相変わらずクソ暑いですが。

バイクやクルマの足回りってのは、基本的に消耗品です。
特にショックアブソーバーに関しては定期的なメンテナンス、もしくは交換が必要とされているのです。
しかし、大多数の方は特にオイル漏れ等のトラブルが発生しなければ、ずーっとそのまま使っていたりしますねぇ。
フロント側の足回りはいざ手を加えようとすると結構大掛かりになったりするのですが、リヤ側は車種にもよりますが比較的簡単にユニット交換が出来たりします。

スクーターやら、2本サスのバイクなんかは結構簡単にリヤサス交換が出来ますねぇ。
しかも、色んな製品がラインナップされているのです。


今回は、スクーターのリヤサス交換です〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
使用する製品は、「YSS」と言うタイ製の物。
このメーカーの製品は15年ほど前に日本に入って来ていましたが、私はかなり初めの頃からお世話になっております。
当初はただ安いだけの補修用として見ていたのですが、それが意外と耐久性が高くてびっくりしましたねぇ。
ダンピングも安っちいオイルショックそのものの効き具合ではありますが、でも結構安定しているのです。
一つだけ気になる点は、どのショックもバネレートが少々高い目な部分ですねぇ。
二人乗り前提なのかなと思います。
(ちなみにガスショックもラインナップされているのですが、こちらは多少バネレートは柔らかい設定になっているようです)


ちなみに、スクーターの補修用リヤサスってのは現在海外からイロイロ入ってきていますが、中にはトンデモナイ製品があるのです。
私も以前ぶいぶいコラムで紹介しましたが、装着後わずか数日でなんとアッパー側のネジ山が走行中にスッ飛んで、ダンパーロッドが外れてしまったコトもありました。
そんな事件は初めてでしたけど、安いモノってのは相応にリスクがあるのですねぇ。
その点、YSS製品は長いお付き合いをしてきていますが、品質は相当良いのです。
最近はやっとそれが認められたようでして、結構高級なシリーズも正規輸入されているようですな。


交換の目的は、純正ダンパーでは荷物を積載した状態でフラフラするので、補修がてら強化したいとのコト。
まぁ純正品は相当に使い込んでて経たっているので仕方ないですねぇ。
それと、足回りはあまり固く設定すると、低μ路や雨天時のグリップに影響するので、原付きなんかではどのメーカーでも比較的柔か目にしてあります。
なので、カッ飛ばす人には少々頼りなく感じるかもしれませんねぇ。

ちなみに、私のバイクはどれもハード仕様になっています。
雨天走行は基本的にしません(但し仕事用のかもめさんカブは別)ので、キビキビは走る設定にしてあるのです。
かもめさんカブの場合は・・・重たい荷物を沢山積みますのでちょっとだけハード志向の、他メーカー純正流用に留めています。
やはり、あんまり固くすると雨天時に怖いですからねぇ。
またフロント側とのバランスも考えると、ほどほどが良いのです。
おにぎりタンクのモンキーちゃんに関しては、相当のハード志向に仕上げてます。
こっちは最初から晴天限定仕様ですし、非舗装路の走行も考えていません。
足回りは以前の仕様を継承している都合上もありますが。
ちなみにパワーが以前の半分位になったので、車体足回りが勝っている「安心仕様」ですよん。


交換作業は、比較的短時間で完了です。
予算は大体6〜7,000円ってトコでしょうか。

ちなみに重要なのはパーツチョイスです。
スクーターに関しては、理想を言えば良く動く「バネ柔かめ・ダンパー固め」なリヤサスが良いですねぇ。
そうすると、ちょっと高価なガスショックが一番お奨めになるのです。
発進加速中の姿勢安定性とかが全然違いますからねぇ。

でも、荷物運搬用としてだと、少々固いスプリングが入っていた方が都合良いのです。
やはり重量の大きさを受け止めるにはハードなバネが必要ですからねぇ。
その点、このリヤサスはバッチリです。
荷物を満載してもバイクがフラフラしませんから安心して乗れます。
また、駐車時にリヤの沈み込みも少ないのでサイドスタンド使用でも安心ですねぇ。


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