●2013年07月30日(火)
今月最終のコラムは、バイクネタです〜〜〜〜〜〜〜〜〜@ そう言えばあんまり今月は更新が出来ませんでしたねぇ。 多忙すぎて、どうしても気力・体力共に厳しい状況でした。 そんな中でも、最近特にマイブームっぽくなってる「ビジネスバイク」のジャンル。 やはり実務で自分が使ってみて、今まで気が付かなかった見えていなかった部分が見えてくるのです。 私の愛車はホンダ・スーパーカブなんですが、似たようなバイクとしてスズキからは「バーディー」、そしてヤマハには「メイト」があります。 但し正直言いますと、元祖はカブにあって、他のは後発でカブのフォローみたいなんですねぇ。 同じようなバイクを我がメーカーにも、みたいな感じで出したような気がするのです。 しかし、そういう後出しモデルってのは、往々にして元祖モデルよりも一枚上手を行っている事が多いです。 元祖モデルをしっかり研究し、より進化させて開発が出来るんですから有利です。
半年ほど前にも、スズキ・バーディー(2サイクル)のレポートをしましたが、アレは結構良い感触でしたねぇ。 エンジンのフィールがとても切れ味が良い、如何にもスズキのバイクって感じでした。 実務シュミレーション走行に於いても、なかなか使い易くて素晴らしいなと思ったのです。 特筆すべきは、登板力の良さです。 荷物満載の状態でもグイグイと坂を登って行ってくれますからねぇ。 昔から「スズキは山に強い」と言われていた通りです。 しかし、その走りの良さが仇となったのか、燃費の点ではイマイチでした。 そもそも50ccと言うキャパシティの中で走りを良くすれば、当然燃料は沢山使わざるを得ないんですが・・・。 燃費の悪さは経済性の点ばかりではなく、煩雑な給油が必要になってそれがとても煩わしいんですよねぇ。 特に私のような田舎での使い方をしていると、ガソリンスタンドまで行くのが結構遠いのでこれはとても深刻な問題となるのです。 給油をする為に、大げさに言うとわざわざ麓まで降りて行かなきゃならないんですから。 街中で、走行経路の付近にGSが存在していれば気にならないんでしょうけど。 それともう一つ心配なのが、やはり昔から言われているコトなんだけど「スズキは壊れる」と言う説。 これは耐久性に難があるってコトですが・・・やっぱりパワーの代償としてあり得るんですねぇ。 それと車体各部の造り込みの甘さってのが、メーカーの性格としてやはりあるようです。 酷使するビジネスバイクゆえ、この点はちょっといただけませんねぇ。 そんなワケで、スズキ・バーディーのビジバイとしての人気はイマイチだったりするのです。 業務で使うんなら、バーディーとカブのどちらを選ぶ?と聞かれれば・・・悩みますがカブと答えるでしょうねぇ。 それだけ、ホンダ・スーパーカブの設計が良く出来ているってコトなのですが。 但し、バイクの部分部分で見てみると、バーディーの方が良い所も沢山あります。 リヤサスなんかは私も流用しちゃってる位ですからねぇ。 「小物の王様・スズキ」との呼称は健在なのです。
というコトですので、もう一つの雄、ヤマハ・メイトも試して見なければなりません。 ちなみにバーディーもメイトも、4サイクル/2サイクルの両方ラインナップにあるのですが、一応2サイクル版を比較用に選んでいます。 実際には50cc4サイクルエンジンの出来は、ホンダのカブの独走状態なのです。 今回登場するのは、2サイクルのメイトの中でも最終モデルに近いヤツで「UA04J」ってのです。 丸目12vのメイトですよん。 バイクはご覧の通りでして、農協や銀行の外交仕様ですねぇ。 大きい風防が付いてて、堅牢なリヤボックスに大きめの前カゴ、カバンを置くセンターキャリヤ装備です。 グリップヒーターは未装着ってのが、経済バイクって感じですねぇ。 ちなみに新聞配達仕様の場合になるとグリップヒーター装着率が一気に高くなります。 もっとも、新聞配達は深夜〜早朝にかけて行いますので当然なんですけど。 まぁ金融外交仕様にしても、冬場はハンドルカバー位は取り付けてあげたいですよねぇ。 メイトは、車体がカブよりもしっかりしていると言われています。 実際はどうなのかはちょっと判りませんが、実はフレーム構造が全然違いますからねぇ。 カブは前半分がパイプフレーム/後ろ半分がモノコックフレームのハイブリッド式。 しかしメイトは、全体的にモノコック構造のフレームなのです。 乗り味としては確かにメイトは骨格がしっかりしている感じは受けますねぇ。 でも、悪路をカッ飛ばして見るとそんなに良いバランスではないような気がするのです。 カブの場合だと、なかなかどうして走りに結構な無理が効くんですねぇ。 凸凹路面で跳ね回りつつも、破綻せずに行きたい方向に走ってくれるのがカブなんです。 メイトの場合は・・・スクーターに乗り味が良く似ていますねぇ。 例えて言うと、タイヤのでかい原付きスクーターって感じです。 なので街中での走行ではそこそこ快適なんですが、路面状況が悪くなってくるとちょっと厳しいです。 これはバーディーにも全く同じコトが言えますねぇ。
エンジンですが、典型的な中低速型の実用エンジン特性なのです。 ちなみに高回転の伸びってのはあんまりありません。頭打ちが早いのです。 そして回して行くと振動がガーッと出て来ます。 そんなワケでして、トップスピードは60km/hに届かず、頑張って55km/h位です。 でも使いモノになるのは50km/h位までですねぇ。 しかし実務での使用だと、中低速域しか使いませんのでそれでもokだと思われます。 そもそもは、50cc原付きなんだから制限速度30km/hってルールがありますからねぇ。 50km/hを超える「超高速度域」は切り捨ててあって当然なんでしょう。 メカニズムばかり追いかけていると、つい忘れてしまい勝ちになりますが。 エンジンフィールは、とても濃厚なトルクで、かつマイルドです。 こってりとした生クリームをふんだんに使ったカフェオレみたいな感じですねぇ。 これに対してバーディーは、ちょっぴり刺激があるエスプレッソ・コーヒーみたいな感じかな。 そんなワケなので、スポーティーさは微塵もありません。 「2サイクルだから過激な走りをしてくれるだろう」なんてのは勝手な妄想ですから要注意です。 ちなみに、登坂力に関しては並みの50ccレベルです。 なので山道はちょっとつらいでしょうねぇ。 財賀寺の参道の登りで試したら、20km/hまで速度が落ちてしまいました。 でもメイトのエンジンの優秀な点は、とにかく丈夫なコトです。 いくら酷使しても滅多に壊れませんからねぇ。 過剰に堅牢設計がされているような節が見受けられます。 そのおかげで、あのもっさいフィールなんでしょう。 ちなみに燃費は4サイクルとは比較になりませんけど、そんなに悪くは無いみたいです。 バーディーの時なんかは、ちょっと楽しくなって走り回ってたらどんどん燃料が消費されて行きましたからねぇ。 そんなワケでして、メイトは街中で使うのが良さそうな感じです。 だらりと走ってると中々気分が良いですよん。 だから、金融関係に採用される事が多いんでしょうか。 シートに関しては、結構薄いので長い時間乗っているとケツが痛くなってきます。 これは燃料&オイルのタンク容量を稼ぐ上で仕方の無いコトなのです。 元々は、こういうバイクで2サイクル車ならば混合ガソリンを使うべきでしょうからねぇ。 それはそれで面倒なんですけど。 2サイクル車ならではの良い点は、やはりエンジンブレーキの弱い点です。 このような自動クラッチのバイクだとエンジンブレーキは邪魔になるコトが多いですからねぇ。 まぁ雨天走行時なんかだと、エンブレは車体の安定性確保に役立たせられるんですが。 エンブレが弱ければ、走行時にギクシャクしにくくて良いんです。 それとブレーキの効きとかは、カブよりも良いですな。 ブレーキドラムが大きい目だからでしょうか。 良く考えてみると、ジョグ<>ディオにしてもヤマハの方がブレーキでかかったですねぇ。 でも足回りの設定は、柔らか過ぎるようです。 そのおかげで乗り心地も良く、車体の動きも緩慢で乗り易いんですけど、ちょっとダル過ぎて私には消化不良起こしそうですな。 ハンドリングもマイルド過ぎるので、鳴れないとイライラしてしまいます。 もっとも、気持ちを切り替えて紳士としてゆったり優雅に振舞えば、このマイルドさが良い味方になってくれますねぇ。
欲を言うと・・・エンジンはもうちょっと元気に改造したいですな。 ポートタイミングなんかをいじってあげて、チャンバーも装備したいです。 確か、ワイズギア(YEC)からYB-1用としてチャンバーが売られていたような??? 同系統エンジンなので、多分流用が効くでしょぅねぇ。 それと点火系も見直しして、とにかく高回転が伸びるようにしてあげたいです。 もっとも、そんなコトをすれば完全に遊びバイクになっちゃって、実務使用が出来なくなってしまいますねぇ。 なので、実用的にはギヤ比の見直し程度にしておくのがよさげです。 ドライブスプロケットの丁数を1つ上げる位が,街中の足として乗るには良いでしょう。 点火系も出来れば何とかしたいなーとは思いますが、良い流用CDIとかが見つかるかどうか。 馬力をあげれば当然ながら熱対策が必要になりますし。 この点、スズキ・バーディーは強制空冷ってアイテムが使われてて憎らしいですねぇ。
メイトとカブ、どちらを選ぶかと言われると・・・・やっぱりカブですかねぇ。 それだけスーパーカブが化け物地味た出来の良さってコトです。 生活の足として使うんならば、メイトは中々良いですよん。 とっても乗りやすくて、運転はカブよりも全然気を使わなくて結構なのです。 タイヤのでっかい「ヤマハ・ミント」みたいな感じですねぇ。 ジョグ寄りの性格だったら良かったのにとは思いますけど。
ちなみに、このメイトは売り出し予定です。 現状(稼動状態)で3万円位ですかねぇ。 距離は5.5万km走ってますから、消耗部分の経たりはちょこちょこ見られます。 ・・・その辺り全部手を入れると5万円位になっちゃいますねぇ。
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