2013年02月のコラム
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●2013年02月27日(水)

さてさて、すっかり恒例となった「働く★かもめさんカブ」ネタ。
前回は惜しくも、改良を試みた物の全く効果ナシと言う失敗でした。
なので、今回は無難な路線で行こうと思いますです。
何度も続けてケチが付くと縁起が悪いですからねぇ。

てなワケで、ちょっと気になってた部分の手直しです〜〜〜〜〜@


配達仕様ってコトで、荷台にボックス取り付けてあります。
普通の通勤通学やツーリング仕様ではなくて、荷物を積載するんですからしっかりと固定しなければなりません。
でもその割には肝心のボックスが「ありきたり」な、ホムセンで\1,500−ほどで売られてるショボイ製品だったり。

実は、カブは比較的コンパクトな車体ですから、欲張ってあんまり大きいボックスを採用するとスタイルの重量配分もかなりアンバランスになります。
ある程度仕方が無いんだけど、運動性能がかなり犠牲になるってのが気になりますねぇ。
私のコンセプトでは、やっぱり走りはある程度ちゃんとしていなければと思うんです。
配達業務ってのは結構交通上のリスクが高いので、事故を回避する能力ってのを重視したいんですねぇ。

なので、実務上困らない程度には大きいけれど、その範囲内でコンパクトな箱がついてるのがベストでしょう。
現在の使ってる箱は、気持ちちょっと小さいかな〜もう少しだけ大きかったらな〜と感じます。
まぁ荷物が多い時はコースを東西に2分割して、途中で「お代わり」するようにして工夫してますけど。
効率を考えると、ちょっと無駄になってると思いますねぇ。

でも、このボックスは実は頂きモノですから、あんまり注文つけたらバチが当たります。
調べてみるとアイリスオーヤマ製のRV400ってモデルのようですな。
商品ラインナップを色々見ていると、460ってのが私の理想とする一回り大きいタイプのだと思われます。
今使ってるのが壊れた時に買い替える際に、また検討しようと思います。


ボックスの固定方法はかなり重要です。
ここをガッチリ確実に固定しないと、ボックスの耐久性が大幅に低下しますからねぇ。
底板全般を如何にキャリアに密着させるかがキモです。
それと、固定部分に応力が集中し過ぎないように。
アイリスボックスは肉厚の厚くないプラ製ですから、いい加減な固定方法ではあっという間に破損しちゃうんです。

昔コレをカブに取り付けた時には、ちょっと大きめな鉄板を使いました。
ボックスの底面を鉄板とキャリアで挟み込むようにして、かなり頑丈に取り付けたのです。
でも、さすがにちょっと重量が嵩んでしまったのです。

その時の反省も含めて、今回はちょっと作戦を変えました。
キャリアの大きさが足らないので、木の板を使ってオーバーキャリアみたいにしたのです。
これなら軽量だし、衝撃も吸収してくれるので、ボックスに対しても優しいでしょう。
さらに良いのが、費用もそんなに掛かんないって点です。


でも、使ってみてて気になるのが「見た感じ」。
やっぱり木材の色がちぐはぐなんですねぇ。
なので、今回のアップデート作戦は「色塗り」なのです。
基本的にカブもボックスも緑系ですから、車庫を漁って見つけたグリーンのペイントを使いました。

やっつけ仕事ではありますが、材木そのままの状態よりもイイですねぇ。
こんなちょっとしたコトでも随分と印象が変わるモノです。

●2013年02月24日(日)

今月はやたらバイクネタに振っていますけれど、クルマの方にも手が掛かっているのです。
5月に車検なので、少しずつでも整備して準備を整えておかなければなりませんねぇ。
普通のクルマならば車検だからってゴタゴタする必要は無いんだけれど、私の「働く★カウンタック」は齢23年とかなり古いですからそれなりに手が掛かるのです。

とは言っても、いくら新しい車でも必ず定期交換が必要になる消耗品ってのがありますねぇ。
タイヤやオイルがまず思い浮かびますが、忘れやすいのが「ワイパーゴム」。
ワイパーブレードとも言いまして、ゴムで出来た刃の部分が磨耗したり、また日光に晒されて劣化したりで意外と寿命が短いのです。
メーカーさんなんかは、一年毎に交換してねって言ってますからねぇ。
ちなみに車庫内保管のクルマだともうちょっと長持ちするように思います。
私のは青空駐車なので、やっぱり1年くらい経つと拭き残しとかが出来ますねぇ。
ゴムなので、紫外線で劣化してしまうようです。

昔ながらのカーディーラーに整備車検に出していれば、こういうモノはちゃんと交換しておいてくれるんだけれど、自家整備のユーザー車検派だとそうは行きません。
定期点検・交換も自分の責任において行わなきゃならないんです。
正直言いまして、面倒ですよん。
ただ費用の節約ってだけでは済まないのです。


ちょっと、モノタロウさんに部材等を注文する機会がありました。
ただまとまった金額にならないと送料が別に掛かりますので、ついでに何か買うコトとなったのです。
その時に選んだのが、ワイパーブレード。
丁度交換時期でもありますから、注文をしたのです。
また、知り合いのクルマの分もついでにってコトで、一緒に買いました。

ついでついでで、4本のワイパーゴムで約3千円ちょっとの金額になっちゃいました。


ワイパーブレードには色んな製品が出ていて選ぶのに困るんだけど、実は日本製のワイパーゴムなら製造メーカーは唯一社のみなのです。
その会社は★潟tコク★と言いまして、国内シェア100%、世界ではシェア35%にもなるんですねぇ。
それだけ、ワイパーゴムってのは製造ノウハウがギッシリと詰まっている製品なんです。

ちなみに、商品として売られているワイパーブレードには安い海外製のもあります。
国内モノが\700〜\800円に対して、海外モノは\500弱と約6割程度の価格です。
でも、元々がそんなに高いモノではないですし、1年に1回だけなんで数百円をケチる気分にはなりません。
私の経験から、ゴム製品で海外激安製品ってのは品質が良かった試しがありませんからねぇ。
『激安買うなら、鉄製品で』ってのが合言葉だったりしました。
鉄製品のゴツいモノだと、激安品でも比較的実用になったりするんです。
アルミ製品も中には酷い粗悪品がありまして、走行中にヒビが入って割れるアルミホイールとかもありました。
クランクケースに巣が入ってて、どうしようもならなくなったりとかもありましたから怖いのです。
ゴム製品に関しては、9割がたがハズレ品。
とにかく柔軟性や耐久性の点で、明らかに国内製品との品質の歴然とした差があるんです。

なので、ワイパーブレードみたいなゴム製品は、日本製のをオススメします。
もちろめん製造メーカーが日本で生産は海外工場って場合もありますが、それは許容範囲内でしょう。
止めたほうが良いのは、製造メーカー自体が海外の製品です。
この前者と後者とでは、例えば同じ「中国製」であっても全然別モノなのです。
やはり品質管理の点で、粗悪製品メーカーってのは差が付くんでしょう。

もっとも、ヨーロッパ製品とかだと歴史があるので、良い物が沢山あります。
それでも日本製の方が、比べればやっぱり良かったりはするんですけどねぇ。
タイヤなんかだとゴム(コンパウンド)の耐久性とかは日本製に軍配があがりますが、内部構造の設計ノウハウとかでは勝ってたりします。


ワイパーブレードの交換は、以前にもぶいぶいコラムで記事にしました。
まぁ取り立てて言うほど難しい作業ではありません。
ちなみにワイパーブレードを買うと、ゴムの刃の背則面部に鋼鉄製の帯金が2本入っていますが、これも必要なパーツなので外して捨てちゃわないよう注意しなければなりません。
その帯金を止めてるプラスチックの枠は、使用時には必要ないんですけど。

ワイパーのブレード部分は簡単にはめ込んであるだけなので、構造を観察すればすぐに脱着方法が判るでしょう。
作業上の注意点として、万一立てておいたワイパーアームが戻ってしまった時ガラスに衝突して破損させないようにウェスとか置いておくコト。
もっとも、私は手抜きしてそのまんまやってましたけどv
(軽トラだとワイパーが付いてる角度が横向きなので、不用意に戻りにくいんです)

交換してしばらくは馴染んでいないのでビビリが出る場合があります。
でもそのうちに落ち着いてくれば大丈夫。
ビビリが消えない場合はガラス面に異物が付着してて悪さをしてたりが考えられるので、ガラスコンパウンドなんかでのクリーニングをすると良いかも知れませんねぇ。


まぁこんな細かいメンテナンスでも、やってあげるとよりクルマに対しての愛着が沸く物です。


●2013年02月22日(金)

今回は、バイクネタに微妙に被っている「工具ネタ」です〜〜〜〜@

バイクなどの整備には、色んな道具が必要です。
一般的なレンチなどの他に、ちょっと特殊な用途の工具なんかもあります。
整備全般を行うのならば沢山の道具を揃えておかなければなりません。
この先行投資ってのが結構大変なんですよねぇ。

道具がないと作業ができなくなっちゃいます。
勿論ですが、無いなら無いなりに工夫して何とか凌ぐコトも考えるんですが。
しかし、質の高い作業を行う為には、やっぱりちゃんとした道具・設備は必要でしょう。


でも、工具類ってのはイロイロと揃えようと思うと結構な金額になります。
なので私なんかは長年掛かって少しずつ買い足して行きました。
ですから手持ちの工具の中には、すでに25年以上使っているモノすらあります。
一番長く使っているのは、35年モノですよんv

それでも、イザという時には道具が無くて困る事があります。
特に、私の所で比較的良く行う作業にベアリング交換がありますねぇ。
ホイールハブのベアリング、クランクケースやギヤボックスに打ち込んであるベアリング、クランクシャフトのベアリング・・・。
特に重整備をメインに引き受けている事情もあるんだけど、でも何故かその手のややこしい作業が勝手に押し寄せてくるんです。
もっとも、困難な仕事にブチ当たると燃えるタイプですからその方が面白いのですけど。

しかしベアリング交換する作業ってのは、頻繁にあるワケではありません。
忘れた頃にポツリポツリと来るのです。
以前使ってたベアリングプーラーは破損してしまったので、その作業の必要性が生じた時にはとっても困るんです。
知り合いの所に持ってって、工具をお借りしたりして凌いでましたが限界ですねぇ。

こう言う場合は、道具を購入するか、もしくはその仕事をお断りするかです。
対応できない仕事を引き受けるわけには参りませんからねぇ。


ちょくちょくネット相談なんかで聞くセリフに、「バイク屋の工賃が高い」ってのがあります。
確かに、お金を支払う側の感覚だと高いな〜と思いますねぇ。
でも、作業する側の立場だと、それほど高いってワケでもないんですよん。
技術料って名目なんだけど、そこには必要な工具・設備のコストもちゃんと含まれているのです。
もちろんですが修理に必要な技術を習得するのに掛かったコストも入ってるんですけど。

修理代が高い安いって話では、チューブレスタイヤのパンク修理の事例があります。
基本的にバイク屋さんでの修理代ってのは、一穴一発2千円が相場ですねぇ。
作業としては、異物が刺さった箇所を特定して、専用リーマでグリグリやって、補修プラグ(ヒモ)をブチ込む。
余った所を切り落として空気を入れれば完成なのです。
スムーズに事が運べば、簡単に直ってしまいます。
「たったこんだけで2千円?」と思いたくなる気持ちは判りますよん。

でも、これには落とし穴があるのです。
まず必要な設備コストとして、パンク修理の材料。それと空気入れですねぇ。
パンク修理キットは色んなのが売られていますが、使い物になるレベルですと\1,500〜\2,500-位の商品です。
空気入れも、ある程度ちゃんとしたヤツだと\2,000-弱はしますねぇ。
なので、都合4千円ほどの先行投資が必要です。
つまり2回パンクして修理すれば元が取れるって計算になります。

しかし残念ながら現実にはそんな単純な話しにはなりません。
と言うのも、そんな頻繁にパンクするかどうか判りません。
何時使うか判らない道具類をちゃんと管理しておくのも大変です。
さらに、パンクと言っても色んなパターンがあるんですよねぇ。
特に私が良く遭遇するのは、チューブレスタイヤの場合はエアバルブの劣化損傷です。
それと、タイヤがかなり磨り減ってしまってての結果のパンクってコトがありますから、この場合タイヤ交換が必要です。

つまり、自分で作業してお金の節約をしようと思っても、なかなか元を取るまでに時間が掛かってしまったり、場合によっては無駄な投資になるリスクもあるのです。
使用頻度がある程度見込めれば、設備投資しておいても安心なのですが。


そんなワケですから、特殊な工具を購入するか否かってのには大いに悩みます。
もちろんそういう道具は合った方が良いに決まっているのですけど、後でちゃんと費用回収が出来るかどうかですねぇ。
まとまってその道具を使う仕事がドッサリと来る見込みでもあれば喜んで買っちゃうんですけど。

ベアリングプーラーに関しては、まさにこういう事情でした。
欲しかったんだけど二の足を踏んでて、すでに随分経っています。

でも、たまたまなんだけどスクーターの修理で、続けてベアリング交換するモノが来たのです。
この仕事を回してもらえれば、そのお代で念願のベアリングプーラー新調が出来るんです。
まぁその場合でも入ってきたお金は全部工具になっちゃうんで残りませんけど。


てなワケで、買いました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
今回のは以前のとはちょっと違ってて、スライドハンマーが付いてるタイプです。
奥深く打ち込んであるベアリングは無理ですけど、ツライチで打ち込まれてるヤツなら数回ガシガシやるだけで外れます。
チャック部分の作りもちょっと余裕がありまして、耐久性も高そうです。
随分とでかいサイズのまで付いてるのが気になりますが、これは必要が無くても付いてくるので仕方ありません。


と言うか、ベアリングプーラーのサイズは好みのを選んで、安く購入できるようにならないんですかねぇ。
バイク整備の場合だと、10φと12φを頻繁に使います。
それ以上のサイズの場合はあんまり使いませんねぇ。
大きいバイクのホイールハブベアリングくらいですから、その場合は溶接でブリッジ作って反対側から叩く作戦でも充分だったりします。
ちなみに、かもめさんカブのハブベアリング交換は、このブリッジ溶接作戦でやっつけてます。
もっとも作業準備の手間が余計に掛かるのが難点ですねぇ。

それと、安い3つ爪プーラーってのが良く売られています。
でも先端の爪のサイズがギリギリ12φに対応していません。
ちょっと削って加工すれば行けそうな気もしますがどうでしょうねぇ。
このタイプの工具の、巷での評判はなんか微妙な様子です。
また、コンクリートアンカープラグで代用して抜く方法も聞いた事があります。
いずれも、確実にベアリングを外すのにはちょっと難しい点があるようなので、やっぱりちゃんとした工具がイイです。


話は戻りますが、タイトル写真のが購入したベアリングプーラーです。
早速、実践してみました。(修理のお代を頂く前に買ったので)

足が付いてるヤツは、ちょっと足の長さが災いして剛性不足を感じますねぇ。
なので傾かないよう慎重に押えつつネジを締めこんで行かねばなりません。
ちなみに回すのは、クランプ状のの上のでかいナットなのです。
ベアリングのチャック部やそれに連結したボルト部を回転させずに引き抜ける、凝った構造になってます。
これは壊れかけてガタガタになったベアリングを抜くのに、とても良いですねぇ。
造りとしては面白いんだけど、やっぱり使うのにコツが少々必要です。
なので、ちょっと慣れない人には使わせたくないですねぇ。

そして念願の、スライドハンマーです。
実は以前使ってた工具にもオプションでスライドハンマーがあったんだけど、それが結構高いのです。
実践したのは、原付きスクーターJOGのギヤボックス内のベアリング抜き。
昔のヤツだとここは10φなんだが、台湾JOGだったので12φと強化されてました。
プーラーをセットし、スライドハンマーくっ付けて、「カツン!カツン!カツン!」「ポロッ」。
いやいやいや。素早いですねぇ。
こりゃイイですよん。

さらに調子付いて、125ccスクーターのフロントホイールハブベアリングもやっつけました。
スライドハンマーでガツガツやっても、残念ながらピクリともしません。
やっぱり嵌め合い代がキツいのは無理みたいですねぇ。
クランプ型に付け替えてやっつけたら、パキリと音がしてその後ズリズリッと抜けてくれました。
固そうな場合は素直に最初からクランプ型でやるのが良いみたいです。

ベアリングチャックは、対応するサイズに幅があるので、ちょっと適合するのが判り難いですねぇ。
とりあえずケースのラベルに説明があるんだけど使い勝手を考えマジックでサイズを書いておきました。
ネジ類の加工精度も材質も、そこそこ良さそうです。
構造も結構凝ってますねぇ。

でも、肝心の力が加わる部分が、やっぱりもうちょっと丈夫に作ってあればと思いました。
これは道具をいたわって使う必要がありそうです。
なので、ベアリング抜きの作業の際には「油をさす」「トーチで炙る」等を併用しようと思いますです。

●2013年02月19日(火)

またまたやって来ました、「働く★かもめさんカブ」しりーず。
以前コラムで触れた、吸気系のボトルネック解消作戦のネタです。

現在のかもめさんカブはEg構成が大幅に変わっていて、12vプレスカブ(std)がベースになっています。
排気量は武川eステージ(旧)にて80ccへと拡大され、ハイカムはPOSHの中古品にて。
(モンキーRで使っていたモノを移植してあります。ちょっとex側カム山が減ってる)
もちろんクラッチ、オイルポンプは純正流用にて強化してあります。

排気は、12vCD90(HA03)純正マフラーを流用。
吸気側は、12vカブ90(HA02)のインマニを、ヘッド側で段差修正して取り付け。
キャブはApe100純正をベースに、リトルカブのキャブレター部品を組み合わせて流用。

つまり、キャブ〜エンジン〜マフラーに関しては、バランスを考えての組み合わせをしてあるのです。
しかしエアクリーナーはダクト経路部分をちょっと加工して、フタのパッキン除去で対応してんですねぇ。
と言うのも、パワー重視で行くのならパワフィル仕様とかにするんだけど、雨天への対応とか考えるとそれは無理。
やっぱりエアクリーナーボックスは必要でしょう。
でも増加した排気量に対して、ちょっと容量が不足気味となります。
排気量相応の容量になれば良いんですけどねぇ。


ちなみに、ハイカムのおかげで要求空気量はかなり多い目のようです。
吸気抵抗があると途端に高回転の伸びが悪くなりますからねぇ。
ポート加工まではしていない仕様なんだけど、結構我が侭なエンジンなんです。

そこで対応策を考えたのが、同じような形状での上位車種である「郵便カブMD90」のエアクリーナーボックスを流用してはどうだろうかと。
MD90ならば新品部品が簡単に入手可能です。
ちなみにエアクリーナエレメントに関しては、かもめさんカブもMD90も同一であるコトは確認済み。
早速部品手配しておいたのです。

部品が来てからかなりの間があいてしまいましたが、やっと交換作戦実行をしました。
旧カブ用のエアクリボックスと大ききや形はほぼ同じですねぇ。
ただ、ボックス上の方にビラビラが付いてんです。
これは前方からの雨水をガードして、吸気口に行かないようにしてんでしょうねぇ。
郵便カブの場合首根っこ部分はむき出しですから、雨天走行時には前方からの雨水の浸入も考えられるからです。
またゴムパッキンや取り付けボルトなどの関連小物も念の為一緒に注文しましたが、これらも旧カブとの違いはありません。
エアエレメントを止めるナットにツマミが付いてるとか、エアクリボックスのフタが樹脂ではなく鉄板+白塗装で一回り大きいとか位ですねぇ。


交換作業は簡単です。
ただしレッグシールドは取り外さなければなりませんけど、ココがちょいと面倒ではありますねぇ。
ちなみに、今回作業しようと思ったのは、実はウインカーブザーが壊れてしまったのでそれを交換しなければならなかったからです。
そもそもそのウインカーブザー自体が旧カブ6v仕様のまま、12vを掛けて無理矢理使ってたので呼称するのは当然なんですけどね。
最初はウインカー点滅と鳴動が不安定となって来てて、それから内部がショートして左右どちらにウインカーを出してもハザード状態となってしまったのです。
最初はてっきりバッテリーが弱ってきたんだなとか思ってました。
その時は出先でしたから、応急措置としてウインカーブザーの配線を引き抜いたら正常動作しましたので、それで原因がはっきり判ったのです。
ちなみに、旧6v仕様のまま無理矢理つかってる電装品にはもう一つ、ホーンがあります。
大体使用頻度なんて全然高くないですから、いくら無理してても実用上あんまり困りません。
過剰電圧を掛けているので、とても大きく鳴りますよん。
もちろん鳴らせば鳴らすほど寿命を削ってるんだけど、それは覚悟の上です。
壊れたらその時にはマトモに12vホーンに交換すりゃイイと思ってます。
6vホーンなんてとっておいても使う時なんか全然ありませんから、鳴る間は使う方が良いと思いますです。
ちなみにですが、ホーンが鳴らない状態は「整備不良」ですのでご注意。


交換してテスト走行です。
うーん・・・・吹け上がりも伸びも、鈍いですねぇ。
もちろんですがキャブセッティングは一切ノータッチの状態です。

嫌な予感がして、旧カブ/MD90のエアクリーナーボックスを詳しく比較してみました。
吸気ダクト部分と通路をじっくり観察してみると・・・これは全く同一ですねぇ。
つまり、MD90のエアクリーナーボックス関連を使ってもアップグレードはされないってコトであります。
行灯カブなんかに、補修用として使ってokなんだってコトは判明しましたけど。
純正90エンジンはどの仕様でも大人しいので、あんまりエアクリーナー容量は必要ないのかも知れません。
かもめさんカブにしてもあんまりブン回して使うんじゃなくて、中低回転レンジ専用と割り切った設計の方が良かったのかも知れませんねぇ。
現在使ってるピストンがダメになったら、次は88ccにする予定ですからその時にまた対処しようと思います。


仕方ないので、元の旧カブ改に戻しました。
ちなみにこの加工では雨天走行時にちょっと不安がありますから、もしかしたら作り直しが必要になるかもしれませんねぇ。
その時には、この新品のMD90用部品をベースにしようと思います。

今回の作戦は、結果として「失敗」でした〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
あーあ、部品が無駄になっちゃいましたねぇ。
でも、チューンナップをして行く上で、こういうコトもまた良くあるのです。
答えが最初から判ってる改造ばかりじゃないですからねぇ。


ウインカーブザーの方は、スズキのビジバイ用の部品があったのでそれを流用しました。
しかしウインカーリレーに付くタイプで極性がありましたから、整流ブリッジを追加しなければなりません。
取り付けをしてみると、かなり鳴動音が小さいですねぇ。
運転中にはエンジン音などでほとんど聞こえませんが、右折待ちなんかでやかましくなく丁度良いかも。
これも将来的には、要改良です。

実は、プレスカブのエンジンがベースなので、トップギヤ(3速)にもギヤポジションスイッチが付いてます。
本来の新聞カブだとメーター内にインジケーターランプがあるんです。
しかしかもめさんカブの場合は、そのスイッチは使っていません。

配達業務中には、トップギヤ表示があれば確かに便利ですねぇ。
でも、表示ランプを設置するのに、レトロな雰囲気を壊さないようにしたいのです。
スピードメーターは非分解なのでランプとかを仕込むのは難しいですねぇ。
これも宿題としておきます。


それと、ちょっと収穫がありました。
ついでにスパークプラグを点検してみると、電極の消耗が見られました。
このプラグはいつ新品にしたのか覚えが無いので、多分かなり長く使っていたのでしょう。
もしかしたらこのエンジンを組んだ時に、その辺にあった中古を間に合わせで入れてそのままになってたのかも。

と言う事で、新品のプラグに交換しました〜〜〜〜〜@
私としては珍しく、NGKではなくてデンソーのプラグです。
熱価も8番相当と、ちょっと高い目にしてみました。
やっぱりボアアップエンジンってのは、どうしても局所的に熱が溜まり易いですからねぇ。
このおかげで高回転の伸びとか、負荷掛けた時にもイイ感じのトルクフィールになったと思います。
何故デンソーのプラグなのかって言うと、実は貰ったからだったりしますですv

●2013年02月16日(土)

色んなモノを修理する、ぶいぶいEg共和国。
今回はトイレの浄化槽ポンプ交換です〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

浄化槽ってのは常時稼動している縁の下の力持ちみたいな存在です。
もし故障などで使えなくなってしまったら、日常生活が出来なくなってしまうほど重要なモノですねぇ。
なので、通常は業者さんに定期点検を依頼してメンテナンスしてもらうんです。
しかし中にはメンテナンスをせずにそのままって所もあるようですねぇ。
一応、浄化槽の定期検査は法律で決まっているのですが、罰則がないので強制力はありません。
でも浄化槽はすごく大事なモノですし、またトラブル発生時には周囲への影響も少なからず考えられるので、最低限のメンテナンスはしておくべきです。

で、知り合いのお家の人がひょんなコトから本来なら「ブーン」と唸ってるはずのエアポンプが動いていないのに気が付いたとのこと。
何とか対処したいのだが、とご相談を受けました。


浄化槽ってのはどんな仕組みになっているのか。
原理としては汚物をバクテリアが処理してキレイにする、ただそれだけです。
その為に、バクテリアが活動しやすい環境になるような仕組みがイロイロあるんですねぇ。

バクテリアにも、活動するのに空気が無い方が都合の良い種類と、反対に空気が必要な種類のとがあります。
これらを単独、または組み合わせて処理するんですねぇ。
ちなみに、バクテリアが活動するためのエネルギー源、つまり餌となるものが、汚物そのものなんですねぇ。
当然ながら複雑なシステムのモノの方が処理能力が高いんです。
これは集合住宅なんかで、まとめて処理するようにしてる設備で使われてます。


我が家に設置してあるタイプは、とてもシンプルな仕組みの浄化槽です。
「全ばっ気式」という、槽が1つのみのモノでしてエアーブロワーでぶくぶくやってるヤツなんです。
今回は、このエアーブロワー(ポンプ)が停止していたってコトですな。
エアーブロワーってのは実は熱帯魚の水槽なんかでぶくぶく動いているモノと仕組みは対して変わりません。

このブロワーが故障するとどうなるのか。
バクテリアが上手く活動できなくなるので、汚物がキレイにならなくなります。
すると浄化槽の周囲に臭気が発生して、ハエなど害虫も集まってくるようになります。
つまり、いつもよりも臭うなと思ったら点検する必要性アリってコトですねぇ。


以前店舗の方のトイレは、汲み取り式の簡易設置トイレでした。
これが結構臭うので、その対策に苦労しましたねぇ。

この場合も、槽の中にバクテリアを投入して生分解させるモノがありましたので使ってみました。
でも、値段が高かった割にあんまり効果が無かったですな。
やっぱり、バクテリアの活動する条件がなかなか揃わないようです。
むしろ殺虫剤が使えなくなるのでハエの発生が増えてしまったりしました。
その点、浄化槽ってのは実に上手く作ってあるんですな。


で、エアーブロワーが故障したのでその対処をしなければなりません。
内部を分解して修理するコトも多分可能でしょうけれど、でも役割の重要性と稼働時間を考えると新しいポンプに丸ごと変えた方が良いと思います。
ある程度の年数を使っている場合は、一部分を修理しても他が寿命が来ていたりしますから信頼性が確保できません。
ちなみにエアーブロワーはネット通販などで購入するコトも可能です。
機種選定の際には、今まで付いていた物と同じタイプの製品を選びます。
吐出量(30〜40L/分)とか、対応浄化槽タイプとかですねぇ。

家庭用浄化槽で単独処理のヤツだと、30〜40L/分の容量のモノが一般的です。
このクラスだと、約一万円ほどからあります。
ちなみにイロイロ探した結果、メーカー品で最も安かったのがAmazonでした。
ここなら注文すれば翌日届くので便利です。

交換作業は難しくありません。
ホースを接続してコンセント入れるだけ。
本当なら浄化槽の中を見てぶくぶく空気が出ているのを確認したいところですけど。
そしてポンプ交換した後しばらくの間様子を見て、臭気とかの発生がなければokとします。


以前、専門業者さんにポンプ交換をお願いしたら、3万円ちょっと請求がありましたのでびっくりした覚えがあります。
機器が定価販売で、作業工賃などもつけばそうなるのは仕方ないですけれど、ちょっと後悔しましたねぇ。
なので今回のは安く上がって良かったなと思います。

●2013年02月14日(木)

いろんな物を修理するのが、ぶいぶいEg共和国です。
今回は、腕時計の電池交換。

最近は携帯電話のおかげで、腕時計の出番はめっきり少なくなりました。
それに昔と違って電車やバスに乗る機会が少なくなったので、こまめに時間を気にする必要もないですからねぇ。
しかし、最近また腕時計をするようになったのです。

バイクに乗ってる間、時間を知りたくても携帯電話だといちいち引っ張り出すのは面倒です。
中には若い子なんかで、自転車やバイク運転中にメールのやり取りしているまるで曲芸師みたいなのもいますけれど。
私には到底そんな真似が出来ませんねぇ。
なので、時間を知るために昔使っていた腕時計を探し出してきたのです。

電車通勤には必需品でしたから随分長く愛用していたんだけど、いつの間にか使わなくなっちゃったなぁととても懐かしいです。
そして当たり前なんだけど、電池が消耗しきって止まっちゃってます。
♪当たり前〜当たり前〜 当たり前体操〜♪

なので、電池交換を行うコトにしました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


時計の電池はボタン型の酸化銀電池を使っています。
裏ぶたを開けて調べると、「SR920SW」と言う型番の電池ですねぇ。

そう言えば最近こう言う細かい刻印文字が見え難くなってきました。
ジェットの番手なんかも明るい所じゃないと全然見えませんからねぇ。
もしかしたら老眼が出て来ているのかも。
元々視力が良くて、若干遠視気味だったので老眼になりやすいと言われてました。

んで、ボタン電池ですが近所のホムセンに出かけて探したらありましたv
一つ\300位でしたねぇ。
コレを買って来て、早速入れ替えです。


ボタン電池交換のコツとしては、新しい電池に余分な指紋や汚れを付けないに尽きます。
もちろんですが、金属製のピンセットを使うのもショートしやすいので厳禁ですねぇ。
昔聞いた話ですが、新しいボタン電池に入れ替えてもすぐに消耗してしまうと。
なんでだろ〜なんでだろ♪と某一発芸人の歌みたいなコトを言いつつも、なかなかその原因が判らなかったんです。
しかし、その方が実際に電池交換作業をしている所を見たら、ピンセットでボタン電池の表裏をつまんで持ち上げていたんだそうな。
つまり作業している間ピンセットを介して電池の+-極がショートしていて、電流がガンガン流れていたのです。
でもボタン電池の最大電流容量なんて知れているので、発熱したり火花が散ったりはしませんから気が付かなかったらしい。
でも、かなり電池の中の電気が消費されちゃってて、それですぐ終わっちゃってたんですねぇ。

理由が判ってしまえば何てコトはありませんが、故障・トラブルの原因なんてのはそんなモノです。
答えが出てから「そんな簡単なコトで」なんて言うのは野暮ですよねぇ。
ちなみに、電池交換作業に適する竹製とかセラミック製のピンセットが売られてます。
もっともそういうのはお高いので、私には縁がありませんが。
以前、高周波コイルの調整用にセラミック製ドライバーを使ってたコトがあったんだけど、何かの弾みで机の上からコロコロ〜っと転がってって床に落ちてしまいました。
すると、その衝撃でポッキリ折れちゃったんですよねぇ。
そういう脆い特性があるので、それ以来セラミック製の道具とかは嫌いです。
びくびくしながら使うってのは、どうも性に合いません。


電池交換をした腕時計は元気に動いてます。
実はこの時計は20気圧防水になってんです。
かなりな防水性能があるので、裏ぶたのパッキンを上手に収めて締めるのはとても困難なのです。
パッキンも微妙に伸びてて収まりが非常に良くないですからねぇ。
ちなみに時計屋さんでも、この手の防水腕時計の分解整備は基本的に出来ないと言う事が多いです。
ようするに防水性能が損なわれる可能性があるってコトなんで、本来ならメーカー送りなんだそうな。

ちなみにこの腕時計のメーカーはセイコーです。

文字盤ガラスなんかもだいぶ傷が付いているんですが、長年愛用していたモノなのでとても愛着があります。
私は、とにかくモノを長くしつこく使うのが好きなんですよねぇ。
そんなワケで、また動くようになったこの腕時計を大切に使って行きたいと思います。


まぁ交換作業中に、新しい電池をポロッと落として行方が判らなくなり30分以上探したのはあんまり思い出したくないです。
(結局、ズボンの裾の折り返した所に入り込んでました)

●2013年02月12日(火)

連続シリーズ化してしまった、「働く★かもめさんカブ」。
配達業務で使用すると、今まで気にもならなかった要改善部分がどんどん出てきます。
実は・・・ここ最近思うに、配達業務よりもカブを乗り回す方がメインなんじゃないかと。

ちなみに、基本的なコンセプととして守って行きたいのは、なるべく旧カブならではの雰囲気や特徴を変えない事。
しかしこれは機能部分との兼ね合いがありますので、使い勝手を諦めてまでオリジナルにこだわるつもりはありません。


配達業務を始めてすぐに気になったのが、足回りの貧弱さ。
カブだからそんなに高望みをしているワケじゃないんだけど、フワフワと落ち着きの無い挙動が文字通り「真剣勝負の走り」では物凄いストレスとなります。
それと荷物を積んで走ってると、どうしても事故に遭い易くなりますねぇ。
これはもちろん運転者達の不注意もありますが、そういうヒューマンファクターではなくハードウェア的な要因も少なからずあるのではないかと思うんです。

営業用バイクってのはどうしてもスポーツバイクなんかよりも格下に考えられがちですけど、冷静になって考えてみればそうではないはず。
どちらもバイクであるコトに変わりは無いですし、さらに荷物を沢山積んで、運転以外の事にも注意を注いでどんな天候でも走らなければならないって点はむしろ条件的に過酷でしょう。
そういう中で、事故らないような対策が打てるものならば、やっぱりちゃんとやっておくべきです。
もっとも営業用なのでどうしてもコスト的な制約に直面しますけれど、これもバランスでしょうねぇ。
極端に一つの要素だけ重視して他は切り捨てる、なんて考え方は通用しないと思いますです。
色んな事情や都合をそれぞれバランスよく手当てして、イイ具合に持って行くってのが大事でしょうな。

そんな中でも、私の場合はちょっと趣味的な方向に偏ってやってますから、かもめさんカブの場合はちょっぴり贅沢な仕様になっても良いと思います。
もちろんコストはちゃんと大事に考えてますよん。
だって貧乏ですからねぇ。


足回りの問題なんだけど、通常の12vカブとはちょっとリヤ周りの構成が異なります。

元々OHVエンジンの最初のカブであるC100から、あんまり車体は変わっていないとされていますが、リヤ周りは大きく変更があるのです。
当初はフレームが細くて、タンクとフレームは別々になっていました。
なので左右リヤサスの取り付けスパンも狭かったのです。
よってリヤサス下部の取り付けはスイングアームの内側に固定するようになっていたのでした。
この構造は、行灯カブと呼ばれる'70年代前半までのカブまで引き続き使われています。

しかし時代と共に、フレームも進化して行ったのでした。
タンクがフレームの中に入り込んで、フレーム幅がワイドになったんですねぇ。
それによって、リヤサスのマウント部分もちょっと変わりました。
リヤサス下部がスイングアーム外側に付くようになり、また剛性も高くなって大きな荷重に対応したのです。
ついでに言いますと、リヤキャリアも大きくなったんですが、これは積載する荷物の重量を大きく見越したってコトでもあります。
それ以前のモデルでも、原付き2種クラスでは同様の、高荷重対応の作りになってたりします。

そして、最後にスイングアームの構造も大きく変わりました。
その為に旧型がリヤサスの短いモノ、新型がリヤサスの長いのが付いているんですねぇ。
'80年代に入ってリヤサスの長いのが主流となったのです。

長年に渡ってほとんど変わっていないと言われることが多いスーパーカブですが、そんなコトはなくてちゃんと時代と共に進化しているのです。

ちなみに不思議な事に、ヤマハ・メイトになるといくら新しいモデルでもほとんどC100〜'70前半までのリヤ足回り構造を踏襲しています。
もっともスタイルこそ似ていてもフレームの構造からして違うバイクなので一概に比較はできませんけれど。
車体剛性ってのは全体のバランスが重要ですから。


かもめさんカブの場合、'70年代後半のモデルでして、最初の頃のとも12vカブになってからのとも構造が異なります。
燃料タンクだってフレームに入ってるんだけど、12vカブとは異なり、完全別体なインナータンクが入ってる独特な作りですからねぇ。
過渡期のモデルなので、エポックメイキングな部分が多々あるのです。

なのでリヤサスは短いんだけれど、それ以外は後の12vカブと同じなのです。
フレーム幅は12vカブ同様の広さでスイングアーム外側にショックがマウントされるんです。
但しスイングアームの構造は旧いモノと同じ全プレス・モノコックなんですねぇ。
つまり、高荷重対応化をしつつも、旧い構造を引きずってるんです。

これのおかげで、ちょっとリヤ周りの不安定感があると思われます。
リヤサスの動き方がなんか変なんですねぇ。
12vカブの場合、車軸とリヤサス入力点が近いし、スイングアームの軌道に沿った位置にリヤサスが付いてるのでしなやかに動きます。
感覚的に、とてもリニアにストロークするんですねぇ。

でもかもめさんカブの場合は、入力点がズレた所に位置してて、リヤサスのストローク方向とスイングアームの軌道もズレてんです。
その為に動き始めの渋さと、ストローク末期に行くに従ってバネレートが高くなるプログレッシブ特性を持っています。
これが、何か変な動き方をする感覚になるんでしょう。

ちなみに最初期のタイプのリヤ周りだと、やっぱり剛性感に乏しくて乗り味も独特です。
どっしりした感じが無くて、すごくスリムでコンパクトな感覚なんですねぇ。

こ難しいコトをつらつらと書きましたが、とにかく新しいモデルほどしっかり感が良くなってると思って間違いないです。
なのでかもめさんカブの場合は、荷物を沢山積んだ時にはちょっとリヤ周りのに不安感を抱くのは仕方ないですねぇ。


ちなみに、12vカブの足回りを丸ごと移植するって方法も考えられます。
根本的に解決にはなるでしょうが、それではあまりにも寂しすぎますねぇ。
やっぱり、旧カブならではって部分がなくなっちゃいますから乱暴な作戦としか言いようがありません。

ここは真っ当に、リヤサスだけ交換する作戦が良さそうですねぇ。

旧カブの短いリヤサスの寸法は、上下取り付けスパンにて248mmです。
取り付け部の穴径は、上が12φ下が10φと、カブでは一般的なサイズです。
なのでこの寸法に対応するリヤサスの強化品を探すんですねぇ。

但し、サイドスタンドを常用するので、標準よりもちょっと長いサイズの方が都合が良いかも知れません。
色んな所に停車しますから、バイクの傾き加減がちょっと大き目のほうが安定するでしょう。
しかも荷物満載+重たい人間が乗った時に沈み込む量を見越して考えれば尚更です。

色々とサスペンションパーツを漁っていたら、どうやら265mmの寸法のモノが良さそうですねぇ。
シャリィのシャコタン仕様を作るに当たって良く使われる寸法のサスが色々出ています。
ちなみにこの265mmってのは、モンキーのノーマルサスの寸法でもあります。
オリジナルから+17mmがどのような感じとなるのでしょうか。

それよりも短い、250mmのリヤサスも多少出ているようです。
この位の短いサイズのサスだと、OKDの「荒巻きスプリング」のがメジャーですねぇ。
バネの巻き数が極端に少なくスカスカなのがお洒落なんです。
でもバネの特性からしてちょっと奇をてらい過ぎな感じもありますな。
バネってのは線径と巻数でバネレートがほぼ決まります。
つまり荒巻き=巻き数少ないならば、必然的にバネレートが高くなるので線径を細くするしかないんです。
線径が細ければ、バネとしての耐久性は低くなりますねぇ。
実用性を考えると、ちょっとパスですな。
しかも旧車の雰囲気にはあんまり合いません。
もう一言追加すると、「荒巻き」よりも「粗巻き」の字の方が正しいような気がします。

無難でオーソドックスなデザインで選ぼうとすると、モンキー用ってコトになります。
しかしモンキー用のサスペンションは取り付け部の穴径が上下ともに10φなんですねぇ。
カラーの交換が出来るモノならば問題ないですが。

ちなみに、強化サスで問題となりやすい「ショックユニットの太さ」に関しては、かもめさんカブの場合はあんまり心配要りません。
むしろ普通の12vカブの方が、左側サスとチェーンカバーが干渉しやすい構造の為に苦労します。


そんなこんなでヤフオクを色々物色しておりました。
そして・・・掘り出し物に出会ってしまったのです。
実際、あんまりお金を掛けたくない気持ちがありますから部品価格がリヤサス交換作戦を遂行するかどうかのリミッターとなってました。
でも、\100-スタートで終了まで間もないのに、まだそんなに値段が上がってないんです。
そして、かなり安く落札する事が出来てしまいました。


品物はタイトル写真の通りの、メッキボディで白いスプリングの実にオーソドックスなモノです。
ちょっと殺風景過ぎるので、豊富に在庫している「ぶいぶいステッカー」でお化粧をしました。
もちろんですが、12φ交換カラーも付属してんです。
(しかし調整用ピンスパナは付いてないんですねぇ)

交換作業は超簡単。
センタースタンドが装備されていますので、何にも苦労する事はありません。
但し、リヤサス長がちょっと変わりますから、ヘッドライトの光軸も忘れずに調整しなければなりません。
スタンドを使って止めてる姿勢に関してもちょっと変わるんですが、実際とてもよい感じとなりました。
センスタ使っててもタイヤは地面からちゃんと浮いてますし。

しかし、随分と固い感じのリヤサスですねぇ。
体重を掛けてもあんまりストロークしている感覚がありません。
でも目視で確認すると、ちゃんと細かくストロークしてるんです。
これならば思いっ切り荷重を掛けても音を上げなさそうですな。
ダンピングもそこそこ効いてるようです。


走行してみました。
やはり固いですねぇ。
しかし、リヤ周りを中心にジイクの車体が余計な動きをしません。
今までフンワカフンワカしていたのがビシッ!と姿勢が安定してんです。

意図的にリヤ寄りに荷重を掛けて乗ってみることにしました。
そうすると、実に良い感じなのです〜〜〜〜〜〜@
今までカーブもフラフラしてて怖かったのが、狙って突っ込んでって気持ちよく曲がって行くことが出来ます。
バイクの動きを細かく制御できるんですねぇ。
なるほど、今まで怖かったのはサスの揺り戻しだったのかと気が付きました。
荷重を掛けるとサスが縮む。そこから荷重が抜ければバビューンとサスが伸びてお釣りが来る。
そこがスリップしやすい感覚に繋がって、たまらない不安感が生じてたのです。
ちょっと見た目がモダンになっちゃったけれど、この走行感覚はとても良いですねぇ。

幹線道路に出て、ちょっとスピードを出してみました。
なかなか良いですねぇ。
フワンフワンせず、滑らかに走って行きます。
スピード感ってのがかなり少なくなりましたねぇ。


この写真を撮影した翌日は雨天でした。
路面が完全に濡れている状態で、更に未舗装路やぬかるみも走りましたが、今までとは雲泥の差の走行性です。
とにかく、必要以下まで減速しなくても平気なんですよねぇ。
ぬかるみで思いっ切りスロットル開けて行くとズルズル滑りますが、お尻をフリフリしながらも安心して走れます。
それとUターン時にも、思い切ってエイヤッ!と回せるんで、実用性能も大幅に向上ですねぇ。

特筆すべきはブレーキングです。
かなり激しいブレーキングでも安心して姿勢がコントロールできます。
余計な動きをしないからロックさせるのも止めるのも自由自在です。
そもそもリヤタイヤのグリップ力もかなり向上してますから、停止距離が短縮されてんです。


ヒザや腰への負担も少なくなりました。
乗り心地はちょっと固いけれど、変な力を入れなくて良いのでリラックスして乗れるんで楽です。
また無駄な減速をしなくて済むので、燃費の点でもこれは有利ですねぇ。

配達用カブのリヤサス強化は、もしかしたら必須事項なのかも知れませんねぇ。


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