2012年11月のコラム
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●2012年11月30日(金)

本日で11月も終わりです。
すっかり冬になってしまいましたねぇ。

●2012年11月27日(火)

正統派のバイクネタばかり続いていましたが、今回はほんのりヒネってクルマネタ。

自家用車の車検が来てしまいました〜〜〜〜〜〜〜〜@
新車購入してから、5年目となったので2回目の車検となります。
当初の予定ではディーラーさんにお任せしようと考えていたのですが、イロイロと物入りなので費用節約の為今回もユーザー車検です。
但し、ブレーキフルード交換だけディーラーさんに依頼しました。
・・・交換費用は、約8千円だそうな。

その他の部分の点検整備を済ませて、車検予約を取りイザ出陣です。


このシーズンは比較的空いていますねぇ。
あらかじめ書類を作成してから、検査ラインに入ります。
もちろんですが、事前に自賠責保険の加入と、自動車税の納税証明書を用意しておかなければなりません。

車検場では、重量税(これが結構高い)と検査手数料、それと用紙代が必要です。
ちなみに重量税は、先回の車検では「エコカー減税」対象車だったので50%免減されていました。
しかし、後で判明したんだけれど、今回はこのエコカー減税対象ではなくなっちゃってたんですねぇ。
(最後に車検証交付の際指摘されて、追加で印紙購入するハメになりました)

法定費用の点では、自賠責保険代と重量税が殆どを占めます。
ちなみに、古い車になると重量税が加算されますよん。(アクティ・トラックは大幅に高くボられてます)


検査ラインでも、ちょっとしたアクシデントがありました。
なんと、光軸検査で不合格を喰らってしまったのです〜〜〜〜@
今までぶつけたりしてないし、ライト関連も脱着してもないのでまさか光軸が狂っているとは思いませんでしたねぇ。
ごく普通に走ってても、ライトの光軸ってのは結構変わって来てしまうみたいです。
レベライザーなんて余計なモノが付いてるので、それも光軸変化する要因にもなり得るとのコト。

ちなみに、再検査は当日2回までに制限されてます。
昔は何度でもokだったのに、いつの間にか変わってたんですねぇ。
なので、仕方なくテスター屋さんに持ってって調整してもらうコトにしました。
この調整代もまた追加出費となってしまいます。
もしかしたら検査ライン上の乗り上げ位置がマズかったのかなと思ったけれど、そうじゃなくて結構光軸が下がってたコトが判明しました。
前夜にでも目印照らして一度確認しておくべきでしたねぇ。


それ以外はスムーズに通りました。
検査ラインでももう一つの懸案事項である車台番号刻印の位置も、2回目なので判ってましたからねぇ。
もちろんホイールキャップもちゃんと外しておきましたし。
比較的新しい目のクルマですから、排ガス検査の車種区分とかで迷う事もありません。


今回の車検で一番メリットがあったのは、豊橋バイパスが通って車検場への往復が大変便利になったコトです。
自宅からちょっと南の方へ下って左折すれば、後は信号ナシで車検場近くまで一直線ですからねぇ。
さすがに時間帯によっては豊川橋付近が混雑しますけれど、それも一過性です。

家の人がどうしてもクルマを使いたいってんで第一ラウンドで予約しました。
開始は9:00、受付時間が8:45〜なんだけれど、平日だとちょうど混雑する時間帯に掛かります。
でも、結局10分程度渋滞しただけで、25分で到着しました。
(帰りは空いていたので15分ほどで帰って来られたのです)
この速さはとてもありがたいですねぇ。
もっとも、財源?の重量税をたっぷり取られてんですから、その位の恩恵がなければやってられませんけど。

●2012年11月26日(月)

※写真を撮影したのは、11/24(土)のお昼頃です。※

11月22日に、私の住んでいる豊川市で大変な事件が起きました。
テレビでも特番を組む騒ぎとなった、『豊川信用金庫立てこもり事件』です。

結局、日付が変わった午前3時ごろにSATが突入(侵入)して容疑者の身柄確保に成功して事件は解決しました。
でも動機などがイマイチはっきりせず、立てこもり中でも金銭の要求など無かったとの事で、不気味さだけが残る事件でした。

事件当日は現場付近はかなり広範囲に渡って交通規制と立ち入り制限がされていましたので、様子を伺える所までは近づけない状況でした。
実は私も見に行ったのですが・・・動向は一切不明。
ただ警官が大勢出てましたねぇ。


その後、犯人は豊川信金に行く前に「近所のカラオケ店」に居て、飲み食いした代金を踏倒していたとの追加情報がありました。
そこで驚いたのが、そのカラオケ店に私の家の人が、丁度同じ時間帯に出かけて大いに盛り上がっていたという事実です。
ようするに、不気味で凶悪な犯人とニアミスしていたという事ですから、もしかしたら場合によっては立て篭もった事件現場がそのカラオケ店になってても不思議ではありません。

ちなみに、カラオケ店の道路を挟んだ向かいに「蒲郡信用金庫」があるんだけれど、犯人はカラオケ店で「そこ(がましん)に行ってぶっ殺す」とか言ってたらしい未確認情報もあります。
訳の判らないコトを言ってたらしいですねぇ。
(もちろんこれも未確認情報ですから事実かどうなのか判らないのですけど)

でも、スポニチの記事なんかで書いてあるコトとは一致します。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/11/26/kiji/K20121126004645300.html

まぁ、この情報ソースが私の聞いた噂話と同じかも知れないのですけど。
今回の事件ではあんまり関連情報が入って来ないみたいですからねぇ。


しかし、豊川って結構凶悪事件が起きていますねぇ。
某掲示板の書き込みの転載ですが、一覧です。

>豊川市でおきた凶悪事件
>1973年12月08日 豊川信用金庫事件 http://ja.wikipedia.org/wiki/豊川信用金庫事件
>2000年05月01日 豊川市主婦殺人事件 http://ja.wikipedia.org/wiki/豊川市主婦殺人事件
>2002年07月28日 豊川市男児連れ去り殺人事件 http://ja.wikipedia.org/wiki/豊川市男児連れ去り殺人事件
>2006年07月29日 豊川市ベトナム女性殺人事件 http://www.geocities.jp/masakari5910/seihanzai_murder_jiken02.html
>2007年05月10日 豊川市平尾カントリークラブ殺人事件 http://www.shimeitehai.jp/detail_25.html
>2010年04月17日 豊川市一家5人殺傷事件 http://ja.wikipedia.org/wiki/豊川市一家5人殺傷事件

>Q:愛知県豊川市って、よく殺人事件が起きている気がするのですが、これって私の思い過ごしですか?。
>A:確かに、残虐な事件が幾つか有りました。狐のたたりかも知れません?。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1339679063


それとこの他に、連続コンビニ強盗事件もありましたねぇ。

田舎なので平和でのんびりしている街だと思ってたんだけれど、そうでもないようです。
結構物騒ですねぇ。


ちなみに、11/26日現在でも現場には警察官が24時間体制で詰めています。
結構長い間、現場保存をしておくもんなんだなーと思いました。
ちなみにマスコミは24日には写真の通り沢山居たんだけれど、翌25日にはすっかり居なくなってました。
その代わり、豊川署付近にはチラホラと取材クルーらしき人達がウロ付いているようです。

ちょっと疑問に思ったんだけれど、職業カメラマンって大体が「ボサボサ頭」と「立派なヒゲ」なんですよねぇ。
そして如何にもってな感じの、ホケットが沢山付いたベストを着込んでます。
一見して「あ、この人カメラマンだ」と分かる風体をしてんですが,何か理由とかがあるのでしょうか。
そう言えば、ゆっくり口調でしゃべる戦場カメラマンも同じ格好でしたねぇ。


●2012年11月22日(木)

バイクネタで続きます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

エンジン修理と言うと、とうしても大掛かりになりますね。
費用も大変掛かりますのであんまりなじみが無いとは思いますが・・・
基本的には、車体やエンジンがイカれたら、そのバイクの寿命と考えて結構です。
どうしてもと言う特別な事情が無い限りは、修理してまで使いませんからねぇ。

でも、その特別な事情とやらが絡んだ修理車が私の所に入ってくるのでしたv


今回は、同じ車種のエンジン2台を一緒に修理しています。
たまたま集まってしまったんだけれど、偶然とは恐ろしい物です。

ホンダ・ズーマー系の、水冷4サイクルSOHC2バルブです。
実はこの系統のエンジンに関してはヤッたコトがないので、初挑戦です。

バイク全体で見れば、ただの原付き50ccです。
従来の原チャリとの違いなんてのは、そんなに感じられません。
と言うのも、水冷エンジンなんだけれど冷却系部品はエンジン側へコンパクトに納まってて、ラジエターへの配管とかは車体側にはないからです。
それだけに、高度なメカニズムがぎっしり凝縮されてる造りになってるので、ちょっと分解整備には手こずりそうですな。

症状は、エンジンを回すと異音が生じるとのコト。
ちなみに2台ありますが、音の感じが随分違います。
一台はガチャガチャと盛大なメカノイズがEg右側から出ています。
もう一台は、ミ゛ーミ゛ーと言うような変な音が何処からか出ているのです。

ちなみに、この系統のエンジンは、走行距離が1万キロを超えるとクランクベアリングが壊れる事例があるようです。
確かホンダのスクーターは、以前の2サイクルDioZX(AF35)に関しても同様のクランクベアリング故障が多発してましたねぇ。
私が今まで最も数多く修理したスクーターエンジンは、ライブディオ系ですから。

今回の故障はどちらも、クランクベアリング不良が疑わしいです。
調べて見ると、ライブディオ時代のベアリングとほぼ同じモノが使われているそうな。
確かに4サイクルエンジンならオイルが廻っているので、2サイクルよりも潤滑では有利ではあります。
しかし、カブ系のエンジンはもっと大きなベアリングが使われてて、実績もあるのに。
あんまりホンダには、反省って文字が見られない様子ですな。

とにかく、修理の際最初にあんまり不良箇所を決め付けるのは良くないのですが、クランク周辺程度に見当を付けてバラしにかかります。


エンジン修理の大変な所は、目的の部品に到達するまでにイロイロやんなきゃならない点です。
まずエンジンオイルを抜き、冷却水も抜いておきます。
スクーターなので外装等を取り外ししなきゃなりませんねぇ。
それから、簡単に言うとエンジンに繋がっているケーブルや配線・配管類を全部外します。
そして車体からエンジンを切り離すんです。

エンジン単体になったら、補機類を外してってクランクケース分解が出来るようにします。
クランクケースを分解し、カムチェーン周りも取り外しをしてクランクシャフトを取り出すんです。
その時に、クランクベアリングのホルダ部分とかの荒れ具合や、ケース内部の汚れの状態を観察して故障原因の見当をつけます。
大雑把にでも、どのような故障へのプロセスがあったのかを考えなければ、修理できませんからねぇ。

文章で簡単に書いてるけれど、実際の作業は結構大変なのです。
やっぱり配線・配管類が多くて複雑ですねぇ。


で、取り出したクランクシャフトを観察してみました。
2台あるのですけど、一台の「ガチャガチャ音」の方は明らかにクランクベアリングの片側がガタガタです。
クランクケース側のホルダ部分は損傷していない様子ですねぇ。
でも問題なのは、ベアリングがプーリー側ではなくてACG側の方が不良なのです。
ACG側にはカムギヤ&オイルポンプギヤがありますのでそちらのベアリング交換は困難ですし、ホンダの補修部品供給ではクランクシャフトA'ssy交換となってます。
プーリー側ならベアリング単体で供給されてんですけどねぇ。

〜参考〜
HONDA品番:[13000-GET-000] 13000-GET-010 クランクシャフトCOMP. 定価¥13,125-
HONDA品番:[91006-GEE-003] 91006-GEE-013 ベアリング.ラジアルボール 定価¥2,237-


で、故障事例では大抵がプーリー側のベアリングが壊れる事が多いみたいなのです。
やはりベルト駆動の場合だと、一方向へ引っ張る力が加わるので軸受けにはキツイようですねぇ。
それに重量物であるクランクウェブやフライホイールから遠い方の軸受けにはより大きく負担が加わるのかも。

今回は残念ながらACG側ベアリング不良なので、クランクA'ssyで交換する必要があるのです。
しかし、よくよく眺めてみるとあることに気が付きました。
ACG側のベアリングも、プーリー側と同じモノが使われています。
唯一異なる点は、プーリー側は片側シールなんだけれど、ACG側のはシールなし開放型なんですねぇ。
もっとも、シール付きのベアリングもシールを取り外してしまえば開放型になりますけど。

なので、タイミングギヤ部の圧入勘合をやっつければクランクシャフトを交換しなくても済みそうです。
内燃機屋さんのお世話にならなければいけませんけどね。


でも・・・試しにプーラーで引っ張ってみました。
プーラーの爪は結構しっかりと掛かりますから、あとはCRC5-56とトーチの助けを借りてやっつけてみます。
すると、美味い具合に抜けてきましたよんv

ちなみにこのタイミングギヤには合わせ位置が決まってます。
そうじゃなきゃ、カムシャフトとの位相が決まりませんからねぇ。
写真上の一番左のが、その合わせ位置となります。
クランク内側の小さいギヤがカムスプロケットギヤでして、外側はオイルポンプギヤなのです。
どちらのギヤも山同士で一致する所と、クランクシャフトのキー溝の位置で合わせてますねぇ。
ちなみにカブ系のクランクシャフトだと、カムスプロケットギヤの谷とクランクシャフトキー溝とを合わせるんです。
(写真下の一番左)
この合わせ位置ってのが結構見落とされますので注意です。
サービスマニュアルにも載っていないし、現物にも「合わせマーク」なんて親切なモノはありません。


もう1台のエンジンは、何とオイルポンプギヤのシャフトが折れてました。
このギヤはエンジニアリングプラスチック製でして、エンジン掛かってる間は折れたシャフトをこすりながら回してたようです。
ミ゛ーミ゛ー言うのは、この擦れ音だったんですねぇ。
潤滑が弱い状態で動いてたので、エンジン各部の磨耗状況とかを細かくチェックしなければなりません。

ちなみに、どちらも走行距離が多いのでクランクベアリングのガタは不良品以外でも多少出ています。
なのでオーバーホールという事で、結局4個全部を新品に交換することにしました。
クランクシャフトA'ssyで換えなくても良くなったので、費用的な制約が緩くなったんです。

もう一台のクランクシャフトも、プーラーとCRC5-56,トーチの組み合わせで圧入タイミングギヤをやっつけ抜き取ります。

クランクベアリングの交換をするには、ベアリングだけではなくガスケット関連が必要です。
とは言ってもさすがに新しい設計のエンジンですので、オイルシールとOリングパッキンを使ってるだけなんですねぇ。
ガスケットは、ヘッドガスケットとカムチェーンテンショナーのガスケットだけだったりします。
もっとも、水冷エンジンなので「おミズの通り道」のOリングパッキンも全て交換しておきました。
やっぱりおミズ漏れは困りますからねぇ。

さらに欲張って、ヘッド周辺もメンテナンスするコトにしました。
現状で作動しているからそのままでも構わないんですが、やっぱり4サイクルエンジンの要はシリンダヘッドですからねぇ。
燃焼室やポートのお掃除とバルブ擦り合せ、それとバルブステムシール交換をしたいんです。
折角分解したんだから、やっておくに越した事はありません。
追加の部品代っても対した額にはなりませんからねぇ。

ピストンやシリンダーに関しては、磨耗はごく僅かです。
特にピストンはフリクションロス低減設計が徹底的に行われているようでして、側面の擦れがとても少ないんです。
やっぱり新しい設計のエンジンはいいわぁ♪と喜んでしまいました。

ただ問題なのは、エンジン部品のあらゆる物がコンパクトで、小さすぎるんです。
なので作業にはてこずりました。
バルブスプリングコンプレッサもそのままではサイズがガバガバで使えず、スペーサをかましてようやく作業できるようになりましたし、バルブコッタへのアクセスは手探り・磁石頼りですからねぇ。
タペット調整はインナーシム式なので、部品手配の前にこのヘッド部分はやっておかなきゃならないのも難点です。
もっとも、これまた設計が良いのかタペットクリアランスは規定値から外れてはいませんでした。
バルブシートやバルブも磨耗が少ないようです。


クランクベアリングなどは圧入するんですが、これまたちょっと工夫してCRC5-56とトーチ、トンカチでやっつけます。
ベアリングはたいした事はありませんが、やっぱりタイミングギヤの圧入は難しいですねぇ。
事前にちゃんと寸法を測っておいて、圧入代をちゃんと把握しておくのは勿論ですし、合わせ位置にも気を使います。
どうしても手作業の圧入だとズレ易いですからねぇ。(プレス機で圧しても、ズレる時はズレますけど)

で、出来上がったら組み立てです〜〜〜〜〜@
分解とは逆の手順ってのが基本ですけど、まずエンジン単体の状態でオイルを最初に入れてエンジンを逆さまにしたりすれば各部に行き渡りますねぇ。
冷却水はもちょっと後で、車体に載せてから入れた方が良いんです。

ちなみに、ズーマー系のスクーターは「モジュール構造」を採用していて、エンジンとドライブベルトケース部分は完全に分離できます。
つまり本当にエンジンだけの固まりとなるので、ちょっと感動してしまいますねぇ。
この単体状態でもキャブとマフラーが付いていればエンジンは動作できますから、汎用エンジンとしても使えそうです。
なんか井戸ポンプのエンジンみたいです。


で元通り車体に載せて組み立てて、エンジン始動チェックです。
どちらのエンジンも「ブルブル〜ン!」と軽快に廻ってます。
かなり作業は面倒でしたけれど、やっぱり腰上もメンテして良かったですねぇ。
でも、あんまり割に合わない修理ですねぇコレ。

ちなみに、クランクシャフト交換しての修理だと約5万円コースです。
(エンジン部のみ。バッテリーなど含まず)
今回のような荒ワザで、圧入ギヤの抜き差しで済ませてもその分技術料が加わるのでたいして安くなりませんねぇ。
まぁ腰上など余分なトコまで触らなければ、多少の費用節約は出来るでしょうけれど。
とにかく、ズーマー系のエンジン修理はこの位掛かると思って下さいね。

やってて気になったのは、「ガチャガチャ音」の方のエンジンは、内部が茶色いヤニ状物質でコーティングされたようになってました。
これは多分、オイルの品質の問題ではないかと思います。
いくら安い鉱物油を使ってもこうはなりません。
鉱物油の汚れは、大抵が墨汁でコーティングしたように真っ黒になります。
激安オイルの場合、添加剤成分(極圧減摩剤)からこんな状態になるコトがあるようなので、多分その手のオイルを使い続けてたのではないかと。
もしかしたら4stスクーター用オイルの銘柄によって、同様の添加剤によりこうなるのかも知れませんねぇ。
とにかく走行距離が多いので、故障してしまったのは仕方ない部分はあると思います。
でも、もしかしてオイル代ケチって、激安品を使っていたのならばこれは良くないですよん。

2サイクルのスクーターにも言えますが、安いオイルにしての節約効果はたかが知れているのです。
例えばこのズーマー系だと通常3,000kmごとにオイル交換をしますねぇ。
すると、2万kmまでには6〜7回のオイル交換をする計算となります。
1回のオイル量は0.6Lですから、約4Lのオイルを使うんです。

もし安いオイルをケチって使ったとして、果たして5万円コースの修理に相当する金額をオイル代だけで浮かせるコトは可能でしょうか。
計算上では到底不可能です。
むしろ、ちょっと高いオイルを入れて、少しでも寿命を長く使った方が本当の節約になるのではないでしょうか。
もっとも、この系統のエンジンに関してはいくらオイル管理に問題がなくても、壊れる時は壊れるようですが・・・・。


最近、クルマ業界もタイヤもやたら「エコ」を前面に押し出しています。
しかしちょっと間違っているのではないかと思うコトが多いんです。
燃費燃費と言いますが、じゃあガソリン代だけが安くなれば良いのかというコトですねぇ。
ガソリン代以外の出費が多くなるのも、私は絶対にイヤです。
その為により高価なクルマに買い換えろとか、ナンセンスです。
タイヤにしても、まず第一は安全性能を重視すべきで、エコ関連はそのオマケならば良いです。
しかし現実はグリップ性能やハンドリングを犠牲にしてまで転がり抵抗低減だけ追及した製品を売っていたり滅茶苦茶ですからねぇ。


4サイクルスクーターというレイアウトは、どうしても熱がこもりやすく、また少量のオイルでの潤滑を強いられます。
なのでオイル管理はしっかりと行い、使用するオイルは純正指定か同等以上のに限ります。
メカニズムに疎い人だと、「たかが原付きなのに勿体無い」とか平気で言いますけどそれは間違いですよん。
確かに走りは大人しいかも知れませんが、メカニズムの高度さはかなりのモノがあるのです。
しかも排気量が小さいと、ちょっと不調になっただけで影響がとても大きいですからねぇ。

●2012年11月20日(火)

シートの修理です〜〜〜〜〜〜〜〜@

最近は、裁断・縫製済みの補修用シート表皮が色んな所から販売されていて助かります。
貼り替え作業にはちょっとしたコツが必要なんだけれど、それは数をこなさないと身に付かないかも。
当初は、コスト低減策の一環としてヤリ初めたシート貼り替えですが、今では普通に行ってる作業の一つになってます。
ただ、補修用表皮にはメーカーにより良し悪しがあるのです。
縫製の方法が良かったり悪かったりしますし、材質も薄いの厚いのとかの違いがありますねぇ。
しかも困った事に、「作業しやすさ」と「完成後の質感」では評価軸がちょっと異なるのです。

薄くて伸びの良い材質のシート表皮ならば、初心者にも貼り替えしやすいです。
出来上がりの見栄えはそこそこ程度には簡単に出来ます。
しかし、質感からするとちょっと貧相な感じになりますねぇ。
座り心地とかだと、やっぱりしっかりした厚い生地を使っていなと良い感じとはなりません。
でも、厚い生地だとどうしても貼り替え時にシワが寄りやすかったりするのです。

縫製に関しては、場合によって縫い目の防水がしていなかったり弱いのがあります。
そういうのは、貼り替え前に目止めをするとか、一枚防水用ビニールシートを追加して貼るとかしなければなりません。
そうじゃないと、一雨来るたびにその後シートから染み出てくる水分と戦わなくてはなりませんからねぇ。


貼り替え作業は、まず古い表皮を取り外して中のスポンジの状態を見ます。
もし水分を含んでたらしっかり乾燥させなければならないので、ちょっと時間が必要です。
それとカビが酷かったりすると、その部分を切除して別のスポンジを入れるとか、軽いモノなら防カビ剤を使います。
スポンジが一部欠けていたりしたら、補修しなければなりません。

写真の元色が黒い方は、裂け目部分のスポンジが損傷していましたので追加補修しました。
上の茶色い方はそんなに酷くは無かったですけどね。


で、シートのベースが良くなったらいよいよ貼り替え作業です。
貼る順番とか、引っ張り方とかは色んな流儀が考えられますけれど、基本的に中心から見て長手な部分から張って固定していきます。
力加減とかが大事ですよん。
あんまりシワを嫌うがために力任せに引っ張りすぎると、出来上がったシートの形状が悪くなります。
特にぶ厚い生地を使った場合だと、座り心地も良くないですからねぇ。
パッツンパッツンにしなくて、その微妙に手前で仕上げるのがコツです。
それでも縁の巻いてる形状部分とかは張りを強くしなければいけません。

もちろんですがステープルを使います。
場合によっては小さな木ネジ&ワッシャで固定したりするコトもありますねぇ。


今回は同じシートの色違いで2個、同時に作業しました。
出来上がりは右側の写真なんだけれど、同じになりましたねぇ。
もちろん間違わないよう裏側にマジックで名前書いてます。

シート表面に折れ筋が見えますが、これはシート表皮メーカー曰くしばらく時間が経過すれば自然に消えるそうです。
ちょっとココのメーカーの表皮は厚さはそれほどでもないけれど固くて、特に縫製部分の処理には苦労させられます。
その代わりとして、出来上がりの状態での質感などはかなり良いです。
無難な選択だと言えるでしょうな。
(写真からメーカー名判っちゃってますねぇ)

激安製品は良く使いますけれど、当たり外れがとても多いです。
ハズレ品でも頑張ってキレイに仕上げますから、致命的ではないんですが。
シート貼り替えの難易度ってのは、シート形状によってほとんど決まってしまいます。
原付きスクータークラスが多分もっとも難易度として低いと思います。
ちなみに、カブの場合はちょっとクビれた部分とかがあるのでコツが要りますねぇ。
オフロードバイクのシートは比較的難易度が高いです。

●2012年11月17日(土)

先日11/10の続きです〜〜〜〜〜〜@
写真が2枚ありますので、下の方も併せてご覧下さいませ。

バイクネタ・ブレーキホース関連です。

リア側はTZ250の血統が入り、とてもカッチリしたフィールのブレーキになりました。
そうするとフロント側もヤりたくなるのが人情です。
特にオフロードバイクの場合はホースがとても長いので、膨張抑制効果は大きく期待できます。
我がTT250Rの場合、ホース長は115cmほどあるのです。
スクーターなんかも長くて、大体1mクラスですから同様にメッシュホース化する効果が大きいでしょうな。

しかし、ブレーキホースってのは意外とお高いんです。
一昔前と比べれば随分値下がりはしましたけれど。
もちろんヤフオクなんかで激安品も売ってはいますけれど、やはり造りが良くない物も多いみたいですな。
深刻な状態として、ブレーキ液が漏れてくるコトすらあるんですから。
材質も怪しかったりするのです。


ひとえに、メッシュホースと呼ばれてますが、実はこのブレーキホースはテフロンホースを芯にして、外皮にステンレスの網線を被せてあるモノなのです。
一般的なブレーキホースはゴム製ですから柔軟性が高く、取り回しも容易だと言うメリットがあります。
しかし柔軟性が高い=膨張すると言う事でもあるので、テフロンホースに変えて膨張しにくくしてフィール向上をするのです。
そうすると、当然ながら取り回し性が犠牲になるんですねぇ。

ブレーキラインが全てゴムホースで作られている訳ではありません。
車種によっては途中金属パイプとの組み合わせになってるのもあるのです。
そして動く部分だけゴムホースで取り回してんですねぇ。
そのようなモノを、ステンメッシュホース化しした所で、フィール向上の効果は殆ど期待が出来ないです。
もっとも、一部分だけゴムホースなのは嫌だからって理由で、敢えてそれでもメッシュホースに交換したいって要望もまたあるんですが。

今では、長さがイロイロとラインナップされている社外のゴム製ブレーキホースも出ていますので、無理にメッシュホース化する必要は無いかもしれません。
特に小径のバイクなんかだとブレーキの効き過ぎにより却ってブレーキが使いにくくなるコトもありますからねぇ。
私のモンキーもそんな傾向がありますので、現在はメッシュホースで配管してありますけれど将来的にはゴムホースに
変えるかも知れません。


しかし、TT250Rのメッシュホース化の理由に関しては、前回も書きましたが「補修」の為でもあるのです。
写真の通り、純正装着品のブレーキホースはホースクランプの不具合により、ちょっと外皮が損傷してます。
外側の保護チューブがサックリと削られてて、中身のホース本体も僅かにキズ付いているのです。
この位のキズは問題になるかどうかは判りませんが、とにかく見付けてしまったらすごく気持ち悪いです。

なので、いっそのコト変えてしまおうと思いました。
しかし手元に丁度良いホースとしてはありませんから、部分ごと組み合わせて製作する作戦となったのです。

基本としては、グッドリッヂ製の長いホースを本体にして、バンジョーは他のホースのアールズ製のを流用します。
最近の製品は殆どがカシメ結合になってんですけれど、昔のホースだと締結式ですから分解が可能です。
中のオリーブは新しくした方が良いですけれどね。そんな高くないですし。
でもバンジョー製品に関してはかな〜りのお値段だったりするんです。
大写しになってる「アジャスタブルバンジョー」は向きが好きなように変更できる良い製品ですが、これが1つ約6千円しますからねぇ。
通常バンジョーだって1つ2千円ほどはするんです。
こんなお値段だと、やっぱり中古で流用したくなりますねぇ。


で、当初は車体への取り付けで合わない90度バンジョー部分だけ挿げ替えるつもりでした。
しかし、何となくホースを見ててちょっと気が付いたんです。
それは・・・・なんかもう片方のストレートバンジョー、中の穴が大きくない?ってコトに。

早速、バンジョーボルトを持って来てあわせてみると、やっぱり大きいですねぇ。
ちなみに日本車のバンジョーボルト径は10φでして、ネジピッチは1.25と1.00の2種類があるのです。
1.00ピッチはちょっと特殊でして、ブレンボのキャリパーなんかに使われてますよん。
私の愛車のは、ごく普通に1.25ピッチです。

なんででかいんだろう?と不思議だったんですが、思い出しました。
そもそもこのグッドリッジのブレーキホースは、チョッパーカスタムのハーレー用なのです。
なので元の長さからして130cmもありますし、バンジョーもステンレス製でキラキラしてんです。

つまり、インチサイズだったんですねぇ。


なのでもう一つ、アールズ製バンジョーを見つけて来て両端共に変更することになりました。
車体取り回しとの都合が良い、20度バンジョーですよん。

ちなみに、ホース/バンジョーの加工方法は、下の写真の通りです。
ステンレス網線があるので切断はちょっとコツが必要ですな。
私はディスクグラインダーに切断砥石をセットして、一気にスッパリと切る方法をとります。
金ノコでシコシコ切っても良いですが、その場合には網線がほつれないようあらかじめテープを巻いておかなければなりません。

で、網線の端をちょっと仕上げてからナットを入れます。
もしも保護チューブとかを被せるのなら、先にそれも入れておきますよん。
そしてナットが入ったら、ちょっと網線の端をめくって芯との隙間をあけ、そこにオリーブをブチ込みます。
このオリーブ打ち込みはテンポ良く真っ直ぐに必要最小限の打撃で入れるのがコツです。
ちなみに、打ち込みツールも専用のがあります。

しっかりオリーブが奥まで入ったら、バンジョーの先っちょを取り付けて締めこみます。
当然ですが全ての工程で確実な仕上がりが要求されます。
不完全な状態だとホースが抜けてしまったり、漏れが生じたりして危険ですからねぇ。
とってもハイリスクなので、良い子は真似しちゃイケマセン。

まぁそういう事情もあるので、より簡易に確実な仕上がりが実現できるカシメ工法に移行してったんだと思います。


後はブレーキホースをバイクに取り付けるだけなのですが割愛します。
当然ブレーキフルードを抜いての作業となりますけれど、まぁ最近はコレばかりやってましたので面倒さは感じません。

ちなみにブレーキホースの換装を考える場合、重要なのはホースの長さです。
短いのは論外ですけれど、あんまり長くてもやはりダメです。
余計なのがぷらぷらしてれば損傷のリスクが高くなりますからねぇ。
一時期、パーツメーカーのブレーキホースは余裕を見すぎててかなり長目に作ってあったりしましたけれど、これは困りました。
オーダー作成のホースですから寸法が長目にしてありましたからねぇ。
それがきっかけで、私は自分で加工するようになったんですが。

今回もバイクに合わせて長さを決めましたから、ドンピシャです。
やっぱり、こうじゃなきゃ。


走行インプレですが、ブレーキ油圧がバッチリ掛かるのでちょっとレバー操作量が少なくなりましたねぇ。
そして安心してコントロールが出来るので、とても使いやすくなりました。
交換して良かったですねぇ。
しかも費用はあんまり掛かっていませんから。


上の写真に鍵セットが写っているのは、同時にキー交換をしたからです。
私のバイクの鍵は、元々からピンの組み合わせが悪くてキーonの位置で鍵が抜け易かったのです。
新車からそうなので、これはヤマハのミスですな。
走行中に鍵が脱落してしまって、キーoffが出来なくなると困りますから是非交換したかったんです。

これらの難点も克服したので、これからは気持ち良くバイクに乗れますねぇ。

●2012年11月16日(金)

(((写真のみです。記事は上のになります)))


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