●2012年07月28日(土)
バイクネタの方へ戻ってまいります。 でも、バイクネタではありません。「〜の方へ」ですからねぇ。 メンテナンス関連です。 整備の作業には、知識ノウハウはもちろんですが、道具や設備なんかも必要になります。 これが意外と盲点でして、例えば修理代を浮かそうと思って自家整備で行っても、必要な道具類を持っていなければ無理。 まぁ誰かから借り出せれば良いんですけれど、なかなかそういうワケには行きませんからねぇ。 もし借りるにしても、ちゃんと現状復帰して返却するのがマナーです。 なので消耗品に関しては、キチンと自前で用意するのは絶対条件でしょう。 それすらも他人のモノを当てにすると、ずうずうしい人だと言われてしまっても仕方ないのです。
消耗品といえば、ケミカル類ですねぇ。 オートバイの整備に必要なケミカルと言っても沢山あるのですが。 思いついた順から並べてみます。(よく使う順番) (1)液体ガスケット エンジン関連の整備では使用頻度が高いです。 あんまり塗り過ぎないように使うのがコツなので、伸びの良いモノがイイですねぇ。 ちなみに自動車の整備屋さんは、やたらブ厚く塗りたがる傾向が見られますよん。 ペーパーガスケット無しで、液体パッキンのみで使ってる部分があるからでしょうか。 (2)パーツクリーナー これもエンジン関連で良く使います。 ブレーキパーツクリーナーって書いてあるモノが多く、文字通りブレーキ関連の清浄にも使いますけど。 基本的にお値段の高いものほど脱脂洗浄力が強力でして、安いのは落ちが弱いです。 あらかじめ他の手段で洗浄しておいて、仕上げにパーツクリーナーを使えば安物でも充分役立ちますよん。 (3)キャブクリーナー 長く乗らなかったバイクの修理では必ず使うアイテムです。 これも種類がイロイロとありますが、経験から言うと臭いヤツほど強力ですねぇ。 もちょっと具体的に生々しく表現すると、アンモニア臭のキツイ奴がイイですよん。 甘〜い香りのする液体タイプも使った事がありますが、そこそこのパワーしかありませんからねぇ。 ちょっと高いけれど、Wako'sのエンジンコンディショナーが最も良いと思います。 とは言うものの、私はもっと安いヤツを使ってますけどね。 ちなみにゴムを激しく膨潤させますから、使用する場合には十分気をつけなければなりません。 キャブレターのパッキンとかが簡単にダメになっちまいますんで。 (4)CRC5-56オイル これも必須です。メカニックの手には呉5-56!なんてコマーシャルしてましたねぇ。 但し使い方を間違ってるビギナーさんが非常に多くて困ります。 いい加減に、何でもかんでも壊れたモノには油を差せば直ると思っちゃってる人がとても多いのです。 それで直るんならば、そうやって直して下さいよ私は知りません。そう言いたいですv 実際の作業には、固くなったネジを外す時なんかに多用します。 道具とかの、「簡易な潤滑」にはどんどんと使って良いです。 バイク自体の潤滑ポイントには、やはり正規のオイル類を使うべきですけどね。 ちなみに、ホムセンに売ってるのに高いモノと安いのがあります。 高いのは\800-位でしょうか。 安いのは\300-切ってて場合によっては\200-ほどだったりします。 このお値段の違いは、添加剤の配合ですよん。 PTFEと言うテフロン潤滑剤が入ってるヤツが高い方です。 もちろんですが、高いやつの方が浸透・潤滑作用が強いですので、家庭用としてなら絶対にこちらをオススメします。 家庭用だとちゃんとした潤滑ポイントにも使いますからねぇ。 もちろん固まったネジ外しにしても、高い方のが成功率もアップするのですが。 私の場合はもちろん安い方で間に合わせてますv (5)グリス 以前もコラムネタにしたと思いますが、マルチグリースとアンチシーズ、それとシリコングリースの3種類は必要ですねぇ。 マルチグリースってのは万能グリスとも言いますけれど、まぁ機械全般的に使うヤツです。 リチウムとウレアがありますが、ウレアの方が高級品です。 それと二硫化モリブデンを配合したモリブデングリースもありますが、これは極圧潤滑という条件で使うタイプです。 もっとも普通に使っちゃっても大丈夫ですけどね。 アンチシーズは商品名なんですけど、ようは焼き付き防止グリスのコトです。 銅粉末配合してるタイプが殆どでして、ちょっと前にデイトナ斡旋品を購入しました。 毒々しい黄金色をしていたので、「スケベグリース」と呼んでいますv 以前使ってたWako'sの製品がとても良かったので比較になりますが、これも充分良いモノですねぇ。 ステンレスネジを使う時や、予めカジりそうな場所に塗布しておくのに結構こまめに使います。 プロとしての作業を心掛けると、どうしても後々のコトを考えますからねぇ。 ブレーキマスターのフタを止めている皿ビスに塗るのはセオリーになってますよん。 スケベ大好きv そしてシリコングリース。 これが今回のネタの主役です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
シリコングリースの特徴は、ゴムや樹脂に対して侵食しないってのです。 なので、ゴムのシール組み込みの際なんかに必要ですねぇ。 裏ワザとしてですが、弱くなったシールのリップ部分に塗るとシール性がちょっと改善される事があります。 ちなみに、ヤマハの純正部品でブレーキキャリパーのシールを注文すると、小袋に入った赤色のシリコングリースが付属して来ます。 これがなかなかの優れモノでして、かなり固い目なシリコングリスですがシールへの馴染みがとても良いのです。 安物のシリコングリスはすぐに乾いて(?)しまって、ヌルヌルしなくなりますからねぇ。 どうやら油脂類の高い安いってのは、潤滑性である程度判断が出来るようです。 でも赤色ヤマハおまけグリスは単体で何処に売っているのか判りませんねぇ。 ヤマハのケミルカ斡旋品の中にも見当たりませんし。謎です。 しかし、シリコングリスってのはやたらと高いですねぇ。 以前は(厳密に言うと現在でもですけど)Wako'sのスーパーSGってのを使っていました。 チューブに入って100g入り\3,150-もするのです。 ちなみに耐久性がちょっと弱い下位品のSG-Tってのは、同じく100g入り\2,850-でしたけど、それでも高いです。 ヤマハの斡旋しているシリコングリースは信越化学製なんですが、こっちも100g入り\2,835-ですからねぇ。 こうやってみると、シリコングリースの大体の相場ってのが判ってきます。 たま〜に千円位でシリコングリスを売ってたりしますけど、たいていは30〜40g入りとかの小さいヤツです。 支那製品のシリコングリスで、とっても安いのを見つけましたけれど、さすがにこれを使うのは考えモノですねぇ。 工業規格とか平気でガン無視してくるお国柄ですから、何が入っているのか判ったモンじゃないです。 もしかしたら白いグリス=シリコングリスという扱いだったりして。 以前これと同じような製品を見た時に、中身が石油の匂いがしたんですよねぇ。 安くてもこればかりはパスです。 不良グリスによる影響ってのは、後から出てきますから怖いんです。
そして、イロイロと調べて行って単価バランス的にイイモノが決まりました。 ・・・またまた、デイトナですねぇ。 商品カタログページは、★こちらです★ 30g入りチューブと、80g入り壺とがありまして、私の場合は業務用途ですから壺の方にしたのです。 80g入りで\1,890-ですねぇ。 という事は、100g換算だと\2,363-となりまして結構お買い得です。 ただし悩み所は、容器が「壺」ってトコですねぇ。 使い勝手としてはチューブの方が慣れている分、良いですから。 でも保管する場合だと壺の方が潰れたりしなくて良さそうです。 まぁ缶に入ってるグリースだってあるんだし、スケベグリスも壺入りだから良いですねぇ。 もっともシリコングリスの壺にはブラシは付いておりません。 机の上に置いておくと、何やらサプリメントみたいですねぇ。 ちなみに、上の方でも価格のコトをイロイロと書いてありますが、全て定価記述です。 実際の小売価格に関してはもちろん安く手に入るように工夫をしているのです。 そして私の最終判断はやはり調達価格での比較となりますが、記事にする場合は一般的な小売価格のコトを考慮してあります。 部品・部材の問屋さんとの取引がありますからそっちで主に調達してんですけど、仕切値なので掛け率がヒミツで書けないのが残念。 でも良く調べて行くと、たま〜に仕入れルートよりも激安ショップでの小売価格方が安いコトがあるのでびっくりです。 まだ、現在使っているWako'sのSSGが残っているのですが、待ち切れなくなってちょっと試しに使ってみました。 なかなか好感触ですねぇ。 ちゃんとしたシリコングリスです。 一般ユーザーさんにはチューブ入りがいいですねぇ。 それとグリス3種がセットになったモノもあります。
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