2010年05月のコラム
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●2010年05月30日(日)

先日の続きです〜〜〜〜〜〜@

全ての作業が終わりました。
時間にして、準備から後片付けまで含めて大体2時間半ほどですねぇ。

で、早速足回りの感じのチェックです。
シコシコ、シコシコシコ〜っとストロークさせてみると・・・・おおおっ!猫足ですv
すごく滑らかにスムーズに、リンクが作動するのです。


次に、実走行テストです〜〜〜〜〜〜〜〜@
その前に忘れちゃならないのが、タイヤの空気圧チェックですよん。
実は空気圧不足ってのはすごく足回りの動作に影響するんです。

エンジンを掛けて、まずはチョロチョロっと走ります。
真っ直ぐ走る感じに違和感がないならば、次にちょっと意図的に車体を左右に振って蛇行させてみます。
・・・おおおおッ!ステアリングが素直に追従しますねぇ。
これはとっても良い感じです。
完全にハンドリンクに関しては、旧いポンコツではありません。


これで前の足回りがちゃんと働くようになったのです。

実は今までは騙し騙し乗っていたのだけれど、やはり不安定の極地でして使いモノにはなりませんでした。
それでも、後ろ側へ体重を掛けるなどの対処により誤魔化して、それで慣れてしまっていたのですけどね。
人間の感覚ってのは不思議な物で、結構危ない状態でも、慣れにより意識しないようになってしまうんです。
判ってやっててもコレですから、実際には知らない間に調子が悪くなってて気が付かない場合だってあると思います。
人間は本能的に転倒するのは避けますから、無意識のうちに色々な補正を掛けちゃうんです。

特にバイクのフロント周りってのは繊細な部分ですから、ちゃんとしなければなりません。
今回の場合は歴然としたガタがあり、さらに左右に振った時の違和感・引っ掛かりもありました。
まぁ緩慢な動きをさせてる分ならなんとか乗れるんだけど、ちょっと細かいコントロールをしようとすると無理なんです。
ですから、とてもカーブとか曲がり角が怖かったですねぇ。
しかも・・・・ブレーキがイマイチ弱かったですし。

それが修理することにより、車輪がしっかり地に付いた感じになりましたv
さらに、フロント周りの動きが車体と一体となって、バイク全体がコンパクトになった感じがします。
そして前ブレーキの効き具合もかなり向上したのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
ちなみにブレーキシューは「木材」みたいな色の、昔の材質の奴です。


で、調子付いてヤるコトは唯一つ。
カブ=ダートラ走行、ですねぇ。
以前、フル改造カブを製作した時にも、やっぱりダート走行をかなり重視していましたし。

元々カブは、未舗装路を走行する前提で設計されていますので、ダートでも安定しています。
特にフロントのリンクサスは、ブレーキを掛けてロックした時には足回りが縮んで、荷重負担を逃がすような動きをします。
これが普通のテレスコなんかだと、ロック→足回りが伸び→突っ張るので転倒に至りやすいのですけど、その反対なんです。
ようするに・・・・カブってのはかなりオフロードでも転びにくいバイクなんです。

そしてリンク機構の動きに磨きが掛かっていますので、まさに神懸り的なダートラ走りが楽しめますv
欲を言うとタイヤが前後共にショボイのですけどねぇ。


本来ならば、結構大掛かりな修理になったフロント周りの件ですが、やって良かったな〜と思います。
もちろんこの「かもめカブ」は販売前提品なのですけど、将来のオーナーさんが作業するにはちょっと大変に部分ですからねぇ。
なので先に済ませて置いたほうが良いと思いました。
後述しますが、もこれがマフラー交換とかならば、誰にでも簡単に出来るのです。


んで、検証です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

今回交換した部品で、特にステアリングステムのベアリング関連をじっくり観察してみます。
取り外したレースとボールは、洗い油でこびり付いてたグリスを洗浄してあります。
・・・サビ・腐食が見られませんので、使用状況はとても良好だったと判断できます。
先日の写真にもあった通り、ちゃんとグリスっ気が充分残ってましたし。

それでも、やはり寄る年波には勝てない部分が・・・ボールとの接触面ですね。
フレーム側レースには、くっきりとタマタマの跡が点々と付いております。
反対にブラケット側レースには、タマタマの軌道が溝となって刻まれてますねぇ。
これらは写真できっちりと確認出来ると思います。

また写真では判りにくいのが、タマタマ(ボール)の磨耗です。
完全な球体じゃなきゃいけないんだけど、それがいびつになってんですよねぇ。
かなり硬い材質のレースがあんな風に減ってんですから、相方のボールだって減って当然ですが。


そして磨耗が激しいのは、これまた当然下側の方なのです。
がしかし、上側も相当に磨耗していますねぇ。
これは、磨耗した状態で長く乗っていたと言うコトが考えられます。
動きの渋さやガタが、関連する他の部分のガタを呼んで、より磨耗を進行させていったと。
ハンドルのマウントラバーだって、必要以上にハンドル操作であて舵状態を続けてたらヘタりますし。
外したラバーをみてると、何かすごく必死にハンドルにしがみついて乗ってたんだなーてな感じがアリアリとしているのです。
その割りにリンクは元気良かったんですけどね。
衝突などが起きていないのが良かったんでしょう。

たとえ僅かな衝突や転倒でも、瞬間的に大きな力が加わりますから後で思い掛けないトラブルが発生するケースがあります。
例えば・・・4発バイクでカムチェーンが切れた、クランクシャフトがブレて曲がった、なんて事すらあります。
エンジンが高速回転中に横から衝撃が加われば、そりゃあり得ないコトではないんですけど・・・・・・「3年殺し」ならぬ、1年後の故障ってのは驚きますね。
色んなバイクを見てきましたけれど、やっぱり転んだりぶつかったりしたモノは、ありとあらゆる部分に障害が出やすいんです。
エンジンも、足回り車体も、実際にはかな〜り繊細でナイーブな部分なんですよねぇ。


それと、写真の下側ですが・・・・
新しいカブには付いていない、「伸び側バンプラバー」のボルトがわかりますでしょうか?
赤い矢印で示してあります。
フォークの外板もプレスして、へこみが作ってありますが、この形状は現在も踏襲しております。
そして外側の穴は新しくなると開いていないのですが、内側の穴は相変わらず存在してんです。
・・・伸び側パンプラバーが有効な状況ってのは、あんまり想像できませんねぇ。
超強力にブレーキ掛ければフロントサスは持ち上がりますが、当然人間はハンドルを押さえ込んで対抗するでしょう。
そうなるとフォークはやはり縮む方向に力が加わるのです。
それだからこそ、廃止されたんでしょうな。

ちなみに旧カブの足回りは、新しいのに比べてかなり柔らかいような気がします。
動きもバネっぽくなく、スコスコスコ〜と軽くストロークする感じですねぇ。
ちなみに新しいカブだと、バネっぽさが勝ってて、ビヨョヨョョョ〜ンってな感じの動きで、しっかり感がちょっとあります。
乗り心地は、多分昔の物の方が良いと思うんですけど。
ただし荷物を積もうってんならば断然、新しい方ですねぇ。


いつも足回り関連とかを修理したあとで思うんですけど・・・良い感じになると「何このオーリンズっぽさv」と喜んでしまいます。
こういう部分は、一度でも完璧に修理したのを乗ってみると感激してしまいます。
でも普段からボロばかり乗ってて、ちゃんとしたのを知らないユーザーさんが多いように感じます。
また、改造やセッティングで完全に間違った知識に則って、平気でやっている人もまた多いみたいです・・・・。

そもそも足回りってのは素直に良く動くから優秀なんです。
それをやたらガチガチに固めて動きを抑えたり、動きが渋いのが固いと判断してしまうようなレベルで、勝手なコトをしては困りますし危険です。
機械なんてのは、知ったか振りをしてハッタリをかまして通用する物じゃないんです。
もっとも、「強化サス」とか「フレーム強化」とかやりたくなる気持ちってのは判らないワケじゃないですけどね。
さすがにガキや小僧ではないイイ年した方がそんな考えしか持っていないと、私も絶句してどう対応して良いのか判んなくなっちゃいますが。


とにかく、まずはちゃんとしようよって言いたいんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

で、かもめカブは当初、かなり躊躇したもののちゃんとしましたので、これで安心して乗って頂けるようになりました。
いつでもお嫁にいける準備が出来たと思いますv


で、次回予告ってんじゃないんだけど、ようするに更なる野望ですねぇ。
マフラーなんですが、やっぱりどうしても音が気になります・・・・。
それとトルクが抜けて損してる気分なんです。
これは何とかせねばならないと思ってしまいます・・・・・。
溶接補修をダメ元でやってみたのですが、やっぱりダメでしたv

ヴェトナム製のレプリカで行くのか、オリジナル当時物の純ブリに拘るのか。
はたまた、新しい方のマフラー流用で我慢するのか。
(本当ならば所詮カブなので、高いオリジナルに拘る必要なんて無いのです)
悩みますねぇ・・・・・。


それと、インチキ補修したチョークワイヤーですけど、純正部品の問い合わせ結果が来ました。
HONDA品番[ 17950-086-721 ] ケーブルCOMP,チョーク  で、お値段は\1,675-ですねぇ。
しかし、残念な事に「納期未定欠品中」になっています・・・・。
つまり部品口座は存在するものの、注文をすることが出来ないってコトです。
まぁ機能は封鎖してるけれど見た目だけちゃんとしてるんで、急いで交換する必要は全然無いんです。
大体、チョーク使わなくてもちゃんと掛かりますからね。
(キャブのチョークレバー部分を手で押さえて、チョーク作動させることも可能です)
これはもしやるんならば、代替え品で修理する方法しかないでしょう。


シートに関しても、出来れば直したいような気もします。
一部分破れてるのはコーキングで補修してありますからねぇ。
もっとも、どうせならば、もうちょっと破損箇所が増えてからにした方が良いかな〜と思います。
実際、不具合や不便を感じてはいませんからねぇ。


ドレンボルト破損から、次にフロント周りが解決したので、今一番不具合を感じてるのはマフラーってことです。
もっとも、苦労して交換修理しても、将来次のオーナーさんが即効で別のマフラーにしたら泣くに泣けませんねぇ。
まぁ新オーナーさんのになったらその人の好きにすれば良いんですけど。


後は、タイヤかな・・・・。
さすがに終わってしまってますからねぇ。
個人的趣味ではミシュランM35なんだけど、どういう訳なのか最近は入荷状況が良くないみたいです。
売っている所もあるんだけれど、基本的に取り扱いを止めているトコが多いんですよねぇ。
ちなみに、ちょいと上位タイヤのM45ってのもあります。
パターンが多少ゴツいんですけど、その分しっかりとしてグリップ感があるんだそうな。
お値段も1割ほど高めですけどね。

ごく標準的なカブのタイヤで国産メーカーのだと、高い順には・・・
IRC>>BS>DLというようになります。
BSとDLはほとんど差がありませんけどね。
IRCだけ頭一つ出てて、そして寿命もちょっと長いらしいです。

でもカブのタイヤに関してのインプレってのは、あんまり当てにならないです。
グリップに関しても、また寿命に関しても言えるんです。
そもそもタイヤの空気圧管理すらちゃんと出来てるのかどうか疑わしかったりしますし。
(空気圧不足で使うと、グリップが悪く、乗り心地も悪く、さらにタイヤ寿命が著しく短くなるのです)
しかも、磨り減ってカチカチになったタイヤをただ新品にしただけでも絶大な満足感が得られますんで、その喜びの中で冷静に評価しろってのが無理っぽいですね。

てな訳でして、私の感覚としてはこの手のタイヤはどれを選んでも似たような物だと思います。
個人的には、カブのタイヤの国産銘柄ではBSのをお奨めしてたコトが多かったような。
DLでも良いんだけど、比べるとBSの方がコンパウンドが固めで、何か長持ちしそうな気がするんですよねぇ。
それと、昔からカブにはBSのタイヤが付いてる事が多かったように記憶してますんで。
(ちなみにかもめカブにもBSのタイヤが履いてありました)

それと海外銘柄。
ミシュランとかピレリとかはおいといて、マキシス(チェンシン)やケンダなどの方です。
イメージ的に激安って感じがありますけど・・・・実はあんまり変わんないんですよねぇ。
もともとカブのタイヤサイズのって、そんなに高くないですから。


ついでに高級銘柄に付いて。
BSだとBT-390ってのがありますねぇ。但しサイズは2.50-17になります。
ハイグリップタイヤなのでグリップ力は高いものの、寿命がかなり短いとのコト。

ミシュランだと私のお奨めM35があるんですが、何故かここ近年は入荷が不安定なようです。
生産中止なのかどうかは公式にアナウンスがありませんし、2009年度カタログ(最新)にもごく普通に☆マークなしで載ってます。
見た目と性能とお値段のバランスがとても良かったのに・・・・・。
もちょっと上位銘柄のM45がありますけど、ちょっとパターンが大きめなのと、1割ほど値段が高いです。
外観のレトロっぽさはかなり少なくなっちゃってますねぇ。
もっとスポーツ志向の高いのが良いなら、パイロットスポーティという銘柄があります。
60/90-17と70/90-17の扁平ですけどね。(どちらも前後共用です)

あとは、ピレリです。
シティデーモンって銘柄で、F2.25-17/R2.50-17の組み合わせに限定されます。
これはかなり耐荷重性が高いので、ちょっと乗り心地がゴツゴツするんですけどね。
まぁエンジン出力の高い仕様ならばこういうのもアリだと思います。


他には、ベトナム製のカシュミナとかヨコハマスピードラインとかありますけど・・・・試した事はありません。
もっとも、かなり冒険的なパターンのがありますんで、見てる分には楽しいですけどね。
先ほどの国産銘柄タイヤと合わせて、■アウトスタンディング・ベトナムカブパーツ■のサイトとかご覧下さいね。
・・・・あ、ここに鰤マフラー・レプリカ品が安く売ってますねぇ。


まぁ基本的にカブのタイヤは、最も安く入手可能なものから選べばokなんです。
それが、いかにもカブ用らしいタイヤに自然と決まるんです。
もっとも、タイヤはまだまだ先の話ですけどね。

●2010年05月27日(木)

先日からの流れで、「かもめカブ修復★大作戦」を展開中です。
いよいよ注文した部品も到着したので、交換作業に入ります〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

今回修理する部分は、ステアリングステムのベアリング交換。
それとハンドルマウントラバーシートの交換になります。
もっとも、ベアリングの部分まで分解して行くと必然的にマウントラバーも外すのですけどね。

スーパーカブのフロント周りに関しては、お世辞にも整備性が良いとは言えません。
スクーターのように、カバー(カウル)があって、その中にケーブルヤワイヤー等が収まっているのですが、
問題は、その収納スペースがとても狭いこと。
スクーターの半分位しかないのに、中身が沢山入っていますからねぇ。

しかも、分解組み立て時に最も嫌われる「配線接続部分の脱着」があります。
集合コネクターではなく、単発のギボシ端子ですからややこしいんです。
(もっとも完全に色分けされてますので、図面とかなくても作業は可能なんだけど)


・・・と、ここでグリスを切らしていることに気が付きました。
緊急なので、近所のホムセンに買いに行きました〜〜〜〜〜@

実はグリスにも色々と種類がありまして、バイクメーカーは整備マニュアルなんかに明記してあります。
ステアリングステムのベアリング部分は、ちょっと固い目なのが良いですねぇ。
今まで使った中でもっとも具合が良かったのが、ヤマハの斡旋しているのがベストでした。

ヤマハのグリースっのは基本的に缶に入ってて、「グリースA」「B」「E」「F」などがあるのです。
ちなみにAは耐水性が高いマリン用。
Bが一般的な、いわゆるシャーシーグリース。
Eは耐熱グリースの、スクーターのプーリー部分などに使うもの。
Fも耐熱性が高い、いわゆるブレーキグリースです。粘度が高くて垂れません。
その他チューブ入りのモリブデングリースやシリコングリースなんてのもあります。
それに、タウンメイトシリーズのシャフトドライブ用グリスとして「Tメイトグリース」なんてのもありますねぇ。

この中で、ステアリングステム関連にピッタリなのが、グリースFでしょう。
昔のタマタマがバラバラのタイプを組み付けるのに、グリスの固さで保持してくれるんです。
もっとも、この手のグリースは回転速度が速い部分には不向きなんです・・・・。
旧い車両の整備で、ボルトやシャフトに塗ったり色々な使い方ができます。

ただし、私の場合は普通の用途に使うのならば、ごく一般的なグリースで代用することが多いですねぇ。
大事な部分とか、特殊な所にはもちろんそれ相応の種類のを使いますが。

今回調達してきたのは、万能グリースって言われているモノです。
ジャバラのカートリッジに入ってて、一本\200ちょっとでした。


で、早速分解作戦です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
以前にも申しましたとおり、カブのフロント周りってのはスペースが狭くで入り組んでるんで、整備性は良くないです。
もっとも、そんなのは慣れやガッツの問題なんですけどね。
サクサクッと分解して言って、まずはハンドルマウントラバー部分です。

あれ?

形状が・・・・形状が違う・・・・・・あぁぁぁぁ・・・・・・・・。
折角気を利かせて、旧いタイプの品番まで調べて部品を入手したのに、どうみてもこれは新しいカブの部品形状そのものです。
でも、取り付けに関する穴とかの寸法・位置は互換性がありますから、今回はこのまま流用組み込みしておきますね。
ちなみに、どのようにフローティングさせているのかと言うと、フォークのトップ面/ラバーB/マウントプレート/ラバーA/押さえプレート、の順に、
丁度ビッグマックのような感じで積み重なってんです。
で、真ん中のパンの部分にハンドル部が取り付くので、上と下がラバーで挟まれててプニプニと浮いてるんですね。
もっとも、その浮き具合ってのは微妙なトコでして、あくまで最低限の防振的レベルで、意外としっかり固定されてます。

と、この部分はどうせ組立作業時にやるんで、ここまでにしといて後回しです。


本命といえば、ステアリングステムベアリングのセット交換ですねぇ。
私は個人的に、ここの作業が何となく大好きなのです。
てなワケで、パシパシっと部品を取り外して行きます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

不評極まりない旧型車での、「バラバラ・タマタマ」ですけど、再利用するのなら無くさないようにすごく気を使うんですが、
今回はそうじゃないので大端にバラバラバラ〜っとブチ撒けての分解です。
とは言う物の、作業スペースに余計なモノで汚すと良くないのである程度ちゃんと集めておきましたけれど。
レースに関しては、新旧形状の違いの検討をするために取り外してから洗浄しておきましたv
今まで分解した形跡はありませんでしたから、34年ほど経過してるんですがグリスっ気はまだ充分残っていますねぇ。
ただし、ボールとの接触面はさすがに荒れています。
まぁ判りにくいカブのハンドル周りの不具合が、はっきり症状として確認できてた位ですから当然なんですが。
ちょっとびっくりしたのが、ステアリングステムベアリング最下端のゴムシールが、バッチリ元気だったコトです。
柔軟性が全く失われておらず、まだまだ使用可能な状態でした・・・・34年も経過してんのに。
これは外部から見えない所に付いてて、紫外線などの影響を受けなかったからだと思います。

特にフレーム部分の首ねっこ周辺は細かく点検しましたけれど、過去ぶつかったりした経緯はない様子です。
もっともバイクってのは、ちゃんと乗っていればぶつかったり転んだり簡単にはしないんですが。


ここで、文面を引っ張っても仕方ないので簡潔に。
新しいレースに打ち替えして組み立てます。
何のドラマも難しい部分もありません。
ベアリングのプリロードにしたって、常識の範囲でokです。
手でナットを締めてって固くなったら戻します。
ガタが出ない範疇で最大限緩い目にしとくってのがコツですけれど・・・判らなかったならば、締まりきったトコとの中間でokですよん。
馴染みとかはあんまり考えなくていいってのは、実はここってあんまりすぐには減らないのです。
つまり、馴染み分を見越したクリアランスを詰めといても良い事はないんです・・・・。


あ、ハンドルマウントラバーに関しては形状の違いがありますけど流用して取り付けました。
ちょっとカラーとかを入れるのが、新品ラバーだと固いです。
それと・・・組み立ての順序に気を付けなければ、最後の段階でアウト!なんて罠が待ち構えていたりします。


てなワケでして、まぁそんなに時間が掛かる作業でもないのです。
でも標準工数だと1.5Hとかになってますから、グズグズやってれば半日位掛かったりして。

しかし、ここで私の虫が騒ぎ出しましたv
どうせフロント周りに手を入れたのならば、やはりボトムリンクサスのリンク機構も分解点検したいな〜とか。
このリンク機構のように動く間接部分が沢山付いてると、そそられるのです〜〜〜〜〜〜@

予定してたよりも早く済んだから、やっちまおう!


で、セコセコと分解して洗浄です〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
シコシコシコシコとアライグマ♪って感じで、ゴキゲンですねぇ。
この部分には泥汚れが固まってたのですけど、内部に関してはやはりグリスっ気が充分に残っていました。

そして気になる磨耗の具合は・・・・とても少ないレベルですねぇ。
昔のタイプのリンク機構には、グリスニップルが付いてて「定期的にグリスアップしなさい」ってコトになってます。
もちろんシャフト類にもグリスの通り道の穴やミゾが付いてるんです。
そして、シールはゴム製oリングではなくて、フェルトなのです。
多分、私の想像なんだけど、新しいタイプのはオイルレスメタル製ブッシュに変わってるんですが、耐久性に関しては低下したんじゃないかと。
しっかりグリスで浸されてる方が水分も浸入できずに、長期間持つみたいですねぇ。
もちろんですけど、この部分にも過去分解した形跡が全くありませんでした。
(フタがカシメてあるので、外せばすぐに判るのです)

それともう一つ。
旧いタイプだと、伸び切り方向側のバンプラバーが別に付いているのです。
新しいカブでは見かけない部品なんだけど、フォークの最も下の部分に、ボルトが1本余分に付いてんですよねぇ。
で、後日新しいカブのフォークを見たんだけど、穴こそ開いていないものの痕跡はちゃんとありました。
80年代に入ってから省略され、当初はめくら栓だったのが、その後穴すら無くなったと言うコトです。
(ただしフォーク内側の方の穴は未だに開いてます・・・)

この部分には、ニュルニュルとしっかりたっぷりグリスを充填して組み込みます〜〜〜〜〜@
グリスガンで詰め込むのが本当なんだろうけれど、このニップルに合う先っちょのガンってのはなかなか売っていないのですねぇ。
まぁ、分解して手で詰め込む方が確実なんですけど。


もう一つ、新旧の形状差異があるのが、ベアリングのレースです。
新しいタイプの物は、やはりボールの支持器部分の逃げがあるので、背が低いですねぇ。
案内溝なんかは違いが無いんですけど。
なので、原則的には「古いレースのまま、タマタマだけ新しい繋がったのに変える」のは良くないってことになります。
理由は、支持器がレースに干渉する恐れがあり、それがボール紛失等の事態を招く可能性があるから。
反対に、新しいレースに、古いバラバラタマタマを21個ずつ突っ込んで組み立てるってのはokでしょう。
(もっとも、そうするコトのメリットとか意味ってのはかな〜り薄いと思いますけど)

まぁボールとレースは原則的にセットでの交換がお約束なのですけどね。(今回の作業のように)


で、完成です〜〜〜〜〜@

ここまでの作業で、追加のボトムリンク周りの工賃が1.2H位ですかねぇ。
合計すると、2.7Hですから、約2万円ほどになりますv
で、部品代が5千円位なので・・・・・合計金額は\25,000-という請求額です。
いやいやいや。
金額ベースで考えると結構大掛かりな修理ですねぇ。


★出来上がりの具合などは、後日へ続きますv

●2010年05月22日(土)

ちょっとコラム更新アップロードと、記事の執筆タイミングがズレちゃってますv
なので内容を読んでいくと、時系列の点で不可思議な部分もありますけど、ドラエモンの仕業だと思ってご容赦を。


今日も引き続き、「かもめカブ修復計画」の続編です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

昨日までのあらすじは・・・・
ドレンボルト修理が済み、徐々に実用性能を取り戻しつつあるかもめカブ。
マフラー穴あき修復は失敗したが、それよりも深刻なフロント周りのガタガタ修復計画を立てるのであったv
ハンドルのラバーマウントシートはとりあえず部品番号確定して、注文待ち。
後はステアリングステムベアリングなんだけど、そこにはイロイロな誘惑や罠が待ち構えているのだ。
さぁ、どうなる!?
かもめカブは果たして元気を取り戻し、地球を守ることが出来るのか!?


と、すごく大風呂敷を広げてしまいましたけれど、ちゃんと真面レに検討した結果「純正流用作戦」に決定し、部品注文しておきました。
でマッハの速さで入荷。
それが写真のモノです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


まずは、注文書から。
---------------------------------------------------
1.シートA,フォークトップブリッジ
 品番[ 53232-087-710 ] 価格(税込) \270 × 1 個 =  \270
2.シートB,トップブリッジラバー
 品番[ 53233-046-750 ] 価格(税込) \340 × 1 個 =  \340
3.レース,ステアリングトップコーン
 品番[ 53211-030-000 ] 価格(税込) \535 × 1 個 =  \535
4ボールASSY,ステアリング
 品番[ 53210-GS9-003 ] 価格(税込) \740 × 2 個 =\1,480
5.レース,ステアリングトップボールレース
 品番[ 50301-041-010 ] 価格(税込) \470 × 2 個 =  \940
6.レース,ステアリングボトムコーンレース
 品番[ 53212-030-010 ] 価格(税込) \450 × 1 個 =  \450
7.ダストシール,ステアリングヘッド
 品番[ 53214-001-010 ] 価格(税込) \145 × 1 個 =  \145

★合計金額 約¥4,200-

---------------------------------------------------

と、こんな感じです。
もちろんですけど値段は「参考小売価格」で、5円単位に繰上げしてます。
実際に発注する際は、手数料なども必要な場合もありますのでこれと異なる金額になったりしますのでご了承をお願いします。

で、この注文部品には、ステアリングのマウントラバーも含まれてます。
それを除くと、ステムベアリング部分だけでは約\3,600-位でしょうか。


実は、本来の旧カブの部品ではありません。
新しい目のモデルのモノを流用しているのです。

本当の部品番号だと、次の通りとなります。


レース,ステアリングトップコーン    品番[ 53211-030-000 ]☆
スチールボール#6(3/16")         品番[ 96211-06000 x42]
レース,ステアリングトップボールレース 品番[ 50301-041-000 x2 ]
レース,ステアリングボトムコーンレース 品番[ 53212-030-000 ]
ダストシール,ステアリングヘッド    品番[ 53214-001-010 ]☆


☆マークは、新カブと同一です。
つまり、ベアリングのボールが21個ずつの、ばらばらなタイプなのです。
モンキーなんかでも同じで、6vの旧い奴だとこれですねぇ。(ちなみに品番も同一です)
それが途中で、樹脂の支持器が付いたモノに変わりました。
で、その変更に伴いレース関連も品番末尾部分が000→010に変更されてるのです。

この変更点の詳細は、直接形状を比較してみなければ判んないんですけど・・・・・
ひょっとしたら形状は同一で、焼入れ加工方法とか材質の改良だけなのかも知れません。
(もしも形状が機能的部分で変更となってると、新旧流用する際に混ぜこぜに出来なくなって困ります)


このタマタマの支持器付きってのは、整備性の点ではすごく歓迎されています。
やっぱり、個別のタマタマでの組み付けは大変ですからね。

しかし、この支持器のお陰でタマタマの数が、21個→19個へと少なくなっているのです・・・・・。
もちろんですが、支那製部品みたいに支持器が通常仕様で破損するってコトはほとんど有りません。
なのでこれがトラブル要因とはなり得ないと思いますよん。

ボールの大きさは、旧カブ部品に「#6 (3/16")」と書いてある通り、3/16インチ=4.76mmです。
ノギスで新カブの支持器付きタマタマの大きさを測ってみましたけれど、やはり4.76φで同じですね。

つまりレースが異なるのは・・・この2個ずつ少なくなったタマタマってのがポイントだと思われます。
多分、ベアリングレースの隙間からのタマタマ脱落防止の為に形状が変更されている可能性がありますねぇ。
もしくは、支持器という余計なモノが増えたのでそれの逃げとかかも知れません。
一応、ボールの大きさが同じなので機能的に、新旧大差ないとは思いますけれど、でもこの部分は「一式セット交換」が基本なのです。

で、なんで新型からの流用かと言いますと、まず第一には「安い」コトですね。
タマタマが一体なので、部品点数が大幅に違います。
さらに前述しましたけれど、昔の部品ってのは維持管理コストが年々加算されていくので、どんどん値上がりするんです。
つまり、高いってコトですねぇ。
次には、やっぱり作業の手間が大幅に省力化できるから。
バラバラのタマタマの組み付けってのは、いくら慣れてても結構大変なんです。


実はパーツリストを見ると、このベアリングsetの下には「ワッシャ」が、上には「ナット」が付きます。
しかし、その部分は別に減ったりはしませんので、そこまでの交換は不要だと判断しています。
ただし一番下の所に、ゴムのシール(大きなOリング)がありますけど・・・これは意外と重要なのです。
組み付け時に詰め込んだグリースを逃がさないためと、外部から水分やホコリなどの異物が入り込まないようにガードしてんですな。
例えて言うと、「光子力研究所のバリヤー」並に重要な役割を持ってんです。
ですから、これも必ず交換すべきだと、私は考えます。
まぁお値段はペットボトルドリンク1本ほどしますけどね。
もしも後で交換したくても、その作業は大変なんです・・・・・。


昨日のおさらいをすると・・・・高価な「テーパーローラーB/G」だと、\5,000〜\6,000-。
純正品(新型流用)の場合は、\3,600-位。
そして支那製補修用が、\1,200-位です。

純正パーツだと、ちょっと高いかなと思えますけれど、それはそれだけ支那製がトンデモナク安いんです。
現物は有りませんけれど写真をじっくり観察すると・・・・タマタマは13個しか入っていませんねぇ。
実は工業用タマタマってのは規格品ですんで、大きさは多分同じ#6かと思われます。
少なくとも、それより大きいってのは考えられません。
レース形状とか見てもそう思われるのです。

バラバラのタマタマ=21個,支持器付きのタマタマ=19個,支那製鉄支持器付きタマタマ=13個

荷重を受けるのはあくまでベアリングのタマタマ1つずつが分担しています。
つまり「バラバラタマタマ21個」を基準に考えると、新型19個は15.8%増し、支那13個なら69.2%増しの負担が掛かる計算です。
もちろんですけど、このカブのベアリングサイズで他車種250アメリカンとかも含まれてるので、耐荷重強度にはある程度余裕があると思われます。
でもさすがに、7割り増し荷重ってのは怖いです・・・・しかも精度や材質硬度の点でも不安がある支那製ですから。
なので、冷静に考えてみると、やっぱり「パス」した方が良さそうですねぇ。
すごく安価な補修部品としては良さそうだったんですけど。


余談ですけど・・・もし一度でも「テーパーローラーB/G化」を旧いモンキー等で検討して断念した時は、やっぱり楽をせずにバラバラのタマタマで交換すべきでしょうな。
やはり、数が多いってのは剛性や高荷重状態での作動性の点で有利なのです。
視点の違いの問題なんだけど、そういう性能重視ならやはり旧い方の構造で。
そして作動性の軽さの点を重視するのなら、新しい方のがピッタリです。

多分、実際にその違いが問題となるコトは無いんじゃないかと思います。
でも、チューンナップっのては、そのような細かい僅かな部分の積み重ね・集大成なのです。
だから「剛性の点で、敢えて旧型のバラバラタマタマで組みました」という拘りは正解だと思うんですよv


そして、実はここからが本題だったりします〜〜〜〜〜@
(今までは一種の前フリだったのさv)

最初からほとんど結論・答えは決まってたんだけど、この機会なので敢えてベアリング関連を改めて調査してみました。
すると色んなコトが見えてきたのです。

まずは、この「ホンダ小排気量用サイズ」なんだけど、社外テーパーローラーB/Gキットなんかで対応車種表示がいい加減なケースが見付かりましたv
と言うのも、実は昨日のコラム写真と比較していただければ、一目瞭然なんだけど・・・・・
カブと、その他(モンゴリNSRなど)とは、決定的に「アッパーコーン長さ」が異なります。
その他の部分の寸法は同じですけどね。
ちなみに昨日の写真のモノは全て「その他」の該当品でして、今日のはカブ用でございます。
でも、社外品のベアリングだと、モンキーゴリラダックス等の適合車種に「C50/70」なんて書いてあったりするんです。

アッパーコーンの長さがどの程度異なるかってのは・・・・約6.5mmですねぇ。
これは、かなりの寸法違いです。
とあるメーカーのベアリングキットだと、カブ用には4.0mm厚さのスペーサが付属するってコトになってます。
それでも2.5mm寸法が異なるんですけど、コレくらいならばナットの締め込み量の余裕分があるので問題ないでしょう。
(多分4.0mm厚ってのは材料がなにかの都合だと思われます。

ちなみに、カブ用のベアリング寸法は次の通りです。
内径x外径x厚みmm= (上)22.5x41.0x19.0,(下)24.0x41.0x12.5

これがモンゴリダックスシャリィNSRなどになると・・・・
内径x外径x厚みmm= (上)22.5x41.0x12.5,(下)24.0x41.0x12.5


外径ってのはようするにフレーム側に収まるレースの寸法ですね。
ですからとにかくフレーム側の都合で決まります〜〜〜〜〜@
スポーティーな車種のゴツいアルミフレームだと必然的に大きくなるんです。


反対に、剛性とか車格の特徴が最も出るのは、内径ですねぇ。
これは三叉(ステアリングアンダーブラケット)の、ステムシャフトの太さです。
この寸法ってのは、上下で同じモノもあるんですけど、基本的には下が太くて上がちょっと細い組み合わせですねぇ。
そして、バイクメーカーの特徴もまたココの寸法に現れてきますv
上が25mmで下が27〜30mmってのが基本みたいです。


つまりホンダの小型系は、22.5/24.0とかなり細い目な寸法になっているのです。
もっとも剛性とか耐荷重性能を判断する目安ってのは、やっぱりタマタマのサイズと数ですねぇ。
特にサイズに関しては重要でして、妙に小さいタマを使ってるバイクもあるのです。
・・・そういうのは、やっぱりフロント周りの動きがイマイチだったりするコトが多いんですよv
とある車種が顕著にそのような状態になっているので、私は必ず「テーパーローラーB/G化」をお奨めしてます。
(チューンナップのノウハウにも関するので、詳細説明はパスですけど)


てなコトで、かもめカブの修復準備は済みましたv
後は交換作業となりますけれど・・・・カブは本当に整備性が悪いんで困ります。
その様子は、やっぱりコラム記事のネタにしようかなv
あ、グリス買って来なきゃイケマセン。

写真に、「とりあえずお気づきの点」を列挙してありますが、全てヤルと決めているわけではありません。
とにかく修復コストは抑えたいんです。キリがありませんからね。
でも・・・やはり旧いんで、あっちもこっちも手を入れたい部分が次々に出てくるのです。

例えば、タイヤです。
すっかり硬化してますから、これは走ってれば近い将来交換しなければなりません。
後ろのチューブは最初の段階で裂けてたので、新品に換えてますけどね。
そうすると駆動系とかブレーキとかもヤリたくなります。
普段乗り用途にも使うってんならば、やっぱり大事な部分ですから。

マフラーはやっぱり静かな方がイイですねぇ。
現段階では、けたたましい排気音でなんか改造バイクっぽいんです。
ひょっとしたら、このお陰で速度が出るのかも知れませんけど。
でもちょっと値が張る部分なので、なんとか上手い事調達しなければ。
・・・・純正「ブリ」に拘らなければお安く修復する事は可能なのです。
巻きメガホンなら純正中古とか、偽補修用のとかがありますからねぇ。
お洒落なキャプトンタイプってのもアリかも知れませんけど・・・やっぱり純ブリがいいなぁ。

電装系に関しては、息も絶え絶えな感じです。
バッテリーへ補水をしたので、キーonにてニュートラルランプがピカッと光ります。
それと、ウインカーの点滅も、少しずつですけど安定方向に行ってますね。
そしてたま〜に、ウインカーホーンが「ビーッ、ビーッ、・・・・」と鳴る時があるのです。

さすがにヘッドライト他は暗いですねぇ。
でも夜でも走っちゃいますけどv
まぁこの部分ってのは、どうしようもないんで、これもまた風流だと考えるのがベストです。
それと、眼力を鍛えておくのも重要ですね。
「明るくしてほしい」と言う要望はよく頂いてますけど、キッチリ解決するのならば他のバイクへ乗り換えです。
ここはラテン系のノリで、「電気は点けばok」でしょうね。
そして、現在ちゃんと点いてんですv

エンジンの調子は良いです。
クラッチの切れ具合も調整により、何とか大丈夫です。(当然、経たりは大いにあります)
キャブも含めて、もう少しメンテをしてあげる予定ではありますが・・・・欲望としては、オーバーホールしたいです。
素性としては、いわゆる「魂(たましい)入っちゃってる?以前のオーナーさん誰か死んでて宿ってるでしょ」感が薄っすら感じられます。
なんか根性アリ〜みたいな感覚で、予想以上に走ります。
騙し騙しレベルで稼動させちゃってるので申し訳ないです・・・・・。
ちなみに、オイルアップダウンは兆候すらありません。
始動性も意外と良好ですねぇ。チョーク不要なんです。


チョークワイヤーですけど、これは壊れてるのを「見てくれだけ」直してあります。
ツマミがビヨョ〜ンって伸びててみっともなかったから。
交換しようとすると部品手配が問題となるんですが・・・・一応部品番号は調査済みです。
後は在庫(というか供給可否)とお値段ですねぇ。
●チョークケーブルASSY [品番:17950-086-721]
これも数日中には回答が来るでしょう。

で・・・純正品コピーの補修部品で御馴染みNTB(日本単車ボディ)から、なんとこのツマミ付きチョークワイヤーASSYが登場してます。
適合を見ると・・・・シャリィ用ってなってますねぇ。
アウターワイヤー長は750mm位と800mm位って説があります。(現物が無いので確認できません)
もっともキャブが特殊なので、インナー長が他の車種より随分と長めになってます。
流用加工ベースとして考えれば、長いのを短くする方がやりやすいので大歓迎ですが。
このお値段は、仕切りしか判んないんで「参考小売価格」は表記できません。

実はツマミ付きタイプのチョークワイヤーっのては、色んな車種にも採用されているのです。
6vダックス(590mm)はもちろんの事、マグナ50(380mm)、CBR250RとかXLR250R[MD16](735mm)とか。
ちなみに、新しい方のカブの左手チョークワイヤーは、745mmです〜〜〜〜@
センターチョークだともっと短いはずなんですよねぇ。
6vダックスかマグナ50流用か・・・なんだけど、とりあえずは純正品が入手可能ならそちらを使うのが良いと思います。
ちなみに私がちょくちょく流用に使っていたのは、ダックス用ですけどね。
長さの点で丁度良い具合だったからってのがその理由です。
大体\1,200〜\1,500-程度で昔は買えたんですけど。

ヤフオクなんかに解体屋さんが、この手のワイヤーを常時出品してんです。
特に旧いバイクだとそのモデル近辺専用で、新型になると廃止されてたりするし、さらに経年劣化で固着したり破損しやすい部分でもあるから、
こういうのて゛も出品しておくと需要ってのは有るのでしょう。
しかし、どれもこれも皆高い!です。
ほとんどボッタクリ状態ですねぇ。
ほとんど新品と変わんないですし、そもそも痛みやすい部品を「当時モノ」の中古品で買うってのは厳しいです。
だって、その購入した中古品もまたやっぱり、同じような運命を辿ったりしますからねぇ。
どうしてもその方法しかない、という以外はその手の出品物に手を出したくはありません。
例のDead or alive.ってトコですよんv

とりあえず中身をタイラップで締めて固定してあるので、見てくれでは直っています。
まぁこれは後々の宿題ってコトにしておきましょう。


やっばり、お気づきの点ってのはあんまり考えない方が良かったかも知れませんねぇ。
段々と憂鬱になってきます。

まぁ転売前提品なので、とりあえず修復作業が難しい所からやっつけて行こうとは考えてんです。
反対に、お金さえ掛ければって部分は後回しです〜〜〜〜〜〜@
勿論ですけど、買いたいって方はツバ付けといてもokですよん。
(希望価格を提示して下されば、考慮する可能性があります。価格提示がない場合はとりあえずの10万円v)
この手のレトロな車両ってのは、販売するにしても相手を選ばなければダメですから難しいんです。
自分でちゃんと面倒が見られる人、そのバイクが大好きになってくれる人に譲らないと、後々とんでもないトラブルになったりするのです。

とか言いつつも、やっぱりお気に入り度合いがどんどん高くなって来てますねぇ。

●2010年05月20日(木)

本日は久しぶりに、バイクネタです〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

すっかり生活の足としてお気に入りになってしまった感がある「かもめカブ」ですが、
例のドレンボルト修理の経過はとても良好、オイル漏れはバッチリ解決しています。

さらに、オートバイ工房おすすめの「カブにはホンダ純正E1オイル」の効果もバッチリですね。
まだまだ整備状態は中途半端なままですけど、それでも調子良く動いてくれてます。
マフラーは相変わらず、穴が開いたままです・・・・・・。
一度、溶接補修を試みましたけれど、やはり修理するそばからどんどんと穴がご開通してくれてキリがありません。
多少は穴はふさがったのでトルクが少し回復しましたが、本格的に修復するのならやはり部品交換しかないでしょう。
この部分は、とりあえず後の宿題としておこうと思います。


まずは、フロント周りのガタが多い問題です。
ここは運転に支障がある部分なので、やはり修理しなければならないと思っていました。
とりあえず現在は・・・騙し騙し乗っているのですけど、やっぱり曲がる時なんかは怖いです〜〜〜〜〜@

もしも、ここが修理出来たならば、他の方に試し乗りをさせてあげられるんですけれどね。
今の状態では「余りにも危険」レベルなので、オススメできないのです。

んでもって、先日からずーっと話題には上がっていた、パーツのお調べが済んだので書きますね。
具体的な部位は、「ハンドル部のフローティングラバー」と「ステアリングステムペアリング」の2箇所です。


まずは、フローティングラバー。
カブは一丁前に、ステアリング周りはラバーでフローティングマウントされています。
つまり、足回りとハンドルが直接くっ付いているのではなくて、間にゴム部品が入って防振構造になっているのですね。
これは大昔から現在に至るまで基本的な作りは変わっていません。
このようなメカニズムを採用している車種ってのは、ツアラー系のバイクに多いのです。
しかもちょっと高級なモノばかりなんですねぇ。

もちろん直結の構造をあえて採用している車種もあるんです。
例えば、スポーツ車両とかはやはり操作感がタイレクトな方が良いですから直結です。
それと振動の比較的少ないモノとか、コスト節約を重視してるモノとかもそうなのです。

カブは意外と、しっかりと作りこんであるのですv
実は、そのお陰で、メンテナンス性に関しては同クラスの中でも「かなりやりにくい車種」となっていワす。
車輪やエンジン関連は別にそんなコトはないんだけれど、ハンドル周り・フロント周りがとにかく狭い所の中に全部入ってるんです。
例えば、普通のDioとかJogみたいなスクーターの場合だと、ハンドルカバー周りってのは結構大きい空間がありますね。
カブの場合、スイッチやレバー・ワイヤー、電装品が同じように付いているんだけれど、圧倒的に格納してある部分のスペースが小さいんです。
これが普通のバイクの作りならば、ある程度むき出しになってたりするので多少は楽なんですけど。

その上での、ステアリング・ラバーフローティングマウント構造ですから・・・・設計者はやはりどうしても採用したかったんでしょうね。
ボトムリンクサスに関しても、結構入り組んだ構造になっているのです。
形状だってかな〜り複雑ですからね。


てなワケで、フロント周りのメンテナンスに付いて、2つの部分にまず分けます。
1つはハンドルマウント。
これに付いては、素直に純正部品にて交換するしか方法がありません。

実は、新旧カブで部品品番が変わっています。
但し私の持っているパーツ情報の旧カブは、C50Zzという79年式のモノです。
かもめカブより少し新しいですが、タンク別体フレームで短サス、そしてハンドルは真っ直ぐタイプです。
であくまで参考情報としてですが、そのラバーはもっと旧い行灯カブのと同じみたいです。(現物合わせしてみて確認した)
まぁそんな高い部品でもないので、その旧いカブ用の純正パーツをお調べしますと・・・・

●シートA、フォークトップブリッジ [品番:53232-087-710] 参考価格¥270-
●シートB、トップブリッジラバー  [品番:53233-046-750] 参考価格¥336-
------------------------------------------------------------
  合計価格 ¥606-

となっております。

ちなみに値段が高い方がなぜかゴムの量としては、少ないんですよねぇ・・・・。
さらに謎なのが、昔の値段(パーツリストに載っている価格)が、A/B=\90/\80になっているのです。
これは想像するに、最初はちゃんと材料代、つまりゴムの量により値段が付いていたんだけど、時代が進むにつれて
使用頻度とかの他のコスト要因で、値上がり幅が変わって来ちゃったんでしょうな。
ちなみに、値上がり率で言うとA=約3倍、B=約4倍となってて、あんまり参考にはなりません。
(エンジン部品とか見てると、大体当時の価格の約2倍位が現在の値段になるのです。)


ちなみに、参考として、新しい目のカブの同じ部品の情報です。

((スーパーカブの場合))
●シートA、フォークトップブリッジ [品番:53232-086-720] 参考価格¥230-
●シートB、トップブリッジラバー  [品番:53233-172-000] 参考価格¥240-
------------------------------------------------------------
  合計価格 ¥570-

((リトルカブの場合))
●シートA、フォークトップブリッジ [品番:53232-GB4-680] 参考価格¥230-
●シートB、トップブリッジラバー  [品番:53233-GB0-900] 参考価格¥230-
------------------------------------------------------------
  合計価格 ¥560-

ですねぇ。
ちなみに旧車の部品は保管・管理費の為に、新しいのよりも高いんです。

品番は似通っているんだけど、実際のモノは形状とかがかなり異なります。
なんてったって、ハンドル周りは大きく変更されてますからねぇ。
さらに、スーパーカブとリトルカブですらこんなに違うんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
ちなみに新聞(プレス)カブは、通常のスーパーカブと同じですよん。

あ、四角いヘッドライトのカスタムに関しては、やはり部品が違います。
シートAはスパカブと一緒。シートBはリトルカブと一緒という組み合わせです。

まぁこの辺りのモデル毎の差異を細かく追求するメリットはありませんけどね。
ようするに、モデルにより異なる場合が多いようだ、と考えていただければokなのです。
・・・果たしてC50Zz('79-)の部品で、明らかに形状の違うハンドル部分のかもめカブ('76-'78)にて使用可能かどうか。


もう一つの問題は、ステアリングステムベアリングの不良です。
こっちは別にカブに限ったコトではなく、古くなってくればどんなバイクにも出てくる問題です。

フロント部分ってのは、ハンドルの切れ具合により回って動くようになっているのですが、その部分にはベアリング機構が付いています。
もちろんですけど、汎用のベアリンクみたいなのではなくて、どちらかと言うとその車種専用の設計のモノなんです〜〜〜〜@
但し、同じメーカーのバイク同士で、ある程度の共通化がされていたりするんです。
元々は規格品の寸法に基づいてる所から派生してますからね。

で、このステアリングステムベアリングなんですけど、バイクってのは大抵は直進状態で走ってるのがほとんどです。
特に、負荷が一番加わるブレーキングの際には、「ハンドルは真っ直ぐが基本」と言われている通りなんです。
なので、ベアリングの玉(又はコロ)が直進状態でのある一点だけの場所にある時が多いんです。
つまり、そこの部分だけ減って凹んでしまうと、スムースにベアリングが回る事が出来ず引っ掛かります。
これが、ハンドルセンターの所に「妙なクリック感」として症状が現れるんです。
するつてぇと微妙なハンドルの切れにより2輪車ってのは直進バランスを自動的に取ってくれるんですけど、その自然な動作が損なわれるのです。

・・・つまり、フラフラして直立せず、不安定になってしまうんです。


対策は、この磨耗したベアリングを交換しなければなりません。
上と下の2箇所にあるんだけど、力の加わり具合から言うと圧倒的に下のベアリングの方に負担が加わります。
なので、損傷するのも大抵が下側のベアリングなんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
もっとも、関連部分は全部セットで交換ってのが修理の基本なので、上も下も同時交換するのがセオリーです。

あと、手直しというかちょっとした調整で直る場合もあります。
少しステアリングステムナットの締め込みを戻して、プリロードを抜いてあげるのです。
ベアリングの磨耗が少ない場合だと、これにより動きが軽く改善されて、引っ掛かりが目立たなくなります。
もっとも、これが通用するのはせいぜい1回だけですね。
ダメージが大きいと、動きが軽くなる所までナットを緩めると、同時にガタも大きく出ちゃうんです。


で、交換なんですが・・・この部分ってのは、イロイロと社外品とかが出てんですよねぇ。
高性能なモノ、安い物、色々です。
さぁて、どうしたものか考え中です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


高性能版はご存知、「テーパーローラーベアリング」です。
タマタマではなくローラー(コロ)で動くので、点接触が線接触となりその分耐荷重性能が増します。

この「耐荷重性能」ってのがちょっとミソでして、ここの場合には「どれだけ高い荷重に耐えられるのか」が問題ではありません。
そんなものは考えるまでもなく、純正ノーマル状態で必要充分以上あるのです。
(やたらノーマルの設計を否定する癖のある人、早急に考え直した方が良いですよ!)
高い耐荷重性能を持っているモノだと、「高い荷重が加わっている状態でもスムーズに動く」のです。

もちろんフリクションの点で言えば、接触面積が少ない方が有利です。
耐久性で考えると反対に、接触面積が大きい方が力が分散されて有利なのですが・・・・
でも大体ベアリングの損傷原因ってのは、この部分への水分の侵入などによりサビが発生するとか、グリスやシールが固化変質して、
とにかく軸受け作動部分に異物が入り込んでの磨耗ってのが多いんです。
となるとむしろ接触面積の大きい=ベアリングが大きいほど、異物が入り込みやすくなって不利になります。
つまり、耐久性に関しての結論を言うとどっちもどっちってコトになりますね。

コロかタマのどちらを採用しているのかは、車種により様々です。

でも、スーパーカブに関しても何故か社外品で「テーパーローラーベアリング」が出ていたりするのです。
ラインナップで一部妙な記載とかがあるんだけど・・・・それはまた後日。
一応、ホンダの比較的小排気量なクラスに標準的に使われている軸受けサイズですから、使って使えないコトはないんですv

お値段は、供給元によりますけど大体\5,000〜\6,000-位ですv


もう一つは、安いモノですねぇ。
なんか既に結論が出てますけど、そもそも「かもめカブの修復コンセプト」はローコスト作戦なんです。
つまり、余計なモノ、贅沢をするのは敵なんですよ。
テーパーローラーベアリングの採用プランはこの点で、スッと消滅するのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

で色んな部品屋さんを探索すると、ありましたv
多分、支那のモノだと思いますけど、「ホンダ車用。補修ステムベアリング」なるものを発見です。
レース凸凹とボールが上下セットになってて、\1,200-ほどで売られていましたv
なんかエラそうに、タマタマが枠に組み込んであるモダンな構造なんですよねぇ。
枠って言いましたけれど、正式名称は「支持器」です。

ちなみに、支那製のこの手の商品で以前、樹脂製支持器のモノがほとんどでした。
例えばモンゴリ用の、ヤフオク名物支那フォークキットなんかに使ってありましたねぇ。
・・・こいつぁいただけないんで、当店で組み込みする際は、全て使わず廃棄してましたけど。
これは何でかって言うと、タマタマの数が少ないってのと、支持器が破損する事例がとても多いからです。
先ほどのテーパーローラーベアリングの記述で「耐荷重性能」が出てきましたけれど、これが最低最悪なんです。
・・・・荷重の負荷が加わると、明らかに動きが悪くなりますからねぇ。
さらにその状態がダレにでもはっきり判るほどってのも問題ですし、そもそも軸受けの精度や材質が悪過ぎ。
精度の悪さから来る動きの固さを、タマ数を少なくする事で誤魔化してんじゃないかなと勘ぐりたくなります。
作動性だけではなく耐久性・信頼性全て、ダメダメダメなのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

よって、私は「高速ステアリングステムベアリング」と揶揄している位ですv

クランクシャフトのベアリングなんかではそういうのは大歓迎だけど、ステアリング機構のはかなりイタダケません。
まぁそんな高い部品でもないし、後で交換しなおすのは大変な場所ですから、最初からちゃんとしたのを付けておくに限りますよんv

とか言いつつも、御馴染みだった樹脂製支持器ではなく、スチール製ってのがちょっとそそられます。
見た感じではかな〜り良さげですねぇ。
他にも補修用ベアリングはあるんだけど、タイ製なのかヴェトナム製なのか、旧態依然としたバラバラのタマタマが入ってるタイプの物ばかりです。
ちなみにそいつは大体、\1,700〜\2,000-ほどします。


で、このコラムを書いてる時点ではまだどの部品を使うか決まっておりません。
ちょっとじっくり検討して、答えを出してすぐに部品手配をしようと思います。

●2010年05月19日(水)

■■■ぶいぶいコラムからのお知らせ■■■

このコラムの設置してあるiswebには、50MBというサーバー容量の制限があります。
この数値はなんか昔ながらのなんだけど、実はfreewebの時からずーっとココを使ってて当時のままなのです。
もっとも、現在は「ブログ」の時代ですから、ココみたいな無料ホームページスペースってのは今では貴重です。
まぁコラム自体もブログと同じなんだけど、手作りcgiプログラムで動いているってのが違うんです。
またmixiとかツイッターなんかも台頭してきていますけれど、ちょっと趣向が異なるサービスです。

で・・・なんかIE8を入れたら、このぶいぶいコラムへの第一発目のアクセスで、cgi呼び出しを失敗するような現象が出てしまいました。
(予備機のIE6+Win2kPなら一発で出てくるのですが・・・・・)
これはブラウザ側の問題なのか、はたまたiswebサーバーがリクエストに呼応する速度が鈍っているのか不明です。

しかし。ちょっとファイル整理してて見つけたのがこの50MB容量制限。
微妙に超えてしまっていたのです〜〜〜〜〜〜〜〜@
まだ警告メールは来ていませんが、その前にサクッと対策しておきますね。
そもそもコラム記事の過去ログが膨大で、しかも2004年5月22日から保持しているのです。
(画像の個数が、今日の分も入れて459個ございます。)

去年以前の記事の画像の寸法を一律80%サイズダウンしています。
この方法が多分一番効率が良く、実質的に問題の少ないやり方でしょうねぇ。
色数を減らすとか圧縮率を高めるとかの方法もあるけど、意外と見難くなって影響がでかいんです。
過去ログを消去するってのも考えましたけれど・・・まぁそれは次の機会にとっときます。
Dos-Vパソコンのコーナーなど、不要と思われる部分もそのうち整理していかなければならないと思うんです。
ちなみに、ぶいぶいメカニカはサーバーデータが消失していますので、アクセスしても出てきません。
再開の予定は・・・未定です。出来れば作りなおしたいので。






本日も、オーディオ機器関連というか電子工作関連ネタです〜〜〜〜@

先日のヘッドホンのコラム記事内に出てきた「リッツ線」の半田付け。
こいつは何処に行っても嫌われております。
これに関してもう少し詳しく突っ込むと共に、とっておきの道具も紹介しちゃいますv



まずは、道具から。
私が愛用している工具には数ありますが、半田ごてはこのコードレス式のモノです。
ライター用のガスと同じようなのをチャージして、それに点火して使用します。

メーカーは、中島銅工株式会社で、「コテライザー」という名称の製品です。
これはかなり昔からありましたねぇ。
色んなラインナップがあるのですが、その中のコテライザー・ハンディProってのを使っています。

能書きを読むと判りますけど、1台3役で「半田ごて」「温風ブロワー」「トーチ」として使えます。
トーチに関しては、ちょっとパワーは控え目なので、アクセサリー製作用のロウ付け程度が作業限界でしょうね。
一回の充填での使用時間は、約1時間となってます。
実際に使ってみるとかなり長く使えるので必要充分です。


このコードレス・ガス半田ごての良い点ってのは沢山あります。
まず第一には、「使う場所を選ばない」こと。
コンセントがないアウトドア作業の場合には、これしか考えられませんね。
バイクや自動車の修理の時に半田付けが必要となったら、いちいちコードリールで電源を引っ張って行くなんてのは面倒です。
ましてや、作業箇所が1〜2つ程度だったなら、尚更ですねぇ。
コードレスなので、お手軽にさっと取り出して、作業可能なんですv


次に「起動時間が短い」こと。
点火してから使用可能温度になるまで、ほんの20〜30秒しか掛かりません。
これも便利で助かります。
付随してですが、外見がコンパクトなのに意外とパワーがあるのです。
電気式のとは直接比較は出来ませんが、フルパワーで焚くと多分60w相当はイクと思います。


最後に、「漏れ電流がゼロ」なこと。
パソコン関連回路ICなどでは、静電気とかに弱い部品が使われています。
半田ごてに関しても、コンセントから電源をもらっていると漏れ電流が気になります。
しかしガス式だと基本的に、漏れ電流がありません。



反対に、デメリットというか弱点。

まず第1に、火気を使うって点です。
なので例えばバイク関連だと、ガソリンタンクとかの傍では危険なので使用できません。
もっとも電気式の半田ごてに付いても同じ事が言えるんですけど。裸火なのでより危険度が高いってコトです。

その2として、排気ガスの輻射に注意です。
触媒燃焼をさせているのですが、排気口から熱風が出て来ます。
これが部品などに当たると、過熱から思いがけないトラブルの原因となりますので、向きに注意しなくてはなりません。

その3は、やはりガスを使うので、着火用のライターとかスペアのガス缶が必要なコト。
特にライターってのは、以前みたいにタバコを吸う人だったならばいつでも当然のように持っていたのですが、
禁煙してしまった現在ではわざわざ携行しない限りは持っていないんです。
(もっとも、机の上とかには平気でライターや灰皿は置いてありますけど)
高い機種になると、こてに着火機構が内蔵されてんです。
確か一番高いモデル同等品を、ずーっと昔の職場で使っていた覚えがありますねぇ。
工事用としてとても長方していました。
ガス缶に付いては、一度チャージしてしまえばガス切れになるって事は、まずありません。
しかし、万一ガス漏れとかしてて、いざ使おうと思ったら空だったなんてコトがあるといけないので、必ず一緒に持って行くようにしています。
あ、工具箱の中で、間違ってガスを放出してしまっていたりすると大変危険なのです。
キャップをしっかりはめれば、ガスのスイッチもoffになるように設計されてますけど・・・・
今まで使ったことのあるガス半田ごては、最後にはガス漏れで故障するケースがほとんどでしたねぇ。
使わずに長く保管しておくのにも向いていません。どこかからかガスが漏れてたりすると怖いんです。


てなワケで、まとめると「とても便利だけど、多少気を使う」んです。
もっとも電気式の半田ごてだってヤケドとかのリスクがありますから、多少注意レベルが上がってるだけとも言えます。


今回は、みんなの敵である「リッツ線」の処理の為に、このガス式半田ごてが大活躍します。

おさらいしますと、リッツ線というのは極細の芯線を撚り合わせてありますが、その芯線1本1本がポリアミド樹脂で絶縁コーティングされています。
ちょっとしたエナメル線が沢山集まっているみたいなモノです。

そして、そのポリアミド樹脂を半田付けする際には、しっかりと除去しなくてはなりません。
しかしその除去方法には、これだという決め手が無いんです・・・・・。
物理的に取り除くには、あまりにも芯線が細くて数が多すぎます。
また熱を掛ける方法ですと、やっぱり芯線の細さによりダメージを負いやすいんです。
(製造ラインでは、高温半田付けでやっているとのコトです)
薬品はというと・・・・ポリアミドをやっつける有機溶剤ってのは、見当たりません。
なんか酸には弱いそうなのですけど、でも芯線の銅にも酸だと影響しますから使えないんです。

もしも絶縁層がしっかりと剥がされていないと、接続部分の断面積が少なくなって電気信号の損失とかが発生しやすくなります。
そもそも、電気配線ってのはキチンとしっかり接続するのが大前提ですからねぇ。
オーディオ信号を流すと、如実にこの「接続不良」の影響が音質の低下等の症状として出てしまうものです。


この辺が、具体的にどんな感じなのかってのは、写真に撮影しました。
左下の部分をご覧頂いて、半田付け処理していない線のトコが「リッツ線」ならではの特徴的な様子が伺えると思います。
芯線1本1本に樹脂コーティングで絶縁されているのがはっきり見えますねぇ。
しかも色まで付いてんです。


このリッツ線は、そのままでは半田付けが出来ません。
素人さんがよくやる方法で、ただひたすら半田ごてで加熱して・・・・ですけど、まず失敗します。
第一確実に絶縁層が剥がれる保証がないんです。
さらに、銅線ってのは加熱すると酸化されて脆くなってしまいますので、必要最低限の加熱に留めるべきです。

やり方としては・・・まず、絶縁層部分を鋭く刃を研いだナイフで、こそぎ落とします。
この時にはなるべく力を入れないのがコツですね。髭剃りの要領です。
線の向きとかをイロイロと変えて、大体で良いので絶縁部分を落とすのです。

次に、ガス式半田ごてを「熱風ブロワー」モードにします。
直火でやらないのは、ようするに熱の加減です。(芯線が細いのですぐに燃えてしまう)
パワーは絞り気味にして、除去したい絶縁層部分にだけササッと熱風を浴びせます。
すると樹脂が溶けて、すごい臭いがしますんで換気には注意して下さい。
この炙り工程は、ちょうど海苔を炙る要領で、サラサラっとやるのが良いと思います。
最初の物理的な剥がしで絶縁層が弱くなってる所を、熱風でトドメを刺す感じでやるんです。

最後に、処理が終わった芯線を撚り合わせて、半田あげをします。
撚り合わせるのは、ほつれないようにちょっとキツめにするのがコツですね。
端の部分に充分な量の半田を付けて玉状にして、その玉を根元の方に持って行くんです。
その間に新しい半田を少しずつ足して、フラックスが充分に供給されるようにすると良いでしょう。
同じ部分を、2度3度繰り返して仕上げると、よりしっかりと半田が付きます。
最後に、余分な部分を切り落として終了です。


写真の右下のような状態に仕上げておけば、後は普通に基盤や端子類に半田付けが可能です。
また圧着する場合にも使えます。

余談ですがオーディオケーブルの場合、赤/白になってると「赤=R(右ch)」「白=L(左ch)」と決まってますね。
ステレオプラグは標準でもミニでも、先端から「L/R/C」です。(C=コモン)


実際にやってみれば判りますけど、なかなかこのような感じに仕上げるのは難しいんですv
よほど半田付け作業に慣れてて自信があるって場合じゃないんならば、リッツ線は避けた方が良いですよん。
もしチャレンジしてみようって場合には、まず何回も練習してからのが良いと思います。
ガス時半田ごての威力は・・・と言いますと、決定的な手段にはなり得ないのです。
確かにこの機能を使えば、より確実に作業が行なえる助けにはなると思いますけれど、道具が自動的に何とかしてくれる訳では無いんです。
あっても無くてもどちらでも出来ちゃうんで、必ずしも「リッツ線にはガス式半田ごてを」とか短絡的に考えないようにして下さいね。


写真のオーディオケーブルはちょっと太い物なのですが、一般的にヘッドホン等のコードを修理する場合だともっと細い物になると思います。
太くても細くても、それぞれにヤリ難い点がありますんで、どちらがイイとかは言えません。
強いて言えば、どちらでも大変なんです。


断線してて繋ぎ直せれば修理が出来るって判ってても、いざ実際にやろうとすると簡単には行かないと覚えておいて下さいね。
「自家整備・自家修理には壊してしまうリスクが付き物」なのです。


ちなみに、この「コテライザー・ハンディミニ」のお値段は、定価で\4,200-とのコトです。
結構高いんだけど、これでもシリーズの中でもっとも廉価なモデルなんだそうです。
実売価格だと、安い所では大体\3,200〜\3,600-位だと思います。

この他に、乾電池を使うコードレス半田ごてってのも売られています。
\2,000〜\3,000-位の商品なんですが、ちょっとパワーは弱い目みたいですねぇ。
ただし、ガス式のような取り扱い上のリスクがかなり少なく出来ますので、ホビー用ならばむしろこちらの方が良いかも知れません。
使用頻度があんまり高くないんならば、特に保管中のリスクをかなり低く出来ますからねぇ。
使い勝手とかは判りませんけれど、インプレッション記事とか見ている限りはそこそこ良いみたいですよ。


もっとも、コードレスに拘らないならば、やっぱり一番良いのがオーソドックスな電気式半田ごてです。
白光金属(HAKOO)とか大洋電気(goot)、ホーザン(HOZAN)などのメーカー製品がお勧めです。
普通の配線仕上げ用、電子工作用なら\1,500〜\3,000-位で良い物がありますねぇ。
選ぶ時に、目的を考えなければ使いにくいです。
電子部品とか小さい物の半田付けをするならば、15〜20w程度のモノがベスト。
太い電線とかを仕上げるのならば、30wほど。
電灯線とか同軸ケーブルみたいなものまでやろうってんならば、60w位のパワーは必要です。
また、板金用の半田ごてもありますけど、これはもっとパワーがでかいんで、電気配線関係には使いづらいと思います。
電気用ならば、パワーの切り替えスイッチが付いてて、必要な時にハイパワーにできるタイプがオススメですねぇ。
ハイパワーにすると立ち上がりが速く、大物も半田付け可能なんだけど、でも細かいモノもok。
実は職業で使ってたのもこのタイプです。(\3,000-ちょっとの機種です)

ちなみに、高いモノほど使いやすい傾向は・・・・ありません。
自動温度調整機能とかあったりしますけど、実は機械任せにして解決しないのが半田付け作業なのです。
確かに巻き線ヒーターのモノよりも、PTCヒータの方が温度は安定していますけどね。
だからといって、決定的な差とはなりえないんです。

ただし、安物は絶対にダメでしょうな。コテ先の材質がダメダメで、とても使いにくいんです。
実はヒーター性能とかよりも一番重要なのが、このコテ先の材質と形状だったりします。
悪い事は言わないので、前述の3メーカーの中から選ぶのが良いです。


実は、結構半田ごてに拘る人ってのが多いんです。
しかし・・・大抵はそういう人って、半田付けが下手糞だったりするケースがまた多かったりします。
道具のせいにしては、テクニック向上は見込めませんよv
「ある程度の値段の物」にしとくのがベストチョイスだと思います。

●2010年05月17日(月)

今日はオーディオグッズのネタです〜〜〜〜〜〜@

ちょっと押入れを整理していたら、かなり古いヘッドホンが出てきました。
パイオニア製で、「SE-305」というモデルです。
出てきたのはこれ一つだけではなく、いくつかあるんですけどね。


見るからにレトロな雰囲気ですねぇ。
1975年前後にかけて、まだまだポータブルオーディオ機器ってのが無い時代に発売されていました。
スタジオ録音モニター用としても、海外をも含めて良く使われていたモデルです。
昔の「密閉型の大きいヘッドホン」と言えば、こんな形をまずイメージすると思いますv

このシリーズは、安いモデルから高級なのまでいくつがありまして、SE-305は「中の上」って感じで最も良く見かけるタイプです。
イヤーカップ外側部分も合皮が被ってる造りになっています。(廉価モデルはプラスチック外装でした)
これより高級なのはというと色が違うとか、ボリュームが付いてるとかで音質はこれ以上良くなる訳ではありません。
廉価版だとモノの見事に、音も安っぽくなるんですけどね。

ドライブユニットは、普通の小さいダイナミック型スピーカに見えますねぇ。
紙コーンの、ポケットラジオとかに入っているようなヤツです。
ネットを検索して行くと、スペックシート(pdfファイル)が見付かりました。
ドライバ口径は45mmでインピーダンスは8Ω、音圧感度が108db。
と言うコトはポータブル機器でもそこそこ充分な音量で鳴ってくれるので、今でも「使える」仕様ですね。
内部構造がとても丁寧に設計されていて好感が持てます。


実は、35年も経っているヘッドホンですが、今でも世界的に有名で根強い人気があります。
どうやらデザインとフィット感が優秀なのがウケているようですねぇ。
音質に関しては、大時代的な柔らかい鳴り方で、地味な音です。
まぁイイかどうかと言われれば・・・・・「普通」「こんなモノだと思う」という感想です。
特筆するほど素晴らしい音で鳴るワケではありませんよ。
そもそも、アナログレコード時代の機器ですから、マイルドな音なんです。
でも、この時代の製品群を基準にすると、「とても良い」にはなるんだと思います。

私の場合は、電子楽器のモニター用に重宝しています。
どうしても大音響で長時間の演奏モニターをしますので、あまり高音が鋭く出ると耳が疲れますからねぇ。
このようにマイルドに鳴るヘッドホンだと、その点とても良いのです。

しかし、装着したフィット感は良好なんだけど、ちょっと重量がありますから首・肩にキますねぇ。
頭頂部や側圧での疲労感ってのはないのです。重さだけが問題なんですねぇ。
ヘッドバンドが収縮して調整するタイプなので、余計な張り出しが少ないので動き回って使うのに良いです。


いくつか出てきた中で、外装関連が無事なんだけどコード部分がイマイチ不調なのが1つあったのです。
どうやらどこかで微妙に断線し掛かっているようなんですよねぇ。
ですから思い切って、コードを違うタイプに交換修理してみました〜〜〜〜〜@

そもそも、この時代のプラグっのては、標準TMSプラグと言いまして6.3φの大きなモノです。
現在ではフロ用機器位にしか使われていないんですよねぇ。
さらに、時代掛かってるのがカールコードになってるんです。
(電話の受話器のコードみたいに、らせん状の形状になってるコードです)


これを、現在では一般的となってるステレオミニプラグ(3.5φ)に付け替えしました。
さらにコード部分は約50mmと思いっきり短くして、使用状況に応じて延長ケーブルを使うようにしています。
ポータブル機器用なんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

プラグはちょっと高級品を使ってます。
というかちょうど手持ち部品がありましたからねぇ。
「カナレ電気」というメーカーでして、ケーブルやコネクタで有名所と言うとココですね。
品質的にも一流品と言われてます〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
確かオーディオ機器ショップかなんかで買ったモノの残りだったような。

ちょっとプラグが大きいのは、ネジになってて中が分解できるからなんです。
樹脂モールドのモノだともっとスリムなんですけどね。

ケーブルに関しても、ちょっと贅沢してオーディオ用のシールド(L/R独立の)を使っています。
と言っても、切れ端がちょうどあったからなんですけどね。
この手のオーディオ用電線ってのは、「リッツ線」と呼ばれる極細のポリアミド線を沢山撚り合わせた電線が一般的です。
実は、極細線で柔軟性が高い為に物理的に断線しにくいと言うだけではなく、高周波特性も良いってメリットがあるんです。

しかし、デメリットとしては、このポリアミド樹脂被服を除去するのが困難で、配線加工の障害となるんです。
「半田ごての熱をじっくり掛けて、被服を溶かす」という方法が一般的にとられているようですけど・・・・
ちなみに、炎で炙るって方法だと効率よく被服ははがせますけど、その反面芯線にも熱的ダメージが加わってしまいます。
工場での生産現場ではどのようにしているのかというと、「高温半田」で溶かして半田揚げする方法が取られているようです。
私の場合は、ナイフの刃で線をしごいてある程度被服を剥がして、それから少し長めに半田ごての熱を掛けて処理しています。
どうしても極細線の集合体ってコトで、例えばわずか1本でも電気的に繋がっていると音が鳴るのです。
かし、全ての芯線がキッチリ接続されているのと、半分程度しか繋がっていないのでは歴然とした音の出具合が違ってきます。
なので、より多くの芯線を半田付けで接続してあげるように・・・と、手間を掛けてんです。

もちろんですが、やってて嫌になります〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
リッツ線の処理ってのは皆さん苦労してんですよね。
ですからヘッドホンのコードを修理したいと思っても、いざ実際にやってみるとなかなか上手く行かないコトが多いンのです。


で、完成しましたv
この長さだと、携帯電話用として購入したBluetoothオーディオアダプタを取り付けて使うと、ヘッドセット代わりになるのです。
さらに、1m長の延長コードがありますんで、これを使うとごく普通のヘッドホンとして丁度良い感じになります。
ケーブルってのは短いと話になりませんが、長すぎても実は使いにくいんです。
(一緒に写真に撮っとくべきでしたねぇ)

携帯電話用のヘッドセット代わりとして使うと、実は声がとても聞き取りやすく(両耳で聞こえます。でもモノラルですよん)こちらの声も大きく拾うんです。
なので、長時間電話なんかの時にはとても良いですねぇ。

・・・早速、連れに実験も兼ねてお電話してみましたけれど、話しててふと電話機本体のありかを失念してしまったコトに気が付きました。
電話口で「携帯電話がどこかに行っちゃった・・」と話してたら、さすがに連れは状況理解不能に陥った様子です。
無線の電話機を、さらに送受話器も無線ってのが問題を複雑にするんですよ。
こちらから発信していますから、確かにちょっと前まではあったのです。
散々探してようやく発見しました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
どうやら、何気にジャンバーの内ポケットに入れて、そのジャンバーをハンガーに掛け隣の部屋に仕舞ったんです。
でもBlutoothの電波ってのは妙に届くコトがあるんですよねぇ。
直線見通し距離で途中に障害物が無いと約10mと規格上はなってんですけど、実際はそんなに届かないんです。
せいぜい同じ部屋の中程度で、隣の部屋として壁が一枚あると途端に電波は減衰するのです。
さらに無線LANとか電子レンジとかで使ってる、2.4GHz帯ですから・・・・特に電子レンジには弱いですv

そう言えば、私は以前ワイヤレスマウスの本体だけ、紛失したことがありましたねぇ。
どこかに行ってしまって、結局見付かりませんでした・・・・・。
無線機器ってのは確かに便利ですけど、こういう「紛失リスク」が高いってのが難点です。

次からは、自宅での携帯電話の置き場所はちゃんと決めてあるので、そこ以外には絶対に置かないようルールを厳守したいと思います。


パソコン用のBluetoothヘッドセットとしてもちゃんと使えます。
ただし、何処の制約なのか不明ですけど、「ヘッドセット」か「ワイヤレスステレオヘッドホン」かどちらか選ばなくてはなりません。
つまり、ヘッドホンとして音楽鑑賞クオリティに設定すると、ヘッドセット(つまりマイク)が使えなくなるのです。
反対にヘッドセット設定だと、音質のビットレートが低くしかセットできずに音楽鑑賞に耐えません。
携帯電話だと、ちゃんと電話機能を使う時(発着信の時)だけ、ヘッドセットモードに自動切換えしてくれるんですけどね。
パソコンだと、いちいち接続を切断→別モードで接続し直しとやらなきゃダメなんです。

もっとも、ヘッドセットを使う場合ってのは各メッセンジャーとかスカイプなどの場合だけなんですけどね。
それと、TVチューナや他ライン入力機器の音声が出ないとか色んな制約があります。

あと、電波状態とかパソコン側の負荷状況によって、データ伝送速度が変化してしまって、再生速度が伸張されるんです・・・・・。
特にBluetooth機器間に障害物(人体とか)があるとダメです〜〜〜〜〜〜〜@
いわゆる、早送りになったりするのでちょっと聴き辛くなります。
多分、オーディオ出力時にはエラー訂正をせず、CD規格みたいに補完する機能もない様子です。
なのでビットレートが高く、送信データ量が多くなると取りこぼしが出てしまい、結果再生が変になるみたいですな。
これだと赤外線やFM電波を使用した一般のコードレスヘッドホンの方がはるかに優秀ですねぇ。

USBのインターフェースへ直接接続する「USBヘッドホン」ってのも持ってるんですけど、これもまたちょっと使いづらいんです。
ちゃんとしたオーディオテクニカ製のATC-HA4USBという製品なのですが、これは結構高音質ではあります。
ちょっと音量パワーが不足気味ですので、大音響モニターをする人には向きません。
しかし、れっきとしたUSBオーディオ専用ですから、ごく普通のアナログ音声用としては使えません。
必然的にパソコン専用となるんだけど、この「使える範囲の狭さ」がネックになるんですよねぇ。
もちろん、他にヤマハのUSBオーディオが別にあるんですが、これだと色んな機器に繋ぐワケじゃないので気にならないんです。


パソコンをオーディオ機器として使おうって場合には、あんまり奇をてらったりした機器は失敗する事が多いみたいです。
というか、未だに言えることですけどPCのオーディオ設定ってのは、なんかあんまり進歩していない感じがあります。
イマイチ設定に自由度が無いって言うか、確実性に乏しく結果オーライ的と言うか・・・・
もっと判りやすくて便利になれば良いんですけどねぇ。

まぁあくまでBlutooth接続したのは実験ですから。
昔々、USB規格が颯爽とデビューした時に「これからは何でもUSBで繋ぐようになる」と思い込んで手痛いミスチョイスをしでかした人達がいました。
マウスとキーボードと、シリアル&パラレルポート(RS-232Cとプリンタ)は確かにUSBで接続するのが一般的になりましたね。
しかし、その時代だとディスプレイまでUSB接続するとかの暴挙があったのです。
Blurtoothも同様に、汎用性が高いインターフェースなんだけど・・・・もっと転送レート的には厳しいんです。
オーディオだけではなく、マウスとかキーボードとかもたしか出てましたねぇ。

どっちにしても、汎用ポートってのは沢山機器を繋ぐと、転送レートは確実に低下するんです。
やっぱりパフォーマンスを優先させて考えれば、必然的にインターフェースは専用かそれに近くて融通の利かないモノになるでしょう。
性能と機能はあくまでトレードオフの関係です。
・・・つまり、オールマイティで便利だからって、何でもかんでも突っ込もうと短絡的に考えるのが間違いの元なんですねぇ。



●2010年05月16日(日)

ようやくお料理ネタに戻ってまいりましたv
とは言っても、超簡単な「ポップコーン」の手作りです。

海の向こうの国では、映画館には必ず付き物なんだそうです。
映画を鑑賞しながら、ぽりぽりぽりぽりと食べるんだそうで。

この手のスナック菓子といえば日本では圧倒的に「ポテトチップス」の方がメジャーなんですが、
私はポップコーンの方が好きだったりします。
もちろんコンビニなどでも販売していますけど、簡単なので是非材料を買って来て手作りをするのをオススメします。
出来立てほやほやの時につまむと、また味が格別なんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


こっちも随分と久しぶりですが、ビデオ番組編集をしてYouTubeにアップロードしました。

※BGMが鳴っている場合には左側のメニューから停止するか、終わるまでお待ち下さい。
そのままビデオ再生を行なうと、音声が重なって混ざってしまいます。





★アップロード先は、YouTube/ViViEgKK2121・ポップコーンを作るです。
ちなみに、YouTubeのサイトへジャンプすると、ブラウザのバージョンによって機能が云々、さっさとアップデートしなさいとメッセージが出てきます。
私のトコもIE6.0のままだったので、その警告メッセージに散々脅されてきました。
表示の不具合は具体的に、コメントの所のレイアウト崩れです。

「Windows関連のアップデートは慎重に」とのセオリーがありますんで、気軽にバージョンアップすべきではないんです。
特に非力なハードウェアで使っている場合には、深刻な状況にまで陥る事がありますんで。
しかしIE6に関しては、それに負けず劣らずイロイロと問題を抱えているとのコトなので、どうしてもMS社はバージョンアップして欲しいみたいです。

ちなみにIE8が推奨ウれていますけど、これは「タブブラウザ」の思想が入ってて、ちょっとばかり以前のIEとは使い勝手が違います。
マシンへの負担に付いては・・・実は、IE6よりもちょっと軽いんですよねぇ。
なんか内部処理に問題があったのが改善されているようでして、特にGyaoなどの重量級サイトの閲覧時にはすごく恩恵にあずかれます。
今でのWinアプリよろしく、やたら何かする時に「警告メッセージ」が出てきてウザいですけど、ブチ切れないように。

ちなみに、ともするとフリーズする癖ってのは完全に無くなっていない様子です。
私のトコではIE6の時よりも随分と減りましたけど、環境によっては調子が良くないって話も聞き及んでいます。
セキュリティソフトとの相性ってのがある様子です。
すでに出てから1年ちょっと経過しているので、そろそろ最初の問題は片付いてるんじゃないかと思い、採用してみましたv
IE8のインストールには、WindowsXP(SP2)以降かVista(SP1)以降、もしくはServer2003以降のOSが必要です。
残念ながら、Win2kは対象外ですよんv

ちなみにWindowsXPにIE8を入れて、それからSP3を当てるとIE8がアンインストール不可になるとか。
元に戻せなくなる可能性ってのは昔からありますねぇ。


で、ポップコーンのお話に戻ります。
ポップコーンなんてのはとても簡単な料理でして、誰にでも手軽に作れるんです。
ただしほんの少しだけコツがあって、どうしても焦げやすいんで火加減に注意です。
ビデオ番組内では「弱火でじっくり」と書いてますけど、慣れてくれば中火程度にしてササッと仕上げることも出来ます。

それと、味付けですけど、これも流儀ってのがいくつかあるようです。
私の流儀では、後から「塩・コショー」を振る方式なんですけど、他の流派だと最初の油を入れる時に、お塩を一緒に入れておくヤリ方もあります。
コショーに関してはさすがに火を通すと香りが飛びやすいんで、私の流儀でヤル方が良いんですけどね。

あと、油にガーリックを隠し味に入れておくと良いです〜〜〜〜〜@
これは「ガーリックバター」の応用なんですけど、例えば代わりにマーガリンを使う場合なんかには常用するんです。
マーガリンはバターと比べると決定的に「コク」「旨み」が劣りますからねぇ。
バター100%で作るんならば、最初にバターを温めて液化させておいてから後でコーン種を入れると良いと思います。
もっとも半々程度までにして、バターは風味付け用と割り切った方が、コーンの甘さが引き立っておいしいと思うんですけど。


ポップコーンが爆ぜる仕組みっのては、コーン種に秘密があります。
ハニーコーンの仲間とは異なる、爆裂種という専用のコーンだからこそなんです。
種の内部に僅かながら含まれてる水分が、加熱されることにより水蒸気となって、固い殻で覆われてる内部を蒸し上げ、
その圧力が高まって限界点を越えた時、一気に「ポン!」と爆ぜるんです。
ちなみに普通のトウモロコシの種ではこの現象は起こりません。

ポップコーン種はスーパーマーケットなんかでも売られていますけれど、通販でも入手可能です。
ネットで検索すると、神戸ポップコーン(のサイト)とかが出てきますねぇ。
意外と安い物です。
ちなみに、ビデオ番組でも触れていますけれど、わずか約50g(大さじ3〜4杯)のコーン種で、出来上がりは2リットルちょいまで膨らみます。
ビデオ番組内で浸かってる金属ボウルは、我が家で最大のモノですからねぇ。
この量ってのは具体的にはポテチとかのお菓子の袋で言うと、2つ分ほどもあるんですよ。

なので、最初に出来上がりをイメージしておかないと、後でとっても困ることになります。
とか言いつつも私自身はいつも多く作り過ぎてしまうんですけどね。
(塩コショーを振り混ぜるのに苦労します)


それと、コツのその2ってのは・・・ポコポコポコ〜っと爆ぜ出したら、軽くお鍋をゆすって「未爆発種」を鍋底に誘導してあげることです。
焦げ付きを防ぐ意味もありますよん。
どうしても最後まで爆ぜない種が少々残りますけど、それを少なくすることが可能です。
出来上がりの判断ってのは難しいんですが、爆ぜ具合の音を聴いてて、少なくなってきたら終了です。
天婦羅の時にもこの「音」ってのは大事なんですけどね。
あ、終了間際になったら火は止めて余熱で仕上げてもokです。
とにかく焦げやすいんだけど、焦げると風味が悪くなるんでなるべく避けなければなりません。

一度爆ぜ出すと、もう止まりませんので最後までお付き合いするしかないんです。


よくやる失敗例は・・・フタのし忘れ等ですね。
実は恥ずかしながら私も最初に作る時、なかなか爆ぜないんでうっかりフタを開けて中を覗き込んだら、狙撃(スナイプ)されてしまったのです。
凄腕のスナイパーだったらしく、眉間にヒットしました!(すげー熱かった)
そのような事故が起きないように、ちゃんとフタには気をつけて下さいね。
尚ビデオ撮影の都合で、番組内ではフタはそのままで鍋振りしていますけど、実際には手で押さえておくと良いです。
(撮影しながら調理してるので、手の本数が足りませんv)
もしフタが無いと、コンロの周辺はとても悲惨なコトになっちまいます。


ポップコーンの味付けに付いてですが、市販品だと「塩コショー」の他には「キャラメルポップコーン」が有名ですねぇ。

このカラメルに関しては、グラニュー糖とお水・それとバター少々を平たい鍋で、弱火で加熱して作ります。
プリン作りの時なんかとほぼ同じですけど、バターが入るのがちょっと違うんです。
熱い内は「トロッ」としてて、さめると固まるんだけどバターのお陰で「しんなり」とした感じになります。
カラメルは微妙に焦がして色と風味が付いたならば、バニラエッセンスを少々落とすと本格的になりますねぇ。
もしくはブランデーを数滴ってのも良いです。
熱々のカラメルを出来上がったポップコーンに振り掛けて、よく混ぜます。

もっともカラメル味ってのは鍋の後片付けも大変だし、甘いんで好みが分かれます。


その他、「カレー風味」とかも良いですねぇ。
出来上がりに、カレー粉(粉末の)を掛けて振り混ぜるんです。
その他、粉末のフレーバーなら混ぜやすいので、市販のチャーハンの素とかドライカレーの素とかを応用すれば色んな風味のポップコーンが作れます。
どのみち一度に沢山出来ますから、それをいくつかに分けて、それぞれの種類の味にして楽しむのもアリでしょう。


てなコトで、ポップコーンは美味しく頂きましたv
出来立ては特筆すべきほどの美味しさです。

ポコポコポコポコポコポコポコ〜・・・・と爆ぜるのを見ていると何か楽しくなって来て癒されますね。


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