●2010年04月28日(水)
ちょっとばかり通信障害により、コラム更新が滞ってしまいました・・・・。 ただし、ネタ蓄積などには余念なくヤッておりますので、ぼちぼちと放出して参りますv 本日のお題は・・・・・またまた、カブEgネタです。
なんかの偶然か宿命なのか判りませんけど、同じ時期に似たような作業がやってくるのです。 今回の「三輪トライクプロジェクト」でも、カブ50エンジンを一台新調したのですけど、それとは別口でもう一件カブEgです。 写真右側のがソレですけど、これもヤフオクで中古エンジンを調達しました。 ここが思案のしどころなのですけど・・・・一通りの相場ってのは、三輪トライクの時に調べてましたが、意外と高いんです。 買う側の希望としては、約1万円前後で欲しいなと思うんですけど、大抵のは1.5〜1.8万円ほどの落札相場なのですねぇ。 そこに振り込み手数料や運送費を加えると、大体1.8〜2万円くらいは覚悟しなければなりません。 しかも、そこからメンテナンスの必要があったりします。 最低限オイル交換は必ず行なわなきゃなりませんからねぇ。(これが\1,200〜\1,500-位) さらに載せ替え作業を業者さんなどに依頼するならば、その工賃もまた必要となります。 1.2〜1.5hの工数なので、\9,000〜\12,000-のお値段です〜〜〜〜〜〜〜@ ※これは単純に、同車種同士での(本当は同じEgの)脱着工賃ですから、実際の作業での具合により思わぬ追加費用が必要となっちまったりしますので注意。 てなワケでして、次から次へとお金が掛かるんです。 さらに運が悪いと、例えばカブEgの場合だと結構いかれてるのが「クラッチ周り」ですから、ここに不具合とかがあるとまた修理代が掛かります。 クラッチのOH費用に付いては以前コラム記事で書いた通り、部品代が\4,000〜\5,000-、工賃が\5,300-位なので、約1万円プラスですねぇ。 腰上に関しては、まぁよほど運が悪くない限りは大丈夫だとは思いますけど、ただオイル管理が悪くて抱きつきを起こしているモノなんかは結構あるようです。 これだとピストンとリングは最低限交換、場合によってはシリンダー側も修正なり交換が必要となっちまうんです。 そんなこんなで今回のカブ修理の件でのエンジン交換は、追加整備が出来るだけ必要ではない、程度の良好な中古エンジンを選ぶ方法でヤリました。 そのお陰でC50型→AA01型へとエンジン形式が変わり、スペック上のパワーがダウンしてしまいましたけどね。 さらに対象車はプレスカブ(新聞カブ)だったんですけど、使ったエンジンは普通のスーパーカブなので、若干仕様が異なります。 3速自動遠心クラッチなのは一緒ですけど、プレスカブは「完全ロータリーチェンジ」になってて、走行中でも3速→Nニュートラルへとギアチェンジ可能です。 これは、ベンリィCDのロータリーミッションも同じですねぇ。 これが普通のスーパーカブのエンジンに替わりますから、ニューロータリーミッションになるんです。 ちょっと配達用としては退化したかも知れませんが・・・・ここの仕様変更はクランクケースセンターまで分解しなくてはイジれない場所なので仕方ないですね。 さらに今回のプレスカブはDXと言うグレードでして、これはグリップヒータが付いているのですv そして、その電源としてバッテリーからではなく、ACGに専用の発電コイルが追加されているんですよねぇ。 ちなみに普通のカブと異なるのは、ステータコイルとフライホイールマグネットのみで、ステーターベースやカバー関連はまんま一緒です。 なので今回はこのACGコイルとマグネットも移植して使おうって作戦ですv これならば配線関連の違いってのは、問題になりません。 ただしプレスカブには間違って走行中にNへ入れてしまわないように、「トップギア表示灯」が付いてます。 エンジン側にも、モンキーRやマグナ50等のと同様、トップギアSWが付いてるんです。 しかし普通のカブにはこれがありませんので、配線は接続せずに未使用としときます。 ここは妥協ですねぇ。 ニューロータリーがダメ。トップギヤ表示灯と完全ロータリーで、きっちりプレスカブ純正と同じ状態にせよというオーダーであれば、むしろ喜んでヤリます。 クランクケースに穴あけ加工してトップギヤswを取り付ける、なんてコトは過去やったコトもありますし(4Lモンキーのケースにニュートラルswを付けた) もちろんですけど、工賃・部品代も相当かさみますから私としてはあんまりオススメは出来ません。 そんな些細な部分の拘りで、3万も4万も余分な出費は普通しませんからねぇ。 本当に細かい部分まで拘るのならば、そもそもクランクシャフト仕様からして異なるし,他にもプレスカブならではって部分もありますから、 結局の所は違うカブのEgをベースにする事自体がナンセンスとなってしまうんです。 金儲けの為にナンセンスなコトを平気でするってのは、良くないと思うんで「おススメしません」と言うようにしてんです。 もっともグリップヒーターだけは、折角付いててアレは非常に便利な機能ゆえ残さなきゃならないと考えました。 なので、ACG移植って手間を掛けた訳です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@ よくあるカブEg載せ替えブログ記事みたいに、配線の違いで悩むなんてコトは私のトコではありませんからねぇ。 そういうので悩んでみたいなーと、たまに思うんですけど。
てなワケでして、あらかじめオイル交換とかタペットクリアランス確認、それとブリーザーパイプ作り変えとかは済ませておいたので、ポンポンっと取り替えるのみです。 オーナーさんも作業に立ち会ってくれてましたので、ささっとやっつけてそのまんまお届けしましたv さすがに働くバイクですから、フロント周り中心にあちこちガタガタですけど、でも頼もしく走ってくれます。 フロントのハブベアリングが故障してたのでこれも交換しました。 但し手持ちのストックのベアリングは6301のみで、これは主にダックス等ホイールかカブならリア側にしか使って無いんです。 カブのフロントアクスルシャフト径は12φではなく、細い10φなのでベアリングは6300なんですよねぇ。 10φのシャフトってコトは、原チャリスクーターと同じです。 なのでジョグのフロントホイールが1つありましたから、そこのベアリングを取り外して使いましたv まぁ緊急対応だったので仕方ないんですけど。 その代わり、この部分はかな〜りオマケが入ってますv 具体的な金額が掛けないほとですけど、その理由は後ほど。 ちなみに普通に修理すると、\5,200-ほどのお金が掛かります〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@ もっとも、さすがに年季が入ってる新聞カブゆえ、それだけではフロント足回りのガタはなくなりません。 特に顕著なのがリンクのピポット周りのガタですねぇ。 この部分は、ホンダの場合はちゃんと真面目に、軸受けメタルが使ってありますv でもさすがにここまでイカれてると、メタル&カラー単品の打ち替えではダメで、リンクアーム毎の交換が必要になるんです。 これがまた部品代が高いんですよねぇ・・・・・。 オーナーさんにお見積もりを差し上げる(=諦めて頂く/高い修理代or修理そのもの)約束をして、調べてみましたv スーパーカブ★フロント周り関連パーツ アームCOMP,Rフロントサス [51315-041-000] x1 \3,520- アームCOMP,Lフロントサス [51325-041-000] x1 \3,520- ※これは違う品番のがありますので、モデル仕様に注意。 カラー,フロントアームピボット [51331-GK4-970] x2 @\266 \532- カラー,フロントクッションデスタンス [51334-GK4-970] x2 @\184 \368- Oリング 13.8x2.4 [91311-PH7-004] x8 @\97 \776- ※31911-PH7-003代替 合計金額・・・・・・・・\8,716- (※2010/4月現在・ぶいぶい調べ) もちろんですけど、交換工賃は別ですよん。大体\5,000-位ですかねぇ。 さらにリンク周り以外として、例えばステアリングステムベアリング等の磨耗も考えられます。 ここは部品代が約\3,200-前後、工賃は1.5h程度で\12,000-位ですから、合計で\15,000-ほどの修理代になっちまいますねぇ。 本当にキリがありませんな。
つまり、最初からこのプレスカブ修理に関しては、妥協出来る部分は妥協して、とりあえず走って乗れるレベルで安上がりに仕上げるってのを目標にしてました。 でから中古エンジン選定時にも、ちょっとだけ予算を取って、その分追加の修理メンテをしなくて良いモノにしたのです。 この中古エンジンは運送代なども含めて、約2万5千円弱ほどのモノです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@ まぁちょっとばかし高めではありましたけど、結果的には安く付いたと思いますよん。 変なのを掴まされてから泣きをみても、手遅れですからねぇ。 もちろん、実走行テストをした結果、やはり思った通りとても上モノでした〜〜〜〜〜〜〜@ 何てったってエンジンの音が静かで、スムーズに回ってます。 プレスカブってのは「ゴトゴトゴトゴト・ガチャガチャガチャガチャ・・・・」って盛大なメカノイズがしてるもんなんですけど、それが無いのです。 もっと酷いのは郵便カブですねぇ。上の騒音に加え、「シャカシャカシャカシャカ・カチカチカチカチカチ・・」って擦れ音と打音が混じってますから。 で、今回のこの修理は果たしてオイシイ仕事だったのかどうかと言われると・・・多分良い方だと思いますねぇ。 ちょっと金額の計算が変な部分もありますけど、なんと「下取り」のエンジンがあるのです。 下取りしたEgは・・・・搭載車両はプレスカブ。モデル名はラベルを見ると「C50BNDS」になってます。 C50BNってのがプレスカブのコトですねぇ。 C50BNDになると、それのデラックス仕様です。グリップヒーター付きの豪華版ですよん。 んでもって、ケツが「s」ってコトは、ホンダのお約束だと1995年(平成7年)モデルに相当します。 おおっと! このクランクシャフト品番は[13000-GBJ-680]ですねぇ。 モンキーRの13000-GB4-680から、何処がどう変わっているのかを検証するチャンスですv もちろんですけど、完全にぶっ壊れてるエンジンですから修理でもしない限りは使い物になりません。 その修理を行なうかしようかどうしようかってのは、未定ですv 意外と材料費が掛かるんですよねぇ。しかも長年使い込んでてガタガタみたいですし。 クランクシャフトは多分ダメでしょうねぇ。ゴンゴン言ってましたから。 他の部分も、多分相当ガタガタになってるはずです。 とにかく分解して、クランクシャフトを取り出す所まではヤリたいと思ってますv
先ほどチラッと出て来た、「ホンダのお約束」による年式判定方法を紹介しますv まぁ比較的新しいモデルの場合なんだけど、1980年と2000年が一つの基準となるんですよねぇ。 1980年が「A」でして、以降'81年=「B」,'82年=「C」と続きます。 で注意点は、I,O,Q,U,Zの文字は数字他と紛らわしいので使わないんです。 アルファベットは26文字で、上の5文字を使わないと残りは21文字となります。 丁度、2000年の「Y」を最後としてアルファベット文字が充当するんです。 そして2001年が「1」,2002年が「2」・・・・と続くんです。 80/A,81/B,82/C,83:D,84/E,85/F,86/G,87/H,88/J,89/K 90/L,91/M,92/N,93/P,94/R,95/S,96/T,97/V,98/W,99/X,00/Y 01/1,02/2〜 最新版は、2009年に発売された「Z50J9」モンキーなので、「9」であることは判ってます。 しかし、今年の2010年はどうなったのかはちょっと判りません・・・・・。 また機会があれば調べておきますけどね。 まぁ普通の人にはあんまり使い道のない知識ではありますけど。 バイク修理屋さんiは、ホンダの罠にヤラれないようにこの年式モデルってのはとっても重要なのです。
写真の左側は、三輪トライクの電装関連工事をしてる所です〜〜〜〜〜@ 元々6v仕様だったのを、12v変換して使ってました。 バッテリーのステーは溶接加工してありましたねぇ。(私が過去行なった仕事ですv) 結局、追加CDIハーネスはバッテリー左横部分にコネクタ類、そしてCDIユニットはフレーム上の旧IGコイルがあった所に収まってます。 すっかり忘れてたんだけど、レギュレターは旧Jogとかスズキ・モレなんかに使ってる、平型端子が4つ横並びになってるタイプでした〜〜〜〜@ 多分、これは費用節約の為にそこいらの部品取りスクーターから調達したんだと思います。 (もっとも放熱の点でも、設置スペース節約の点でもコレは有利なんですけどね) 追加ハーネスに付けた、アースリングはクランクケース背面のボルトにしっかり止めてあります。 点火系だけに限って言えば、AGCコイルとプラグ電極がアースになりますけど、どちらもエンジン本体にくっ付いてますんで。 (CDI仕様だとIGコイルもボディアースされていません。あくまで緑線ラインでアースしてます) もちろん車体ハーネスには、車体アースがバッチリとあるんだけど・・・元々ACGからの配線にはアースラインってのは付いてないのです。 なんか、どちらのエンジンも、ぶいぶいとしてはむしろ珍しく何の変哲もない「50ccカブ・ノーマルEg」なのです。 ボアアップとかの改造がナイんです。 そういう仕様のが2つも同時に、自宅に置いてあったってのが奇跡ですねぇ。
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