2009年07月のコラム
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●2009年07月27日(月)

本日のお題は、ホイールに付いてる「エアバルブ」でございます。

いわゆる空気を入れる口の事なのですけど・・・呼び方は「チューブレスバルブ」とか、「エアバルブ」など。
バイクのタイヤには、チューブを使うタイプが昔はほとんどだったのですが、現在はチューブレス化が進んでいます。
オフロードバイクや、ミニバイクの一部、それとスポークホイールのバイク位しかチューブを使うのはありません。

で、「チューブタイプ」と「チューブレスタイプ」それぞれのメリット・デメリットを考えてみます〜〜〜〜@

チューブタイプ
◎良い点・・・タイヤの空気圧が低くても使える、ホイールに密閉性が要求されない。
×悪い点・・・パンクに対して弱い、パンクした時にすぐ空気が抜けてしまう、パンク修理が大変。

チューブレスタイプ
◎良い点・・・パンクに対して強い、パンク修理が簡単。
×悪い点・・・タイヤの空気圧が低いと外れてしまうので使えない。


と言う事でして、ごく普通に使う場合には「パンクに対して強い」メリットが大きいので、チューブレスタイプの方がもてはやされています。
10インチ位の原チャリ(スクーター)だって、どんどんチューブレス化されていますからね。

しかし、モンキーちゃん辺りだとチューブタイプがまだまだ主流です。
これは純正が8インチと小さいサイズなので、タイヤ交換が困難ですからホイールが2分割出来る「合わせホイール」になってます。
これだとタイヤの組み込み時にホイールが分かれているので、とてもやりやすいのですv
8インチタイヤのバイクってのは、例えばヤマハ・ミントってのがありますけど、これだと普通の一体型ホイールです。
とにかくチューブを噛み込みやすくて、かな〜りタイヤ交換時には苦労する事があるのです。
この親切設計な合わせホイールの泣き所は、密閉性がありませんから必然的にチューブタイプのタイヤを使うコト。
と言う事でして、一般的には10インチ未満のタイヤでチューブレスってのは、あんまり無いんです。


チューブタイプを使うモノには、スポークホイールのバイクがあります。
このスポークホイールってのは軽量で耐衝撃性に優れていますので、オフロード車なんかでは一般的です。
それとスーパーカブなんかとか、ヤマハSRなどにも使われているのです。
乗り心地が良いってメリットがあります〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
これまた、ホイールに密閉性が無いので、必然的にチューブタイプとなるんですけどね。

もちろんオフ車やトライアル車だとそれだけではありません。
路面(コース)状況によって、タイヤの空気圧を低くして地面にベッタリつけてグリップ力を稼ぐ使い方をするのです。
もしチューブレスタイヤを使おうとすると、空気圧が低いとタイヤとホイールが保持できずに外れてしまいます。
それと、ホイールのフチ(リム部)をどこかにぶつけて凹ませると、チューブレスならば一気に空気が抜けて、タイヤ/ホイールが外れるという怖い事になるのです。
チューブタイプならば、少々空気圧が低くても大丈夫なんですね。
(もちろんあまりにも低過ぎると、さすがにダメですよん。タイヤとホイールがズレて、チューブがちぎれてしまいます)

実はこの点によって、クルマの場合でもラリー車とかではわざわざ「チューブ化」して使う場合もあるのです。
基本的には、オフロード=チューブタイプが向くってコトです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


とは言うものの、舗装路でバイクを使う場合はやはりチューブレスタイヤの方がメリットが大きいんですよね。
特にツーリングなんかに出かけた時、一番心配なのがパンクです。
チューブレスタイヤだと、もし異物が刺さった時でも空気が一気に抜けてしまう事は少ないんです。
という事は、走行中のパンクで転倒するってリスクも少なくなるのですね。
さらにパンク修理も比較的簡単に行えるので助かります〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


そして、モンキーちゃんにも近年のブームにより「8インチチューブレスホイール」が登場しました。
チューブレス化ってのは、まぁ一種のステータスみたいな高級感がありますv

しかし。安易にコレに飛び付くのはちょっと考えモノなのですよ。
前述の通り、タイヤ交換がやり難い点と、タイヤのラインナップが少ないって点があります。

特に流行の「ワイド扁平」仕様にしたい場合だと・・・使用タイヤはちゃんとチューブレスタイプでしょうか??
扁平タイヤの代表格はSTEADYの「B77(120/70-8)」なんてのがありますけど、この銘柄はチューブレスではありません。
ココをしっかり確認しなければ、とても困ったコトになってしまいます・・・・。
どこぞのショップで、このB77扁平タイヤ&チューブレスホイールのセット販売をしてるのを見掛けました。
もちろんチューブを使わずに組み込んであるのです。
これは完全に、走行上危険なレベルの「間違った組み合わせ」です。(判っててやってるかどうかは不明)

そもそもチューブタイプと、チューブレスとはタイヤの構造が異なります。
チューブレスはタイヤの縁部分(ビード)が強く、かつホイールに密着するようになってんです。
なので、チューブタイプのタイヤを、チューブレスで使うとどうしても「タイヤとホイールの保持」が怪しくなるのです。
(もちろん空気を入れれば、その時はちゃんとしてるように見えますけどね)
もし兼用できる位ならば、タイヤメーカーさんがわざわざ同銘柄同サイズで、TLとWTの両方ラインナップする事はないでしょうな。


話がだいぶそれますけど、4miniカスタム車の対応で一番困るのが、このような「根本的間違い」を犯しているのが多いのと、
その間違いをしてる方の認識・意識がものすごく低いケースがある事です。
間違いは正せばそれで済む問題なのですが・・・・中には自意識過剰で、全くこちらのアドバイスに耳を貸さない方も多いんです。
間違いを指摘するのはあくまで仕事として請けてるからですけど・・・人によっては「バカにされた」「ケチを付けられた」と受け止める方もみえます。
こんな状況になってしまうと、もうどうしようもありません。
買い物をする上で大切なのは、楽しく気分良くなっていただくコトだと思うんですけどね。
小さなバイクだと、オモチャ的な部分があってそこが魅力でもありますが、だからと言って遊び半分でやってもらっては困ります。
理由は言うまでも無く、乗ってるのはオモチャではない「人間」ですから、命が掛かってんです。
(しかも公道を走れば、運転者だけではなく周囲の人の命にも関わってくるのです)
この辺りは本来、運転免許を持ってる時点でしっかり認識が出来ていると見做して良いはずなのですが・・・・。
実情は、人によっては全くダメダメ。そしてそのダメダメ率が異常に高いのがミニバイククラスの特徴です。

※あくまでダメダメだろうが、私は警察でも正義の味方でもありませんので、干渉しません。
 しかし業務だろうがプライベートだろうが、他人のバイクをいじる上で責任が掛かってきますので、この手のとは関わらないようにしてます。
 もしお友達のバイクの整備をしてあげる場合には、ちゃんとこう言う点を踏まえた上でやんなきゃいけませんよ。
 当然、何か事故が発生した場合には各種法的責任はバッチリと問われますんで、大変なコトになっちゃいます。


話を元に戻します〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
魅力的な、チューブレス化でしたね。しかも8インチでの。
現在簡単に入手可能なチューブレスタイヤの銘柄は・・・ダンロップTT100(3.50-8)でしょう。
実はこのTT100には、同サイズで3種類のラインナップがあるのですv
TT100(無印)には「チューブタイプ(WT)」と「チューブレスタイプ(TL)」があります。
商品コードで言うと、WT:256289,TL:268107となってます。

そしてハイグリップのTT100GP(WT/商品コード:265411)が別にあるのです。
ちなみにロードインデックスはどれも46Jですよん。

興味深いのが、ハイグリップタイヤはチューブタイプのみなんです。
ちなみにこのサイズではBS製のBT-390もハイグリップがありますけど、これまたチューブタイプです。


その他のチューブレスタイヤとしては・・・キタコが斡旋してるDUROのタイヤしか見当たりませんね。
サイズごとのラインナップは以下の通りです。

 3.50-8(TL/35J)[品番:911-0035008(銘柄DM-1020 )/価格\4,515-]
110/80-8(TL/40L)[品番:911-1123008(銘柄DM-1020B)/価格\5,565-]
120/70-8(TL/44L)[品番:911-1123108(銘柄DM-1020A)/価格\6,300-]

このDUROを使えば、扁平チューブレス仕様が作られるんですな。
ちなみにDUROってのは台湾のタイヤメーカーでして、サイトは★こちらです★
不思議な事にタイヤメーカーのラインナップには上記のがありません・・・・特注品かも知れませんね。
同じパターンのでは10インチのDM-1107ってのがあるんですけど。

実は私個人的にはこのタイヤはあんまり好きでは無いんですv
使った事はあるんですけど、なんかしっくりこないような気がして・・・。
3.50-8のロードインデックスが「35J」なので、その辺りに要因があるのかも。柔い目なのかな。
(ちなみに速度記号は、J=〜100km/h,L=〜120km/hでございます)
もっとも、あまり8インチタイヤは選定幅が少ないので仕方ないんですけどねぇ。
ヨコハマのプロファイヤーってのがお気に入りだったんですが、ヨコハマタイヤは二輪用からとうの昔に撤退してます。


とにもかくにも、8インチチューブレスタイヤはTT100かDUROしか見当たりません〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


あ、ヤフオクで売られてるKINGS-TYREってのもチューブレスなんですけどね。
実はコレが私の、現在のお気に入りですv
メーカーサイトは、★こちらです★
ちなみにサイトの中身はズタボロなので、こっちのUSAサイトも併せて参照したほうが良いです。
この聞き慣れないキングスタイヤってのは、これまた台湾のメーカーです。
3.50-8(KT-932)と4.00-8(KT-903)がヤフオクでのモノみたいです。
※海外の業者から直接買える可能性はありますが・・・まぁ難しそうですな。
値段はアメリカのお店で約$18なので、今日は1$=\95だから日本円では\1,710-ほど。安〜いv
でも日本に持って来て、間に人が介在すると\6,000〜\7,000-位となってしまうんですけどね。


で、ここまで来てようやくテーマとして掲げた「エアバルブ」ですv
チューブレスホイールには必ず付いている物であります。
まずは写真の上半分をご覧下さいませ。

チューブレスバルブには、ゴムで出来てて押し込んで固定する「スナップ・イン・バルブ」モノが一般的です。
他には、金属で出来ててナットで締めこんで固定する「クランプ・イン・バルブ」があります。
このナット固定の方法は、ホイール内側で締めるのと、外側から締めるのがあるのです〜〜〜〜@

んでもって、長さとか形状にはまたイロイロと種類がありますね。
バイクでよく使われているのは、写真で言うと真っ直ぐタイプの「TR-413」と、L型の「PVR-70」の2種類です。
ちなみにTR-413はクルマ(乗用車)のホイールにも標準的に使われてるんですv

しかし小径ホイールなんかでスペース的な問題がある場合、必要に応じて真っ直ぐ・短いタイプのTR-412も使われます。
画像の物には金属カバー付きですけどね。(ちなみにこれは使用済みで交換したモノですんで、お尻は切ってます)

実はゴム製のスナップインバルブの方が歪みや衝撃に対して強く、また安価・軽量というメリットもあるのです。
その代わり経年劣化しますので、タイヤを替える時一緒に新品交換が推奨されてますv
特にL型のPVR-70はホイール回転時の遠心力が大きく加わるので、思いがけず劣化が進行しててびっくりするコトが多いです。
具体的には、エアバルブのゴムに亀裂が入り、空気漏れを起こします。根元部分が多いですな。
パンクしたと思って点検しても判らずに悩むケースもあるようです。
(ただしL型じゃないと空気が入れにくい場合が、バイクには多いんです。スペースが狭いので仕方ないですな)

ちなみに、スナップインバルブはゴム製と書きましたけれど、内部にはちゃんと金属の芯(と言うか骨)で出来てますよ。
電線コードみたいに外皮がゴムなのです。ぶ厚いですけどね。


クランプインバルブの方だとちょっとお洒落なのですけどね。
社外ホイールには、外締めの「JS-430」ってのが使われるようです。


※実は、マービック/OZ/マルケジーニなんかの有名なホイールでは、バルブ取り付け穴が8.3φです。
このJS-430が8.3φなので、補修用にはこれなのですv
ちなみに一般のホイールのバルブ取り付け穴径は、大抵が11.5φなんですよ。
(なので一番上の写真のエアバルブは全て11.5φのです。これじゃなきゃ困るので当たり前なんですけどね)
もちろんですけど、特殊仕様でもっと細いのとかもあるのですv

もちろん、スペース的な問題があって短いモノが必要なコトがあります。
今回もちょっとそういう事態になりましたので、早速在庫品を発掘してきました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
(引越しのドサクサで、所在不明となってたので随分苦労して探したのですよ)
エアバルブの出っ張り具合を短くしなきゃなんないので、必然的にナットは内締めとなります。

このナットの外締めと内締め、どちらが良いかってのは・・・
見た目がスツキリする「内締め」、タイヤの脱着のしやすい「外締め」で好きなのを選べば良いですな。
長〜いのとかでも内締めのもありますよん。
あ、この固定ナットは緩み防止策がとられてなきゃダメですよん。
(大抵はダブルナットです。社外のだとセルフロックナットのもあります)
ヤフオクなんかで出回ってるぁゃしぃメーカの製品だと、この点がいい加減だったりしますから要注意ですね。
緩み止め無体策品を使う場合には、まぁネジロック必須でしょうな。
(そもそも何でも安物を有効活用する為には、ちゃんとした知識に基づいた工夫が必要なのです。)

まぁエアバルブには色んな種類がありますから、参考に★こちらのサイト★でも見て下さい。

バルブコア、いわゆる「ムシ」と呼ばれるのは赤黒の2種類があります。
赤いのが耐熱性の高いヤツなのですv
これは、ホイールってのは走行時に温度が高くなりますね。(ブレーキもそばにあるし、タイヤも発熱する)
なので特に短いエアバルブを使う場合には温度が伝わりやすいですから、この耐熱性の高い赤コアを使うようになってます。
またコアにはショートタイプって書いてあるのがありますが、これも短いエアバルブ時には必ずこれと組み合わせます。
(実は普通の長さのバルブにも使えるんですv なのでショート一本化で共用してるコトが多いですな)


ちなみに、このエアバルブは非常に重要な部品です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
製造メーカーは、最も有名なのが岐阜にある「太平洋工業」の製品です。
パシフィックってブランドでして、圧倒的シェアを誇ってますです〜〜〜〜〜〜〜〜@
なんと、国内シェアは95%もあるらしいんですv

アレ?岐阜県って海が無いんですよねぇ。。。。。
海が無いのに何故「太平洋」かと言いますと、創業者が「小川さん」って方なのです。
でも小さな小川も流れていけば大きな川になり、そして広い海へ注ぐってコトで、海=太平洋だからとのコト。
さすが世界的企業です。なかなか夢があって良い命名ですねぇ。
どこぞのバイク修理屋さんは適当に名前付けてたんですが。大違いですね


今回の件名は、モンキーちゃん用8インチチューブレスホイールに使うってコトです。
これがまた悩むんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
とにかくブレーキとの間隔が狭いのなんのって。
ですから、エアバルブも普通に出ているのではダメですから、物凄く短い物が必要となりました。

で、取り出したのがこの超ショートバルブですv
先ほどの参考リンクに載ってる345075ってのですが、これが実用性も考えると最短のモノです。
ちなみに実測で、ホイール面から飛び出る寸法はキャップ込みで19mmしかありません。


しかし、特殊なエアバルブにはもっと短いのもあるのですv
フラットタイプのバルブでして、これはクロカンとかラリー車なんかに使うモノです。(バイク用じゃないけど流用okです)凄まじいばかりの短さで、飛び出し寸法はキャップ込み6mmなのです〜〜〜〜〜〜〜〜@
もちろん空気圧点検・補充時には、このまま直接エアチャックを突っ込めません。
専用のエクステンション(延長)が必要となります。
ここが実用上の弱点なんですけどね。
ちなみにエクステンションを装着すると隣に写ってるTR-413と同じ長さとなりますので、結構厳しい状況です。
ドラムブレーキ仕様の8インチモンキーだと、エアチャージ時の寸法が問題アリなのですよ。
(ブレーキドラムが結構大きいので、邪魔になるのです)

そもそも、このフラットタイプってのは激しいクロカン走行で、エアバルブを岩とかにヒットしない為のモノなんです。
出っ張ってる部分ってのはどうしても当たり易いですからねぇ。
もしエアバルブをヒットして折れてしまうと、急激にタイヤの空気が抜けて危ないです〜〜〜〜〜〜〜〜@
折れにくいように、スナップインバルブを使うってのがセオリーとなってる位です。
まぁ見た目がオシャレでエアバルブの存在が控え目になるメリットで、使ってる場合もあるようですが。

ちなみに写真にはエクステンションと、収納ケース(キャップ回し付き)をセットにしてあります。
本当ならばこれら3点は別々に買わなきゃなんないですけどね。

まぁもしもの為ってコトで、並べてみたんですv


スナップインバルブで一般的に入手しやすいTR-412ですけど、こちらも寸法を測っときますね。
キャップ込みで、30mmでございます。
TR-413で同じキャップ付だと40mmですから1cm違うんですな。
L型のPVR-70では同25mm(高さだけですんで参考程度にv)

おやおやおや。
判る人にだけ判るってんですが・・・実はこの写真のTR-413(長いの)はパシフィック製じゃありませんv
とあるルートで安くまとめ買いした、イタリアのWONDERってタイヤメーカーのです。
信頼性の点では正直未知数なんですけどね。悪くは無いと思います。
これは、原チャリなんかでタイヤ交換時に「オマケ」で交換する為に仕入れたのです。
キャップが短くて小振りな点はとても気に入ってます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
(ちなみにこの短いキャップを付けての寸法は35mmです。5mm短くなりますですv)


と、丁度キャップの話になりました。

このキャップってのはいつの間にか無くなってるコトがありますねぇ。
実はバルブコア部分ってのはホコリ等の異物を大変嫌いますから、保護用に必ずキャップを付けといて欲しいのです。
(キャップの無いまま乗ってるバイクは、ロクにメンテされてないと思ってイイです)

また、このキャップってのはアクセサリーとして手軽に色んなのと交換したりしますね。
比較的値段も安いし、交換に手間が掛からないからでしょう。
金属製の豪華なのとか、サイコロ型とかブタさんの形のなど面白形状のなんかもあります。
また小型のエアゲージが内蔵されていたり、ピカピカ光るのとかもありますね。

しかし、この時には是非気を付けて頂きたい事柄がいくつかあります。


まず第一は、キャップの材質です。
アルミ合金のとかで多いのが、エアバルブは真鍮製ですけどこの材質との組み合わせによりネジの噛み込みを起こす事があります。
ガッチリと固着してしまって、外せなくなっちまうんです。
これを防止するにはあらかじめネジ部分にちょっとモリブデングリスを塗布しておく対策が必要です。
もちろん塗りすぎは禁物。折角のホコリからの保護って役目が台無しになりますからね。
・・・黒く汚れるのがヤダって方が居るでしょうな。
我侭だと言ってしまえばそれで終わりですけど、でもそもそもキャップ交換の目的は「オシャレ」だったはず。
なので、黒く汚れないようにするには、ぶいぶいでは塗布するグリスに「有機モリブデングリス」を使うんです。
このグリスはかなり高価で、スクーターの変速プーリー(ウェイトローラー)用に使ってます。
黒くないのでバッチリです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

もちろんこの為だけにわざわざ買うってのは、抵抗がありますな。
当店ではスクーターもヤるからこそ、あるんですけどね。
とにかく物事へのコダワリってのを追求すると、結構大変ですよ。


第二として、使用エアバルブの都合です。
前述した通り特にL型のバルブは、遠心力の影響を受けやすいんです。
そしてスナップインバルブだと常時たわみつつプルプル震えてます。
と言う事は、長い寸法のエアバルブを使ってる場合にもキャップ重量の影響が大きくなるのです。
なのでキャップに重量のあるモノを使うのは避けた方が良いですね。
(例えば光るキャップとか、スチール製のとか、でかいのとか)
一応、表向きには「使えませんよ」って言ってますです。
もしどうしてもL型で重いキャップを併用したい場合は、クランプインバルブへの換装をオススメしてます。
これでも本当は良くないんですけどね。(加わる力自体は大きい事に変わり無いんです)
まぁホイールバランスにも影響しますから、キャップ選びの際にはこの点もお忘れなくv

「余計なコトをせず、素直にプラスチックのを使え」と言ってしまえば簡単なんですが。
シンプル・イズ・ベストってのはある意味、真理だと思いますv
でも、オシャレカスタムってのはその余計な事が大事なんで、まぁその分はちょっとだけ頭を余分に使いましょう。


第三もありますよ。
アルミ製のオシャレなキャップってのは、手軽に交換できる点でアクセサリー用品としてあちこちで売られてます。
製造メーカーもまた、星の数ほどあるようですね。
しかし、その中にはトンデモレベルの粗悪品がまた多く出回っているんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

最初の写真の左下をご覧下さい(スクロールするのが面倒ならば、思い出して下さいね)
実は、こんなセコい部品であるキャップですけど、中にはゴムパッキンが入ってんですv
このパッキンは真ん中に、バルブコアの逃げの為の穴(または凹み)があるのです。
ちゃんとした製品だと、キチンとバルブコアを逃げてますから、空気の遮断はバルブコアで行ってます。

しかし。
粗悪品の場合だとこのパッキンを、汎用のOリングで誤魔化してんですな。(Oリングは工業規格品にもあるのですv)
でもこの部分のパッキン寸法ってのは、実はかなり特殊なのです。
外径が大きく厚みもあり、そして内径もまたでかくて潰れ代は少な目なのです。
こんな都合の良いものは規格品のOリングにはありません・・・・・。(大抵は内径が小さ過ぎ傾向)
だからちゃんとしたメーカはオリジナルな平たいゴムパッキンを使っているんです。
つまり、キャップを締めこんで行くとOリングの潰れ具合によってバルブコア部分を微妙に押しちゃうんです。
すると・・・・タイヤの空気の遮断は「キャップ」が行ってる状態になるのですよ。
そもそもバルブコアってのは内圧が加わる方向ではより遮断するような設計になってんです。
しかしキャップで空気圧が止まってると、そういう訳には行きません。
高い圧力が加わるほど、持ちこたえられなくなるんです。

具体的な症状として、「何となくタイヤの空気の減り具合が早い」とか「突然空気が減るようになった」などですね。
そして悪い時には悪い事が重なるものでして・・・・・
パンク修理をしようとしても、全く漏れ部分が見付かんなくて非常に悩みまくるケースがあるのです。
大体、エア漏れチェックをする時ってのはまず空気を補充しますよねぇ。
つまりその時に、「真犯人」であるキャップを外してしまうので、判らなくなっちゃうんですv
下手をすると見込み修理として、タイヤを新品交換してしまったってコトもあるでしょうな・・・・・。
しかし、それでも直らない・・・ひょっとしてホイールかな?なんて発展したりして。でも直んない。
一体、幾ら無駄な費用と時間が掛かってしまうんだろう、と考えるだけでゾッとしますね。

原因としては、たわいもないコトなのです。
この事例ですと、安くてどこにでも売ってるようなオシャレキャップですからね。
解決策はキャップ交換ですから、作業難易度は・・・初心者okレベルですな。
しかし実際の修理ではこんな簡単な原因の故障でも、診断するのに非常に難しいってコトに出くわす事もあります。
この辺は経験値がある程度高くなった時点でこそ陥りやすいワナみたいなモノなんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

バイクでも何でも、修理をする技術ってのは、とにかく経験値を積み重ねるに尽きるのです。
色々な事例に出くわして悩み、解決して行って場数を踏んで、始めて自分の経験となるんです。
もちろんその効率を上げるのに、このような故障事例紹介などの情報を仕入れとくと更に良いんですv
それと、修理の難しさ、奥深さってのもちゃんと徹底的に認識しなければなりません。
ナメて掛かってると大間違いなんです。(←とても重要!)
知識と経験こそが、修理する時に使えうる最大な武器となるんです。


ちなみに、キャップに付いてはその辺のホムセンに売ってますので容易に入手可能です。
カー用品コーナーを見て下さいね。
バルブコアだけ交換する事はあまりありません。先っちょが曲がっちゃってる時位かな。
(本当ならば、こんな時はエアバルブ自体を交換した方が良いんです)


で、エアバルブのお値段に付いて。
実はここでもいろいろな種類のを紹介しましたけど、入手ルートは色々なんです。
私の場合はタイヤ整備関連の問屋さんが多いんですけどね。
(パンク修理材とかバランスウェイトとかもこのルートで仕入れてます)

正統派の調達ルートは・・・・バイクの純正補修部品ですv
例えばヤマハですとこんな感じですね。
TR-413のバルブは品番:93900-00022/\441-です。XJR400Rの補修部品です。
L型のPVR-70だと品番:93900-00041/\746-なのです。Jog(鉄ホイール)
その他のバルブタイプはちょっと判りません。

う〜ん。お値段が随分と違いますねぇ。補修材料としてのはこんな高くないですv
補修部品で調達すると、かなり割高となってしまいますな。
むしろこの価格が本来であって、別ルート調達が特別なんだとは思いますけど。

まぁユーザーさんに直接関係のある小売価格ですと、はっきり言って「値段が決まっていない」んですよ。
私のトコでも幾ら貰って良いのやら、さっぱりワケわかんないですからねぇ。
元々エアバルブ単品で売るってコトはほとんど無いんです・・・・・。
ちなみにこの手の小物補修パーツってのは、100個とか1000個単位で大量仕入れすると仕切り単価は大幅に安くなります。
ネジとかプラグなんかも同様ですよ。まさに、量り売りの世界です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
こういう点がまた、小売価格設定が難しくなるんです。(仕切り価格を基準に計算する事も出来ません)

なので、販売価格はお店によりマチマチなのは仕方ないと思いますね。
私のトコではエアバルブはあくまで補修材料としての扱いで、小売商品としては在庫してません。
まぁオマケ用に仕入れた伊WONDER製TR-413バルブは適当に値段を付けるとすると1個\120-ですよv
(ようするにドリンク1本分です〜〜〜〜〜@)
確か200個位はまだあったような。
L型PVR-70も少し在庫がありますけど、こっちの小売価格はヤマハ準拠としてます。


ちなみにこのコラム書きながら、写真のバルブの価格設定でず〜っと悩んでますv
なにせクランプインバルブ2点は特殊なモノ扱いですんで・・・。
一応、非公開ですけど基準のお値段はあるんですけどね。(仕入れた以上、当然なんだが)
未だに結論は出ておりません。

●2009年07月25日(土)

久々に、バイクネタに戻ってまいりました〜〜〜〜〜@


今回は燃料ホースのお話です。
バイクの修理や改造で必ずと言っていいほど使うパーツなんですが・・・・
でも、中々このような小物パーツに付いては入手とかが面倒なので、テキトーに済まされ勝ちですね。

巷でよく見かけるのが、ホムセンでも売られている「ピンクの透明チューブ」です。


こんなのですね。
もちろんホムセンでは量り売りと言うか、切り売りです。
これを一巻き買うとなると・・・サイズによってかなり値段が違うんですが、
内径5φが一巻き50mで、それが約\5,000-位です。


しかし。
このピンクチューブは「燃料ホース」ではあるものの、材質がポリ塩化ビニール(PVC)でして劣化しやすい特性があります。
まぁ実際には、カチカチに硬化したり色が変わってしまったりするんです。
もちろんですけど、ガソリン等や溶剤で溶けてしまうってコトはありません。
(溶けちゃったら、燃料ホースとして使えない)



ついでにオマケとして、社外ブリーザーホースなんかに良く使うテトロンメッシュホースについて。


こんなモノであります。(色は透明うす青のもありますけど)
正式名称は、「テトロンブレードホース」と言いまして、テトロンってのは糸の部分です。
ちなみにホース本体は、軟質塩化ビニールですよん。
(実は耐油性・耐温度性はありません〜〜〜〜@ でも、使っちゃってるんです)
本来は耐圧性を重視したポンプ配管用(お水)などに使うんです。
耐薬品性もあんまりないので、ごく薄いのならば通しても良いという条件付きです。
・・・だから、社外のブリーザーホースってのはすぐカチカチになるんですよ。


PVCと言えば以前ダイオキシン問題ブームで、悪者としてヤリ玉に挙がってましたねぇ。
燃やすとダイオキシンが出るぞ、死ぬぞ、みたいな感じで。
確かこのブームは90年代頃だったかと思いますv
実際は焼却する時の温度の問題でして、温度が低く不完全に燃焼させると公害が発生しやすくなるのは何でも一緒だったりするんですが。
(この温度の問題で、家庭用・学校などの簡易焼却炉が廃止されて行ったんです。元々危ないですし)

ダイオキシン問題ってのも実は、ちゃんと基礎知識を仕込めばその実態とは何ぞやってのがあるんですけどね。
なんかよく判んないけれど、ヴェトナム戦争で使われた枯葉剤に入ってる「史上最悪な猛毒物質」なんて言われてたんですが。
でも実際は、もちろん体に良いものではないけれど、そんな酷い猛毒の極悪物質ではないのではないかとされておりますです。
まだまだ不明な点が沢山あって、一概にどうだと言えないそうな。


それと環境ホルモン問題でも騒がれました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
とは言うものの、このPVCを製品として使う上で必要な可塑剤(柔らかくする添加物)が問題となったワケでして。

塩化ビニールはソフトビニールとか言われてて色んな用途に使える便利な材質ですから、それだけ身近な物に使われてんです。
耐水性/耐酸・アルカリ性/耐油性/耐溶剤性が優秀で、難燃性かつ電気絶縁特性も優れてて安いんです。
だからこそ、問題になった(された)りしたんですけどね。


でも、このピンクチューブってのは使いにくいんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
比較的短期間で硬化・劣化してしまうので、後々が不便だったり。
もっとも改造キットなんかでは良くこのホースが入ってたりするんですけどね。
(あんまり耐久性とか考えていないのかも?)
まぁ劣化したらこまめに交換すりゃ良いですし、中身の通り具合が見えるってんで試作用としてなら都合良いんですけどね。
製品版としてならば、やはりそのまんまで長く使えた方が良いのです。
ちなみにキャブのエアブリーザー用とかオーバーフローチューブとしては良く使います。
(ココは細いのが必要なので安く手軽に使えて都合が良いし、万一脱落しても影響が少ないから)


なので、ぶいぶいでは燃料ホースと言えば、耐ガソリン性のゴムホースを使っておりますv
ようするに、ごく普通にメーカーさんが使ってる物なんです。

実は燃料供給系統ってのは、漏れとかは絶対に許されないのです。
火災等の事故の原因となり危険ですから。
もちろんですけど、その他の不具合でもバイクが動かなくなっちゃうんでしっかりやっとかなきゃならない部分でもあります。

で、この手の燃料ホースの入手方法は、社外パーツメーカーさん(デイトナ、キジマ辺り)がアクセサリー用品として販売してます。
品物にもよリけりですが、大体1mずつの小売で\1,000-程度だったかと思います。
(大体、ホースクリップとか付いてますね)
ミニバイクサイズだと、ホース内径5〜5.5φ位ってのを良く使いますv
しかし問題なのが・・・種類があんまり選べないんですな。

なので他所と違うぶいぶいコラムらしく、入手ルートをちょっと違うのを紹介しちゃいます〜〜〜〜〜〜〜@


実は、知る人ぞ知るって感じなんですけど、バイクメーカーが純正補修部品として「バルクホース」ってのを出してます。
私はこの手のモノに関してはホンダ派なのですが・・・・。
新しい目なバイクのパーツリストの最初の方に、バッチリと載ってますよ。
「ホース」と「チューブ」の違いなんですが、これは外観での判別でゴツいブレード「ホース」(コットンメッシュの)に対して、ごく普通のゴム「チューブ」ってコトみたいです。
この辺りってのは大事だと思うんですけど、どこにも説明が無いんですよ。
部品品番としてはこんな感じです。


9500▲▲▼▼▼0M

まずは最初の(1文字です)=種別
1:燃料用,3:ビニールチューブ,5:一般用 とっなてます。

次の▲▲(2文字です)=内径コード
30〜80,14,17:概ねの内径。(50=5.0mmφ。但し55=5.5φと5.3φ,75=7.5φと7.3φがあります)
※例外として、11(11φ),91(12φ外径15mm),92(12φ外径16mm),12(12φ外径17mm)
ちなみに上のは燃料用&一般用チューブの法則です。
ビニールチューブでは内外径セットのコードとして複雑な表記となりますので、書ききれずに省略します。
(つーかビニールチューブならばホムセンで買ってくりゃokじゃないのかな・・・と思う)


そん次の▼▼▼(3文字です)=長さ
001:1m,003:3m,008:8m です。大抵買うのは1mですね。

ハイフン以降の(1文字)=種類コード
燃料ホース   5:ブレード内部で黒色、2:ブレード外部で赤色(3.0φのみ)
燃料チューブ  6:黒色、3:赤色(3.0φのみ)、4:灰色+赤線(3.0φのみ)
一般用チューブ 1,2:灰色、3,5:黒色
ビニールチューブ 1:透明、2:黒色、3,6:うす赤、7:うす黒


と、ちょっと判り難いのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
もちろんですけどおのおののサイズのラインナップは限られております。
なので品番から外観やサイズとか用途とかはこのルールで判りますけど、欲しい目的サイズでのオーダーってのは無理ですv
あくまで、あらかじめラインナップされているサイズの中から選ぶようになっているのです。


なので、良く使うお気に入りなのが丁度取り寄せてて入荷しましたのでピックアップしときます。
「ぶいぶいお奨めホース」だと思って下さいねv


コットンメッシュの燃料ホース(内径5.3φ/外径10mm,1m入り)
品番:95001-55001-50M,参考価格\1,260-
★これをオススメしております★


参考用オマケとして、今回オイルチューブの補修用に取り寄せた「一般用ホース」(内径5.5φ/外径10mm,1m入り)
品番:95005-55001-20M,参考価格\661-
※燃料用として使ってはダメです〜〜〜〜@ ホンダさんが使うなって言ってます。
ちなみに、燃料用の同寸チューブは品番:95001-55001-60Mです。
「50M」が「60M」になってるってのがチューブの証ですね。
価格はちょっと判んないけど多分上の2本の中間位だと思います。大体1,000円前後でしょうか。



ちょっと品番ルールのおさらいをしてみますv
まずは本命の、ゴツイ燃料ホース。
品番が、95001-55001-50M、ですね。

95001-なので「燃料用」です。※これ重要
次の55001-なので、「内径5.5φ(又は5.3φ)」の「1m」です。
(ちなみにこの内径のならば、3mのや8mのも用意されてます。どれだけお得なのかは不明ですけど)
そして後の50Mってのが、「ブレード内部で黒色」・・・つまり黒いホースだよってコトですな。

参考用に載せた一般用のは、品番:95005-55001-20M、ですね。
先ほどの燃料ホースと違う部分だけ強調してますv
最初の「1」が「5」なんです。これが一般用チューブ、つまり燃料ラインに使うなってコトになってます。
(ようするにここが1ならば燃料用に使って良いんですv)

最後の50Mの「5」が「2」になってる部分で、ホース/チューブの違いってのだと理解せよと。色の区別は3.0φのしかありません。
(ようはここが5ならば、ゴツくて高級感のあるブレードホースだってコトなんですv)
・・・ここが判りにくいポイントなのですねぇ。つーかちゃんとホンダが説明しとけよなー。



燃料チューブとしてはキジマから出てる、品番:105-063,\1,050-(寸法は内径5.0φ/外径9.0mm)が同等品です。
もしくは、品番:105-064,\1,050-(寸法は内径6.0φ/外径10mm)ですね。丁度欲しい5.5(5.3)φがないのが残念。
でも、どちらもクリップが幾つか付いてますんで単純に「高い」とか思っちゃダメですよんv

取り回しがキツくて途中で潰れちゃいそうな場所とか、付近に干渉する部分があり保護しなきゃなんない場合にコットンメッシュのブレードホースはとても重宝します。
(本当は保護用に、金属のスプリングみたいなのを付けるんです。こすれて穴が開くとマズいですから)
無駄に「高級感」を演出できるのも良いですねぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
本来ブレードホースってのは内圧が掛かる所(燃料ポンプ付きのとか)に使うんですけどね。
ちなみにこれは同等品ってのの社外品はあまり見かけた事はありません。
強いてあげれば、オイルクーラーのラインに使う内径の太いヤツでしょうか。
ホンダのバルクホースでは内径8.0φまでラインナップされてんですけどね。(価格は失念しました・・・)
ちょっとホースが固いんで取り回しに難アリな部分があるのですけど、実は固いのは外皮のみで内部は柔らかいのです。
通常はごく普通の燃料「チューブ」の方を使うのです。
差込部付近で曲げて使う場合では、柔らかく取り回ししやすいチューブの方が抜けにくいですからね。
しかしぶいぶいでは、この「無駄な高級感の演出」を結構重視してたりするので、取り回しの許す限りブレードホースがお気に入りなんです。

ちなみにクルマ用の補修部品での燃料ホースもあります。
が、しかし・・・どれも大抵はかなり固くて丈夫に作ってありますので、バイクには使いにくいですな。
大体インジェクション仕様車ばかりなので、燃圧が掛かる前提で耐圧性がとても高いんです。
間違っても使用中にスッポ抜けてしまってはイケマセンからねぇ。


それと肝心な、ホースクリップです〜〜〜〜〜〜@
これもアクセサリー品とかを購入しても良いんですけど、丁度サイズ的に合う物を探さなきゃなんないですね。
なのでぶいぶいでの常套手段として、ホースとセットで合わせて流用しております。
写真右側で、「平板状」のと「針金状」のがあると思いますが、どちらも写真のホースに適合します。

平板状のモノ
品番:95002-41050-04,参考小売価格\52-(外径10φ、1個入り)
針金状のモノ
品番:95002-02100,参考小売価格\36-(外径10φ、1個入り)
★これらもまた、ぶいぶいオススメのグッズです★


まぁどっちを使うのかは現物に合わせりゃokです。差し込む側の口形状(というか差込部分の長さ)によりけりですから。
でもコットンメツシュのホースの場合は外皮が固いんでクランプが強力な平板タイプのクリップを推奨します。
ちなみに平板状ので、同等品はキタコ・コンビニパーツから品番:0900-995-08004,\157-(2個入り)ってのがあります。
針金状のは・・・キジマの品番104-224,\315-(10個入り)とか色々です。
大抵、バイク用品店に行くと吊るしでこの手のモノは売ってんですけどね。

純正補修部品流用しても、意外と割高になんないってとこがミソなんですv
でも小物のみで部品注文しても、結局配送コストなんかの都合があるのでダメですよん。
あくまで、何かでかいモノを買う時一緒に頼むってのがコツです。
(しかしそのお陰で納期が余計に掛かっても知りませんけど)
「部品が来たよ連絡」一発で軽〜く利益分が飛んでしまいますからね。


まぁこう言う情報ってのも、飯のタネではありますから本当はヒミツにしとくべきなんですけど・・・・。
なので「ぶいぶいコラムで仕入れた」コトだけを覚えといてくれれば、活用して頂いて結構です。
酷い奴になると、私から聞いたネタを完全に自分オリジナル主張しますからねぇ。
人間性を疑っちゃいますです。(つーかこんなことが続けば、二度とネタ提供できなくなるんですけど)

燃料ホースだって、店舗では切り売りしてましたし。
確か単価は・・・コットンメッシュのが\180-@10cm位だったかな。
これでもかな〜り上乗せ利益分は控え目なんですけどね。



それと、補足しとかなきゃなりません。
写真の下半分は、丁度手元にあった「旧カブに付いてた縦キャブ」なんですが・・・・
試しに燃料ホースと、ついでに一般用チューブも、このキャブの燃料口に突っ込んでみた図ですv
ピッタリなんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
(つーか合うサイズのホースを取り寄せてんだから当然なんだけどね)
いわゆる、サイズ選定のお手本です。
この位に差し込み部分が膨らんでる具合が、いわゆるドンピシャな寸法ってコトです。

差込口部のサイズは、ベース太さが実測6.05mmφで、抜け止め部の最大径が7.2mmφですよ。
大抵の小型キャブはこのサイズだと思いますv
これよりちょっと太い程度ならば、ホースは肉厚でプニュプニュしてますから伸びて対応します。
※当然ですけど、キャブ側だけではなく、反対側のタンク/燃料コック側のサイズも合わせて検討しなきゃダメですv
ちなみに、このキャブで燃料ホースを使うんならばホースクランプは針金状タイプの方が良いでしょうな。
差込部分の長さにもっと余裕があれば、平板状タイプがピシッと使えるんですけどね。


これより細い口ならば・・・チューブ内径自体を、もちょっと細いのにした方が良いですね。
写真で言うと、ドレーンとブリーザーの口の所です。
差込口のベース径はそれぞれ4.55φと4.02φ(実測値)ですから、内径5.3φのチューブでは太過ぎです。
サイズ選定方法は、差込口のベース太さ(基本となる部分の太さ)から1ステップ細いホースを使うんです。
この場合だと基本的にはそれぞれ4.0φと3.5φのホースを選ばなければなりませんね。
ホースの差込みが緩くて、クランプのみで抜けないようにしてる使い方はあんまり良くないですよ。
どうしても隙間からの漏れが生じますし、そもそも走行中に抜けてしまうと悲惨です〜〜〜〜〜@

反対に、無理矢理細いホースを突っ込むのも、出来れば避けたいですねぇ。
中を流れる液は、内径が太い方が流量的に有利ですし。
それに・・・耐ガソリン性が高くても所詮ゴムなので、経年劣化すりゃヒビ割れとかも起こす可能性があります。
これを伸ばして使ってればどうしてもヒビ割れ→裂けるコトになり兼ねません。
せいぜい1サイズupに留めるのが良いでしょうな。(10mm以下のサイズならば、1サイズ=0.5mmと思ってok)

ここではキャブ側でしかサイズを見ていませんので、実際には燃料コック側との兼ね合いも考慮する必要があります。
都合良く同寸法だったら問題ないんですけど、大抵は多少の寸法の違いがあるモノです。
この場合、チューブの取り回しが長い場合は太い目の方、そうでないなら細い目の方で妥協しなきゃなりませんね。
なので現物合わせでどうしても仕方ない場合以外は、サイズ選定はビシッ!と決めたいんですv
その為に、0.5mm単位で細かく選べるバルクホースを紹介したのです〜〜〜〜〜〜〜@


ネットゆえの注意書きですけど、この写真はあくまで「寸法選定上のサンプル」として突っ込んでみた図です。
実際には、一般用チューブを燃料ラインに使ってはイケマセン。
さらに燃料ラインには必ず抜け止めクリップ(ホースクランプ)を付けましょうね。


それとオマケ事項です。
このような補修材料ってのは、必要な時にその分だけ注文するのではなくて、あらかじめ余裕を見てストックしとくモノです。
部品単価自体は小物なので安いんですが、使いたい時に丁度良いのがあるってコトの「価値」を考えなきゃダメ。
もちろんですけど、ショップとかに常時ストックがあるのならそこを利用すれば済むんですが・・・・現実はなかなか難しいでしょう。
特に小さいネジとかクリップ関連ってのは、組みたて時に無くしたりひん曲げて損傷したりってコトは良くあります。
チューブ/ホースや配線に関しては、長さに付いて同様のコトが言えますね。
この時に必要数キッカリしか入手してないのと、あらかじめ余分に注文しとくのとでは作業効率が全く別物になります。
運命の分かれ道ってヤツですv
もちろん使わずにお蔵入りにすれば、その分管理する手間も掛かりますけどね。
ある程度仕方ないと割り切りも必要になって来ます。
もちろんですけど、ほとんど使用する見込みのない物までいちいちストックするのは無駄です。

アクセサリーの取り付け作業を煩雑にする方ってのは、ネジとかステー材料類はまとめ買いしとかなくては非効率的です。
いちいち必要な寸法を測って都度買いに走るなんてのは・・・考えただけでゾッとしますねぇ。


材料だけではなく、道具に付いても同じようなコトが言えるんですけどね。
特殊なモノで使う状況がごく限られてる高価な道具は、もちろん使う時に調達すべきです。
だからって、汎用の工具では大抵ズラ〜っと色んなサイズのをセットとして最初に揃えておきますよね。
「あ、12mmのソケットが無い」「今度は14mmのがいる」と分解作業をして行く都度、調達に走りますか?
こういう、そのうち必要になるかも知れないモノってのは、あらかじめ用意しといた方が良いのです。

この辺りの判断ってのは、最初のうちはなかなかうまく出来ないかも知れません。
でもよ〜く考えつつ、また経験を積んでって、少しずつ上手になって行くしか方法はないんです。


なんか久々の「お役立ち記事」になったと思います。

この手の細かい流用ワザとかは、とにかく台数を沢山処理する状況でないとネタの仕入れもままなりませんねぇ。
私だってショップを始めてから開拓したコトが沢山あります。
なので、良いバイク屋さんとのお付き合いってのは大事ですよん。
特に自分でヤル派の方にはこういうルート開発も、すごく必要なんです。
プライベータにしか出来ない事、ショップにしか出来ない事、それぞれ別々にありますからね。
(例えば今回の小物部品関連とかは、効率を考えるとショップならではの分野でしょう)
こういう部分は、上手に利用したい所ですv
もちろんプライベータ同士、マニア同士の交流で情報交換をするのも必要です。
これらはひとえに「良い人間関係の構築をする」コトになるのですが・・・・これは機械みたいに単純ではないので難しいですな。

そのような人付き合いの煩わしさが苦手な方は、自分一人でがんばって情報収集しなきゃなりません。
ネットとか駆使して努力するのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


これはやはり、ぶいぶいコラムをこまめにチェックして活用するのがオススメですv
過去ログに関してはちょっと調べるのが大変なんですけど、全てこのページから辿って行く事は可能です。
あっちこっちにネタや情報が散発してるんで、まとめてあれば本当はとても良いんですが・・・・・。
検索機能は残念ながら使えないと思います。
記事に関しては全てcgi上で表示される、データファイルとして存在してるんです。
それゆえ、(本来ならば公開しないような)ナイスなネタや情報がこっそり混ぜてあったりするのです〜〜〜〜〜@

●2009年07月21日(火)

では、続きです。
タイトルは「扇風機を解析してみるぞ」の巻き。


扇風機ってのはかな〜り古くからありまして、明治時代にアメリカで発売されました。
モーターでファンを回して風を送る。
この機能は未だに変わっておりません。
例えば照明器具なんかだと、最初はガス灯など、次に白熱電球が主流となって、その次は放電管(つまり蛍光灯)。
そして現代から未来に向けて、今度は半導体へとどんどん変わってってます。

しかし、日本で一般家庭に普及しはじめたのは大正時代からなんです〜〜〜〜@
とは言っても、やはりずいぶんと古いですな。
この時代の扇風機は羽根の材質とかモーターの仕組みとかは現代のとは違うんですけどね。

そして昭和30年頃に、現代の扇風機と同じ仕組みのモーターとなりました。以降、そのまま続いてます〜〜〜〜〜〜〜@


実は、その後にも色々とコマメに進化してたりするのです。
しかし、結局の所は一発企画モノの域を出ずに、基本的構成までは変わらなかったんです。

その企画モノってのは・・・・
操作スイッチですな。
昔はメカニカルスイッチ(機械仕掛けのスイッチね)だったのが、電子式タッチスイッチ搭載!ってのが流行ったコトがあります。
まぁ新技術的なので、物珍しさとかハイテク感で、ちょっとしたブームにはなったのですが。
しかし、ちょっと落ち着いてみると、たかがスイッチを押す「力」の大小ってのは問題にならないってコトに気付いちゃったんですよ。
思いっきり力を入れなきゃなんないワケではないので、触れるだけで回った所で何ら恩恵が無いんです。

まぁようするに高級感を演出したかっただけみたいですけどね。
ユーザーにとってみれば、商品が無駄に高くなるだけでメリットが無かったんですけど。
(しかも真の高級機器としてエアコンが登場しちゃいましたから)

その他には、これは現代にも残ってますけど「リモコン化」でしょう。
最初の頃の製品は有線リモコンだったんです。
製品によっては、別売りオプションで本体価格を抑えてたりしました〜〜〜〜〜〜〜〜@
実はリモコンによる遠隔操作ってのは、結構便利なんです。(人にも寄りけりですけどね)
扇風機ではないけれど、テレビにリモコンが付いたのはまさに一大革命的な出来事・技術進化だと思いますv
これは後に、赤外線によるワイヤレスリモコンとなりましたv

それと・・・タイマーでしょうか。
寝る時にタイマーを掛けて、2〜3時間で自動的に切れるようになったんですね。
これもリモコンと同時期位だったかと思います。
タイマーの作動はゼンマイ方式からモーター方式/電子式へと変遷がありますけど、機能としては基本的に同一です。

現在の目玉機能として「マイナスイオン発生回路搭載」ってのがありましたねぇ。
このマイナスイオンってのはちょっとしたブームにはなったのですが・・・いわゆるエセ科学の産物です。
そもそも、そんな名称のイオンは定義されていませんので。
家電商品ってのは、なんか大げさな表現・売り文句が平気で横行してるんですよ。
「AI搭載」だとか「ファジー理論コントロール」だとかも同様です。
どこまでこのような誇張表現が許されるのかは判りませんけれど、まぁ話半分で聞いとくに越したコトないです。


タッチスイッチみたいな「電子化」の流れは、結局コントローラーにマイコン搭載って形になりました。
このお陰で赤外線リモコンもスムーズに付加できましたし、リズム送風とかの制御も可能となりました。
更に調子付いて、首振りメカのモーターを独立させて、あちこち自由自在に風を振り分ける芸当をこなした製品も出ましたね。
安全対策ってのでタッチスイッチ機構が生き残ったのもあります。
運転中の扇風機の羽根は触ると危険なので(子供が事故になった例はいくつもあります)、ガードに触れた瞬間非常停止を掛けるのですv
もっとも感度が良過ぎて、無線機の電波とかで誤作動しちゃったりもしてましたけどね。
この事故防止策に付いては、前面の網の目を細かくするとかの基本的な対策で取って代わられました。
(レースの安全カバーなんかもあります。ちょっと風量が犠牲になるのが難点ですけど)


それと忘れてはいけないのが、首が伸びるようになったんです。
扇風機の使用状況ってのは、日本間だと基本的に床近辺に人が居ますので、低くなきゃなんない。
しかし洋間が普及しだすと、人間の位置が高くなったのでそれでは低すぎる。高いほうが良い。
なので、TPOに応じて扇風機の位置が高くなったり低くなったりできるようになりましたv
これもまた、ちょっとした革命的出来事だったりします。あまり目立たないですけどね。


しかし、基本的な扇風機としての構造はマジで変化ナシです。
一番の心臓部であるモーターなんですが・・・・家庭用電源としては、東日本では60Hz,西日本では50Hzのサイクルを持つ、
単相交流100vってのですけど、これでモーターを回すのにはちょっとした工夫が必要です。

もし工場なんかで使われている三相交流ならば、これはモーターとしては電磁コイル3系統と磁石のみでokです。
(もともと三相交流はモーターを回すための電気です)
R/S/T(電気屋だとU/V/Wですが)の3つの相が120度ずつズレてて順番に電圧上下を繰り返しますから、そのままモーターは決まった方向へ勝手に回るんです。
しかも、スイッチ入れれば自分で回りだすってんで都合が良いのですな。
しかし単相ですと相は2つしかありませんので、位相のズレは丁度180度。
最初から回っていれば回転を持続させられますけど、自ら起動して一定方向へ回りだすってのは一工夫必要です。
だって180度の位相だと、回転方向はどちらでもイケてしまいますからねぇ。
しかも途中の所で力が釣り合っちゃって、動きませんv

この一工夫ってのを、コンデンサにて行うのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
交流の電気をコンデンサに流すと、位相が90度進みます。
そうすると元々の2つの相が丁度180度ズレる所に、+90度の新しい相ができます。
この+90度の相のお陰で、止まってたモーターが自力で決まった方向へと回転開始するコトが可能です。

この方式の交流モーターの名前はズバリ「コンデンサーモーター」と言いますv

他の方式だと、補助コイルを横に追加した「くまどりコイルモーター」ってのもあります。
でもこちらは小型の低トルクのに向いている方式ですんで、扇風機みたいなパワー志向ではありません。
レコードプレーヤーなんかには良く使われていましたけどね。



扇風機のコンデンサーモーターへの採用は、前述の通り昭和30年頃です。
構造が比較的シンプルですし、省電力で効率が良く回転が滑らか&静かなのですよ。
風の強弱はコイルの太さ長さの切り替えでやってるのがほとんどです。
ちなみにここまでの交流モーターではブラシ接点がありませんので長寿命かつ、電波障害もありません。
・・・なんか、コンデンサーモータ搭載により扇風機のシステムは完成されちゃったんですな。


実は、扇風機があさっての方向へ進化した時にはこの方式ではないのも出してみたコトがあります。
一旦直流に整流して、インバータ制御回路により細かな回転制御を行うって方法です。
(先日のエアコンのコンプレッサーにも使われた技術です〜〜〜〜〜〜〜@)

しかし。所詮、扇風機なんですよ。
そんな緻密な回転制御なんてそもそも必要ないのです。
ようするに「大体の風の強弱」で全てokなのですね。

さすがにインバータ技術とまでは行かなくとも、直流モーター駆動の製品はチョコチョコ出てたと思います。
まぁモーター部分を小型化出来るのがメリットではありましたけど・・・
でも直流モーターもコスト制約によりごく普通のブラシ付きを持って来たりしてたんで。寿命の点で後退してたりとか。
(実は一般的にはあまり知られていないコトなのですv びしばしモーター交換したっけな〜〜〜〜〜〜〜@)
直流モーターを使ってるってダケで、インバータ搭載と銘打ってる詐欺的製品も横行してましたv


何度も繰り返して言いますが、基本的な扇風機の構成はコンデンサーモーター搭載で完成しちゃったのです。
後の付加機能としては、おやすみタイマー,首の伸張機能位ですね。
高級品として搭載できる付加機能としては、リモコン、そして操作スイッチの電子化。

・・・これって、現在のホムセンで並んでる商品群そのものです。
高いのと安いのを比べてみれば、一目瞭然です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


あくまで扇風機の心臓部は、モーターです。
このモーターってのは目的や電源によって色んな方式があります。
例えば・・・・ただひたすらクルクルと回すのとか、強力な駆動トルクが必要なのとか、動く範囲ビシッと確実に制御するのとか。

ちょっと話は逸れますけど、この最後の「動きの制御」が出来るモーターとして、ステッピングモーターってのがあります。
このモーターはちょっと変わってて、実は回転させる事が目的では無いんです。
なので必ず外部に制御する回路が必要ですv
プリンタとかに使われていますねぇ。
ヘッドとか紙送りを、必要なだけビシッと移動させるんです。
コンピュータ制御が前提だからこそ、特殊な「回らないモーター」なんですね。
もちろんですけど敢えて「回す制御」をしてあげればクルクルと回るんですけど。

・・・実は、スロット機器にもこの恐るべきステッピングモーターが使われているのです。
本来スロットマシーンってのは、回ってるのをボタンで狙って止め、その止まるまでの惰性の具合に偶然性が含まれて、
そのお陰でギャンブルとして成り立つはずなんですが。
機械自体が止めるタイミングを加減する事なんて出来ないんです。

しかし、何故か普通のスロットマシーンではステッピングモーターが使われている。
という事は・・・・機械が、自由自在に「止まり具合」を制御出来るのです。
あらかじめ当たりか外れかを決めておいて、人間がボタンを押したら惰性っぽくユルユル〜と回転を止めつつ、
もし「外れ」の運命だった時、丁度当たりそうな所へドラムが行っちゃった時に「ちょっと余計に回して外す」芸当が、
コンマ何秒以内で可能なんです。
実際の制御でやってるのかどうかってのは知りませんけれど、でも「当たる確立の管理」をしているのは公然の事実ですから、
絶対にそんなイカサマはやってないんだ、とは言い切れませんな。


ちなみに胴元のイカサマの話題だと必ず出てくるのが、パチンコの遠隔操作疑惑でしょう。
これは、やってるとかやってないとか議論するだけ無駄だと思います。
実はやっちゃいけない事に決まってますし。
だからって、玉の出具合に何らかのコントロールが及んでいない訳ではありません。
商業ギャンブルってのは、客にとっては運試しですけど、経営側には運任せは許されないからです。
なので「運悪く出しすぎちゃった、テヘ」ってのは絶対にダメだから、ちゃんと管理コントロールされてます。
問題はそのコントロールが、わざわざ禁止されてる「リアルタイムでの制御」をやる必要性が無いって部分です。
ようするに最初の段階で、出具合ってのはプログラムされてますから事前にやってあるんですな。
これはちょっとした摩り替え理論なんです。
お客にとっては、お店との一対一のサシでの勝負だと誤認してます。
でも現実は、沢山の客vsお店の対決構図でしかありません。
例え一人の調子が良い客が居ても、全体的な視点でみれば全然問題ないんです。
(それ以上に調子の悪い客が大勢居るんですから)
まぁ搾り取るだけではお客さんが居なくなっちゃうんで、たま〜にご褒美を放るんですv

もちろんギャンブルに強い人ってのは、そのたま〜のご褒美の時にパクッとモノにしちゃうんですけどね。
もっともご褒美の具合すら、損する人がいなければ悪くなるので、その辺りの状況を見極めるのが上手なんでしょうな。


しかしギャンブルってのは不確定要素とか偶然性が沢山あるからこそ、純粋に面白いと思うんです。
これが必然的であれば、それはタダのくじ引き以外何者でもありませんね。
複雑さとかを演出してるだけなのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
私が商用ギャンブルに染まらないのは、所詮、胴元側の管理範囲内で遊ばされているだけってのが見えちゃうからです。
まぁその中での「勝ち組」に属していれば幸せになれるんでしょうけどねぇ。
でも・・・商用ギャンブルってのは、根本的に勝って幸せになる人より、負けて損してる人の数の方が多いんです。
(そうじゃないきゃ成り立たない商売ですから)
大勢の中の一人に過ぎない自分を、何か特別な選ばれた人だと信じ込めれば、こんなコト考えずに楽しめるんでしょうけど。
なので、やる前から白けてるんで、いくらご褒美をチラつかされ誘惑されても、全然反応できませんv


まぁ本当に特別な人ならば、要領良く美味しい部分だけつまんでサイナラって出来て、儲かるかも知れませんけどねぇ。
もっともその位洞察力・状況分析力があれば、投資/株とかをやった方が断然大金が得られるとも思うんですv
残念ながら、私にはそんな自信はございません。所詮その他大勢の中の1つの器なんです〜〜〜〜@


かなり話が逸れましたけど、それだけ「科学技術」ってのは理解しようとする姿勢が大事なんだってコトですな。
良く判んないからイイやって投げ出せば、科学力を持ってしてヤラれちゃったりするんですよ。

扇風機に話を戻しますね。
エアコンが普及してる現代では、扇風機ってのは余計な機能は求められません。
それよりも安く買える方が良いんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
でも安物ってのはとにかく品質問題的には不利ですから、構造がシンプルな方が良いですな。

そのような観点から、価格重視にてチョイスしたのがこの扇風機でございます。


当然、ぶいぶい名物ってコトで、早速分解して中身を見ちゃってますv
※これは良い子は絶対にマネしてはいけません※
私の場合は昔とった杵柄のお陰で、電化製品は分解しても必ず元通りに組み立てる技術的裏付けがあるからこそです。
(もちろん自信が持てない製品は分解しませんし、途中でヤバいと感じたらその時点で中止してます)
くれぐれも、気軽にそこらの電化製品をバラすような暴挙に出ないで下さいねv

商品は大まかに5つのセクションに分かれて梱包されてます。
写真で言うと、右半分ですね。
これは買って持ち帰るのに具合が良くなってるんです。扇風機ってかさばりますから。
もっとも不特定多数のお客さんターゲットにした製品を、お客さん自信に組み立てさせる方針は、果たしてどこまで通用するのやらと心配もあります。
何て言ったって世の中広いんですから、「この位の作業」ですら自分で出来ないレベルの人も居ないとは言い切れません。
そういう人ってのは、どうしてんでしょうかねぇ???

まぁそんな特別なレベルの人以外は、ちゃんと簡単に組み立てられるようになってるんですが。
ちなみに組立作業には工具は必要ないです。

実は驚異的なのが、21世紀の製品らしく梱包材料に「発泡スチロール」が使われてないんですv
全てダンボール及び紙製品のみ。それとビニール袋ですね。
環境保護を意識してる点で、素晴らしいです。(無理矢理感動してみた。だってコラムだから)


早速ですけど、心臓部であるモーター部分です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
写真の右半分ですよ。
と言いつつ、これで全てなんですがv

これはマジで驚きました。
何故かって言いますと、このモーター部分はモロにシンプルな、コンデンサーモーターそのものなんですから。
ようするに、50年前の扇風機と全く変わっていないのです。
おぉぉぉっ。
確かホンダ・スーパーカブが50周年を迎えて、メーカーが何かキャンペーンをするとか言ってましたけれど、
そのワリには新型カブ110で、伝統の基本構成をキレイさっぱり捨てましたからねぇ。
(ちなみにカブ50に付いては、ちゃんと伝統を踏襲してますです)
その位、驚異的な事実なのです。

確かに、時代の流れってのでコンパクト設計になってますし、部品点数削減して合理的な作りになっています。
首振りメカの部分とかが一体化してますねぇ。
しかしあくまでそれは細かい部分だけでして、マジで昔のまんまなんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


実は、私の予想としては、多分モーターに付いては規格化とか共通化されてんじゃないかと思ってたのです。
最低限モーターはA'ssyとなってて、パッケージ化されてると。
それが、軸受け⇔コア⇔軸受けのサンドイッチ構造のまんまでしたからねぇ。
実はこのサンドイッチ構造のおかげで、長年の使用で調子が悪くなったモーター部分を分解掃除して、
その後の組み立てで「芯出し」を丁寧に行うって修理作業をしてたのです。
この芯出しの具合によって、回り方が随分と変わるんですよ・・・・・。
私の居たステーションでは、これを役職の付いたエライ人がほとんどやってましたv
(何か実務に携わってないと落ち着かないんだそうです。次長クラスの方が扇風機修理してたのよ)
見た瞬間、すご〜く懐かしかったですねぇ。

ちなみに、迷走進化途中のインバータ志向の物だと、ちゃんとパッケージ化されてましたけどね。
もっともブラシからの火花で電波障害を起こさないよう、シールドしてる意味もありましたけど。
でもそんなのではない普通のモーターでも、コイルは樹脂モールドされてんのが当たり前になってたんですが。

マジで久し振りかつ突然、巻き線がモロ見えなコイルに遭遇したのでショックでした〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@例えて言うと・・・プリウスのボンネット開けて見たら、SUキャブレターが出てきたみたいな感じです。
(もちろんプリウスにはキャブ使ってないですよ。念のため)

と言う事は、耐久性の点でかな〜り有利ですねぇ。


丁度テレビのニュースでやってましたけれど、扇風機の事故ってので「火災発生」があります。
モーター機器ですから、何らかの不具合で回らなくなっちゃったり、回転が重くなるとコイルにどんどん電流が流れて、過熱します。
そうすると・・・終いには発火しちゃうんです。

もちろんこのようなパワーがあるモーター機器の設計セオリーとして、安全機構の「温度ヒューズ」がちゃんと内蔵されてんです。
多分、付いていないのを探すのが難しいんじゃないかと思いますねぇ。
なので例えモーターが過熱しても、発火点に到達する以前に温度ヒューズが溶断して、電気を切っちまうんです。
(当然ですけどモーターは二度と動かなくなるんですけどね)


でも実際、僅かながら火災事故は発生してるじゃないかと。
これは、例えばホコリが堆積してて、発火点が異常に低くなっちゃってる場合が多いんです。
もしくは運悪くコイルのトラブルで、局所的に熱が発生した場合でしょうか。
温度ヒューズでの作動はあくまで「モーター全部」を想定してるんで、局所的な過熱だと対応できないんですな。
まぁこの事故ってのは、ホコリを溜め込まないとか、回転が重い場合には早めに点検修理するとかでかなり防げると思います。
あと他には、電気コードの損傷とかですね。
丁度うまい具合に半断線状態にハマりますと、タダの電線が突然強力ヒーターに変貌を遂げます。

もっともテレビニュースの再現映像では、明らかにワザと発火させてましたけどね。
多分温度ヒューズを短絡して、モーターの回転も強制的に止めたんじゃないかなと思います。
すごく不自然な所から火を吹いてて、何故かその部分がちょうど映像の真ん中でカメラが狙ってましたからねぇ。


で、最近の家電法の改正により、実は電化製品には「寿命表示」がされるようになってますv
このぶいぶい扇風機には「設計上の標準使用期間=6年間」なんて付いてますね。
まぁこれは決まりなので仕方ないとは思いますけど・・・別の意図とか思惑の臭いがチラホラとしてますです。
ようするに古くなった電化製品は安全上補償できかねますよってコトなんでしょう。
例えちゃんと動いてても、なんか不安になって、買い換える・・・それを狙ってる感じもあるんですが。
エコ路線からは完全に逆向きですな。


ちなみに、そのテレビニュースの内容は、やはりと言うか何と言うか、お決まりのパターンでまとめてました。
この使用期間表示があるよって紹介までは良かったんですが(当然ヤラセ映像アリですけど)、その後がイケナイ。
マジで頭の弱そうな「主婦団体」のメンバーなるオバチャンが出てきて、期待通り「頭の悪いコト」を言うんです。
それをテレビ局側が追加して取材映像を出して、トドメを刺すと。

具体的には、「家電にも賞味期限があるって知ってました?」と聞くんです。
ここまではok、許容範囲。
ここからが頭の悪さ全開ですよ。
「メーカーの表示が見にくい」「メーカーはもっと啓蒙すべきだ」なんてホザくんです。
さらに局側は、大手家電販売店へインタビューするんです。
「賞味期限の説明を、販売時にちゃんと行っているのか?」だとさ。
あぁぁぁぁ・・・本物のキチガイを見てしまいました。しかも、そう来るだろうと予想出来る展開にて。


写真、下半分をご覧いただければ文字通り一目瞭然なんですけど、ちゃんと表示されてますよ。
こんな安物の扇風機ですら。
(このラベル分のコスト圧迫ってのは、かなり影響が大だと思うんだけどね)
この表示に問題アリと言うのは、表示が「見えない」のでなく、「見ない」だけなんです。
もしくは日本語が不自由だとか。
当然、安全意識を持ってて、それに対して何らかのアクションを起こそうという姿勢が僅かでもあれば見つけられるんです。
しかし・・・悪意を持ってるクレーマー気質の人には、例え目の前にドーンって置いてても見ませんよ。


それと販売時の説明に付いてですが・・・こんなのはユーザーが自分で調べるべきでしょう。
もし不具合が起きれば、そのデメリットを被るのはユーザー自身なんですからね。
その僅かな手間すら惜しむってのは、その時点で消費者が安全に製品を使用できる権利を放棄したのと同義です。
「この商品を買ったら、何年使えるんですか?」位は気になるんならば聞くでしょうし。
大体、高機能製品の全ての事柄を詳細に売り場で完璧に説明せよってのが不可能ですよ。
もしやったとしても、そんなの全部は理解できない、記憶できないと思います。
ましてや他力本願の怠け者には絶対に無理、不可能です。
明らかに揚げ足を取る目的の、腐りきった根性のインタビューです。
こんなテレビ屋に絡まれた、電気店の人は可哀想・・・・。


それと、啓蒙活動の件。
おいババァ!手前ぇらは「主婦団体」なんだろ!
だったら自分達が率先して取り組めば良いじゃないかよ。本当に必要だと思ってんならな。
むしろメーカーが動くよりも確実に説得力があるし、早いだろ。
こら、丁度テレビ出てんじゃないかよ。啓蒙しろよ、オラオラ〜〜〜〜〜〜〜@
本当はお前、消費者なんてどうなったって良いと思ってんだろ?

・・・とまぁ、ついつい感情的になってしまいましたけれど、もし機会があればこの内容であくまで紳士的に突っ込んでみたいですな。

多分、これら全部がテレビの演出なんでしょうけどね。
散々手垢が付いて擦り切れた手法ですよ。
何か反共主義って言うか、テロリストみたいな感じで「メーカーは悪」「消費者=弱者で絶対正義は当方にアリ」みたい。
ついでに言うと、「女はバカです。思考能力ありません」も付けとくかな。
この構図を用いての報道ってのも、またぶいぶい扇風機のモーター部分並みに、「まだやってたのか!」と驚きですv
このような風潮(大抵マスコミ主導だが)により日本の消費者意識ってのは低くて、未開人並みレベルから脱却出来ていません。


とにもかくにも、扇風機は涼しくて快適ですな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

イライラして仕舞いがちなこの不快指数全開日和でも、気持が和みますv
これで2千円弱ってのは安上がりですよ。
だってコラム記事も二日分引っ張っちゃってますし。

※このご奉仕品は「在庫分限り」だそうです。
まだ5つほど残ってましたけど売れちゃってるでしょうねぇ。実は作業場用にもう一つ欲しいな・・・・。

●2009年07月20日(月)

本日もバイクネタではありません。
ネタとしては、先日のホムセンでの買い物のお話です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


最近、とにくクソ暑いですな。
作業場(コンテナ)は完全に蒸し器の様相を呈しており、昼間の立ち入りは危険ですらあります。
もっとも空間的には狭いんで、入り口を全開にして中の空気を入れ替えてしまえば生存可能環境にはなりますが。

旧ぶいぶい工房ではそういうワケには行かなかったのです。
アソコは天井がとても高くて、内部空間が広く、でも窓や入り口の開口部面積の割合が小さいので、
中に滞留した熱ガスの交換が出来ませんでした。
仕方ないので、屋根や壁面にお水を掛けてあげたりしてましたけれど・・・・・・
湿気が高い時は、全く効果がありませんでしたねぇ。
大気中の飽和水蒸気量近くだと、気化熱の有効利用ができないんです〜〜〜〜〜〜〜〜@
なので、このシーズンでは日没近く位じゃないと、建物内に入るのすら適いませんでしたv
よってどうしても夜側へと作業時間がシフトしてました。
(自宅から近かったってのも都合良かったんですけどね)


その時にも、いろいろと空調システム導入は検討したのです。
一番理想的なのは、添乗吊り下げタイプのパッケージエアコンを入れること。
しかし、ご存知の通り建物内部空間がとにかく広いので、要求される冷房能力は膨大な物となります。
つまり機器の導入コストだけではなく、運転コスト(つまり電気代ですね)も非常に大きくならざるを得ません。
いい加減な概算ですけど、試算してみたら・・・・約8〜10万円は覚悟しなきゃなりませんでしたねぇ。

その他の方法は、どれも効果としては弱いものばかりです。
もっと小さなエアコンで冷房する場合、完全に事務所スペースを独立させて、空調の及ぶ空間を狭くしなければなりません。
ようするに建物の中に、また建物を作るって方法です。
他のバイク屋さんなんかではよくやっているんですけどね。
これでも電気代はウン万円クラスとなってしまうんですけれど、それ以上に初期導入コストが掛かりすぎます。
しかも将来的に立ち退きが決まっていたんで、造作物は出来る限りナシにしたかったし。

当然ですけど、空間がそのままで能力の低いエアコンを運転させても、全く持って電気代の無駄となりますよ。
例えて言いますと、お部屋のエアコンを掛けてて窓を全開にしてる状態です。
エアコンってのはあくまで空間内の空気全体の温度を下げてあげる機械なんです。
つまり閉め切って、閉鎖空間で使わなければ全然冷えないのが当たり前。
その点で言いますと、冷蔵庫と何ら変わらないのです。

・・・これは、良くお年寄りなんかに多く見られる傾向ですけど、どうしても「換気」をしようとするのか、
はたまた冷え過ぎによる冷房病を防ぎたいのか、戸や窓をちょっとだけ開けてしまってる例があります。
すると、エアコンが頑張ればそれだけ外気との温度差ってのが生じます。
その温度差により、確実に空気が流れて移動しますね。これは小学校レベルの理科の問題です。
これによりありがたい冷気がどんどん出て行ってしまいます〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
しかも、冷気から率先して行ってしまわれるのです。

まさに、地球温暖化防止ですな。
もっとも、エアコンで地球を冷やそうにも、実はそれ以上室外機から熱を放出してますので、結果的には地球に悪いです。
エネルギーの無駄遣い以外、何者でもありませんv

ここで注意しておいて欲しいのは、「部屋を閉め切れ」ってのはあくまで温度主体の考え方としてですよ。
当然、人間の呼吸による二酸化炭素増大とかの問題は別なんです。
汚れた空気の中に居るのは健康に悪いので、たまに新鮮な空気に入れ替えるべきだってのはごもっともな意見であります。


そもそも、エアコン(冷房)の冷える原理・仕組みってのはどうなっているのか。
このような疑問は、本当は次世代を担うチビッ子達に持っていただきたいんですけどね。
夏休みに入ったので、自由研究の課題としても良いかと思います〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

一般的なエアコンってのは、冷媒ガスを圧縮→放熱→液化→放出→気化(この気化熱で冷える)→戻す→また圧縮・・・・
とグルグル回してんです。
気体を圧縮すると、高熱を発しますけど液体になります。
圧縮するのは電機モーターの力でポンプみたいなのを駆動してます。コンプレッサーって言います。
(実はこのコンプレッサーの構造は、エンジンに近いですv レシプロもあればロータリーもありますよ)
この熱は、室外機の所で大気中に放出しますです。ファンも付いてますv
あら熱が取れた、液体になった冷媒ガスはパイプ配管を通って、室内機の方へと流れて行きます〜〜〜〜〜@

室内機では、その配管の途中、思いっきり通路を絞ってある部分があって、その後急激に広い空間へ放出されます。
ようするにスプレーみたいな感じですね。キンチョールとか。
するってぇと、冷媒ガスは一気に気体になるのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
この時の「気化熱」ってので、冷え冷えになりますv
これを効率良く、室内の空気を集めて来てそちらを冷やしてあげるのです。(室内機のヒダヒダのある部品ですよ)
すると、室内の空気の熱が冷媒ガスの方に移動して、冷媒ガスの温度はその分上がります。

後は、用済みとなった冷媒ガスの気体をコンプレッサーの吸気工程で吸い込んで、室外機へと戻すのです。
で、また圧縮して熱くなると共に液体化して・・・・・
この繰り返しですね。

業務用パッケージエアコンの場合、扱う熱量が大きいので室外機は空冷ではなく、水冷になってるのがあります。
より沢山の熱が放出できるように、お水を媒介させてんですな。
もちろんですけど機器システムとして大掛かりになりますが。


ちなみに温度制御に関しては、室内ファンの回る具合と、コンプレッサーの回転数でやってます。
昔のエアコンはコンブレッサーはonかoffの動作だけで、入れたり切ったりしてたのですけどね。
でもモーターの電気をonにする時ってのは、とても大きな電流が流れるのです。つまり電気代が沢山要るんです。
インバーター制御って方式が一般的になり、コンプレッサーの回転数が可変するようになりました。
丁度、クルマの運転でアクセルを状況に応じて加減するような制御です。
これだと常にコンプレッサーは最も効率の良い回り方をしますので、電気代も安くなったんです〜〜〜@
更にパワーが必要な状況では、一気にフル加速・・・じゃなくてフル回転させて、
設定温度に近くなって来たら徐々にパワーを絞るって上品な運転も可能なんです。
こちらも電気代の節約・効率の改善に貢献してますv
(マジで、冷蔵庫とエアコンってのは時代と共に技術の進歩が著しい製品なんですよ)

オマケですけど、暖房の場合。
これは「四方弁」ってので、ガスの流れる経路全体を切り替えてます。
つまり、室外機側と室内機側を取り替えるんですな。
よって、部屋の中は冷媒を圧縮して得られた熱が放出されて、室外は気化熱分より冷たくなるのです〜〜〜〜@
当然、室外機が「冷房」してるワケでして、冷たいモノの所には露が付着いたします。
氷を入れたドリンクのコップの外側に水滴が付くのと同じですよ。
大気中には結構沢山の水分が含まれていますので、その量はハンパじゃありません。
しかし、ただでさえ寒い冬に、もっと冷たく室外機が冷えますから、当然付着した露が「凍り付き」ます。
そうすると熱交換器が目詰まりしてしまって、外気との熱交換が出来なくなっちゃいますね。
それはセンサーで検出して、目詰まりする前にちょっと運転を止めて、室外機側をチョロチョロ暖めてあげます。
(その時、室内機は冷えちゃいますけど、送風しないようにしてお部屋は暖かいままにします)
凍り付いたのは暖めれば溶けてお水となり流れ落ちていくので、良い具合に霜が取れたらまた運転再開ですv


つまり霜取りってのは、外気の湿度が高ければ高いほど頻繁に起こるんですな。
それと・・・冷媒ガスのサイクルが元気良く働けば、それだけ温まったり冷えたりするので、霜取りになるのです。
これは「一般大衆の誤った知識」として広まってしまってるのですけど、エアコンの不具合=ガスが無い、伝説があります。
やたらと「ガス入れてくれ」って電気屋さんに頼むのですね。
ここまで読んでいただければお分かりの通り、もし冷媒ガスが少ないとか無くなれば、そもそも熱交換が行われませんので、
エアコンってのは暖かくも冷たくもなりません。
冷房・暖房問わず、常に室内外機で同時に「暖まりつつ冷えてる」んですけど、それ自体が出来なくなるのです。
なので、霜取りになるほど露は付かないはずですな。冷たくないから。

とは言う物の、実際の仕事としてはお客さんが「ガス入れろ」と要望すれば、多分入れてると思います。
基本的にはお客様の要望があれば、かなえるべきですからねぇ。
正しいとか間違っているとかが問題ではないんです。
もちろん私としては個人的には、そういうヤリ方はおかしいぞ、と思うんですけどね。
でも自分の店・・・いや業界ですらありませんので、関係ないやとも思ってます。
バイクの修理では、一応「正しいかどうか」の点で確認をして、その上でも作業の中身指定をするならば、
改めて受けるか断るかを決めてますけど。
(ホイホイと受けてお金にしなくちゃなんないけど、気が小さくてそのようなコトが中々出来ないんです・・・・)


まぁ、つまりエアコンってのは熱を移動させているだけなんですな。
冷房は、部屋の中の熱を集めて室外へ放出してる。
暖房は、室外の熱を集めて、部屋の中へ放出しているってコト。

なので、あまりにも外気の温度が極端に高いと放熱が上手く行かず(効率低下)に、冷房能力が低下します。
反対に、暖房時は外気があまりにも低過ぎるとダメなのです〜〜〜〜〜@
もっとも暖房は冷媒ガスを直接、ヒーター加熱してしまう「ガスエアコン」なんかもありますけどね。
(本当は部屋の中の空気を直接加熱した方が、絶対にエネルギー効率が高いはずなんですけど)

このエアコンの利点としては、あくまで移動するのは熱だけで、空気自体は入れ替わりません。
なので赤ちゃんとかにはとても優しいのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


それと、室外機の置き場所ってのが実はエアコン能力を発揮させるには非常に大事なんです。
どうしても主役が「室内機」と勘違いされちゃってんですけどね。
風通しが良くて湿気か少ない所に、前後左右余裕を持って設置してあげるのが良いのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
(熱交換がスムーズに行えるようにと気遣いが必要なのは、室外機も同じなので)
それと冷媒ガスの配管の長さも、ここが長くなれば当然ロスも大きくなってしまって、エアコン能力が落ちます。
実際、こういう所まで気配りをして、エアコンを設置してくれる業者さんってのは・・・多分少ないのではないかな。
まぁ現物により設置条件ってのの制約はどうしても付きまとうので仕方ない部分はありますけどね。
なのでユーザー側が出来るコトと言えば、室外機の周辺に余計なモノを置かない工夫ってトコでしょうか。
特に植木鉢なんかを無造作に置くと、エアコン稼動の妨げとなり良くない場合が多いですよ。
(これもお年寄りが良くヤるのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@)


で、話は工場に戻ります。
工場での冷房装置として、スポットクーラーってのがありますな。
これは原理はおろか、中身自体もエアコンと一緒です。
しかし、室外機に相当するのも一体になってんで、スポットクーラーの背面はとても熱くなるのです〜〜〜〜@
だってエアコンなんですから、冷やした分+モーター回した分のエネルギーが確実に熱として放出しなきゃなんないです。
つまり部屋全体の温度とてしては確実に高〜く暑〜くなるんですな。

しかも、名前の通り冷えるのは局所的な狭い範囲なのです。
これはじっと同じ所に居て黙々と作業する場合では有効なのですけど・・・・
バイク屋さんみたいな仕事だと、どうしてもアチコチこまめに移動しますんで、この天国スポットから出たり入ったりします。
これまたご存知の通り、人間の体ってのは、激しい温度変化を繰り返せばそれだけ体力を消耗しちゃって、
むしろ体調を崩しやすいのです。
なので、業務の状況に応じて、具合良くスポットクーラーに対応していれば「可」であって、それ以外は不可なんです。
よってスポットクーラーを入れるとその前から動けなくなるって言ってたのは、体調管理上の点からなんです。

当然ですけど、そもそもの目的は出てくる冷気を浴びるだけでして、部屋の温度を下げるんじゃないんです。
なので、直接冷気が当たらなければ、スポットクーラーはクソの役にも立ちません。
(隣の部屋に置いて、冷気だけ持ってくるって工夫してる所もありましたけどね。でも意外と熱交換能力は低いんです・・・小さいエアコンなので)


これも意外と知られていなかったりするんですな。
まぁ工場内部の環境整備ってのは、とにかくスケールの大きさゆえ、ちゃんとやる場合は多大な費用が掛かるんです。
それを何とか誤魔化そうってったって、中々上手くいかないのですね。
だからって熱中症でバタバタと従業員が倒れるようではマズいですから、その難しい所を何とか頑張ってるってのが現実です。


今までのエアコン話では、とにかく「冷やす」、温度自体を下げることばかりでした。
しかし人間の感覚ってのは良く出来てるモノでして・・・温度がそんなに低くなくても「涼しさ」ってのを感じるコトが可能です。
昔から、風鈴とかがありましたねぇ。アレは視覚と聴覚的に「涼しいイメージ」で暑さをしのぐ、究極のエコロジーなんです。
それと、風ですな。
空気の流れがあると、人間の体自体「気化熱による冷却システム」を搭載してますんで、条件にも寄りますがかなり冷房効果があるのですv
うちわとか、扇風機ですよv

気化熱に云々ってので、「打ち水」なんかもあります。
これは温度自体を下げる効果を利用するのですけど・・・残念ながら、湿気が高いとむしろ逆効果となってしまいます。
単純に「暑い」よりも、「蒸し暑い」方がはるかに不快ですし、健康への悪影響も高いですからね。
最近はさすがにあまり見かけなくなりましたけど、「冷風扇」なるモノが流行ってたコトがありました。
これは冷媒ガスとかを使わず、ようするにお水による気化熱利用だったのですけど・・・・・
実は、ごく限られた地域では確かに涼しかったのです。が、それ以外の多数地域ではむしろ「加湿器」となってしまって、
涼しく快適所か、余計に蒸し暑くなって気持悪いってコトになっちゃってたりしました。
基本的に、日本の夏は「高温多湿」ですから、湿気が増やすのは良くありません。

まぁ半分位は、理屈が判らないけどケチケチしてる人をターゲットにした、金儲け策製品だったんじゃないかと思います。
なので、効果的かどうかってのは先に、打ち水してみて気持ち良くなれるか否かを実験してみりゃ良いのです。
打ち水でダメならば、同じ原理の冷風扇もダメってコトですな。
(これはお年寄りが良くダマされました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@ なんかさっきからお年寄りばかり被害に遭ってるじゃないか。)

なので、ここはシンプルに、湿度関係ナシで風だけ送ってくれる「扇風機」を有効活用しようってのでイキます。


実は、エアコンがあっても、扇風機ってのはかなり使い出があるんです。
しかも夏だけではなく、冬でも活躍しちゃうんです。

空調、つまり冷暖房ってのは、温度の高低だけではなくて、空気全体の流れまでコントロールしてあげれば効率良くなります。
冷房だって冷たさだけでは「涼しいと感じる具合」は弱いんです。
そこに、空気の流れってのを加算してあげると、それほど温度が低くなくても充分「涼しさ」を得られるんですな。
これまた悲しい勘違い例ですけど、「扇風機か、エアコンか、どちらかにして切り替える」事に固執してる方が多いんです。
大昔のではなければエアコンはインバータ制御してますんで、ちょっと温度高めでチョロチョロ回して、その分扇風機の風の勢いで涼しさを補完するってのが
実は最もエネルギー効率が良い方法だったりするんです。

暖房の場合でも、どうしても暖かい空気は軽いんで天井の方へ溜まります。
これを扇風機によって人の居る高さへ引き摺り下ろしてあげると、より効率良く暖まることが可能です。
もちろんですけど風を直接当てれば寒くなっちゃうんで、向きとか風量は工夫しなきゃいけませんけどね。

空調関係なしに、例えばお洗濯で部屋干しする場合。
洗濯物からはどんどん水分が蒸発して行きます。これが乾燥・・・つまり乾かす現象の正体ですな。
しかし水の蒸発ってのはある程度水蒸気が多くなれば反応がニブくなるのです。
なので蒸発した水蒸気が洗濯物の周りに留まっていれば、乾きが悪くなるのですね。
ここで扇風機で風を送って、洗濯物の周囲の増えた水蒸気を飛ばして拡散してあげれば、次から次へとどんどん蒸発するのです。
もちろんですけど、電気代を心配しなきゃならないほど強風にする必要はありません。
あくまで「換気程度」でも充分なんです。
(部屋干しする場合は、お部屋自体の換気もまた大切です)

他にも、空気の流れのコントロール装置だと考えると、いろいろな活用法があります。
ようするに科学力・・・いや理化の力ってのでしょぅけど、頭を使って上手くヤルことが大事なのです。


そんな、便利な扇風機もホムセンでは随分と安く買えるようになりました。
更に特売を狙ってたんで、今回購入したのは2千円弱なんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

次回はいよいよ扇風機の徹底分析ですよんv

●2009年07月19日(日)

今日は久々にホムセンへ買い物に行ってきましたので、ついでにSDカードメモリーを買って来ましたv

携帯電話の中に入れるんですが、規格では最大16GBのが使えるコトになっています。
でも、多分それほどの容量が必要な使い方をするとは思いません。
せいぜいちょっとしたデータ格納とか、ムービー撮影程度じゃないかなと思います・・・・。

そういえばずーっと写真撮影は静止画だけだったのですが、そのうちに動画の方もやりたいと思ってますv
もっとも、このコラムの置いてあるサーバー容量は限られてんですけどね。


そんなワケで、たまたまホムセンに行ったんでそこで売られているのの中から適当に見繕ってきました。
容量は、2GB。
お値段は一番安い物の中から探したので、\1,280-でした〜〜〜〜〜〜〜@
やはり時代の流れってのはすごいものでして、2GBもの容量のストレージがこのお値段なんですねぇ。

SDカードと言っても、実は使うのはmicroSDカードなんですけどね。
外観はすごくちっちゃいですv
つーか、これは絶対に無くす人が出てくるんじゃないかと思われます・・・・。
落っことしたら軽〜くどこかに逝ってしまいそうな大きさですからねぇ。


今までデジカメでスマートメディア、その他でコンパクトフラッシュを使っていましたけれど完全に時代遅れですv
(もちろん現在も使ってはいますけど・・・機器が古いんで)
現在、元気が良いのはSDカード陣営と、メモリースティック系のようですね。
SDカードに付いても随分と変遷がありまして、通常のSDカード(写真ではアダプタが写っています)と、
その小型版のminiSDってのもあったのですけど、これもまた淘汰されつつあるようです。
主流はさらに小型化されたmicroSD(〜2GB)、外観はそのままで大容量化したmicroSDHCってのになってるようで。

お値段とかの参考に、携帯電話用品通販サイトを見てみると・・・そんなに高くはない印象です。
16GBのが1.2万円ほどと言うのは、まぁメモリを良く使う人ならばごく普通の出資額レベルでしょう。
私の場合は前述の通り、今の所はあまり使う予定がないので、千円ちょいので充分です。
(もっともこれから先に事情が変わるかもしれませんけど、その時に買い替えりゃokです〜〜〜〜@)


で、早速インストールしてみました〜〜〜〜〜@
完全に2GBなんて容量は要らないレベルなので、どんどん容量を無駄遣いしちゃいますv
携帯電話本体への取り付けは、バッテリーを外した所にスロットがありますので、ちょっとやりにくいです。
簡単便利なストレージとしてよりも、むしろ内臓の拡張メモリとして扱った方がよさげですね。
データのやり取りは・・・やっぱUSBコードが欲しい所です。

現在のPCシステムでは、メイン/予備機の両方にこれらメモリーストレージのリーダ/ライターが入れてあります。
3.5"ベイってのはフロッピーディスクドライブ程度しか入りませんので、丁度スペース的にも良かったので。
さらに具合の良い事に、予備機の方だとmicroSDカードがアダプタ無しで直接突っ込めるんです〜〜〜@
(通常のSDカードとの同時使用は出来ませんけど)
メイン機の方はSDカードに付いてはなんか調子が悪いので、助かりましたv


で、カードを突っ込んで中のフォルダ構造を見てみます。
勿論ですけど、この手のメモリーカードを扱うセオリーってのがありまして、それと使用する機器でフォーマットするんです。
まぁ著作権保護がらみでフォーマット自体を特殊なのにイジってある場合もあるんですけど、
その他には初期化の際にフォルダ構造まで構築してるのが殆どですから。

・・・沢山有りますねぇ。
まぁちゃんと名前がついてんで、データ内容に応じた格納先ってのは見当を付けやすいんですけど。
着メロデータに関してはmidiファイルでもokですから、とりあえず適当なのを見繕ってぶち込んでおきます。
音楽ファイルに付いてはちょっと種別に制約があるようでして、MP3じゃダメみたいです。
なので、ちょっと変換ツールを使って、wmaに変換して入れて置きましたv
もしも音楽プレーやとして活用する場合にはこのwma変換がネックになりそうです。
(沢山の曲があるので、変換作業が大変でしょうねぇ)

そして携帯電話へカードを戻してあげて、内容を再確認です〜〜〜〜〜@
実はこのフォルダ階層の扱いってのは良く判りませんですね。
データが多くなればその整理の都合で、フォルダ毎に分けておきたいのですけど着メロフォルダでは無理みたいです。
音楽データフォルダならば、ちゃんと対応しているみたいですけどねぇ。
こういう制約がPC以外のデータ機器を扱う上で、どうしても好きになれない部分でもあるのですが。
現実世界では散らかしっ放しの私も、何故かデータ管理に付いては整理整頓を徹底していたりするんです。


midiファイルを着信音として使うんですけど・・・・
音源のイニシャライズの為に、最初少し間を空けてあるとちょっち使いにくいですねぇ。
電話が掛かってきたら早い目に鳴りはじめないと、相手をお待たせしてしまいます。
それと曲ですけど、やっぱいきなりガンガン鳴る物の方が着メロには向いているようです。

う〜ん・・・midiファイル対応の状況がどの位の機種でそうなのかってのがちょっと不明ですけれど、
やっぱり色んな機種で使う前提ならば「着メロ用」として作り直すってコトも考えた方が良いのかも知れませんねぇ。
以前、着メロ配布をしようと考えた時には、機器レベルでの規格不統一で結局断念したんです。
発音数とか音色指定とかが本当にバラバラで、マジで機種ごとに沢山分けなきゃなりませんでしたから。
そういうのだと、演奏検証も出来ないんです。(私はそんなに沢山の携帯電話を持ってません)

これは過去、エレクトーンの音源を使って演奏させようって実験でも検討した事なのですけどね。
エレクトーンは電子楽器なので、PC機器との親和性が高いんです。が・・・
普通のmidi楽器としてはちょっと外れてますv
演奏チャンネルってのの割り当てが違うので、それを変えてあげなければ鳴りません。
つまり、エレクトーン専用データになってしまうんです。
まぁ本来のmidiにて楽器演奏の使い方は、むしろこのような形態なんですけどね。
使う楽器は決まってて、そのポテンシャルをフルに発揮させて演奏させるんです。
どんな楽器(機種・モデル)でも幅広く使えるように・・・なんてのでは無いんですよ。
GM(ゼネラルmidi)ってのはあくまでオマケなんです。
もっとも後のモデルではGM音源モードってのがあって、ごく普通のmidi音源として使えるようになってんです。
PC用のSMFデータそのまんまで使えるんです。
同様なのにヤマハのサイレントピアノでも、GM対応のがあったりします〜〜〜〜〜〜〜@
こういう楽器は、デジタル部分はともかくアナログ部分がとても音質的に良くしてありますから(だって楽器なので)、
バリバリ演奏させるにはとても都合が良いのです〜〜〜〜〜〜〜〜@


あ、携帯電話のアナログ部分、つまりスピーカなんですけど、これもかなり進化してますねぇ。
ちょっとしたノートPC程度の音で鳴ります。(音質って言わない所がミソなのです)
スペース的に限られてますんで、そんなに高い理想を求めてはいませんけど、音量もokで聞こえやすいんですな。

・・・着信音は色々と変更したので、現在はどの曲だったかが判りませんv
まぁそのうちどなたからか電話が掛かってくるでしょうから、その時のお楽しみってコトにしときます。
今まではメール添付で送信した、軍艦マーチだったんですげとね。
(このコラムを開いた時にも鳴るヤツです。データもそのまんま使ってたりする)
着うたの方がメジャーみたいなんですけど、でもシンプルにピコピコ鳴る方が聞こえやすいんですよ。
どうしても音楽ファイル再生だと、「ワーワー鳴ってる」感は拭えませんからねぇ。


ミュージックプレーヤなる機能もありますので、テストしてみました。
wmaファイルを2つ突っ込んでありますが、ちゃんと鳴ってます。
なんかサラウンドとかもあるんですねぇ。(内臓スピーカだとあまり意味はないけど)
やっぱりヘッドホンで聴けってコトだと思います〜〜〜〜〜〜@
まぁワンセグTVの場合も一緒ですけど、バッテリー容量の管理をしつつ使うってコトになりますけれどね。

どこぞのニュースでも、やっぱりこのバッテリー管理の問題が出てたりしました。
携帯電話で困ったコトの筆頭は、外出先での電池切れなんだそうです。
もっともバッテリー管理が出来ないんならば、料金の管理も出来ないってコトですから・・・携帯代は大丈夫なんでしょうかねぇ。
(何とかパックってので契約しておけば、ある程度okだそうですけど)
データ通信の料金ってのは、なかなか透明化はされないみたいですし。
「料金の判りやすさ」は当然ユーザーは求めますけど、判りやすいと儲かりにくいんでしょうな。


その他の画像関連はチェックしていませんけど、これは将来の楽しみにとっときます。
変な壁紙とか作ったり、ビデオ撮影したりで遊んでみたいです。

●2009年07月16日(木)

本日もまたバイクネタですけど・・・・板金屋さん的な内容です〜〜〜〜〜@

ここ最近、クソ暑いんですが、この灼熱の中溶接作業をしておりました。
パチパチ・シコシコとただひたすらくっ付けては磨き、磨いてはまたくっ付けてを繰り返しです。
と言いますのも、ちょっと古い原チャリのフレームなんですが、お水の侵入により腐食してるのを補修してます。


このような「腐食」の補修ってのは、結構大変なんです〜〜〜〜〜@
穴が開いている所を埋めて行く、と一言で言ってしまえば簡単なのですけど、穴の回りも当然腐食してボロボロになってます。
なので溶接機の熱が加わった時点でポロリと逝ってしまわれるんです。
ですから、事前にどの位の範囲にダメージがあるのかってのを充分チェックしておかなければなりません。

そして強度的に大丈夫なレベルにするのに、どのような作戦で進めるのかも検討するんです。
アテ板を当てての補修にするのか、一部分を切り開いて新規に制作して置き換えるのか・・・・。
今回は、ただひたすら肉盛りしていく方法を取りました。

この肉盛りってのは、本来TIG溶接機の守備範囲です。
が、私のはMIGですので、以前購入した番線を補助溶接棒として使い、題して「インチキTIG溶接」で行いました。


作業の手順は、まずしっかり塗装膜とサビを落として、補修面をピカピカにします。
これは基本中の基本でして、どんな溶接をする場合でも必ずしっかり行うのがコツですよ。
サビや異物(油など)が残っている所には、溶接がキチンと出来ないんです。
(半田付けでも同様です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@)

そして、どんな感じで持って行くのかのイメージをします。
それに合わせて、どんどんと溶接して行きます〜〜〜〜〜@
補助溶接棒で肉盛りする場合は、ちっょと大胆に電流を増やしてあげて、かつアーク流が余計な所へ行かないように、
溶接トーチの方向や位置をプルプルと加減するのです。
隣接する母材と、良い感じで溶け込むように繋いで行きますv
この時、ちょっと虫食い穴があっても、後で仕上げ補修するので気にしない。

そして、一通り肉盛りが出来たら、ちょっと冷ましつつワイヤブラシ掛けして、くっ付き具合をチェックします。
あらかたくっ付いていれば、次は削りです〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

ディスクグラインダーにて、余分に盛り上がった所を落とします。
この時のコツは、一部分だけ盛り上がってる所は削り落として良いのですけど、他はちょっと厚みを残し気味にしとくのです。
最終の面出し仕上げ研磨の分まで削ってしまうと、出来上がりは痩せちゃいますからね。
削って行くと、溶接ビードが玉になって切れてる部分があったりしますが、そこは覚えといてどんどん次に進みます。
あと、溶接した鉄部分とスラグがあると思いますが、スラグに関しては出来る限り除去しておくと良いですな。
半自動溶接機だとあんまり出ないんですけどね。

ここまで来たら、また第二次肉盛りです〜〜〜〜〜〜〜〜@
先ほどの溶接ビードの虫食い部分とかを集中的に攻めます。
電流の調整は、慎重に行わなければなりません。
ようするに、対象物の厚み(熱に対しての余裕)はまちまちなので、上手い具合に溶け込んで埋まるようにします。

そしてまた、研磨します。
この要領で腐食穴あき部分を補修して行って、滑らかに繋いで行きます。
しかしこの時に、あまり見栄えだけ重視して行くとどうしても強度不足気味な仕上がりとなりますので、
ここは多少ゴツゴツしてても、しっかりとくっ付いているようにした方が良いでしょうな。
もし見栄えの補修をするならば、ある程度塗装工程(パテ盛り)にゆだねる位の方が良いと思います。


当然ですけど、対象物の形状により臨機応変な対応をしなきゃ行けません。
この写真のモノですと、補修する部分のちょうどすぐ傍に本来の溶接跡があるのですが・・・すごく邪魔v
なので、この様な場合は思い切って邪魔になる部分をバッサリと削り落としときます。
もちろん後でまた溶接ビードをひき直しておくのですけどね。(これしないと強度が乏しくなるのです)


そんなこんなで、出来上がりました〜〜〜〜〜〜〜〜@

写真のは、フレームで言うと下側の面で見える部分ではないので、ちょっとゴツゴツが残ってますです。
(見える部分はさすがに、見た目尊重気味にしてありますよ)
最初の状態を撮影しておけば良かったな・・・・。
ちなみに、約5時間掛かっておりますです。


写真下半分は、ついでに補修したモンキーRの純正エキパイでございます。
なんかぐるりと5/8周ほど、クラックが入っておりました。
多分、長年加わり続けた振動でこうなっちゃったんだと思います。
これは自家用なのです。
この後で平滑化してますけど、とりあえず溶接機でパチパチとヒビ割れ部分を繋いだ所です〜〜〜〜〜〜〜@
肉厚は結構薄いんですけど、溶接機のオプション機器・リアクターボックスの威力ってのはこの時に発揮しますv
てか、元々それを買ったのは、このエキパイの補修をしたかったからなのですけどね。

大体0.8mm位の薄肉パイプなのですけど、全然穴開きなんて怖く無いんですよ。
連続してビード引いてってこんな感じですから。
全く持って、余裕です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
さすが、約1万円の出費をしただけのコトはありますね。
自動シャッター付き溶接面と共に、ちょっと贅沢しちゃったかな?とか思ったけれど、やっぱり買っといて正解です。
ちなみに、作業時間は約5分ですv

この他に、写真にはありませんけど、ウインカーのソケット補修もしています。
これは少々モノが小さ過ぎて難儀しました。
ソケットの固定用の足(ステー)が折れちゃったのを直したのですが・・・0.4〜0.5mmしか板厚がありませんからね。
さらに材質は、軟鉄と来てますです。すごく柔らかいのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
なので折れた部分の接続ではなくて、ステー自体を新たに作り直ししたのです。
こればかりはさすがに機械任せってワケには行かず、微妙な加減とかが必要でした。
反対側へ溶け込みが進んで膨らんでしまったので、リューターで削り落としたりの手間が掛かってます。


つい先日は、カワサキKSR110のタンク下シュラウド左右のステーのワンオフ製作ってのもしましたよv
KSR110はマフラーの他キャブレターを交換すると、すごく元気になるんですけど、その場合にシュラウト固定方法が困ります。
シュラウドの固定してる部品が、キャブや吸気フィルタが干渉したりするのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
また左側はエアチャンバーがあるのですけど、これも使わないんならば取り外したいと思うのです。が・・・・
ここもまたシュラウドの下の固定に一役買ってるんですな。

なので、6.5φのSUS304丸棒にて、ステーを製作いたしましたv
本体への取り付けプレートもSUS304で、板厚はピックリの3.0mmでございます〜〜〜〜〜〜〜@
当然ですがステンレスって材質はとにかく加工が大変なのです。
しかし、コレ位丈夫に作っておかなければ振動と、走行風によりヒネリの力に負けてしまうでしょう。
ちょっと重量的には不利なのですけどねv
社外品のではアルミパイプで作ってあるのが多いようです。
ただし、キャブ側にはとにかくスペースが不足していますんで、太さがネックになる様子です。

6.5φともなると、手での曲げ加工ってのは難しいんです。
一応、曲がるには曲がるのですけど、狙ったカーブでビシッと決める為には、ちゃんとトーチで炙って加工するんです。
プレートとの接合も、ちゃんと丁寧にやってますよ。
単純な突合せではなく、ちゃんと貫通穴を開けて棒を差し込み、裏側からヘソ溶接してあります。
(表側も、隅肉溶接して補強してますv)
こういう所を手抜きすると、簡単に折れたり外れたりしますからね。
なので、「命を乗せる勢い」でやってます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

この「命を乗せる溶接」ってのは、ようするに絶対的な強度を確保するってコトです。
自分で溶接して組み立てたモノの上に、自分が乗って飛び跳ねたりして見ても大丈夫って位にしとかなきゃなりません。
もちろん構造の工夫とか、ある程度経験と慣れ次第なんですけどね。

例えば・・・ジャングルジムを自分で製作して、溶接して組み立てて、出来上がったのの上に乗っかって暴れてみる。
こんなシチュエーションを想像してみて下さい。
そうすると、溶接だってあまり良い子ちゃん的にするのではなく、しっかり溶け込ませるように行うと思いますv
一事が万事、この調子で作って行ったってコトです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@

まぁ見た目からオシャレな仕上がりは、やっぱ鉄工所に持ってって職人さんに頼むのが良いでしょうね。
(あまりややこしい作業内容だと、引き受けてもらえないと思いますけど)


まだあった。
パイプハンドルの内部にスタビライザーウェイトを仕込むのもヤリましたよ。
このような加工は随分こなしたので、要領を得てますから、ちょっと製作手順を工夫して簡略化してますv
パイプの中に、丸棒を打ち込んで溶接するんですけど・・・・
最初、パイプの横っ腹に8φ程の穴あけをしとくのです。
この時に、以前は片側2箇所の穴あけをしてましたけど、今回はボール盤でやったんで、1発貫通穴にしてます〜〜〜@
そして中に丸棒を打ち込み、この穴の所から「おヘソ溶接」して固定するんです。
貫通穴ですから、表も裏も両方ヤリますよんv
左右ありますから、都合4箇所の溶接です〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
後で溶接して盛り上がった部分はグラインダーで研磨して、しっかり元通りに丸くしてあげるんです。
以前は、手棒溶接機でやってたんですけど、半自動溶接機だとあっけないですねぇ。
電流は大胆に、大きめにして溶け込み部分を深くとるのがコツです。
でも穴あけした所を溶かしすぎないように気を付けなきゃいけませんけど。


溶接ってのは結構楽しいものですんで、ついつい何かないかな〜って探しちゃいますですv
もっとも、このクソ暑い時に、更に溶接作業ってのは、まさに灼熱地獄なんですが。
まぁこんな程度では済まない位のお仕事をしてたコトがあったんで、ヤリ出すとそんなに苦になりませんけどね。

一応、まだ梅雨は明けていないらしいです〜〜〜〜〜〜〜〜@

●2009年07月15日(水)

久し振りに、バイクネタが返って来ました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
本日のお題は、「注意一秒・けが一生」です。

オートバイが人気なのの理由は、自家整備にチャレンジしやすいからってのがあります。
まぁバイクはメカニズムが外部に露出しているので、外から見て判りやすい部分もありますからね。

しかし・・・残念な事に、「自分で直す」とか「自分で組む」とか簡単に言い過ぎるような傾向が見受けられます。
確かに、難しいか否かと言われれば、とりあえず動くようにするだけならばそんなに難しくは無いと思います。
やってやれないコトは無い、と言えるでしょうな。

でも、もし自分で修理が出来るのならば、バイク屋さんなんて要らなくなりますね。
私自身、自分で出来る事をあえてお金を支払ってまで、お店に頼むコトはないんじゃないかって思いますv
これはバイクの楽しみ方の一つのジャンルとして、整備ってのもあると認めているからなのです。
(それに自分でやってみれば、お店に工賃支払って依頼する価値ってのも再認識できるから)


ただ、残念な事に、「作業上、背負うリスク」ってのをついつい忘れてしまう方ってのが相変わらず多いんです。

メンテナンスの初歩でよく聞くセリフの代表格に、こんなのがあります。
「プラグやオイル交換くらいは自分でやりたい」。

確かに、プラグ・オイルの交換は、メンテナンスの中では基本的なコトです。
初歩的なメンテですし、簡単に行えるってイメージがありますね。
大抵の方は、これらは特に意識せずともサクサクとやっちゃっていると思います〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


しかし。

物事には必ず、何かする上でのリスクってのが付いてきます。
相手は義理や人情が通用しない、機械・マシーンですので、ちょっとミスれば必ずそれは結果として現れてしまいます。


プラグ交換作業上のリスクってのは何かと言いますと・・・・・
これはネジ山の損傷事故ってのがありますね。
写真のも、実はそんなアクシデントに見舞われてしまったお気の毒な修理車です。

バイクのエンジンってのはかなりコンパクト化されてますので、どうしてもプラグの付いてる位置ってのは狭いんです。
しかもゴチャゴチャしたヘッドのフィンが邪魔をして、向きとかが判り難い車種も多いんですね。
なので、プラグを取り付ける場合に、ついナナメに入れてしまって、そのままネジ込んでしまうコトがあります。
まぁ「誰しも通る道」ではありますけど。
特に4気筒エンジンなんかだと、真ん中の2本は失敗する危険性が高いんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
また、ネジをナナメに入れなくてもついつい締め込み時に余計な力が入ってしまって、オーバートルクで締め切ってしまうケースもあります。
古いバイクだと、材質の経年劣化等で簡単にポロッと逝ってしまうコトだってあるのです。
さらにネジってのは繰り返し何度も脱着をしていると、ネジ山も磨耗して来るのです。
そうすると締結力ってのが大幅に低下してしまいます・・・・。

で。ネジ山が壊れてしまったと。

ご存知の通り、プラグ、正式にはスパークプラグですけど、これはエンジンの圧縮&爆発圧力をモロに受けてます。
なので、キッチリ締め付けてなければ、圧が漏れて来たり、プラグ自体が抜けてしまいます・・・・・。
つまりエンジンとして作動させることが不可能となるのです。
「ちょっと不安が残るけれど、一応締まってる」レベルでは、そのバイクを乗って行った出先で突然トラブル発生しかねません。
帰って来られなくなっちゃうんですね。
つまり、完璧を期さなければ、バイク全体の信頼性ってのが低下してしまいます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@


で壊れてしまったのならば、修理するコトとなります。
ここで、「プラグくらい」という甘い考え方をしていると、手痛いしっぺ返しを喰らうんですv

ネジ山の補修ってのは、「リコイル」と言うモノがございます。
ヘリサートという呼び方の方が馴染みがあるかも知れません。
これは1サイズ大きなネジ山を切って、そこに菱形断面の固い金属製のバネみたいなのをねじ込んであげるのです。
ちなみにこの金属の材質は、一般的なのはステンレス製です。
すると、その入れたリコイルの内径は、以前と同じサイズとなってネジが復活してしまう、素晴らしいモノです〜〜〜@

さらにメリットがあるのです。
母材からみれば、今までより1サイズ大きな(太い)ネジで締めているのと同等になります。
ネジってのは、太ければ太いほど強力に締め付けることが可能なんです。
つまり、元よりも丈夫になるのです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
特にバイクのエンジン周りってのはアルミを多用していますが、これが柔らかく粘りがあるのでネジとして使いにくいんですな。


しかし、そんな素晴らしいリコイルにも注意点があります。
これは補修する時には、キッチリと真っ直ぐネジが付くよう精度が必要です。
ちょっとでも傾いてしまうと、途端にネジとしての性能が低下してしまうのです・・・・・。
特にスパークプラグのような「耐圧力性」が必要な部分だと致命的なんです。
もしリコイル補修時のタップ立てでちょっとでも傾こうものならば・・・取り返しが付きません。
この「ド真っ直ぐ」にタップ立てをする技術ってのが、修理代金が結構高い理由です〜〜〜〜〜@
ネジのサイズにもよりけりですけど、大体1本\4,000-前後ってのが相場ですね。


で、プラグのネジ山をリコイル補修しようってコトで。

作業としては・・・実は、シリンダヘッドを取り外して行わなければなりません。
と言うのも、前述のタップ立て作業上の垂直出しの必要と、それと切削クズが出るからなのです。
もちろん一か八かってので外からヤッつまうチャレンジャーも見えるようですけど。
でも、基本的には、シリンダヘッドを取り外して、単体にして行うんです。
つまり、れっきとした「エンジン整備」と同じ作業となります。

これがもし4気筒エンジンのバイクだと、大変なことになっちまうんですね。
シリンダヘッド降ろしまで到達するには・・・ホンダの工数表を見ると約3万円の工賃が掛かります。
もちろんガスケットとか冷却水、オイルの交換も必要です。これが約1万円とします。
さらに肝心のリコイル補修代も掛かります〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
そうすると、大体4〜5万円クラスの「大手術」となっちまうんです。
(実はこれでもお値段算出は、かなり楽観的・希望的観測で安めに見積もってますんで)
単気筒のシンプルなモノでも、約1.5万円ほどは必要ですv


このような現実に直面すると、もう二度と「プラグ交換くらい」なんて軽口を叩けません。
もちろん、慎重に作業をすればある程度こんなトラブルは回避可能ですので心配しすぎも良くないですよ。
だからって、バイク屋さんでプラグを買って、「ついでに(無料で)交換して」ってのは実はトンデモナイ暴挙です。
と言いつつも、当店では1本\500-で販売して、交換もセットですv でも単品販売でも同価格ですけどね。
(ちなみにカブのプラグ交換は0.1Hですので、本来\760-の工賃を請求するはずなのですけど)
※4気筒車なんかだとタンクを外さなければプラグ交換が出来ないのもありますので、この限りではありません。


実はプラグ交換時の失敗ってのは他にもあるのです。
特にDOHCエンジンなんかだと、プラグはシリンダヘッドの奥まった所に付いてますね。
取り外しも取り付けもやりにくくて苦労します〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
しかし。
場合によってはこの奥まったプラグの所に異物(砂粒とか)が入ってる事があります。
これに気が付かずにプラグを取り外してしまうと、そのゴミがエンジン内部へ侵入してしまうのです・・・・。
すると、燃焼室の中で暴れ回って重大なエンジントラブルへ発展する可能性があるのですね。
もちろん車種によりけりです。GPZ750/900ニンジャの#1シリンダーなんかは危ないですな。

一応基本的な方法として、事前にエアーでプラグ周りを清掃しておくってのがセオリーです。


こういうコトまで考えてみると・・・\500-支払って交換してもらえるのならば安いと思えませんか?


オイル交換も同様です。
これまたドレンボルトの取り外し・取り付け時のネジトラブル発生率ってのが結構あるようですな。
これはオイルが溜まっている最も低い、底の部分にドレンボルトが付いているので(当たり前なんだけど)、
どうしてもオイル中の汚れ(スラッジ)が溜まり、付着しやすいのです。
さらにエンジンの下からネジを扱わなければならないので、ナナメに入れちゃってても判り難い。
それに加えてトドメとして、油が付いているので少々回すのが固くても判り難いんです・・・・。

よく「ドレンボルトがガッチガチに固く締めてあって」と聞きますけど、これは一概にオーバートルクでの締め付けだとは言えません。
使っているうちに、固着してしまうこともあるのです。
(特に熱が加わったりしてるとこのような現象が発生します。マフラーの取り付けとかも同様)
シールワッシャは柔らかい材質で作ってあるので、それが潰れ反発してって場合もあります。

ネジ山ってのはとにかく異物を嫌います。しかしドレンボルトは異物にまみれている・・・そんな矛盾があるんですね。


これでボルト側を損傷してしまうケースってのは、まぁボルト交換すりゃokなのでそんなに心配要りません。
しかし受け側ともなると・・・・クランクケースですよ。
この場合は逆に、4気筒エンジンだと大抵「オイルパン」になってますから、そっちの方が補修は簡単です。
単気筒エンジンではクランクケースは縦割りとなってるので、直接ケースにネジ山が切ってあるのです・・・・。


このネジ山のリコイル補修も、同じように行います。
まぁ大抵はクランクケースカバーを片面取り外して、ドレンボルトが見える部分での作業となるんですけどね。
とは言いつつも、実はあまり当店での作業例ってのはないのです。
リコイル自体、常備しているのはM6/8/10(すべて細目です)だけですんで。
(大きいサイズのは高いんで、使用頻度が少ないと用意してありません)
ちなみにカブ系のドレンボルトは確かM12だったはず。
プラグはC型なので、M10ですよんv

これはたま〜に見掛けるんですけど・・・ヤッちまったネジを誤魔化すのに、シールテープを巻いて締めてあるケース。
過去に3〜4台見ましたねぇ。
さすがにコレはないでしょうと思うんですけど。


だからと言って、ネジの締め込みが甘いのもまた別のトラブルになります。
走行中にドレンボルトが脱落してしまうと、オイルに乗っての転倒とか、エンジン焼き付きになりますからね。
(実は過去に、自分のバイクでやっちまったコトがあります・・・。)
なので、ドレンボルトはしっかりと締めてあげて、心配ならばワイヤーロックもしておくと良いと思いますv


ここで、当店は支那エンジンの整備は出来ません宣言の理由が出てくるのです。
支那エンジンとひとくくりにしてますが、例えばホンダのトゥディやスマートDioなんかはれっきとした中国製です。
でも私の言うのは、あくまでオークション等で出回っている品質の良くないコピー製品のコトなんです。

これはとにかく、材質がトンデモナイ粗悪品だったりします。
アルミの鋳物なんですけど、そのアルミの材質自体がおかしいんですな。
それに加えてネジの材質・加工精度がまた輪をかけてトンデモだったりするのです。
ネジってのは、ネジの山と谷がピッチリ均一に密着してこそなんですが、それで出来ていないんです。

という事は、ネジ1本外すだけでも多大なリスクを背負います。
上手く取り外せるかどうか、その後キチンと締め付けられるかどうか、それだけで大事なんです。
もし上手く行かなければ・・・リコイル補修等の大掛かりな修理をしなければなりませんね。
つまり、通常のオイル交換の工賃だけでは、そのリスクには全く見合わないので、最初からノータッチの方針なのです。

故障して修理するってのは、その故障原因を取り除いて元の状態に戻すこと。
しかし、元々が欠陥商品だと、いくらがんばって修理しても、欠陥を抱えた状態までどまりです。
新品の状態よりもさらに改善するってのは、修理ではなく、製造です。
根本的な材質などで欠陥があると、ほぼ全ての部分を取り替えなくては「大丈夫」な状態にはなりません。

技術的には、動くようにするのは難しくは無いんです。
しかし、料金を頂いての整備では、後の責任ってのが掛かって来ます。
この「責任が取れない」部分で、仕事としてはお請けできかねます、となっちゃうのです。
※ちなみにオイル交換はセルフサービスで行って頂いてます。工具貸し出し、オイル代は特別価格・処分もアリです。
 ただし、もしミスって壊れてしまっても、やっぱり修理はお請けできないってのは事前に説明してます。


実は、れっきとした日本車でも・・・旧車って言うか、太古車だと同じようにリスクが大きいですね。
とにかく経年劣化は激しいですから、ネジだってネジ山だってそう簡単には行かない場合があります。
特にエンジン関係のガスケットなんてのは完全に金属と一体化しちゃってて、はがすのも3倍以上苦労します。

ここで、もう一つ問題なのは「ボロいバイク」の修復。
まぁ中途半端に古いバイクのコトなんですけど・・・・・
大抵、商品価値としてはありませんので、知り合いから貰って来たりするんですよ。
もしくは、格安でオークション等で入手するとか。
すると・・・整備には大変な苦労とテクニックが必要だったりするのです。
ネジはあちこち固まってて、全然外れないし、だからって費用を余り掛けられないし・・・・。
そしてドツボにはまり込むのですv

これは誤解の無いように説明しておきますが、お客さんがどんな値段で入手しようが修理代の請求額は安くなりません。
あくまで修理代は、作業内容によって決まってくるのです。
ホンダの工数表でも、作業難易度によって「費用加算」がちゃんとありますからね。
(あくまで新車状態に近いバイクでの内容で、基準の工数が提示されてます)

なのでボロバイクを貰って来て、自分でモノにしようってんならば、絶対に「程度の良いモノ」を選ばなくてはダメです。
もちろん壊れていなくては安く入手できませんけれど、問題はその壊れ具合なんですよ。
丁度良い具合に、比較的楽に修復ができるような壊れ方をしてるのを厳選して、引っ張ってくるのです。
それにはやはり、見る目と直感を養わなければなりません。
さらにどうにもならなくなった場合の切り返し、つまりフットワークの良さってのも必要です。
「こりゃダメだ」と判った瞬間、さっさと売り飛ばすとかの機転が利かなきゃダメです〜〜〜〜〜@


大体ジャンクヤードの住人は、そもそもバイク屋さんとは無縁なんです。
全部自分で何とか解決してしまう物ですからね。
しかし、何故か間違ってそのような分野に足を突っ込んでしまって嵌まり込む方がまた居るのですよ・・・・。
一人二人じゃないんです。大勢居るんです・・・・・。
大抵は、値段の安さに浮かれてしまって冷静に物事を見られなくなってしまった、という状況のようです。

中古車として買ってくる場合でも同様ですが、相場よりも安いってのにはちゃんとした理由があります。
その理由ってのを考えられなければ、掘り出し物をゲットするコトは出来ません。
トンデモナイのを掴んじまって大失敗ってのもまた「一度は通る道」でもあるんですけどね。


散々、脅かしておきましたけれど・・・・でも、そういうリスクがあるからこそ自家整備は楽しいのですv
大体バイクって乗り物自体、リスクを楽しむって要素がありますからね。
なので一度失敗したからってめげず、でも二度と同じ失敗をしないように気を付けて、経験を積み重ねていけばokです。
失敗から学ぶものはとても大きいのですから。

で、写真のバイクは、リコイル補修をバッチリ決めたんですが・・・それだけでは面白くないのでオマケ作業をしてあります。
吸気バルブをポリッシュ加工して、ツルツルピカピカに仕上げてますv
さらに吸気ポート内壁のバリを除去してあげました〜〜〜〜〜〜〜@
(実はリコイル補修作業よりも手間と時間が掛かってたりするんだけど)
ちなみに排気側に付いては、少しバリとかがあっても影響が少ないんで手を加えてません。
もちろんチェックだけはしましたけれど、全く問題ないレベルでした。
まぁ設計が新しい車種だったからですけどね。
・・・・これモンキー系じゃないですよv とても似てますけど。

もちろん事前見積もりを差し上げて、その時にボアアップ作業もするんならば工賃加算ナシでって話をしてます。
しかし、突然のアクシデントでしたから、その部品代が出なかったので断念したんです。
(ヘッド降ろすと、ピストン/シリンダ交換しても同じ工数だったのです)
もうちょっと後だったら、一緒に出来たのですけどね。残念です。


このオマケ作業ってのは、やっちまったオーナーさんへのお見舞いみたいな物です。
まぁリコイル補修が完了しても、要するに元通りになるだけですんで・・・ちょっとプラスαがあれば、気分的にも救われるでしょうな。
「プラグ穴はオマケ。本当は鏡面バルブ加工するのがメインだったんだ!」
なんて、MMRとかノストラダムスの予言とか、映画のパート2・3の後付け設定とかみたいに言い訳して思い込んで頂ければ幸せになれますv

後付け設定と言えば・・・少女漫画で「好きになった人が、実は異母兄弟だった」は定番ですなv


やっぱりアクシデントで嫌な思いをして、それを後々まで引きずってしまうとバイク自体が楽しくなくなりますからね。
修理屋さんってのは機械を直すだけではダメで、お客様の気持まで修復してナンボなのです。


写真の補足です〜〜〜〜@
一番左側を見ると、リコイルが途中までしか入っていないじゃないか!とそう見えるかと思います。
もちろん途中までしかありません。つーかわざわざリコイル自体を短く切ってますし。

写真ならではなんですが、実はこの燃焼室側から見たプラグのネジ穴ってのは面に対して垂直ではありません。
つまりナナメになっているのですよ。
なので、リコイルの入っていない部分は、写真で言うと上側にはもうネジ山が無いのです。
ここにもしリコイルの部分を設けてしまうと、燃焼ガスに晒されてしまって溶けちゃったりするんです〜〜〜〜@

写真中央の、外側からのも一緒に見て頂きたいのですが、正式にちゃんと「約1山弱」ネジ山を残してリコイルを挿入するのが
最も耐久性と信頼性の点で良いんです〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜@
つまり、テキスト通りの修復ってコトなんですよ。


ちなみに、バネ状になっていない補修製品もあります。スリーブ状のモノですな。
「エンザート」って名前です。
これは、ヘリサートで言うタップ立ての工程を、スリーブ自体に切れ込むようになってるので扱いは簡単です。
言葉での説明ってのは難しいのですが・・・このスリーブ自身がタップなのです。
詳しくは、★→こちらのサイトをご覧下さいね。
使用状況にも寄りますが、実はヘリサートよりも引っ張り強度的に有利だと言われてます。
(ただしネジ山の長さがある程度必要なんですが)
多分、最近は段々とこちらの方に移行しつつあるんじゃないかと思うんですけどね。
ちなみにヘリサートもエンザートも、ネジ山の補修用としてよりもむしろメスネジの補強材としての使われ方が一般的なのです。

それとさっきからリコイル(ヘリサート)、と言う書き方をしていますけど・・・・
Eサート、スプリュー、ワイヤースという名前もあるのです。(色々な商標になってるんです)
どれが正しいとかそういうコトは言いません。まぁ馴染みのある呼び方を使えばokでしょうな。
これと同じ問題で、「インシュロックとタイラップ」ってのもありますし。
(実は私はインシュロックの方が馴染みがありますが、バイク屋さんだとタイラップって呼び名が良く使われてます)
「ホッチキスとステープル(ステープラー)」もありますねぇ。
・・・なんでわざわざこんなコトまで書いてるかと言いますと、ネットの世界では意地悪なひとが居るからなんですv
ちょっとした言葉尻とか言葉のアヤってのが大きな問題になる(する)ケースがあるので、その予防線を張ってんですよv
まぁ実際はそんなシビアに書いてる訳ではないんですけど、整備をする上での心がけもこの位慎重にねって見本です。


しかし、このリコイル補修にもまた落とし穴があるのです。
この補修したのが後々古くなって来て、ゆるみとかガタが生じてくると・・・・さらなる補修はかなり難しくなります。
それと前述の通り、作業に失敗した時のリカバリーも同じです。
普通は「補修不可能」と言われているのですけどね。
でもちょっとした裏技があるのです。
わずかに大きいサイズのリコイルを再挿入してあげるって方法なんですよ。
インチネジ用のだと、丁度該当するのがあるのですv
ただし、本来の寸法での補修ではありませんので、この方法は万能じゃないってのがミソ。
それと・・・わざわざその為だけに特別なサイズのリコイルを買って来るってのもナンセンスなんですけどね。
なのであくまで「技術的には不可能ではない」としか言えないんです。よって裏技。

まぁどうしようもないって場合は、例えばプラグ穴だとヘッド交換を検討するとかでしょうな。
アルミ溶接して穴埋めして、再度穴あけ・ネジ切り加工して補修するって方法もあるにはあるのですが・・・・
これもまた溶接した周辺ってのは熱によって材質が変化してしまうので、完全に元通りの状態にはなりません。


やっぱ、ある程度までがんばっても無理だと思ったら、潔く諦めて、新品交換って決断も時には必要でしょう。


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