●2009年01月21日(水)
先日のTT250Rパーツが今日届きましたので、そのレポートなど。 注文したのは、フロントフォーク内部パーツをちらほらと、ホイールハブベアリング関連です。 もちろんですが、フロントフォークのオイルシールは別に用意してあります。(片側1本) フロントフォークってのは、とても働き者なんですが、その反面「忘れ去られる」事の多い場所。 大抵オイル漏れなんかが発生して初めて、手を入れるんですね。 しかし、本来ならば走行距離10,000kmごと程度には、お手入れしてあげた方が良いのです。 フロントフォークって言っても、色々な形式の物がございます。 外観から見て判る物として、一般的な「正立フォーク」と、ちょい高級な「倒立フォーク」です。 正立型ってのは、太い部分(アウターチューブ)が下側に、細いパイプ(インナーチューブ)が上側。 倒立型は反対に、太い部分が上側になります。 さらに正立フォークの中にも種類があるんです。 普通のダンパーに対して、「カートリッジダンパー」と呼ばれる複雑な構造を持った高級な物なんですが、 このTT250R(無印)には、そのカートリッジダンパーが採用されているんです。 ただしツーリング用として人気のある、姉妹車のTT250R Raidは、内部構造が異なり普通のダンパーになってます。 (外観からは判りませんけど、細かい部分は随分と異なるんですよ) カートリッジサスは、スポーツモデルに採用される、とっても高級な正立フォークです。 ちなみに倒立フォークのダンパーは、カートリッジ式の構造になっています。 特筆すべきなのが「動きの良さ」でしょう。 サスペンションってのは、固い方がスポーティーだと勘違いしている人がまだ居るようなんですが、 第一条件として「動きのスムーズさ」が命なんです。 これは逆に考えてみると、動きがスムーズではないフォークってのは役立たずのゴミ同然。ただの棒ですね。 少しの入力にも反応して動き出す(ストロークする)物でなければ、タイヤのグリップ力を発揮させられません。 更に、高級なダンパーってのは、その微少な入力にもしっとりと減衰力を安定して発揮するのです。
で、なんでTT250Rってオフ車がそんなに高級なフォークを採用しているかと言うと・・・・ このバイクはオフロードコースをカッ飛ばす目的を汲んだ上で設計されているからです。 つまり、すごくスポーティーなモデルなんですv それに対してRaidはツーリングユースを睨んで作られたモデルなので、普通のサスになっているんですね。 オフロード走行時には、サスペンション性能の優劣で走りがかなり変わります。 また、サスペンションストロークの量が多い方が、より起伏や激しい入力に対応できるので、 オフ車にはかなり良い足回りが求められます。 このストローク量の多さってのが、ちょっと困った事に跨った時のシート高さにかなり影響するんですね。 路面の凸凹が多ければ多いほどストローク量に余裕があった方が良いのですけど。 もちろん舗装路では、そんなにサスストローク量は要りません。 モタード改造の時にはこのストローク量を減らす方向の対処が必要となります。 (前後に荷重が大きく変わりすぎると、車体の姿勢が安定しないので) また、ストロークの多いサスってのは、ヘタるのもまた早いのです。 それだけ働いてんですから仕方ないんですが。 オフ車を中古で買う時には、エンジンよりむしろ足回りのコンディションを良〜く見なければダメですよ。 フロントなら、インナーチューブが曲がっていたりすると、修理にかなりの費用を覚悟しなければなりません。 (元々フォークが長いので、ちょっとした事故で曲がってしまいやすいんです) リアの場合は、ダンパーの減衰力がしっかり働いているかどうか、ですね。 サスペンションを縮めてみてパッと戻した時に、「ぽよょょ〜〜〜〜〜ん〜〜〜〜」となるのはダメダメ。 「スッ」と、しっとり無駄の無い動きをするのが良いんです。 ちなみに、リヤサスユニットはオーバーホールする業者さんがいますけど、少なくても3〜5万は掛かりますね。 リンク機構が付いているのが多いですが、この部分の動きも良くなければダメ。 ただし、リンクは動く量としては少ないんだけど、問題は水気の掛かりやすい所(下側)にありますから、 サビとか油ギレとかが起きやすいんです。
今回のような整備となりますと、やり方と言うかコツってのが必要です。 とにかく倒立フォーク&カートリッジサスに付いては分解/組み立ての作業が難しい場合がありますので、 自信の無い方には自家整備はオススメしていません。 もっとも、普通の正立フォークの中にも機種により整備性が悪いのもあるんですが。 まず、フォークオイルの交換はして欲しいなと思いますね。 フォークオイルってのは作動油でして、ダンパー部分の小さな穴(オリフィス)を油が通過する時の抵抗力を利用しています。 これは油の粘度により、そのセッティングを変更することが出来るんです。 もちろんバイクには、指定された粘度のフォークオイルを使うのが基本です。 その他の役割として、作動部分の潤滑も行っています。 つまりオイル漏れして無くなっちゃった状態で乗っていると、フォークのメタル等がカジったりしてしまいます。 フォークオイルの種類として、大体「#10」「#20」と「#01」ってのがあります。 #10、#20ってのは、普通の正立フォーク用です。 この2つをブレンドすると、中間の#15とかが作れます。(#30ってのもある。あまり使いませんが) #01ってのは、倒立フォーク&カートリッジサス専用のオイルです。 実は#10相当として、昔はATF(オートマフルード)が指定されていた時代があったので、これでも代用が可能です。 オイルの働いている状況は似通っているので、オイル自体も似たような感じです。 また10W-30のエンジンオイルでも一応代用が出来ますけど、私としてはオススメしていません。 ちなみにフォークオイルってのは、結構お値段が高いです。 500ml入りとか1000ml入りって荷姿になっているのですが・・・実際の使用量では半端なので、 それが余分に買わなきゃイケナイ場合だと悲しくなりますね。 実はメーカーによって、びっくりする位に値段が違う事があるんですよ。 これは、何でなのかはさっぱり判りません。 あ、高級オイルってのも、フォークオイルには御座いますv これはバイクにより体感できるかどうか異なりますが、やはりフォークの動きがとても良くなります。 私はプロジェクトサイエンスから出ているオイルを使った事がありますが、とても良かったですv
フォークオイルの交換の仕方ってのは、これはサービスマニュアルなどを見ていただくのが良いでしょう。 ちなみに私のサービスマニュアルを使う目的のほとんどが、オイルレベル/量を知りたい時です。 (エンジン部分だと締め付けトルクとか、調整値とかのデータ) オイルの交換だけでも充分構わないんですが、やはり内部の洗浄クリーニングをしておくとより良いです。 スラッジと呼ばれる汚れが中に溜まります。ヘドロ状になってます。 多くのフォークのダンパー構造は下部にありますから、ここに汚れが堆積していると良くないんですよ。 ある程度バラバラに分解しなくてはなりませんので、手軽に行うってワケには行かないかも知れません。 まぁ一度しっかり分解クリーニングしておいて、あとはこまめにオイル交換していくとスラッジも溜まりにくいので 一般ユーザーさんにはその方法をオススメしておきます。 で。今回の作業で追加部品として頼んだのが消耗部品交換。 シール関連は、漏れて来たので交換するのは良いとして、スライドメタルもまた交換します。 スライドメタルってのは名前の通り、内外のチューブの擦れあう部分にある一種の軸受けです。 ここは、ガタがあってはなりません。 しっかりバッチリと噛み合いつつ、ストローク方向には軽く動かなきゃならんのですよ。 もしガタが出ていると、ブレーキング時など外部から強いひねり力が加わった時に動きが引っ掛かります。 つまり、最も肝心な時にフォークの動作が「糞」となっちゃうんです。 実は、そんなに頻繁に交換しなきゃいけないパーツではありません。 がしかし。 ぶいぶい流としては、走りに拘るお客様は無論、あと足回りにより負担が掛かる車種の場合には交換する事にしてます。 具体的には、オフロードバイクと、アメリカンですね。 この小さな薄っぺらい部品に、バイクの重さ+αの大きな力が加わってんですから。 アメリカンはフォークがかなりナナメに付いていますので、意外と横方向への力が大きく掛かってて、メタルもがんばってます。 ちなみに、メタルは2種類(フォーク1本分)だけ購入してありますが、欲を言うと他の部分も本当は変えたいんです。 ダンパー部にもスライドメタルって言うかピストンリングがありますからね。 でも、今回はこの部分が壊れていたり不満があるわけではないので割愛しました。 普通の正立フォークでも、この2つのメタルは存在します。 でもミニバイクや昔のバイクだと、インナーチューブ側にメタルが入っていないのもありますよ。 もし部品供給されていれば、一つ千円程度の物なので交換して欲しいですね。 ただし。(←妙にコレ多いね) アウターチューブとA'ssyになっている場合とかもあります。 さらに交換作業自体がとても大変なのもまたありますから、その辺の事情も併せてご検討を。 で、存在が見えなかったダストシールの他に、オススメセット部品としてスナップリングがあります。 変形C型の輪っかですv これはお水が入ってサビサビになっちゃってる場合がありますので、部品注文時にはセットで購入しておくと良いです。 せいぜい2〜300円しかしないんですけどね。 さらにも一つ、大きなワッシャーがあります。 これは、アウター側の、スライドメタル<>オイルシール間に付いている部品です。 これ自体が消耗することは無いのですが、実はインナーチューブを抜く時に変形するコトがとても多いんです。 もちろん金床でポチポチと平らに修正すりゃ使えなくも無いのですが・・・ 変形したものを修正しても、金属ってのは延びますから完全に元通りの形状・寸法にはなりません。 オイルシールの収まり具合に関わってくる部分なので、それでは気持ち悪いですね。 なので、事前に判ってれば、一緒に部品注文しておくべきなんです。 4〜500円程度の部品で気持ち良くなれれば、安い物です。 で、果たしてフォーク1本をシール/メタル関連交換するとどの位のお金が掛かるのか。 パーツですと、オイル&ダストシールがそれぞれ\1,000-位で、約\2,000-。 スライドメタルも同じく、\1,000-位。 それにワッシャとスナップリングを合わせると、合計\4,000-弱ってトコですv そしてこの他に、フォークオイルも必要ですし、工賃が掛かりますです。 (総合計金額はここで書いても意味が無いので省略v) こうやってみれば、一概にフォークメンテナンスの費用が高いとか安いとか比べられないってのが判って貰えると思います。 何故ならばコンディションにより、ずいぶんと内容が変わるからなのです。 また各部分の消耗の具合ってのも判断しにくい場合があります。
左側にあるのが、ホイールハブベアリングです。フロントホイール側ですよ。 これはガタが認められましたので修理交換となりました。 ベアリングが2つ、シールが2つです。 2つのベアリング間にディスタンスカラーというスペーサー(パイプ)があり、これは作りによって痩せてる場合があります。 でもTT250Rはかなりしっかりとした物だったので大丈夫でしたv 古めのミニバイクとかだと、一緒に交換しちゃっても良いパーツなんですけどね。 ベアリングは、懐かしいKOYO製ですv 私は理由は無いけど、KOYOが好きなんですよ。 でも、現在はジェイテクトって名前に変わってます。 TT-Rは2種類違うのが付いてますね。6003RSと6202RDです。 末尾のRS/RDってのはシールのタイプで、両方とも接触シール形になってます。(RSが標準,RDは低トルク仕様) 実は汎用品でも良かったんですが、他の純正部品も買わなきゃならなかったんで。 オイルシールは、再利用しようと思えば出来るコンディションだったけれど、200円ちょいの部品なので新品にします。 先ほどから、細かいパーツに付いていちいち悩んでいるのが不思議に思われるかもしれませんが、 実は、安い物でも調子付いてあれこれ注文しちゃうと、意外と金額がかさむのです。 なので、一律に新品ってワケには行かない場合が多いですね。 少しばかり不安が残っているのは、フロントのアクスルシャフトです。 ここは交換しようかどうしようか迷ったんですが、今回は見送ります。 (新品B/Gに交換した後、また確認して最終判断しますけど) まぁ万一変えようって思っても、交換作業は簡易な部分ですから、後回して良いです。 それと写真に入れていませんが、フロントタイヤ(BS製BT-45・90/90-18)も新品が来てますv タイヤはオープンプライスなので実際の価格が判りにくいんですが、一応\13,000-位です
そして、何の関係の無い、バイク部品すらでない物が一緒に写真に写っちゃってますv 明治のアポロチョコレートです〜〜〜@ これはコンビニで見かけたので、買って来たのが袋に入ってて、この買い物袋にTT-R部品を一度入れておいたのですが、その時に紛れ込んだようです。 私は甘い物好きではありませんが、チョコは頭が疲れた時の疲労回復とか、お腹がすいた時の非常用携帯口糧として優秀。 でも何でアポロチョコかって言うと・・・これ、懐かしいですよね。 結構昔から売っているし、パッケージの印象もあまり変わんないような感じです。 確か小さい時、今のお家を建築中に見に来たその帰りに、近所の駄菓子屋さんで買ってもらって、とっても嬉しかったのを覚えてます。 で、調査してみましたv アポロチョコレートの「アポロ」ってのは、アメリカの宇宙開発計画の宇宙船の形状から来ています。 月に行ったヤツですね。アポロ11号。(チョコのカタチは地球に帰って来た、先っぽの円錐形の所ですが) 昭和44年(1969年)の出来事だったんですが、チョコもその時に発売されて40年間ずーっと続いて売られているんです。 昔からあるお菓子と言えば、他にはグリコのポッキーですね。 こっちは、昭和41年(1966年)発売で、ちょっと早いです。 同社のプリッツはその前からあります。昭和38年(1963年)です。 カルビーのかっぱえびせんは、昭和39年(1964年)に発売です。 カクダイのクッピーラムネも古いですね。昭和37年(1962年)発売。 カールは昭和42年(1967年)の発売です。 マーブルチョコレートは昭和36年(1961年)なんですね。 ちなみにマーブルチョコと良く似ているアメリカのM&M'sは昭和15年(1940年)発売です。 こうやって見ると、昭和40年前後ってのは人気お菓子の新発売ラッシュだったようですね。 しかも40年経ってもずーっと作られ続けている製品が多いです。 ちなみに不二家のミルキーやネクターは、もっと前の1950年代の発売です〜〜〜@ 良い時代だったんだな。 もちょっと後の昭和50年頃になって登場した物は、ポテトチップスとか、きのこの山とか、チュッパチャプスがありますね。 チュッパチャプスでヤらしいコトを連想する方も・・・・(イカ芳しい、いやイガがわしい店に行くと、待合室に必ず用意されていた) 最近のコンビニのレジにも置いてあるコトがありますが。 で、話はアポロチョコレートに戻りますが、ベース部分が黒いチョコ、頭がイチゴチョコのツートーンになってます。 しかし、ごくたま〜に、この上下関係が逆になっているのがあったりします。 これは逆さアポロって正式名称が付いてて、製造メーカーさんがワザとやってるんです。 一種の希少品、レア物、当りってコトですね。何も出ませんけど。 ・・・今回のアポロチョコには、残念ながらありませんでした。
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